「ゾンビ」についてのうんちく
やっぱり私がやりましょう!
ゾンビの起源
- まず、「ゾンビ」なるものですが、元ネタはブードゥー教ですね。ハイチの。
- 現地土着宗教とキリスト教が結合したとの説がありますが、ご神体は蛇?!。(<って、サタンじゃないのか?)
来世希望的な面と、現世利益的なとこと、微妙にミックスされているみたいです。
有名な「針さし人形」でも知られるとおり、呪術的な要素もあります。
これによると、「ゾンビ」とは、恨みある人に呪術師が呪いをかけて殺し、次に死体を蘇らせて召使いにするというものです。
映画でいえば、ベラ・ルゴシの「WHITE ZOMBIE(邦題・恐怖城 今みると、とてものどかな作品です。)」が原典に近いようです。
仮死状態にする薬で土葬させた後、酸欠で脳を破壊し、意思をなくさせる、なんて説もあるそうです。(ウェス・クレーブン監督の「ゾンビ伝説」が、ドキュメント・タッチで解明してくれています。)
映画のゾンビ
- 現在、我々が「ゾンビ」と認識しているのは、ロメロ監督1968年の「Night of the Living Dead」
に端を発する、原典+カンバリズム+ドラキュラの伝染性 をミックスした、まったく新しいタイプのスーパー・庶民的・モンスターです。
ブードゥー・ゾンビとの共通点は「死人が蘇る」の一点のみ!
原典では、襲いかかって人を食うとか、噛まれたらゾンビになる、とか、ショッキングな面は、あんまりありませんから。死んだはずの知人が、ぼおおっとつったってて人を驚かすくらいです。それから、口が聞けないとも、ゾンビに話しかけられても、けっして返事をしてはいけない(なぜなら、一緒に死の世界にひきこまれるから)ともいわれています。
ロメロのゾンビ「Night of the Living Dead」誕生!
- 一説によれば、低予算で怪物映画を作ろうとした苦肉の策とか。
着ぐるみも、SFXもいらないんだから。普通の人にメイクするだけ。
それがロング・セラーになった後、発展系として、ウルトラ・スーパー超傑作の「 Dawn Of The Dead(邦題 : ゾンビ)」ができました。あまりにショッキングなシーンの連発に、映画は大ヒット! 数々のエピゴーネンを産みだします。ただ、少なくとも、放映当時の日本においては、単なるゲロゲロ映画の一本として、あまり高い評価を得ることができませんでした。私は、高校時代に授業をさぼってロード・ショーで鑑賞。これまでのベスト! といった衝撃を受けました。
いままでの古典的ホラーの常識をくつがえし、ホラー映画における方法論を塗りかえてしまった! といっても、過言ではないと思います!
社会的な評価としては、消費文明社会批判であるとか、ベトナム戦争のメタファとか、寓話とかいわれていますが、 見方によってはリアリティに欠ける作品だと、私は思います。
ゾンビ化原因は、超新星の爆発による放射能とか、仮説はありますが、本当のところが わからないまま、現象を描くのみ。このへんから、すでにこれまでの映画の常道を逸しています。
この映画に出てくるゾンビは、劇中、何カ月(何週間)か経過していて、 本当の死体なら死後硬直とか、腐敗とかするのに、そのまんま。何度も、繰返し観てると、だんだん、一人一人のゾンビ・キャラがわかってきます。
噛めば、噛むほど、新しい解釈や、寓意や、発見のある素晴らしい作品です。
「 Dawn Of The Dead」の魅力とバリエーション
- この映画がすごかった点は、いくつもあります。
1、じらし、はぐらかしが常道の「ジョーズ」タイプの古典的ホラーに対し、ゾンビ最初から、とにかく、うろうろふらふら、でずっぱり! 一瞬たりとも、見逃せない究極の緊張感!
2、今までだったら、当然、生き残るべき主人公たちがぼろぼろ死んでゆく!
3、そして、将棋の駒のように、怪物として蘇生する! 自己の死すら、嫌悪せずにいられなくなる!
4、ゾンビ自体には、増殖、繁栄、といった、本能はなし。腐ったら、亡びるだけ!それも、そんなに未来のことではない! なんて刹那的な! 生殖、繁栄を目的とした他の生物・モンスターと違って存在理由がない!
5、この、やりきれない世界設定の中で、主人公たちはひらきなおり生きて行く! 刹那的に! この上なく虚しく!
6、いかようにもとれる、含みのある、もしくは、投げやりなラスト。
世でいう、ショック・シーンなんかは、私にとっては本当に、どうでも良かったのです。
- これがまた大ヒットしたため、まねっこがぞくぞくと現われました。
これらは、正確には「ゾンビ」ではなく、「Living Dead」です!
本当にいっぱいあって、書ききれないのですが、代表はやっぱり、フルチの「サンゲリア(原題ZOMBIE )1980」です。
こっちは、ロメロの食肉、伝染の法則をそのままいただき、 原因不明の熱病、また、隔離された孤島という要素を加え、またまた、大得意のグロ・シーン、海底での鮫対ゾンビという新機軸(?)を導入、まったく違った雰囲気に仕上げました。
ロメロとの違い。それは、ゾンビがちゃんと腐敗してる、ってとこです。何年も前の死体がなんで、病気で蘇るか? まあいいや、とにかく、土の中から虫だらけのグログロ化けもんの手が、ぐじゃあああ! というのを描きたかったのではないでしょうか?
フルチは、ロメロと違って、「哲学はないが、美学はある」、という、とてもラブリイな画作りをする監督さんですから。
- あとは、エッポック・メイキングだったのが、時代は下り、おなじみサム・ライミ監督の「死霊のはらわた Evil Dead」でしょう。これも、「ゾンビ」ではなく、「邪悪な死者」ですね。
斬新なカメラ・ワークと、他人の恐怖=観客の滑稽という、それまで、だれもが気づかなかったふりをしていたツボを見事についてくれました。
そんでまた、スプラッター・ブーム! このころのビデオ作品はどれも、楽しいです。C級からZ級まで、すべて! 私、ゾンビはこれらの映画を愛しています。
- 最後に常連 宗血ゅーさんの投稿、「ゾンビの殺し方」で、おしまいにしたいと思います。
- 「そのゾンビを殺すというか、ブードゥーの呪いを解く唯一の方法は、
映画だと頭をぶち抜くと死んでしまいますが、それも間違いで、ブードゥー
の呪いの掛かったゾンビをやっけるには、ゾンビが眠っている間に
そのゾンビの口に塩を大量に入れ、ハリと糸を使って、その口を縫い、
回りにろうそくを灯し、そのろうそくが消えた時点で、そのゾンビの
呪いは解かれます。ただ、呪いを解く儀式をしている間、呪術者の所の
ろうそくが消えたり、祭壇がゆれたりして、気付かれる場合があるので、
呪いを解く場合、迅速にやらねば、そのゾンビが起き上がり殺されてしまいます。」
- ああ、おっかない!
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