「沖野小百合選手に捧げる歌」

最後に笑ってやるから

1. なにさ ズルだの むかつくだのと
どこに いるのか わかってるのかい?
ヒーローぶりっこ 悪くはないけど
なんだか こっちが性にあう
みせて やろうじゃん リングにおいでよ
あやしい ときめき 欲しがってるなら
いいさ 野次でも 罵倒の雨でも
最後に笑ってやるから

2. ブーたれ オッケー 冥利につきるわ
憎まれ なくっちゃ 愛も生まれない
ままごと遊び 卒業まだなの?
ベビーの しりでもなめてな
みせて やろうじゃん リングにおいでよ
あやしい ときめき 欲しがってるなら
いいさ 野次でも 罵倒の雨でも
最後に笑ってやるから

生け贄を踏みつけて
「中指を食らいやがれ!」
振り乱れる髪から
ラミアの微笑み

3. なにが正義か 教えてあげる
チェーンと それから 毒霧で

血まみれるのが 大好きなのは
あたしじゃなくて あんたさ
みせて やろうじゃん リングにおいでよ
あやしい ときめき 欲しがってるなら
いいさ 野次でも 罵倒の雨でも
最後に笑ってやるから

 

1997年、夏。

 後楽園ルナパーク。

 連日、LLPWの豪華なメンツで、熱い戦いがくりひろげられた「戦うビアホール」。

 最終日前日。

 何年も上の先輩に、セコンドもなしで挑み、竹刀、椅子、毒霧と一方的におしまくり、

また、きれのいい技の数々を惜しげもなく連発し、あげくの果てにレフリー暴行。

 堂々の反則負けをした一人の女子「プロ」レスラーがいた。

 沖野小百合。

 

 デビューしてからそんなにたってないのに、なんなんだ、この「華」は! 「毒」は!  

 しかも、反則しなくても、十分満足いく内容だったのに、こうまで、ワルにこだわるなんて!

 感動に震えてしまった。

 すごい! すごい! すごい!! 

 興奮さめやまず、すぐに曲を書いた。

 以下、当時のライナー文章より。

「 プロレスはギミックなくしてはありえない。しかし、選手のカリスマ・技量があってはじめて魅了できるのだ。この点、沖野はすばらしい。いかにも、というルックスも、よいよい! 派手な金髪、顔もケバくて、さらにアクのある美形。カジュアルの時にはわりとおとなしい美形だから、メイクのセンスもいいのだろう。

 いやあ、いいぞ、沖野は。セコンドにいるだけでも、期待に胸が高まる。技もきまるし。あっぱれ、椅子上スープレックス! 振り返りアタックに、相手の頭をぐいぐい踏んづけておさえこみ、出た! 噛みつきだああ! 私も噛まれたい! もう5年もすれば、女子プロレス界は沖野小百合に牛耳られるだろう。

 「最後に笑ってやるから」:ヒール賛歌です。もう、歌詞の通り。歌メロがなんだか、歌謡ロック、または、ジャーマン・メタルしてます。若くてスピーディー、満場のブーイングの中、どんな強敵にもひるまず、立ち向かって行く沖野選手を表現できてたら嬉しい。」

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