それでも・ホラー大好き!
平成17年8月更新
 いろいろ事情があって、なにしろ、朝5時前起床の生活のため、
ビデオ&DVDを観賞する時間が極端に減ってしまった。
 それでも、無理矢理時間をつくって観ちゃったぞ!
 ホラーなくして、なんの人生だっ?!
 
まいごになったら、ホームへ
ホラー辞典は、別館へ!!


ヴィレッジ
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★
「19世紀の村。村民は争いもなく、平和な日々を送っていた。だがしかし、村のを囲む森には邪悪なものが潜んでいるために、入ってはいけない、さらにその外にある町にいくなんてトンでもないと、隔絶した環境にあった。ひょんなことから、独りの若者が重症の怪我を負い、その薬を求めるために、恋人である盲目の娘が森を超えて町に行くことになった。」

とてもよかったです!
牧歌的な風景に、人々のほのぼのした交歓。素朴な村娘の婚姻祭儀。
そこここに現れ消える『名を呼んではならぬ者』の恐怖、緊張感。
赤い色は不吉、なにか隠していそうな年長者達。
、寡黙な青年と美しい姉妹との恋愛談とか、知恵おくれの青年との友情物語とか、盛り沢山で、
それがまた、伏線になっていきます。
森の秘密とは何か?
いやでも、興味を盛り上げてゆきます。

宣伝文句は『ホラー』でしたが、内容は一種のファンタジーです。
『逃避的ユートピア・ファンタジー』とでもなづけましょうか。
『村』、『森』、『町』と3種の領域があります。
『森』には化け物が住むが、こちらが侵さない限り向こうも襲ってはこないという協定があり、
『町』はザンコクでひどいところだ、『村』にいる限り幸せは保証されている。
『村』対『森』、『村』対『町』の図式があり、するとどうも、『森』は『町』の延長ではないかと思い当たります。
すると、この『村』のコンミューン(通貨さえ存在しない)は、
何者かの意図による表面的なユートピアではないかということになります。
最初に考えたのは、ありがちな近未来SFパターン。
「この世界は核戦争後の未来で、かろうじて逃れた人々が狭い『村』に住み、『森』には放射能の影響による怪物がいっぱい、『町』にはシェルターができて文明が残っているが、住んでいるのは人間に似ても似つかないミュータントばかりだった。」
という設定。だからこそ、盲目少女のみが、通行を許される。
あるいは、
「人類絶滅直前に、地球外生命体が一握りの人間をコロニーで飼育している。『町』にいるのは異星人で、最後に盲目少女は目を治療され、『村』を取り巻く星の世界をまのあたりにする。」
なんて、結末を予想しました。
ところが……。

実際は、わりとリアリティのある話でした。
村人の幸福はいつまで続くかわからず、また、大抵のこのての物語では、
ハッピー・エンドになるかどうかは別にして、
「ぬるま湯にひたるよりは、真実を!」
タイプの終わり方が多いのでこれは珍しいんじゃないでしょうか。

盲目少女はあまりに上手く行き過ぎで、拍子抜けの感も拭えませんが、
まあ、『愛は強運も呼ぶ』ということでいいんでしょうかね。



第三の男
(評価勘弁)
「小説家が友人に会いに行く。ところが、友人は死んでいた。事故とゆうが、殺人くさい。でもって、個人的に探偵を始める。友人のもと彼女で、密入国ダンサーと知り合いになる。車にひかれた友人は即死だとか、そうでないとか、運んだのは2人だとか、3人だとか(なんで、タイトルが『第三の男』)。どうも、フに落ちない。そして、(意外でもなんでもない)大どんでん返し!
某シニア雑誌で、誰もが生涯の傑作ベスト5に入れていたこの超有名な作品

ちなみに、今、ワタシが選ぶんだったら、
1、レクイエム (ジャン・ローラン監督)
2、殺戮謝肉祭 (ジャン・ローラン監督)
3、ビヨンド (ルシオ・フルチ監督)
4、ゾンビ (ジョージ・A・ロメロ監督)
5、エルトポ(アレハンドロ・ホドロフスキー監督)
あたりになる。
ジャン・ローラン監督とジェス・フランコ監督は衝撃的だった!

『第三の男』にもどります。
テーマ・ソングも有名ですね。
しかし、なんで、このハナシのオンガクが、こんなに素頓狂に明るいのであるか?
ギモンだ。
この映画、ひとことで言えば、
『これまで観た中で、もっとも眠くなった映画』
です。
某評論家が、『ソラリス』や白黒の『ヴァンパイア』で眠ったっちゅうけど、
そんなモンじゃない。
眠い! ひたすら眠い!
ヒロインも暑苦しいし、なにしろ、退屈でうざい。
「ダレが犯人でも、いいやああん。」とゆう、なげやりな気分にしてくれます。
1本観通すのに計4夜を義務的に費やしました。
1夜にしても寝たり起きたり。
これは記録です。
と思ったら、ジャン・ローラン監督の『FIANCEE OF DRACULA』にあっさりと破られました。



FIANCEE OF DRACULA 2002 フランス JEAN ROLLIN監督作品
☆☆☆☆☆
「墓地で金髪豊満姉ちゃん(美女A)が全裸で踊っているところに、道化帽子を被った小人が抱きつく。それを若者と老人の吸血鬼ハンターらしき男達がみている。吸血鬼ハンター2人は修道院に行く。葉巻きを吸う修道女とパイプをふかす修道女と、ケンダマに興じる修道女がいた。シガレットすぱすぱ、酒飲みの修道院長もいた。自らドラキュラの婚約者と名乗る栗色髪の姉ちゃん(美女B)もいた。ハンターが夜中見張っていると、美女は修道院を抜け出し洞窟に行き、赤ん坊を食べる。ハンターは銃で撃つ、すると白粉を塗った吸血女(美女C)やら、ローラン映画(『猟奇殺人の夜』他でハダカ!!)の常連(美女D)やら、ヴァイオリンを弾く女(美女E)(うーん、あんまり美女くないけど。)やらが集まってきて、修道女の心臓をカナズチで叩き出したり、血を吸いあったり、柱時計の中のドラキュラといちゃついたりして、朝になると美女Bが乳出しインモウまる出しのスケスケルックで、修道女達に海岸の岩に縛られ水没したかと思ったら、ドラキュラとの新婚旅行みたいなシーンになり、エンドクレジット。」

うーーん、思いつくままに書いてても、
スゴイ! スゴすぎる!
なんなんじゃ、このハナシはいったいっ?!
21世紀になっても、ローランはローランだ。
美女のタバ売り。
墓地、古城、海岸の美景。
ロマンチックな美旋律。
今回は、所かまわずヴァイオリンを演奏する女性まで登場。
予想はおろか、脈絡を理解するのさえ不可能な展開
フルチの不条理さを、「見るとアタマが悪くなりそう。」と表した評論家がいたが、
そんなナマヤサシイものではない!
「耐えられたら、紙一重だ!」
↑ オレがそうだってのか?
英語版なので、言葉はほとんどわからないが、わかっていたとしても変わらないだろう。
前半のコメディーみたいな修道院シーンと、シュールを通り越してギャグの古城シーン、
モンティ・パイソンみたいな海岸シーンの異常な分裂ぶりにはため息は出た。

でもって、評価に注目してください。
『★』でなくて、『☆』なんですよ。
どしてかっていうと、ローラン監督特有の思いっきり平板な演出のせいで、
眠い、眠い、眠い、とにかく、眠い
知らずに何度も風景が途切れてしまい、気がつくととうに終わって巻き戻っているという。

美女に美景に、美旋律。
あまりにも、淡々とし過ぎていて、
血を出しても、心臓えぐっても、ぜんぜんショッキングじゃない。
こりゃ、眠い
同じ眠いといっても、後述の『第三の男』みたいに、
「こんなのもう、どうでもいいやあ、ああ、タイクツ、早く終わんないかなあ。。。」
という種類の眠いではなく、
美しき夢幻の世界に誘われる、心地よい眠さなんですよ。
催眠フィルムだねえ。

いやあ、ジャン・ローラン監督ってステキですねえ。



CANDY
★★★★
「セクハラ上司をぶちのめしてクビになったOLの星野マヤ、友人の清水あすかにパソコンを借りて風俗に就職する。そこのボスが堀口博士。数日後、マヤのもとに、なんとワルサーPPKが送られてくる。風俗と思っていたのは、なんと殺し屋だった。仕事を放棄し逃亡を企てる(アタリマエだ)マヤの前に、意外な(バレバレ)刺客が現れる。」

『KILLERS』なる殺し屋をテーマにしたオムニバス・フィルムの1本です。
なにが嬉しいかっちゅうと、クールなセイザー・ウェルソー = 星野マヤと、ホットなセイザー・ミトラス = 清水あすかの、プレ・グランセイザー対決がたっぷり楽しめるってこと!!
「殺し屋なんかいやよー!」といいつつ、殺し屋ファンションをキメるマヤ、ぼっけぼけを装いつつ(これもう、結末みえみえなんで描いちゃうけど。だって、あのOLキャラで終わるなんて、ありえないもん。)華麗なあすか。
 いやあ、かっこいい。
 ストーリーなんて、添え物。
 2人のセイザー・ビューティズのかっこいいアクションとファッションを堪能するための作品です。

ところでこのオムニバス、全5話なのですが、他にも『0.5GIRL』という「暗殺のためにデカい銃砲を設置したスリムな女スナイパーが、コンビニで買ってきた菓子パンとおにぎりをひたすら食いまくるだけ。」というファンシーでパンキッシュな作品も収録されております。買え! とはいいませんが、レンタルであったら借りて損はしません。



ソウ
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★☆
「男が2人、古びたバス・ルームの対角線上に鎖で繋がれていた。中央には、銃で自殺した男の死体。メッセージ。『6時間以内に相手を殺さないと命がない。』」

素晴らしくドキドキしました。
この手のサイコ・スリラーは、たとえば前述の『ヴィレッジ』なんかと違って、観賞後に残るものがないので、ワタシ的にはファンタジーやSF、ホラーよりジャンルとしては下に来るのですが、この作品は息つく暇もないくらいハイ・テンションの連続でした。
まったく状況説明のない異常事態にはじまって、登場人物の記憶から犯人と思われる人物の異常で残虐な犯行の数々が明かされる。そして、2人の主人公の素性、犯人の残したメッセージの謎解きや、脱出のためのトリック、次から次へと刺激的なシーンの畳みかけ。
で、ラストに入って、ヒネリのヒネリ。
しかし、あのオチはちょっと現実的には苦しいかなあ。
6時間、まんまっちゅうのは、無理だよなあ。
と、つっこみつつも、思わず拍手喝采してしまいます。
同じく異常犯罪者を扱った『セブン』なんかは、結末がみえみえでうんざりしましたが、こっちは最後の最後まで「やってくれちゃった!」。
捕われた2人が生還できたのかどうかわからないままというのも、いいかもしれない。



アラビアン・ナイト 1943 アメリカ
★★★☆
「嫡子の王と、娼婦の息子である兄がいた。兄が踊子シェラザードに恋をして、『王になったら結婚する。』という約束をまに受け、反乱を起こすが失敗。処刑される直前に逃亡し、王の殺害を企てる。殺害されたかにみえた王は、シェラザードと同じサーカス団の少年の機転で命を救われ、シェラザードに恋をする。そんな矢先、新たに王になった兄の家臣がシェラザードを暗殺しようとする。」

とても楽しい、良質なエンターテイメント大作です
シェラザードというヒロインの名前を譲り受けていますがアレとは関係ないハナシです。
有名な千夜一夜の知的なシェラザードと違い、こっちのシェラザードは気性が激しく傲慢な美女として描かれています。
それがかえって、この物語にふさわしいです。
色鮮やかで、異国情緒満載、テンポもよく
7才ムスメと深夜タイクツせずに観賞できました。
ハーレムに遊ぶ美女だらけのシーンヒロインが薄衣で踊るシーンがうれしいっす!
サーカス団の中にはどでかい怪力男や、ひげを剃って女装する(色仕掛けで兵士をやっつける! しかし、無理ありすぎ!)でっぱらの団長ランプとみればコスらずにはいられないアラジン人をみると昔話をはじめるシンドバットなどなど、愉快なキャラが登場して微笑みっぱなしになります。

……にしても、
1943年なんちゅう大変な時期に、こんなノーテンキな映画を撮ってていいのだろうか、アメリカ!!



 呪怨 ハリウッド版
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★☆
「在日外国人夫婦、ダンナがいきなり飛び下り自殺した。さて、日本人アルバイトホーム・ヘルパーが、ひとり暮らしの外国人老人の家の2階で何かを見て行方不明になる。代わりに行った金髪の女子大生、2階の押し入れで子供と黒猫に会い、行方不明になった。かつて、その老人の息子夫妻もその家で死亡していた。実は3年前、そこである事件があったのだった。」


これ! けっこうよかったっす!
日本版みたいにシンキくささ、おビンボウくささがなくて。
思うに、
殺されるガイジン達が世間離れしたハイソな感じで生活臭がないため、
コドモとか、長い髪をした女のゆうれいとかが、
いきなり「ごわをっ!!!」
ときても、ある種のクリーチャーの攻撃にしか見えず、
ジャパホラ特有のあのじめじめしたクサさが払拭されるからではないでしょうが。
とはいえ、やっぱり、描写がトンでいるというか、整合感に欠けるというか、
無理は無理なところもけっこうありますが、
「ガイジンがジャパンで、むちゃやっとるわ!」という了解が許してくれます。

特にユカイでヘンだったのが、
この映画のキャラで一番、美形、実は本筋とあんまり関係のない
スーザンちゅうファッション・モデルみたいな女性が、
フトンにもぐったところに、ゆーれー女が
「ごわをっ!!!」
不条理というか、ギャグというか、素晴らしい違和感に酔えました。
この「ごわをっ!!!」って、
本作のウリなんですが、どこにいようが、ナニをしようが、なんの脈絡もなく、
「ごわをっ!!!」一発!!!
観客ドッキリ!!
禁じ手といおうか、反則といおうか、ジャパホラのリアイティのあるビンポくささの中でやれば、
「ナニをばあかが!!」とハラのひとつも立つところ、
本作においては、
在日外国人ドラマというすでにストレンジな作品設定のため、
かえって違和感なく、すんなりと笑えます。

(以下、ネタばらし。)
でもしかし、
奥様がガイジン教授にウワキしたのを怒って一家無理心中というのは、
なんちゅうか、えらくまた無理矢理ですねえ。
欧米人が観たら、
「オーノー! フギミッツウはコロース! ジャプって、ザンコクですねえ! 」
ってカンジなのか?
しかも、それがコドモまで怨念にしちゃうなんて。
いくらなんでも、あんまりにあんまりだあ。。。



怪人プチオの密かな愉しみ
(ケリンさんに感謝。)
★★★★


「舞台はナチス占領下のドイツです。プチオというお医者さんがおりまして、冒頭からいきなり『ノスフェラトウ』の映画の中に入っていくところから、物語は始まります。実話だそうです。このお医者さんは悪い人で、対ナチスのレジスタンスを装い、ユダヤ人を国外逃亡させてやるふりをして、次々と虐殺し、ばらばらにして燃やし、その財産を着服していました。」


 お話の筋自体はどうってことないのですが、書物によるとこれは『カリガリ博士』や『ノスフェラトウ』の流れを組むドイツ表現主義のアートを楽しむ映画だそうです。
 確かに、物語どうこうよりも、夜中、自転車で石の路上を駆けるプチオさんが強力に残ります。
 それは往診だったり、餌食を先導していたり、なんか別の用事だったりします。
 もーー、くどいくらい、
 とにかく、ひたすら自転車でひた走ります!!
 中国の映画じゃないかと思うくらい!!(←うそ)
 で、このシーンの間に、
 患者を見事に治療するシーンだとか、
 自分の息子に暖かく接するシーンだとか、
 犠牲者の家族をあしらうシーンだとか、
 時の権力者におもねるシーンだとかが丹念に描かれます。
 猟奇映画というふれこみにもかかわらず、残虐なシーンが一切表にでてきません。
 それでいて、眠くなるかというと、そうではなく、暗鬱な雰囲気にひきこまれ、退屈はしません。
 『上手い映画』だと思います。



ブラック・デモンズ
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★
「ブラジルに3人の若者が滞在していた。兄、妹、妹の彼氏。兄はマクンバに興味を持ち、儀式を見物して、テープに録音してしまう。翌日3人がジープで田舎道を走行中、エンスト。困っているところに現地の若いカップルが家に案内してくれる。その晩、兄はテープを回して、6人の黒人死体を復活させてしまった。足に鎖、首に縄の黒人ゾンビは若者達を血まつりにあげてゆく。目玉をえぐり、ロープで縛り首にして。」

 なんとまあ、この時代にこの画像、このネタ、このチープさ、この特殊メイクというのが、
    郷愁をそそります
 まるで、あの80年代初期のホラー・ビデオ・バブルの頃の芸風マンマじゃないですか。
 安堵感すら漂います。
 ひたすら、クリアー&ハイテクに走る最近モノとはまさに対照的です。
 もしかしたら、80年代の作品じゃないでしょうか。マジで。

 テープで死者が蘇ってしまうというのは『死霊のはらわた』。
 ゾンビにょきにょき感は『サンゲリア』。
 かつて、足に鎖をつけられ、領主に目玉を潰され、縛り首にされた怨念黒人ゾンビというのは『キャンディ・マン』を連想させます。
 この足の鎖というのが、じゃらじゃらいう音だけで、期待感を煽ってくれます。
 怪しげな黒髪の未亡人メイドがいい雰囲気。
 登場する2人の女性も、露出もほどほどにあり。なかなかよろし。
 一人は彼氏と下着姿で「昼にするエッチっていいわね。」とのたまい、
   もうひとりはTシャツにビキニ・パンティだけで、納屋に行きエジキになる。
 歴史に名を残すほどではないにしろ、いかにも『B級ホラー』然とした優良ホラーです。
 
 



キングコング 1933
★★★


「興行主の一行が南の秘境に映画を取りに行く。その直前、万引き美女をスカウトし、一緒に船に乗る。船上で美女は男前の船員と恋に落ちる。島に到着すると、原住民が儀式の最中だった。酋長に『6人の妻と金髪女を交換しろ。』と言われるが、拒否した。ところがその夜、美女は誘拐され、巨大な扉の向こうの柱に括られる。コングの花嫁だと。船の乗員達が救出に行くと、そこはなんとジュラシック・パークステゴにブラキオ、ティラノにプテラ。有名所は全員集合していた! 
 美女は男前船員に救出され、コングはガス爆弾で眠らされ、ニューヨークで見せ物にされる。ところが美女が記者団のフラッシュを浴びているのを、襲われているものとカン違いし(あながちハズれてはいないと思うが)、鎖を切って大暴れ。エンパイア・ステート・ビルディング上で複葉機の攻撃をくらって墜落。」

 だれでも知っている有名な作品ですね。
 「ギラーミンのリメイクはひでえ! 原典はいいっぞおおお!」
 とホメちぎる批評もありますが、ワタシ的にはリメイクの方が面白かったなあ。。。
 なにしろこれ、なんだかトロくてついていけない。大画面で見ればまた違うんでしょうけど。
 コングや他の恐竜まで、いかにもおもちゃっぽくて緊張感がなく、眠くなる。
 事実、寝てしまいました。
 時代を考えれば、アートなんでしょうけど。。。

 美女を守るためにケナゲに戦い続けるコング、色男船員といちゃくつく美女。。。なんだか、哀れです。。。
 噂のフェイ・レイ、なかなかいいっすね。クラシカルなグラマー美女です。
 コングがどでかい指でおっぱいつんつんしながら、服剥いじゃうところは、リメイクにも出て来ます。
 リメイクのジャシカ・ラングはおっぱいぽろりしちまうんですが、
 おっぱい出さないフェイ・レイの方がはるかにエロい!


 それにしても、なんちゅうブコツでブサイクなおもちゃザルなんでしょうか。
 どんどんフビンになってくる。
 だから、人気なんかしら。
 しかも、最後はたかだか骨董品飛行機の銃撃で(このコングのどんどん弱っていって描写がこまやか!)、テンテンテンって落ちちゃうし。
 なんかなあ。。。
 ただ感情移入できなくもないデカイサル出しただけじゃ、カタルシスに欠けるわあ。
 あ、そうか、これは単純にワタシが、巨大怪獣に望むものと違うだけなのかもしれない。
 怪獣っていったら、
 『あくまで強く、雄々しく、神秘的で、
   よっぽどのことがない限り、ニンゲンなんぞにやられないっ!』
 ゴジラしかり! ガメラしかり! バランはやられちゃうけど。
 怪物でさえ人間の支配下に置いて当然という西欧人と、怪物に神秘と畏怖を見い出そうというわれわれとの違いっすか?


 しかし、一番、ムカついたというか、謎なのは、これに限らず、この時代の洋画って、
 会って間もないグラマー美人のヒロインと無愛想なオトコが必ず、
 「愛してます。」「ぼくもだ。」と、くっついてしまう!!
 巨大怪獣の出現より、よっぱど不条理だっ!!
 そう思わないか?!





女子高生チェーンソー
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★


6人のむっちり女子高生と女教師がバスで男子高のダンス・パーティへ行く途中、車がエンコ。アヤシげな修理工にひっぱられ修理工場へ行く。すると1人また1人と虐殺されてゆく。ああ! もったいないっ!


 さすが、アルバトロス! 
 なんじゃああ、これはっっ!!
 タイトルからして、面白そうだああっっ!
  いやいや、期待にたがわず、
 ものすごく、脳天気でヘンテコな映画だった! ステキっ!
 むちむちガイジン姉ちゃん達が出演するのだが、どエロっちゅうほどエロっぽいシーンがない。
 全編これ、むんむんチラリズムの極地!!
 シリアル・ホラーなんだろうが、だらんりろんと緊張感がない。
 んじゃ、コメディかと思いきや、どうもマが間抜けで(重複表現覚悟)あんまし笑えない。
 とどめは、ラストの10分のアホらしさ!!
 脱力を超えた、ウルトラ・スーパー・クソ脱力!!
「んなわけあるかああああっ!!!!!」


 覚え書き。6人の姉ちゃん。
1、ハニー』。ブロンド、パツパツ、むちむち。
 制服からおっぱい谷間出し、へそ出し。フェロモン系。ああ、いいわあ。。。
2、『スター』。黒髪スリム。シニカルでぶっきらぼうで、クール。
 タバコ吸い。実はこの人、一番、気にいってたんですが。。。
3、アラブ系。褐色の髪。クール&セクシー美女。
 バスに乗る前に参加。
4、おさげブロンドのぶりっこ。トロい。でも、けっこうむっちり。
  会話がハズれてて、ヘン。
5、ブロンド、むちむち。
 女教師とレズ。昔のリタ・フォードに似ている。あんまり、いいとこない。
6、褐色髪秀才処女(←なわけないだろう。)
  バカなのか、ウケ狙いなのか、むちゃくちゃな論理を展開させ、全員をケムにまく。
7、女教師。メガネを取るとセクシーという設定。レズ。
これに、知恵遅れの修理工やら、足をケガしたバスの運転手やら、校長やらが絡む……って、
  登場人物たったの10人だ!



ULUTRAMAN   2004
★★★★☆
「自衛隊の戦闘機乗りの父親は、息子が不治の病のため、退役しようとする。最後のフライトで赤い光の玉に激突するも、奇跡的に無事だった。ところが、自衛隊にマークされ拉致される。以前、やはり青い光の玉と衝突した男が怪物になり大勢人を殺したため、そいつの囮にするためだった。怪物出現! 女科学者が襲われる。父親はウルトラマンに変身し、彼女を救う。しかし、不完全な一体化のために本来の力を出し切れずに苦戦する。」

 よかったっすう!
 『パパはウルトラマン』、なんて初めてのパターンじゃないっすかあ。
 で、例のジャパホラみたいに、「まああた、子供をダシにしてえ……。」と思ったら、けっこういい話でやんの!
 ジャパホラなら、自分を慕ってくれる子供を残して父親は死んじゃうんだよな、大抵。そういうの大嫌い!
 この物語は「父から息子に受け継がれる夢」がテーマなんですよ。泣けるなあ。。。

 ウルフェスのイベント・ステージ、劇場版、そして、テレビ版『ウルトラマン・ネクサス』と、
 三身一体となったプロジェクトで、この映画はプロト・ネクサスとでも言うべき、前日談です。
 しかし、『ネクサス』の最終回には、ぶっとんだ!!
 ダーク・ザキウルトラマン・ノアなんかは、
          イベント限定かと思ってたのに。。。
 ウルフェスのステージを観てない視聴者には、なんのことやらわからんだろう。
 観たワタシだって、DVDの解説を読むまでは、謎だらけだった。
 いいのかなあ、そういうのって。。。
 特に関心のある者が調べて、やっと理解できる裏設定って。
 最近の『仮面ライダー・竜騎』や『ファイズ』もそうだもんなあ。
 敷き居を高くしないんだろうか?

 この映画にしても、説明不足の感は否めません。
 でも、それを補ってあまりあるアクションにドラマがあります。
 怪獣『ザ・ワン』(ステキなネーミング、ラブクラフトも入っているのかな? ついでに言うとここでのウルトラマンは『ネクスト』)の設定と造型、アクションはイカシまくり! かっこいい! ピンチになるとヤモリやら、ネズミやら、カラスやらを吸収し、その力を身につけてしまう。女科学者との感情的なカラミもツボをついてくれるし。
 対する『ネクスト』も、最初はぼろぼろでのたのた(上手く人間と結合できていない)、二度目の変身で、その真価を現す。空中戦の爽快さも、主人公の「飛ぶ」ことに対する幼い頃からの憧憬という伏線があって、SFX以上に素晴らしいし。

 しかっし、いつも思うんだけど、戦隊、ライダー、ウルトラの映画版はこんなによくできているのに、なんでホラーになると舌ったらずで、幼稚な映画しかできないんだ、ジャパンて国は!



冒険者たち
★★★☆
「2人の男と1人の女が出会う。飛行機野郎ドロンと、発明狂オヤジと、女前衛芸術家。それぞれが夢に向かって生きていたが、全員、ダメになる。偶然聞き出した海のお宝を3人で発見するが、ギャングの流れ弾に当たって女が死ぬ。女の郷里に行く2人。発明狂オヤジは、女と一緒に暮らすつもりだった要塞島を買う。そこでギャングの襲撃にあい撃ち合いの末、ドロンは死ぬ。」

 御存知、アラン・ドロン様の有名な作品です。
 あの、あのねのねがリメイク(?)をしました。
 邁進しているのに、報われない夢。
 2人の男と1人の女の愛の行方。
 愛する女を失った男達の哀愁。
 ロマンティックな映画です。
(としか、評しようがない。ワタシのセンスでは。)




バーサーカー
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★★★★★★★
 ここんとこで一番脳髄を刺戟された
チョーー大傑作です!!
 こんな素晴らしい作品が存在するとは!!
 まだまだホラーも捨てたものじゃありません!!
 宗血ゅーさん大推薦なのですが、すべてのホラー・マニア(ファン程度でついてこれるか?)にお勧めしたいです。

「ひげのジジイが夜中車を走らせていると、つっかかってくる車がある。車の上のブキミな男がクサリ付きの鈎を窓ガラスに投げ込み、ジジイに突き刺して炎上させてしまう。
 昼。でぶで人の良さそうなパパ、でぶでブキミが入っているママ、反抗的な年頃娘ずうずうしいガキがドライブしています。鉄のトゲをかけられ、タイヤがパンク。すぐそばにドライブ・インがあって、そこのやさしそうなおばさんが、同情して食事に誘ってくれます。
 ところが、その家、廃屋みたいでやたらいろんな気味の悪いものがぶらさがり、しかも得体の知れないフリークスが3人います。食事に出されたものといえば、皿に生肉「あたしはベジタリアンなの!」と娘は拒否します。ママが写真を撮り出すと一家は豹変。たちまち、パパ、ママはぶち殺され、娘と弟は逃げ出しますが、弟は脳天幹竹割りでまっぷたつ。フリークスのひとりは娘を気に入り、自分のものにしたいといいます。
 娘が意識を取り戻すと、なんとそこは壁も床も新聞紙を貼った部屋。マウスとか買ってる檻みたい。そこへ、カレが食事を持ってきます。「スープにお金だよ。」札束は食べられないとしても、スープというのが指の浮かんだ血なんじゃこりゃ!

 こんなカンジで物語は『幕を開け』ます。まだまだ終わりじゃありません。
 すげー! すげー! すげー!
 最初のうちは、「あ、四人家族と人喰いフリークス一家の対決ね。『サランドラ』系だな。しかし、あの見苦しいパパ、ママ、うっとおしいガキはどうにかなんないのかなあ。」と、思ってたら、パパ、ママちょん!!
 「そーか、あっちはガキは殺しちゃいけないんだっけ。それじゃ、姉と弟で力を合わせて、怪物退治か。お涙ちょうだいがあったりして。」と思いきや、弟、まっぷたつ。「どっひゃーーーーーーーあ!!!」
 ことごとく予想を裏切られました。


 ここでフリークス3人組を御紹介しましょう。
1、最初は人間の革を被って登場。覆面だか、骨モロ出しだかわからない頭部に、口が鉄罠になっている。どうやって、メシ食うんだか。こいつが大型変形ナイフでもって、人間を片っ端からざっくりやってしまう。
2、髪にも顔にも白粉を塗った小人。皿投げが特技。ミュゼットらしく演技が細やかで理論家。いいのかねえ。今どき、こういうキャラを登場させて。ワタシはとっても気に入ったけど。
3、顔の3倍はありそうな、でかい頭巾を被って登場。アタマ全部が巨大脳味噌心優しく、娘を想い、結婚を決意する。心の底では普通の人間の世界で暮らしたいと願っている。とはいえ、やっぱりヘンで、甘美な夢想シーンは、大通りのストリーキング。こういう撮影してつかまらないのか? 脳味噌の中身も実はアルファベットの書いてあるブロックだったりする。(このシーンがまた、ステキ!!)
 

 3人組だけでも、もう充分にインパクトがあるのですが、
犠牲者達や絡んでくるキャラも、ひたすら悪趣味でむさ苦しくウサン臭い!!
 脳味噌野郎と娘の結婚儀式(これがまた、すさまじい!!)のエジキになる作業服でワインを飲みながらトラックを運転しているでぶオヤジども。もう、下品で下品で情けなくて、殺されるところまでうっとおしいというサイアクの素晴らしさ!!
 そいから、仲間を3人に殺され復讐に押しかける不良ジジイ・ライダーども!! 手が震えるヤツやら、やたらでかいだけのヤツやら、途中で心臓発作で倒れるヤツやら、すっぱだかになって骨ばった筋肉を披露するヤツやら、その奥さんのおば(あ)さんやら、もーーーたいへん。


 この映画のキャストの条件は、『BMIが30以上の肥満者か高齢者で、品がない下層階級者の演技が上手なこと。もしくはそのもの。』ちゅうくらい、
どこをながめても、むさ苦しい!!


 この誇張された「どこにでもいそうなオヤジ&ジジイ」のリアリティに唐突に絡んでくるファンタジーみたいなシカケ、装飾や小道具など『画』に溢れる一種独特の『美意識』、また、細部にまで作りこむこだわりが、この作品を尋常ならざるものにしています。ぶっ飛びっぱなし。海千山千のホラー・マニアたるわたしの予想をことごとく裏切ったイマジネーションの奔流と、継続する異常なテンションには、もはや脱帽するしかありません。
 そしてそして、こいつらフリークスを創造したラスボスったら、もー! どっぴょーーーーんっ!!



ゾンビ・オブ・ザ・デッド
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★☆
「マヤの遺跡の発掘に行ったところ、虐殺テロ事件があり、ひとり生き残った学生が帰国した。もったいぶったそいつが話すところによると、井戸にいた死体が起き上がり人を殺し始めたという。大学内でも殺人が勃発する。どうやら、学生の荷物に人に寄生する宇宙生物がまぎれこんでいたらしい。」
あんまりなタイトル(これ、邦題すよ)にゲテモノを期待していたら、映像にまずびっくり!!
な、なんだこの、コキタなく怪しい雰囲気は……!
チープなポルノ・ムービーか?
ハンディ・カムのビデオで撮影したような画像に、ぱっとしないキャラ。
無味無意味無理矢理な会話。
まるで、どこかのホラー映画同好会の自主上映フィルムのような、インディのアカでギトついた作品です。
いっやあ、こういうの久々だなあ。楽しいなあ

ラストの方で数名出て来るゾンビさんたち、
まっくろで、いかにもカブリものです。
やたら、カブリモノ・ヘッドに棒を突き刺すシーンが登場します。
肉体はちゃんと服きているからわかんない。手は黒いラテックス製の手袋かなんかですな。
でもって、サソリみたいな宇宙生物がアタマを突き破って出てくるんですが、
こりゃなんか、
手袋にツノをつけたヤツでカブリモノ・ヘッドを内側からヤブっただけなんす。
このCG全盛の御時世に、ハンド・メイドの味わいを感じさせてくれますよ。

あと、ショック・シーンはいわゆる『寸止め』ってやつです。
凶器を振り上げて、画面はまっか。傷口は一切映らず、血がたらたらと。
視覚的に訴えるような残酷なシーンは皆無です。
ケーブル・テレビ向けかなんかなのかなあ。

ゾンビものと思いきや、いきなり宇宙生物パニックになっちゃうというのも、
おかしくていいし、
その弱点やるや、『マーズ・アタック』もびっくり!!
この時代にこんな作品をおがめるなんて、嬉しい!




キャメロン 1987
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★☆
「超能力少年が偶然悪魔を呼び出してしまい、犠牲者が続出する。悪夢にうなされる刑事と、女精神科医が少年に味方する。」


 クラシックな雰囲気のオカルトものの佳作です。

 少年の両親は離婚しています。
 父親が少年を実験台にして超能力開発に取り組んだあげく、手にかけようとするとか、
 ひきとられた母親の彼氏がひでえヤナやつだったとか、もしかしたら、少年が犯人では? 
 うーむ、可哀想に……、的な流れもありますが、
 ちょっとトボけた人のいい刑事との触れあいや、美女精神科医の登場もあって、とてもいい味になっています。
 これがジャパホラだったら、やたら陰惨で湿っぽくなるところです。
 どうして日本じゃ、こういうほのぼのホラーが撮れないんだろうか? 
 不思議ですね。
 これだってすごく低予算なんだろうに。
 エンデングもいいです。微笑みます。




モロッコ 1930
(採点困難)
「さすらいの歌姫が、若い外人部隊兵にちょっかいを出された。拒否してんだか、惚れたんだか。土地の大金持ちが求婚した。で、承諾しちゃう。兵隊は上官の奥さんと不倫がバレて、激戦地へ送られる。拒んだり無視したりしながら、結局、歌姫は金持ちを振りきり、兵隊を追いかける。」

なんだかもう。。。のストーリー
これでアカデミー賞ノミネートっちゅうから、世の中わからん。
しかし、マリーネ・ディートリッヒの美しさだけで、
最後まで観てしまいます。




予言
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★
「女の子の乗ってる停車中の車にダンプが衝突して、女の子死亡。父親は直前に新聞でそれを知っていた。これが理由で離婚。その後、父親のもとに未来を予告する新聞が届くようになる。」


 あの、『恐怖新聞』です。
 やたら陰惨で湿っぽい典型的なジャパホラです。
 つまりは、
 「子供をダシにし、登場人物をやたらヒサンな目に合わせ、整合感がなく、
       カタルシスもなく、過分に情緒的ですっきりしないエンディング。」
 違うネタで、こんなにも同じような展開の映画ができるということは、日本の大多数の視聴者がこういうモノを歓迎しているということでしょうか。うーぬ、徹頭徹尾シンキくさくて快感がありません。





キルビル
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★☆
「結婚式でおなかの子供と一緒に殺された女が、4年間の昏睡の後に復活。復讐に走る。まずは、4才の子供の母親の黒人女。ツカミはばっちり。次は日本。千葉真一に刀をつくってもらい、その後、アニメーションで生い立ちを紹介された日系チャイナの女オヤブンをやっつける。こいつはコブンが多いのでタイヘンだ。中でもクサリダマ使いの女子高生は強敵だぞ!」


 あの有名なヒット作品です。
 ものすごくスットンでいて、メジャー作品とは思えません。『マーズ・アタック』なんて目じゃないです。トロマかアルバトロスかというぶっ飛びようです。金はかかっているようですが、御都合主義は御都合主義、ナサケないところは、ナサケない。刀で首や腕や脚がスパスパ飛んで、血がどばどば吹き出ます。マンガです。それもギャグ・マンガのノリです。日本のフザケた自主上映作品みたいです。しかも、それがヒットしちゃうんだからまた、世の中ナニがナンだかわかんない。


 東映系復讐談なのに、シンキクサさがミジンもありません。
 ひたすら、「切る、スプレーみたいに血が出る」のオンパレードです。
 日本が舞台で、ヘンな女性バンド(フジヤマ、ゲイシャ、ロケンロールか)が料亭で演奏し、シシオドシや石ドウロウに雪という、まるで忠臣蔵みたいなシーンでの決闘があります。
 日本マーケットを意識したのか、ジャパネスクをウリにしたかったのか、どうなんでしょう。
 でもやっぱり日本人からするとやっぱりヘンなモノはヘンで、
 特に主人公がクールなつもりで放つヘタクソな日本語のキメゼリフが
       強烈な脱力を誘います

 結婚式を襲撃された理由とか、主人公の身の上とかはさっぱり明かされません。
 最初から続編を想定した造りですね。ボスも謎のままだし。
 これがヒットしなかったらどうする気だったんだろうか?
 それでも、面白いからアリでしょうが。





キルビル2
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★
「昔の恋人、ハラの子の父、殺し屋組織のボス『ビル』に、胎児を殺され、4年間昏睡を続けた女殺し屋の復讐談の続き。今回の敵はビルの弟と、同じ師匠を持つ女殺し屋。そして最後に、ビルとの対決。」

 状況説明皆無のスラップスティック・スプラッター・アクション『1』で、省略した部分をこってりと描く、『2』というよりは、『前編』、『後編』の『後編』ですな。


1、ビルとは何者なのか? 
2、主人公こそ、何者なのか?
3、なぜ、結婚式で虐殺が起こったのか? 
 という主要3大謎を情緒豊かに解きあかしております。
 作風としては、マンガみたいな『1』とは対照的なシュチュエーション・ドラマです。
 個人的にはこっちの方が好き。しかし、両方揃ってはじめて、完全版なんすよね。
 考えてみると、いきなり4時間じゃあ、観る気も失せるから、
 とりあえず『1』を発表して、それから『2』というのも上手い商売かもしれません。
 双方ともストーリーにしたら単純だけれども、いかにその中に刺激を織り込むかという勝負なのですから。
 片目の女殺し屋(かあああっこいい!)、共通の師匠との絡みや、ラストへのもっていき方に、
 「ああああ! うまく創ったなああ!」と、感心しました。


 しかし、あれで「日本語が得意です。」は、ないだろうっがああ!
(『キルビル』のレビュー参照。)





ヒューマン・キャッチャー
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★☆
「23年眠り、23日間人間を食う怪物が、農家の次男を襲う。次に優勝に沸き立つハイ・スクール・バスケット・チーム&チア・ガールズの乗ったバスを狙う。バスは立ち往生。コーチ、運転手が空中に消えてゆく。通行車に助けを呼ぶよう頼むが、そいつらも食われる。バス内はパニック。みんなしてどんどん食われていく。すると、息子を食われた農夫が復讐にやってくる。」


 設定はどうみてもB級ホラーなんですが、なんとあのコッポラが関わっているという珍作です。
 言えば、バス内のいがみあいとか、友情とかのあたりに人間ドラマの妙があるんでしょうかねえ。
 でも、メジャーであるゆえんの、マイナス面の方が大きいです。
 せっかくチア・ガールが乗りこんでいるのに、
 着替えシーン、おっぱいぽろりシーン、エッチ・シーンが皆無だということです。
 これがA級なら、開き直ったC級の方がずっと楽しいです。
 「どうせ、殺されるんだ! やっちまおうぜ!」
 「いいわあ! ステキ!」
 的な展開があって当然だと思うんですが。。。
 マジなんすねえ。


 それを補うのが、モンスター描写です。
1、高速で空を飛び、直下して連れ去る。
2、コウモリのツバサのシルエットがかっこいい。
3、顔はノスフェラトウを真っ黒にしたみたい。キバがあり、知能的凶悪犯。わざわざ犠牲者を指定し、混乱を招いて隙をつく。(のだろう。)
4、なかなか死なない。
 自分の傷ついた首をもぎ、犠牲者の首とすげかえる。
5、23年間も殺しようがない。焼くとか、ツブすとかしても、ダメなんだろう。


 このハナシ程度の人間ドラマなら、まあどこでもやってますから、要はやっぱりモンスターですね。
 来歴とか習性とか、生態系とか描いてもらえばもっと痛快だったのでしょうが、ヘタに入れられて失望するよりは純粋に恐怖だけを描いた方がいいのかもしれません。





ジェイソンZ
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★
「社長の娘の金髪美女が友人男女数名とスノーボードを楽しむため、最近買収したスキー場へいく。そこでは過去に殺人があり、犯人はまだつかまっていない。住民達はスノボーに嫌悪を現す。流れとして、当然、男女は殺されてゆく。」

 B級の佳作です。
 というか、安心して楽しめるシリアル・キラーものです。
 『13金』とはまったく無関係なのですが、
 「『13金』の10作目が『ジェイソンX』か、ならば、次はトーゼン『Z』だ!」と、
 あやかって邦題にしたのがミエミエのイカレ方です。Xはローマ数字なのにねえ!


 しょっぱなのツカミも、定石まんま。オープニングのキリング・シーン。
 場面変わって金髪美女シャワー・シーン。例の『サイコ』のマネのはぐらかし。
 おおお! コロシと色気だ! とほくほくさせます。


 スキー場行く途中でアヤシイ男を拾い、きゃぴきゃぴとパーティー。
 いいなあ、パイケツ見えそう! 
 で、エッチとかしているうちに、殺人。『13金』まんま。
 『ジェイソン、スキー場にあらわる』でも通用しそう。
 出色というか、一番ズキリとしたシーンは、いきなり出てきた怪しい美女と男がリフトに乗り、美女がおっぱいを触らせるところ! なんとウエアーの下はハダカだった! うーむ、でなんか、エロくて、寒そうで、殺されそうで、アブなそうで、気持ちよさそうで、いいわああ。。。
 誰かさせてくれないかなあ。← ムリよ、ムリ!


 で、冒頭の金髪美女主人公、ファッション・ショーやら、
 パンティみせやら、いきなり欲情、衝動エッチやら、さんざん楽しませてくれて、
 「変わったヒロインだなあ。いいなあ、こうゆうの。」
 と感心してたら、あっさり殺されてしまう。
 いまわの際になって、カレシに「アンアなんか遊びだったのよ。」と言い放つ!
 さああいこおっ! 
 美女ビッチ万歳!!


 結局生き残ったのは、とてもジミな人達でした。
 これにはワタシも、意表をつかれました。





マーダー・ライド・ショー
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★☆
「70年代のアメリカ、ハロウィンの前夜と当日。チアリーダーが6人誘拐された。イカレた男2人とシンキくさい女2人が、気違い一家に捕われ虐められ、殺される。」

 いわゆる、『悪魔のいけにえ』パターンの1本です。
 元ホワイト・ゾンビロブ・ゾンビ氏が監督、脚本
 下品で悪趣味でカラフルです。
 これはこれでなかなかスゴロイのですが、先にもっとぶっ飛びまくっている同じパターンの『バサーカー』を観賞してしまったのが運の月でした。
 ちょっとやそっとのモノでは、あれにかなうわけがありません。


 この作品のウレシイところは、殺人一家の金髪イケイケ母ちゃんをあの!!
(<って、ワタシだけか、こんなんい喜んでるの)ワタシが大好きな
カレン・ブラック・アネゴ(おばさんて言うなよお!)
 が喜々として演じていること!! まさに、ジャンル女優だあ!!
 この人を採用したロブさん、実に見上げたもので、B級の美学をわかってらっしゃる。ああうれしい。
 しかし、アネゴ、もう還暦もまじかなんじゃないか?
 それなのに、このドクドクしい色香はなんなんだ! 
 カーリー・ブロンドのでかぱい美女を完璧に食っているぞ!(私見だよ、私見!)
 キャスティングの妙というならば、この一家のじいさんがジョージ・ケネディーだったら、もっとスゴイことになっただろうにねえ。

 にもかかわらず、この映画がトビきれなかったのは、
 おそらくロブさんが、主人公殺人鬼をかっこよく撮ろうとしたからでしょう。





鳥 THE BIRDS 1963

「新聞社社長の娘がペット・ショップで弁護士男におちょくられ、何を思ったか弁護士の妹に小鳥をプレゼントしようと、海岸の町に行く(???????)。すると、カモメやスズメやカラスが人間を襲い始めた。」

 有名なアルフレッド・ヒッチコック監督作品。
 好きじゃねえな、これ
 鳥の襲うタイミングが、どうも物語に都合良過ぎ。
 そもそも、
 キャラがみんないやです。きらいです。

1、気取った女。
 ルックスもイマサン。社長令嬢とあって、プライド高くて、わがままそう。
2、弁護士。この時代の西洋モノのオトコにありがちな、
 いかにもジブンはモテるという自負と強烈なアブラっぽさがハナにつく。
3、弁護士の母親。
 神経質そうで、ヤナカンジ
4、弁護士の妹。小学生。この子だけかわいい。


 弁護士が女をペット・ショップでからかって、女が怒る。
 でもって、女が弁護士を驚かせようと、わざわざカレの妹のプレゼントを持って家を尋ね、バケーションで留守とわかって自動車(オープンカー)で遠方のリゾート地まで出向き、カレの元恋人の小学校教師の家に強引に押しかけるなんちゅう展開には、アングリ
 だいたいこの男女、いったいナンなんだ? 
 男女ともに見初めあったってわけか? 
 それで男がちょっかい出し、女も「ちょっといいオトコだわ。」なんて思ってひっかけられる気になったのか? 
 そいでまあ、生死を賭けた極限状態にでもなりゃ、くっつくわな。
 だけど、こんだけ我の強い者同士だから、事件から無事脱出したらそう長くもつまい。
 しかも、弁護士ときたらマザコン野郎(ノーマン・ベイツか?)で、母親のために女教師は別離を余儀なくされたっちゅう。母親は亡き父親を慕って今だに、くよくよごにょごにょしてるし。
 とおにかく、うっとおしい前置きが長過ぎ。
 パニック映画なのか、メロドラマなのか。最近のアメリカの大作パニックにも、
  『どうにでもやってくれいレンアイ雑音』が混入しがちなのは、伝統なのか。
 いいかげんうんざりしてきたところで、鳥の襲撃。絶妙のタイミング。まるで、このユルい恋愛映画にカツを入れるがごとく。説明がないのはいいとしても、あまりにナイス・タイミングなショッキング・シーンの連続に、物語として物足りなさを感じました。『画』としてはヨイんです。ジャングル・ジムに群れてくるシークエンスなんかいいぞ。『サイコ』みたいなヘンな蛇足のないところもドライでいいんですが。





悪霊喰い SIN EATER
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★☆


「カソリックの司祭がおりました。彼の親代りだった司祭が不審な死を遂げたという情報を得て、ローマにおもむきます。
 現場にはなにやら怪しげな儀式の跡があり、伝説のSIN EATERが出現を匂わせておりました。」


 ゴシックで、緊張感があってスタイリッシュで、
このテの映画にありがちがイヤミがなく、まさにワタシの好みでした!!
 




着信アリ
(宗血ゅーさんに感謝。)
前半★★★★
後半★
総合★★☆
「呪いの携帯電話。未来の自分の声で着信。そのまま、死ぬ。」

 大ヒットした『らせん』のドジョウですね。
 携帯という身近なテクノロジーから恐怖が生まれ、怨念にからませ、謎を明らかにしないまま、終わるという。
 ただ、『らせん』の死んじゃうメカニズム(ビデオを観たり、手記を読んだりするだけで、いきなり腫瘍ができる。まーーーさかああ!)があまりにインチキ臭くてシラけたのに較べ、こちらはシステムを明かしません。それがいい。 
 携帯を取ると、自分の死ぬ間際の言葉(絶対、言わなきゃいいのに!)と時間がわかっちゃうってことで、おお! すげえ、サスペンス!
 オープニングでまず軽く1人目、予告されてわずか2分後に2人目こりゃびっくり!!
 マスコミに騒がれ、テレビ・ショー化されて3人目、それもすげええヤラレ方!


 あっぱれ!!
 ここまではよくできてた! ここまでは! 
 ジャパホラもやるじゃん! とわくわくしました。
 しかし、ホントにここまでだった。。。
 ここから、
いかにもメイクしてますっていう元気な腐乱死体無意味に乱暴するわ、
例によって、
情緒に走ったひとりよがりでしめっぽい謎解きになっちまうわ、
「なんだい、いつものジャパホラじゃん。」
 ツメが甘いっちゅうか、ぶったるんでるっていうか、
 いいとこまで実体を出さずにドキリとさせたんだから、謎は謎のままで終わった方がよかったぜい!
 コドモの不幸で同情を買う日本ホラー毎度の趣向にはついていけません。
 それでも整合性があればいいんだけど、なんで携帯なのか、なんで、あんなにパワフルなのか、わけがわからん。
 たとえ、『2』が出たところでまるっきり説明できないと思いますよ。
 ラストに原作者が「『2』で『1』の謎が解かれますが、『3』にまた謎を引き継ぎます。」と言ったとしても、
 消化不良の言い訳にしか聞こえません
 だいたい、それって本来、恥ずべきことじゃないのか?
 『キルビル』みたいに説明不足でも無理矢理に突っ走るのなら、文句もないんだけど。

 そもそもだよ、被虐待児童はいっぱいいるのに、なんでコイツだけがそんなにものすごく破壊的なのか、納得行く結論を出していただきたい。サダコさんみたいにすげー超能力者だったか(そりゃマズイじゃん)、宇宙人だったとか、リーガンの生まれ代わりだったとか。
 ありきたりは許しません! 




黄金の腕
★★★☆
 フランク・シナトラ主演。
 麻薬に溺れながらも、カタギになろうとする凄腕ギャンブラーのメロドラマ。白黒。
 この時代には珍しく、息をもつかせぬ展開の速さでひっぱる。母親がナミダしながら観賞していました。





荒野の七人
★★★★☆
 超メジャーな西部劇。『七人の侍』のリメイク。
 ユル・ブリンナー、スティーブ・マックイン、ジェイムス・コバーン、ナポレオン・ソロなど、個性豊かな七人のガンマンが貧しい村の用心棒となって、山賊と戦う。素晴らしくよくできた作品で、わくわくして観ました。
 なお、この頃から性格ガンマン(?)だったナポレオン・ソロさん、20年も後になって、さらにリメイクの『宇宙の七人』で宇宙の殺し屋用心棒、つまり同じ役で出演しております。あれも楽しい作品だったなあ。『七人の侍』まで観たくなってしまいます。





キューティー・ハニー
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★★
「正義のアンドロイド、キューティー・ハニーが、父のかたきである悪の組織パンサー・クローに戦いを挑む。イシアタマ女警部の通称なっちゃん、正体不明の新聞記者セイジくんがサポートする。」

 これは安心して一家で楽しませていただきました。


 しょっぱなのツカミから爆笑の嵐!
 空腹のために変身できず、
 ビキニ下着にビニール巻いて、コンビニに走るハニー!!
 砂糖に集まるアリみたいなパトカー!
 ゴールド・クローのバズーカ・キャノン(?)で、島が一つ炎上!
 巨大アキコ隊員のような、京本先生
 東京タワーをブチあげるジルタワー!!
 これなんか、くれよんしんちゃんの実写版みたい。

 問題のハニー。ルックスはいいんですが(欲を言えばもっとスリムな方がイメージ)、
ネジのゆるんだイナカの姉ちゃんです
 生まれて1年なんで、オトコの下心がわかってないのか
あれじゃ、即ナンパされて、AVに出されそうです。その程度なら、まだ幸せか。
 ひとつの解釈の仕方なんでしょうね。天真爛漫というのも。
 だけど、危なっかしくてみてられない。


 原作&初代アニメ版のハニーって、すげえ水っぽいんすよね。
 声は峰不二子だし。オトコあしらいを心得ているっていうか。ハジラッてアオルっていうか。
 あれが永井豪氏の理想のセクシーなんでしょう。十兵衛とか、菊之助とかも相同キャラです。
 悪の幹部もみんな見せ場があって、楽しい、楽しい。
1、全身武器のカタマリ! メガホンが金色だと思ったら、部下のルガーも全部キンキン! 武闘派の『ゴールド・クロー』。
2、わをっ! リーガンのスパイダー・ウォーク! 背中からも腕がいっぱい出てきてスパイダー・タコ殴り、すげえヘンだな『ブロンズ・クロー』。
3、もしかしたら、おじゃるまるの声優さんなのか、和装の『スカーレット・クロー』。
4、いきなり歌いながら登場。
 バードスの杖持って、アシュラ男爵なのか『ブラック・クロー』

 原作とは一番設定が違う親友なっちゃんのクールぶりっこキャラも良かったし。部屋の中の一升瓶とTシャツの列には笑いました。
 唯一、食い足りなかったのが、セイジさんでした。この話の後、組織から狙われないんだろうか?





恐怖列車
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★
「キツ系、かわいい系、ビッチ系の3人の女子高生が電車に乗るが脱線、死者を多数出す。3人は生き残るが、日常が限り無くヘンになっていく。」

日野日出志原作シリーズ。
漫画原作とだいぶ違います。
原作は小学生男2人と女1人が、家族や教師の変貌に怯えながら逃亡し、カラスの羽を残す謎の男が死神のようにつきまとうという、じんわりしながらもサスペンスフルなホラーなのですが、こっちはどたばたしてとにかくなんだかわけがわからない。
 でまかせが実現する、家族関係がカミあわない、黒い顔の男達が追っかけてくる、あげくの果にビッチが巨大化する。
 うーん、なんでしょう。
 全部いきあたりばったりっちゅう感じで、なんやねん! でした。
 特にラストの巨大化したビッチ・コギャルの脱力感は、他に類をみなものです。
 すげえなあ、真下に行けば、パンツ丸見えかあ?
 ちなみにこのビッチさん、『特捜戦隊デカレンジャー』にまったく同じキャラで登場します。




死人少女
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★
「ある日、死人と診断された女子高生。すると、両親、妹はコワイ人に変貌した。防腐剤をぶっ刺したり、焼き殺そうとしたりする。女子高生は逃亡しながらもどんどん腐っていき、手はモゲる、舌はモゲる。足はモゲるで、見せ物にされてしまう。そうして、行き着いたところは……。」


 日野日出志原作シリーズ。
 これもだいぶ漫画と違います。
 原作では、腐敗していく主人公を一家で励ます心暖まるホーム・ドラマだったのですが、
 こちらはひたすら悲惨でえげつなくシュール
 人公の大切にしている黄色いお花以外はすべてモノクロ。
 登場人物もひたすら、アンリアルで、寓話みたいですらあります。
 こっちは脚色を加えて成功させた例ですね。
 原作が忠実に映像化されたらトテツもなく退屈でしょうから。





死人形の墓場
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★☆
「高校生男女がオカルト研究部に入部早々、女の方が人形の呪いにかかる。さっそく超能力少女、白鳥さんと一緒に部員一同、魔法陣を描いて『死人形の墓場』へ向かう。だが部員達は次々に人形ピエロ、人形ゾンビ(なんじゃい?)に殺されてゆく。」


 原作に一番近いのがこれ。骨子をなぞって、色付けしたという感じです。
 原作がこれ以上ないくらい単純なストーリーで、しかも長篇ですから。見る方は読めちまいますね。
 それにしても、なんだか、成り行きまかせで尻切れエンド。
 やりっぱなしという印象です。

 それでも超能力少女ができりりとした美人なんで、それだけで観れてしまいます。
 やっぱり、配役が命ですねえ。
 このキャラ、原作ではやたら強くてかっこいいんですが、こっちではなんだか、頼りにならなそう。
 いきなり「『死人形の墓場』へ行きましょうよ!」ではじまって、無防備なまま突入したあげく、ヘンテコな部員を次々殺されてしまう。
 彼女にホレたメガネくんの犠牲で、かろうじて主人公達とともに帰還する。
 そして、最後に怒り狂って単身殴り込み、ソトーバでカタキ打ち!!
 ふざけてんのか、狙ってんのか、理解に苦しむ結末でした。





エイリアン 対 プレデター
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★☆
「南極の氷の下に古代遺跡が発見された。発見した企業が急遽プロフェッショナル・チームを送りこんだ。そこはなんとエイリアンの巣! 襲われる隊員達。ところが、地上からはプレデターが襲撃をかけてきた!」

 私見ではこれは、『プレデター・サーガ3 特別出演エイリアン』です。
 『プレデター』が状況と関係なく成立する(1と2はそうだよな。)のに対して、
 『エイリアン』はまずエイリアン的なシュチュエーションがあって、キャラがいて(含むリプリー)、人間関係やエイリアンとの関係があって、はじめて『エイリアン』という作品が成立する。『エイリアン』は『1』から『4』まで、一見バラバラなようで、『エイリアン』についての哲学やら、見せ場やら、独自の美学が存在している。だから、今回のような扱われ方だと、あのエイリアンの姿と習性はもっているけど、『単なるバケモノ』になってしまう。あえて言えば、ジャパン・ゴジラとUSゴジラの違いに近いものがある。あれほど極端ではないにしても、作り手がプレデターの側にいるとしか思えませんでした。(ワタシはどっちかっていうとエイリアン側なのかなあ。『文明人』プレデターより、わけのわからんド怪物の方が好きだから。ちなみに『エイリアン』で一番好きなのは、『1』。次が『4』。)
 かと言って、やな映画かっていうとぜんぜんそんなことはない。
 スリル満点、加えて、古代遺跡のトレジャーものみたいな仕掛けにドキドキ。
 対決の舞台としては、2倍楽しめます。


 プレデターの方に武器やエイリアン退治のマニュアルはあるが、エイリアンは数が多いしスキをついてくる。
 人間なんぞに入る余地はない。
 だから、エイリアンが黒人女に突き殺された時にはちょっとがっかりしました。
 できれば、プレデターとエイリアンの単体勝負がみたかったなあ。
 親分エイリアンとじゃなく、力がプレデターと互角な一般エイリアンとの。




キャシャーン
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★★
「戦争中。障害者を完治し、死者を復活させる新造細胞なるものがマッドな科学者によって開発される。ところが、そこの開発プールから人間体が大量発生逃亡。軍はマシンガンで殺す。生き延びた男がロボット軍団を組織、人類抹殺を謀る。人間体を救おうとしたマッド科学者の妻はロボット軍団につかまり、崇拝される。科学者の息子は戦争で死ぬが、キャシャーンとして蘇らせられる。」

 これ!
 スゴイ! 
 スゴイ!!
 スゴイ!!!
 日本ものでこんなにガーンときたのは、久しい!!


 なにがスゴイか?
1、コンピューター・グラフィックを駆使して、固有の世界を完璧に造りあげている。
 セットだとわかるシーンはなんかショボイところもあるけど、圧倒的なイマジネーションに押しまくられ、まいりましたっ!
 ってカンジっす。


2、悪玉、善玉、すべてキャラがきっちり描かれている! 
 それぞれ行動理由があり、極端なまでに邁進している姿が素晴らしい。
 背景に極限世界が描かれているということで、ものすごく必然性があり時にはクサすぎるセリフも納得させられる。
 特に、赤いマントをなびかせ、苦悩しながら虐殺に走るボスの唐沢、かっこ良過ぎ!
 イケメン、美女、知的障害者の3幹部も見事に生きている。
 ほとんどつったっているだけのヒロインはあれしかないとして、マッドな父親、優しい母親、我欲に走る政治家達、みんな、「うん!」とうなづいてしまうしかない。悪役連に至っては、従来のヒーローものに対するアンチ・テーゼ爆発っていいていいくらい迫力がある。信念のカタマリみたいな脇キャラの中で一番、脆弱なのが、主人公御丁寧に復活はイヤだあ! という霊魂まで描かれる。
 そうして、これでもか! というくらいの人間関係エピソードや小ネタの連打がなんとも心地いい!


3、アクション・シーン。
 このところ、世界的な水準があがってきているとはいえ、やっぱり、キャシャーンがロボット軍団を殲滅させるシーンには手に汗握った。こいだけ強い! ってみせておいてから、敵はもっと強い!と納得させる。あのシーンがなけば、キャシャーンって、ただの弱っちいゾンビだ。


4、原作版のヘルメットや、フレンダー(なんで変形しないんだ!)といったくすぐりに、思わずひきこまれてしまった。


 
 なんで日本でこんな新鮮な映像、そして、ドラマが作られたのか!
 なんかスゲエモンが眠っていると感動! うるる! 
 完璧に造りこんだ世界に展開されるヒーロー・アンチテーゼ・ストーリー。
 これにはハマりました!

 て、わけで「キャシャーンすげえなああ!」
 と吹聴してたら、ワタシ周囲の観賞経験者には概して「タイクツだったあ!」と評判が芳しくありませんでした。




バイオハザート 2
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★☆
「研究所から漏れたウイルスで街にはリビング・デッドが溢れかえり、パニック状態。前作の主人公アリスは改造されてさらに強くなり、ピストルとマシンガンを手にバイクを飛ばす。黒人警官、剛腕美女警官、軍人、女性キャスターなんかと一緒に逃亡を企てる。あと一歩の所で、あの、めっちゃくちゃ強いラスボス・キャラ出現!!」

 これ、『ゲームのお約束の復習』みたいだった、『1』よりずっと楽しいです。
 なにしろ、『1』では見るからに弱っちかったボジョビッチさん、やたらアクションでがんばっていて、強化人間らしい非情さもいいです。
 加えて、おっぱいと背中を出しっぱなしの黒髪ショートの剛腕美女警官が、
 いいぞ! いいぞ! かあっこ、いいっ! 
 どこか間の抜けてっぽいボジョさんより、ずっとクールです。


 ゾンビ・ドッグ、ぐなぐなモンスター、そして、
 あの最強サイアクの『実験体』が例の武器まで持って登場!! 
 ゲームにハマったことのある人ならうれしナミダがちょちょ切れるはず。さらに、その正体はっ?


 カット割りも展開もスピーディでわかりやすく、退屈しません。
 欲を言えば、アクション・シーンはもっとロングでひたりたかったなあ。
 そうそう、今回、ボジョさんのチクビも見られます! って、だからあ?
 




エクソシスト ザ・ビギニング
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★☆
「あの事件から25年前、メリン神父は5世紀に建立された教会にいた。メリン神父は当時、ナチスの悪夢から信仰を捨てていた。さて、地中に埋まった教会の下には例のデモンの祭壇があり、災厄をまき散らすのであった。メリン神父は黒人少年とともに戦いを挑む。武器は信仰だけ。真に憑かれた者は誰か? ええええっ! ホントっ?」

 元ネタがアレだけなのに、よくお話を作ってあります。敵の正体にもびっくしでした。ナチスとの絡みなんかも、エグイです。前半の、発掘されてどうなるか、というドキドキ感が特にステキです。
 しかし、クライマックス、あのリンダ・ブレアーのものすごいシーンがアタマに浮かんでしまうと、「あっちの方がすごかったよなあ。」と思ってしまいます。あの時代的な空気や、未体験ゾーンだったというハンディはあるにせよ、続編の宿命ですね。しかも、フルチさんなんかの『唐突! ビックシ! 衝撃シーン!』に馴らされてしまうと、並み大抵のショック・シーンでは動じなくなってしまいます。いんだか、わるいんだか。

 メリン神父の心理劇にしては、例のカラス神父の葛藤ほど細やかに描かれていないし、信仰を取り戻す動機にしても、戦うため、というのは虫が良すぎる気がします。しかし、信仰ひとつを武器に強大な敵と戦えたんだから、やっぱり見上げたものですよねえ。
 いつも思うのが古代バビロニアって、まだキリスト教が確立する前の世界で、あのデモンてアクマというより、異教の魔神なんですよね。だから、カトリックの教義で戦うというのは成立するかどうか。しかし、敵は敵なんだから、やっぱりいいのかなあ。邪の要素の少ない別の異教神だったらどうなるのか。たとえ、人に害を及ぼさなくても、戦うんでしょうね。それが人間にいさかいをもたらすという、デメリットはあっても。




アンダー・ワールド
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★
「千年前から対立している吸血鬼族と人狼族。主人公は吸血鬼族の女戦士。彼女はある時、人狼族が人間を誘拐しようとしているのに気づき、保護しようとして、逆に命を救われる(吸血鬼って溺死するのか?)。ところが吸血鬼族のリーダーがこれを糾弾し、彼女を幽閉する。吸血鬼族のリーダーは、死んだはずの人狼族のリーダーと通じあっていた。女戦士は長老を復活させるが、実はこいつがトンでもないヤツだった。」

 『ブレイド2』に近い感覚のスタイリッシュ・アクション大作です。
 吸血鬼族が貴族趣味、レザー・コートやナイト・ガウンできめ、対する人狼族はまるでホームレスです。
 主人公が吸血鬼族とあって、こちらの視点から描かれていますが、(思った通りの)どんでん返し。中心のネタにしても、予定調和というか、やっぱしなあ、と腕を組む世界です。
 吸血鬼、人狼といいますが、かたや紫外線蛍光弾、かたや銀弾であっさり殺されてしまうので、不死身ではありません。
 モンスターとしての見せ場っちゅうと狼スーツとアクロバットくらいでしょうか。
 惜しいなあ
 もっとカイブツ変身大乱闘とか、キバ対キバ流血合戦とか、首都壊滅皆殺しでもやってくれないと、なんだかモンスター映画という気がしません。
 ヤクザかマフィアの抗争映画みたいです。


 主役の姉さま、めっちゃクールでかっこいいです。レザー・ロングコートに両手にマシンガン。(って、やっぱり『マトリクス』影響下だよなあ。)それでも色香が漂います。メジャー超大作だけあって、おっぱいぽろんはありません。
 女性キャラがもうひとり、金髪の吸血女でリーダーの秘書(か?)が登場しますが、地味です。 
 ちょっと寂しい。吸血城にはボンテージ美女がいっぱいいるのに、人狼側には目立ちません。
 いっそ、人狼側にもめっちゃキレイなワイルド・ビューティ(キャロライン・マンローみたいな)を登場させ、主人公と男の奪い合いをさせたらもっと楽しいのではないでしょうか。
 むろん、最後はおっぱいハミだすキャット・ファイト状態!!
 戦う中にも女同士の友情が芽生え、共通の敵に挑み、狼女は惜しくも死んでしまう。なんてどうでしょう。
 しかし、これもベタといえば、ベタな展開かなあ。
 でも、クール・ビューティとワイルド・ビューティ、両方いた方が絶対いいよねえ。




ボーンアイデンティティー
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★☆
「記憶喪失の男が漁船に助けられる。男は自分が誰かを知るため、身体に埋められた手がかりからスイス銀行へ行く。数種の偽名入りパスポート、拳銃、大金。そして、追手。男は金欠女の車に同乗し、逃亡する。追ってくる殺しのプロ達。」

 「自分の組織から理由もわからず追われて、女と知り合い、最後には復讐する。」
 このパターンてひとつの類型じゃないっすか? 
 昔観たなあ。ロバート・レッドフォードの『コンドル』。
 しかし、これ、居心地の悪さばかりを感じました。
 感情移入できないキャラ、先の読める展開。緊張感の乏しさ。
 そして、致命的なのが、
『心優しくて子供好き』な『国家が養成したプロの殺し屋』というめちゃくちゃ矛盾する設定

 後でけっこう有名な俳優の有名な作品だってことを知り、
 「へーん、やっぱ、メジャーのファッショナブル・サスペンスなんてこんなもんなんだなあ。」と納得しました。
 ワタシ的には、そそられませんでした。





トゥームスレイダー2
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★☆
「女主人公が海底の遺跡から光る玉を発掘。これには世界を死滅させる病原体のありかが示されているという。探そうとすると、悪い科学者が追っかけてくる。」

 
 あのおお……。
 前作もそうなんですがあ……。
 お宝がどれだけスゴいものか、
  まったく語られていないんですけどお……。
 そりゃ、ハコあけて人類絶滅じゃあ、開けようもないんですけどねええ。
 なんかやっぱり、
 「こんだけスゴいんだああっ!」
 「そりゃ、たああいへん! 
     悪い人にはわたせないわああっ!」
 とゆうような流れがないと、
 見る方も「ふーーーん。御苦労様ですねぇ。」
 としかリアクションのしようがない。


 矢継ぎ早のアクションにつぐアクションも、大画面なら迫力あるんだろうけど、ウチのテレビじゃあ残念です。
 ああ、映画館で観たいぜえ。いや、退屈なわけじゃないですよ。海底神殿、高層ビルからの大飛翔、目に見えない怪獣の襲撃、息もつかせぬ大アクション! でもなんか、「ああ、そうですかあ。タイヘンですねえ。」なんだよなあ。作った人には申し訳ないけど。


 理由を考えると、やっぱり、冒険自体の意味づけが乏しいからだと思われます。
 それと、女性主人公にあんまり魅力を感じない。別にハダカになれってわけじゃないけど、決定的なチャームに欠ける
  だいたい、
 「なぜ、わざわざ危ないマネを?」という質問に、
 「面白いからよ。」という返事をされると、
 「だったら、勝手にやってろよ!」とつっこみたくなるでしょうが!
 そんなに危険が好きならば、
 もっとサイコ的にウキウキするビョーキぶりをアピールすべきではないでしょうか
 それでこそ、愛すべき主人公たりえるのでは?


 さらに、主人公と、あのウザイ男との関係ナンとかならぬか。
 いわゆるキケンな関係なんでしょうけど。
 意味ありげな会話「あなたを撃てそうな自分がコワイからよ。」で、ホントにズドンはないだろう。
 主人公のやる事かあ? 
 でもって、本気でイノチに欲を出して、大演説する男もちょっとなあ。
 どーも、キャラに感情移入ができない





わらう伊右衛門
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★
「正直者の浪人がいて、まわりから醜いといわれている気の強い女がいて、女の血筋を絶やさぬために結婚して愛しあっていたら、男の上役の陰謀で別れさせられ、妊婦と結婚させられ、苦労する。」

 これ、ちょっと前に観た『怪 七人みさき』に似たハナシだなああ。
 私生児だけど権力のある悪い人がみんなに迷惑かけて、困らせるっていうのが。
 旅の坊さんまで同じ格好で登場して「やつがれ」なんていうし。
 と思ったら、どっちも京極夏彦が原作でした。


 なかなか泣かせます。いい話です。
 というか、
 悪い人がいるから、いい人の苦労をいい話に感じてしまうみたいです
 ヒロイン、ちょっと人間離れした貞女です。主人公も耐えに耐えます。
 でも、これ、『四谷怪談』でなくてもいいんじゃないでしょうか。



餓鬼魂 1985
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★
「雑誌記者が人魂を取材、人魂の化けたムシが耳に入りこむ。で、雑誌記者いきなり大食になり、口から餓鬼が出る。餓鬼は口裂け男に捕まるが逃げ出す。んで記者の家に戻って不妊症奥様を襲い死闘の末、マンコに入りこむ。ところで、餓鬼魂を食った者は餓鬼を食いたくなるそうだ。」

 ボラー・ビデオ・バブルの公開当時、ものすごい話題だったのに未見だったこれ、観れてうれしい。宗血ゅーさんありがとう!!
 クルクルあっぱーで、楽しい作品です。
 チープなところがまた、いい味わいを出していいます。
 クリエーチャーの出来はあんまり良くなんですが、画面と物語によくなじんでいます。
 低予算でハデハデしくできないところを「次に何が来るかな? どきどき!」という演出で盛り上げています。
 1時間に満たない短時間に、気色悪さをしっかりキメています
 ストーリーについては、マスコミ、口コミで熟知していたのですが、観賞に充分値しました。
 お約束のシャワー・シーン、いつ襲撃されるかとわくわく、それからバス・ルームでの対決。この乗りは『ゴブリン』だね。




ドリーム・キャッチャー
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★
「少年時代、仲良し4人の少年は知的障害児をイジメから救う。するとこいつは超能力者で、4人もそうなっちまうのであった。みんな大人になって、年に1度は雪山小屋で思い出話にふけるのであるが、今年は大変だ! 2人が助けたデブの腹から怪物出現、女デブの腹からも怪物出現。1人はデカい怪物に肉体を乗っ取られてしまう。そのうち雪山は動物が大移動。エイリアン退治25年の黒人司令官とヘリコプター隊が不時着した宇宙船を攻撃。(ホントに倒せるのか、あんな装備で。)4人組の無傷の1人精神科医が、世界征服を企むエイリアンを追跡する。頼みの綱の知的障害児を連れて。」

 はあ、ストーリーをかくだけで、けっこう入り組んでいるのがわかりますね。
 実はワタシも最初コレ、大人向けのSF友情青春ドラマだと思って
「E.T.かっての! だっせえー!」とバカにしてたら大違い。
グログロ・グリチャー・ドラマでした。
 最初から最後まで、1本の糸でつながっていたとは!
 さすがに長いだけあって冗漫な部分もある。黒人司令官の暴走なんか、省略してもいいようなエピソードだ。


 肝心のクリーチャーは、一見、ヘビかウナギ。で、頭が割れて歯がぞろり、シッポは卵を産む三つ割れ。
 グロくて痛そうでよろしいですヌルヌルにザクザク
 言えば、『デッドリー・スポーン』ミーツ『エイリアン・ファイスハガー』
 ガブガブ噛みついて、卵を人に産みつけ、腹の中で大きくする。エイリアン以来、お馴染みの設定ですが、
 この感染者を司令官が『リプリー』と名付けたところがオツですね。


 クリーチャーには親玉がいて、成長するとコイツになるのか? 
 普通のグレイ・ボーイ風でデカイ。善良そうで油断させる。ところが、顔が二つに割れて歯が飛び出すと。
 こいつらが、宇宙船の残骸で「わたしたちは無力です。殺さないでくださーい!」とテレパシーで呼びかける。
 なかなかこすっからいやつらである。


 でもって、肉体を乗っ取られる大学教授は事前に死線をさまよったことがあって、精神構造がフツウでない。
 それを示すために、わざわざ、書庫の中にいる自分という映像表現まで使う。
 しかし、超能力の秘密を隠す必要があったんかな。
 別に知られたってかまわないじゃん。


 総評・ハードで入り組んでいて、しかも強引な展開もあり(森の中の怪物。ホントに一掃できるのか?)冗漫だか、機能しているのか、判断しにくい部分も多々ありますが、とりあえずよくできていると思います。ウナギ・クリーチャーの活躍シーンがとてもドキドキしました。タマゴまで、しっかり産んでるし、ちゃんとかえってたりするし。ミミズ。




陰陽師2
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★
「民を虐殺された出雲の王が、自分の子供2人を使ってスサノオの封印を解き、大和に復讐しようとする。阻止するために立ち上がる安倍清明と藤原さん。ところがこの藤原さん、貴族にひきとられた姉に恋をし、姉は鬼となった弟と出会う。」

 ↑ほとんどネタばらしなんですが、最初の十数分でなんとなく読めてしまいます。スサノオ、アマテラス、ツキヨミなんて、まあ、まるでワタシの小説みたいなんですが、神の姿と人間の姿をダブらせて上手に料理しております。ヤマタノオロチや草薙の剣、なんぞという小道具も配して、なかなか楽しませてくれます。ただ、物語自体は『王道予定調和・プラス・強引』で、スリリングとはいいがたいのですが、一般的にはこれがいいのでしょう。


 例によって苦情ですが、あれだけ盛り上げておいて出現したスサノオがアレでは、ちょっと期待ハズレです。出現したところで、すぐにやられちゃうし。モンスター好きには、もっともっとものすごいカイブツでないと。諸星大二郎の『暗黒神話』のスサノオには完全に負けています。(あたりまえか、むこうは馬の首星雲だもんなあ。。。)鬼ももっともっとコワくていいと思います。って、一般客が見ないかあ。。。
 マニアからすると食い足りない部分がけっこうありますが、一般的にはお勧めできる素晴らしい作品です。ビジュアルきれいだし、清明さんの魅力満載だし。さすがは野村満載さん!





ワイルド・グリズリー
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★
「でかい人喰いクマを生け捕りにした。街に運んでクマ・センターの檻に収容するが、住民は大反対だ!! 市長の後押しでなんとかなるが、実はこいつらはクマに保険をかけた上で殺し、金をもうけようという大変なヤツだった。部下がクマを逃がしてしまい、街はパニックに!
 ところで、この街に越してきたばかりの母と動物好きな青年。青年が森林警備隊長の車の窓を割り、クマの飼育係にされてしまう。でもって、逃げたクマを救おうと、無謀にも単身追跡を開始した。同行するなっかなか美人の森林警備隊長の娘。心配する母親。」

出た! B級アニマル・パニック!!
チープでエグいシーンがばんばか堪能できるぞ!
との喜びもつかの間。
「なああああんんじゃあああああこりゃあああ!
ぬぬぬ、ヌルい!!!」

これって、クマの脅威よりも、無思慮な息子状況判断に欠ける母。ブロンド美女であるが、おせっかい焼きの森林警備隊長の娘。この三人が自己責任もとれずに勝手に巻き起こすドタバタを森林警備隊長がアセかきながら、追っかけてくというのがお話のメインです。
 あんなバカどもにデカイ顔されてよくぞまあ、キレなかった隊長エラい!
 画面や音楽も一般の『大自然讃美映画』、あるいは『おらが村宣伝映画』のようにやたらネーチャーしてるし、過分な勧善懲悪から、ラストの心暖まる無理矢理なエンディングまで、
ホラー・ファンであればムナクソの悪くなること請け合いです
 その割りにはクマに襲われるわずかな被害者の描写がドギつく、特に最初の独りは『これでもかっ!』とばがりに臓物をパクつかれます。これでは、R指定になってもおかしくありません。横で観賞していたホラー嫌いの50代女性がおぼんで顔を覆っておりました
 大向こう受けを狙うなら、このへんの描写をカットしても良かったのでは。なにしろ、ゾウモツどろどろり。ロメロがフルチみたい。このシーンを撮ってみせたくと、他を勧善懲悪の偽善に徹したのかと思わせる手法がなんかよかったりします。
 それにしても、当初、アホバカ主人公青年にいやがられるヒロインが美人です。それが救いですね。
 しかして、この母親と森林警備隊長(離婚して娘と二人)、主人公青年とヒロイン、デキちまうと臭わせるエンディングなのに、色っぽいシーンはありません。なんでだろー? グロはいいけど、エロはダメってか? どこまでも製作者の意図がわからない作品です。



ヘルレイザー リターン・オブ・ナイトメア
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★
「ドライブ中の仲むつまじい夫婦。ところが、いちゃついているうちに、ハンドル・ミスで川に落ちた。夫は逃げるが妻がドアが開かず。夫が病院で意識を取り戻すと、妻は行方不明だった。妻には巨額の相続遺産があり、夫に殺人の嫌疑がかけられる。夫は頭痛と幻覚に悩まされ、次々と恐怖の体験をしながら真相に迫っていく。」

 御存知ヘルレイザー・シリーズの4作目。
 例の『釘だらけボウズ』、初期のギトギト悪タレた感じはなくなり、どこかしら僧侶か裁判官みたいなおじいさんになってます。


 ストーリーはパズル・ボックスと人間の業をテーマにした初期作品から離れ、完全にオムニバス・ホラー化しています。別にパズル・ボックスじゃなくてもいいじゃん、てなかんじで。
 ネタ自体も『エンゼル・ハート』に似ており、中盤頃になると事情がなんとなく読めてきます。どんでん返しの迫力は確かにありますが。それにしても、次から次と展開される悪夢とも現実ともつかないシーンにひきこまれ、退屈しません。もしかしたら、このブツ切り幻覚のまとまっていく過程がパズル・ボックスの鍵になっているのかも。
 この夫、サディスティックな美女上司、近所のイケイケ美女、
    針治療のエキゾチック美女なんかと浮気しまくり
 まかり間違えば、洋ピンです。
 裏バンもつくって欲しいなあ。
 奥様も美女なのに。うらやましい。


 


壁の中に誰かがいる 1992
(スギハルに感謝。)
★★★★
「貧しい黒人の子供と2人の大人が強欲な家主の家(葬儀屋)に泥棒に入る。ところがここの夫婦はガイキチで、殺人の対象となる泥棒大歓迎なのであった。すぐさま大人2人は殺され、子供は夫婦に飼育されているアリスという娘とサバイバルを企てる。」


 え? これ、ホントにウェス・クレイブン監督なの? って面白さ! 
 それも、ワタシのようなひねくれ者でなくても楽しめる忍者屋敷アドベンチャー。
 しかし、はたして、ホラーなのだろうか? どっちかというと江戸川乱歩の『少年探偵奇談』みたいだ。


 では、見どころを列挙します。
 ヲタクでない『一般のホラー好きな方』でも充分いけます。
・まず、主人公のコドモが大活躍する。ここいらでもう、一般ウケしそうでしょ? スパイ・キッズやホーム・アローン並に。
・そいから、スーパー迷宮忍者屋敷。階段が斜面になったり、壁全部が通路になってたり、地下牢まである。
・壁を走る怪しげな足音、そして、地下牢にはおぞましい(?)フリークスどもが。はたして、この屋敷の秘密は?
ナニがすごいって、ヘンな夫婦!!
 顔まで全身レザー・スーツでショット・ガンをばこんばこん、壁をブチ抜きまくるダンナ! 
 上品ぶってるくせに、ひたすらおっかない奥様! 
 この2人、コドモがトドメを刺そうと思えば刺せるのに、ツメが甘くていつも復活、ゾンビのように襲いくる迫力!!
 せまい通路に逃げのびたと思いきや、今度はドーベルマンが追っかける。
 家のシカケといい状況といい、ヘンテコの連続。
 びっくりさせ、笑わせて、最後はめでたしめでたし。こりゃあ、売れるはなあ。




デビルマン
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★☆
「先住人類であるデーモンが復活した。親友の飛鳥了に父親の死を伝えられ、不動明はデーモンと合体、デビルマンになる。明はデーモンから人間を守ることを決意するが、疑心暗鬼に陥った人間による人間虐殺が開始され、愛する牧村美樹と親がわりだった美樹の両親を失う。苦悩する明の前に了が正体を現し、仲間になるように申しでる。明は了との対決を決意する。」

あの『デビルマン』の実写映画化!!
10代のとっかかりに、『少年マガジン』で毎週熱中し、美樹ちゃんのさらし首のシーンでショックを受け、両親の拷問虐殺シーンに追い討ちをかけられ、あの伝説の最終回には、完全に魂を奪われたという生々しい記憶が残っています。
あれほどエポック・メイキングなストーリーは当時存在せず、『物語』というものの様式を『デビルマン以前』、『デビルマン以降』にまっぷたつに分けれてしまいました。過去のヒーロー・ストーリーはすべて陳腐なものになってしまいました。
連載が終了してからも、コミックス全5巻がぼろぼろにになるまで、読み返しました。
『ファン』なんぞという生やさしいものではなく、『憑かれた』とでもいうべき凄まじさで、人生哲学やら、思考形態やら、物語のつくりかたまで、すべてにおいて影響をかぶってしまいました。
それまでずっと永井豪を追っかけてきた身からすると、この『デビルマン』の衝撃的ラストに至るまでに、段階的な流れはありました。『ハレンチ学園』の主要キャラが全滅する大戦争であるとか、『魔王ダンテ』の人類抹殺決起エンディングであるとか、戦国時代劇『ズバ蛮』のSF的展開であるとか、意表をつき過ぎの、(各キャラを心から愛するがゆえの)情け容赦のないレギュラーキャラクター大虐殺は、それまでの漫画には絶対なかったものでした。しかし、だからといってけっして陰鬱なだけの物語ではなく、登場人物達のどこか脳天気な雰囲気に救われていました。
 …… キッカイ君、あにまるケダマン、ズバ蛮、山岸君、女蛮子(スケバンジ)、兜甲児、えん魔君。
 やたら威勢がよくて、無邪気で、すけべえなくせに、ヘンな正義感はあるという主人公達。
 …… 十ベエ、菊の助、雪ちゃん、美樹ちゃん、さやか、ハニー、ピンチー、ちい子先生、あにまる姉ちゃん、スケ蛮の母ちゃん、そして、いやはや七人衆(神薔薇アケミさんが好き!)。
 美人で強くてセクシーで、ちょっと露出癖があって、ふざけるのが大好きという定番のヒロイン達。
 彼ら、彼女らを思い描くことは至福でした。

前置きが長くなりました。
この作品です。
一番、言いたいことは、
「この1000倍のカネをかけて、5時間位に創って欲しかった。」
なにしろ、原作はスーパー・スペクタル黙示録の走りなのですから。こりゃ、もったいなさ過ぎ!
明と了の青春ドラマ(←ヤヲイかっ?!)として、捕らえているのはわかります。
確かに低予算で創るには、これしかないでしょう。
一応、「あたしは魔女よ、なめるな!」とか、ラストの上半身だけ明だとか、原作のエッセンスをちりばめつつ、マニアを喜ばせる構成になってはいるのですが、どのシーンにしてもスケールが小さいことは否めません。
原作をしらない人にさわりをソフトに伝える『お手軽な総集編』ていうところですね。
それでも楽しめないことはないんですが。

原作のヤマ場は、4つあると思うんですよ。
1、不動明の合体。ここでデーモンの恐ろしさとか、明の決意、葛藤、そして、合体成功の際の猛烈なカタルシス
2、シレーヌとの戦い。デーモンが単なる怪物ではなく、誇りがあり、また、カイムの自己犠牲を通して、感情の交流もある種族であることがわかる。そしてまた、かっこいい女悪役を描かせたらもう、豪ちゃんの独壇場! 
3、デーモンの無差別合体、人間による人間狩り。主要キャラの虐殺を経て……。
  人間狩りのシーンもあれじゃ、テロか乱闘みたい。銃をもってわーーー! じゃねえ。
  原作の拷問風景はエグすぎるってか。
  自衛団の暴走シーンはよかったです。
  現在、この日本でも『一般大衆』をふりかざした連中がけっこうひどいことをやってるわいな。
4、絶筆に尽し難いラスト・シーン。
この映画では、1をはしょり、2は走り、3はテレビのアナウンスで省略、4はイメージを縮小して。
これ、まるごとやったら、やっぱり5時間はいるよなあ。。。
いちげんさんにも、消化吸収しやすい形になり、また、デビルマン少女と犬デーモンに殺される少年のエピソードを膨らませて、一般人にも共感しやすいエンディングにしてはあるんだけど、やっぱり、ちょっとちがうような。。。

もうひとつ、物語の構造的な問題がありまして、これもまた、原作の魅力なんですが、
1、地球を創った神々の一族である了が、デーモンを救うために戦う。
  それゆえ、人類が地球をないがしろにした時の怒りが大きい。
  このあたり、映画ではまったく因縁が説明されていない。
2、了が人類に対して怒り、絶滅を企てる。
  映画では意図しない結果として、人類自滅になったんだけど、原作では了の計略だった。
  ここのところが重要だ。だからこそ、明は了を許せなくなる。
  だから、明と了の戦わなくてはいけない理由が希薄になってしまう。
3、無差別合体の結果生まれたデビルマン軍団が存在しない。
  生き残るのがデーモンかデビルマンかという対決理由が存在しない。
これらの経路が省かれているゆえ、
ラスト・シーンの明と了の会話が、おそろしくもの足りないものになってしまった
了がかたわらで横たわる明に、
「自分は間違っていた。神々と同じことをしていた。力のあるものが力があるからといって、力のないものを踏みにじっていいわけがないのにな。」
と語る場面がこの物語で一番好きだったのに!!

 さて、つっこみです。
・明君、アニメ版でおなじみ、『A』マークの黄色いTシャツがなんとも嬉しい。
さすがに、「でぇびーーーーるっ!」で破かなかったけど。
・デビルマンの変身第一形態が、ものすごくかっこ悪い!!
 ヘンな髪形、ヘンなメイク、ヘンなくっつけもの。ひでえ! スで戦った方が絶対いい。
・美樹ちゃん。素晴らしくいいです。
 でも、最初からストーカーしている男の存在意義がわかりません。襲うでもなく、助けるでもなく。




呪われたレイプ魔 THE DEMONIACS 1973
★★★★☆
「冒頭に、1、海賊の船長、2、無頼の水夫、3、その子分、4、残虐な女海賊で船長の愛人、の紹介が御丁寧にあります。まるで、少年向けの冒険童話のようです。横縞の服やら、ほっかむりやら、いかにも『海賊』という雰囲気がおかしい。
 この4人、偽のSOSを出して浅瀬で船を座礁させ、乗り組み員を殺して、荷物をぶんどるという悪人です。
 今回は、薄着の少女2人をエジキにしてしまいました。その後、船長、女海賊とセックス。
 一仕事を終え酒場で飲んでいると、船長は2人の少女の幻影に悩まされます。
 酒場のピアノ弾きの太った霊感おばさんに「あんたはロクな死に方しないよ!」とバトウされます。
 んじゃ、トドメをさそうってんで、悪党4人は岩場にもどり、よくぞまあ生きていたという少女2人を追っかけます。ところが、少女達は『廃虚』の方へ泳いでいってしまいます。
 このトウトツに登場する『廃虚』、なにやら悪魔が宿っているらしいです。そこで、少女達は寺院のような建物から、幽閉された男を開放し『力』を得るために、セックスします。そして、酒場で怯えきっている船長に復讐しようとします。
 が、その『力』とはなんともハンパな念動力で、クソの役にもたたず、あっさり返り打ちにあってしまいます。ところがところが、勝利したはずの悪党達は何故か、全員自滅してしまいました。???」


 
 耽美の名手・ジャン・ローラン監督!!
 美麗な風景、裸になる美女(トウの入った少女よりも、好色そうな女海賊の方がいい)、
 シュールで先の読めないストーリー、脳の中がふんわかしていつでも眠れそうな平坦な演出
 ああ 気持ちいい!
 これなんか特に、『映画』って雰囲気じゃないです。
 『動くロマン派の名画』か、『エロティックな紙芝居』って感じ。
 演劇みたいでもある。カブキに近いか。
 美しい背景にアクの強い人物や美女や裸を配して、シーンをつないで物語を造るという。ストーリーなんかどうでもいい、美しい『画』さえあれば。
 わけがわからない、耽美的でヘンテコで斬新な衝撃のラスト!!(ホメすぎか?)
 こりゃ、もう、そういうシーンが撮りたかっただけでしょう。
 いいわあ。


 



ドーン・オブ・ザ・デッド
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★
「原因不明の伝染病が蔓延。噛まれると伝染する。頭部を破壊しなくては死なない。主人公は看護婦。自宅で寝ていると、娘がダンナをカジる。ダンナ、発症して主人公を襲う。主人公とにかく逃げるが、町中パニック。途中、黒人ポリス、黒人と白人妊婦の夫婦、白人のマトモそうな男と出会い、ショッピング・モールへ。そこの自己中心的な警備員さんたちとモメたあげく、共闘する。そいから、バスで逃げてきた人間達を救う。父が感染、娘泣く(定番)。などなど、いろいろ大変なことがあったあげく、改造バスで湖まで行き、そこからヨットで島へ逃げようということになる。(って、もうこの時点で結末は読めてる。。。」

 あのロメロの伝説的な大傑作のリメイクというんですが、
「なんじゃこりゃ??」というのが正直なところです。
1、カミついて伝染
2、アタマを撃たれると死ぬ
3、ショッピング・モール
4、黒人、妊婦(<これもオチが見えている)がいる。
 あたりが同じで、リメイクっちゅうというよりは、マネっこという方が正しいのでは
 しかし、単なるマネっこなら、80年代に死ぬほどいっぱいでたわなあ。。。
 ゾンビがやたら早くて、あの「単体では弱いけど、連隊するとやたら強い」というリビング・デッドの風情に欠ける。
 暴徒だよ、あれじゃあ。強過ぎ
 あんなもんが発生したら、人間側のハンディがないことになる。
 でもって、これもお約束の「仲良くニク食うシーン」がない上品
 その分、異常事態における人間心理やわざわざ起こる厄介事に対するサスペンスを詰めこんでいるわけですが、
 なんだかやたら、せちがらくなっているようにしか思われず、
 最近の大作ホラーと変わらなくなっています。
 ロメロのゾンビって、グロはグロだけど、スピーディーな反面、みょーにのったりしたユーモア感に心踊っていたのですが、これにはそれが皆無です。この映画、ロメロとの比較において、賛否両論なんでしょうが、ワタシは否の立場をとります。なんといっても、ロメロ版の最高の良さだった『絶望的な中にも感じ取れる、のほほんとした爽快感』が決定的に欠如していますから。


 ラストのぐじゃぐじゃシーンは、『人喰い族』のマネっこか? 
 『ブレア・ウイッチ』のマネか? ナニを今さら。





28日後
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★
「ウイルスがばらまかれてから、28日後。ほとんどの人間が感染し、死んだ。主人公は気密室? にいたため冒されず、黒人女と白人男に出会う。白人男は感染し、黒人女に殺される。父娘に出会う。4人で旅するが、父感染し、生き残っていた兵隊達に殺される。主人公、黒人女、娘は兵隊に安全を保証されるが、その引き換えに女2人を差し出すことを要求される。」

 リヴィング・デッドっちゅうか、いわゆるゾンビものなんでしょうね。
 ウイルスに感染するとどばどば血を吐き、血から感染して凶暴化する。感染過程が非常にビジュアルしてわかりやすいです。動きは鈍くないです。感染して、どのくらいで死ぬかも不明です。だから、ゾンビというよりは、ビョーキです。銃で撃つと死にます。バイオ・ハザード・ゾンビののりですね。


 主人公達が武器を手にしていないためか、逃げるだけ。
 スーパーからモノをかっさらう。のんびりと。
 緊張感がないっちゅうか、もうちょっと用心した方がいいっちゅうか、感染した仲間でも平気で殺すわりにはずいぶんとまた、のんきです


 兵隊達に出会って、こりゃナニかあるぞ、と思ったら案の上でした。兵隊さんたちもあんな状況でよくまあ、秩序を保ってられるなあと感心しました。そしたら上司いわく、「オンナを世話すると約束したから命令に従う。」ときた。
 で、黒人女と器量の悪いムスメが拉致される。
 でもって、これまでなんの取り柄もなかった主人公が猛然とハッスルしてしまう。別人のように
 シリアスに作ってあるわりに、強引な展開。カタルシスにも欠けます。

 黒人女は『ゾンビ』の黒人男を狙ったのかもしれませんが、チャームがない。特に、うなじがそそりません娘もキャラが弱く、『感染して死んだ太った男の娘』という記号以外、何も残りません
 主人公もなんだか、存在感がない
 兵隊さんのアタマの少佐が唯一、「うんうんそうだよな。」と共感できるキャラです。
 今思うとロメロの『ゾンビ』って、役者の印象が全員、観賞後も残りますよね。
 キャラが立っているっていうか。そのへんがまた、傑作と言われる所以なのでしょう。





フレディ対ジェイソン
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★★
「世間に忘れられたフレディが復活するためにジェイソンを利用し、エルム街を恐怖のどんぞこに叩きこむ。ところが、ジェイソンもクセ者、勝手に暴れだし、獲物の取り合いから両雄は対決する!!」

 これはもう、2大ホラー・スター夢の共演、超娯楽大作。
 キャラの違いが生きてます。
 変幻自在、軽妙洒脱の悪意満載ストーカーのフレディ。
 剛毅木訥、泰然自若、岩山ちゅうか自然災害のようなジェイソン。

 どちらも不死身なだけに、安心して観賞できます。
 ニンゲン側は大変だ。
 眠ったらフレディ、起きててもジェイソン。さあ、どうしよう!
 ただまあ、知性派で神出鬼没のフレディよりは、「たまたまそこにいちゃったから、やられちゃった」という偶然が左右するジェイソンの方が扱いやすいみたい。
 フレデイの幻覚攻撃もジェイソンには無力! クリスタル・レイク時代のトラウマ攻撃にはさすがにひるむけど、がっんがっつんチカラ押しで反撃!! 「いっけええ! やっちゃええ! 」とかけ声も出てしまう痛快さ! 
 欲を言えば今回から変わったジェイソン役者が迫力不足。もっとぬぼーーーーーっとしてたよなあ。フレディがガタイ負けしちまうのを恐れてってんだけど、やっぱりジェイ公はパワフルでなくっちゃ。





FASCINATION 1979
★★★☆
「鉱山から金貨を持ち逃げした男が、仲間に追われて湖畔の城に逃げ込む。そこにはレスビアンのブロンド美女と黒髪美女がいた。男はブロンド美女とセックスするが、黒髪美女とも仲良くなった。ブロンド美女は敵陣に乗り込んでいき、裸にされて犯される。その後、大きなカマを持ち、死神のような姿で男3人、女1人、つまりは敵を皆殺しにする。男は美女達にパーティーに誘われ、女7人とランチキ騒ぐ。うらやましい。しかし、黒髪美女との恋には破局が待っていた。」
 

 いやはや、ホネのズイまでジャン・ローランです。
 美しい景色、年代ものの調度、絵画、ゴージャス。美女の物量作戦、エロ。グロ。感傷的な音楽。
 そして、淡々として抑揚のない展開。
 こののったりした雰囲気にハマると、他の映画がせちがらく感じられてなりません。
 特に、きょうびのちゃかちゃかした大作はとても耐えられなくなります。

 センセーショナルなシーンもあります。
 たとえば、冒頭の屠殺場シーン。
 血まみれの屠殺場尾で真っ白なドレスのブロンド美女と、黒いドレスの黒髪美女が、ワイン・グラスの血を啜るところなんか、もうローラン・ワールドそのもの! 感動的に鮮烈な色彩。ホドロフスキーにも負けません。
 湖や城も他の映画に登場するロケーションなんだけど、これもやっぱり、いい。


 主演のブロンド美女は目が細く、眉がとんがってる、クセのある顔で、ローラン監督の『猟奇殺人の夜』でも異常な役をやっております。
 脱いではセックス、カマで虐殺。いいですねえ。
 物語上でのヒロインの黒髪美女が地味に見えまてしまいます。
 その他、すけすけチチ、インモウまる見えの女性が合計7人登場します。
 実は吸血鬼だったという予定調和です。





LIPS OF BLOOD 1975
★★★☆
「幼い頃、廃虚で女性と知り合った青年(というけど、ロバート・プラントをフケさせたようなオジン)が、彼女の面影を求めて彷徨う。これといった話の軸はなく、淫乱女性カメラマンや命をつけ狙う男、チチ、インモウまる見えのスケスケ・ギャルズなどが出現する。」


 これまた、ジャン・ローラン節全開です。
 人によっては、最高傑作にあげたりもするそうです。
 美しい景色、年代ものの調度、絵画、ゴージャス。
 美女の物量作戦、エロ。グロ。感傷的な音楽。
 そして、淡々として抑揚のない展開
 主人公がオジン臭いのと、目的の女吸血鬼があんまり美女じゃないのが、難といえば難です。
 淫乱女性カメラマンの方がいい。




モア  1969
★★★☆
「放浪の旅に出ていた青年が、トランプ賭博の男と友達になり、一緒にピッピーのパーティに行って、短髪の女性に一目惚れする。翌日、女性のもとを訪れるとすぐにセックスし、南の島に行く。そこで、セックスとドラッグにひたる。女は島の実力者であるパトロンから、ヘロインを盗み、男と溺れる。女はすでに2人の男を死なせた恐るべきヤク中淫売だった。」

 おハナシどうこうより、なんちゅうても、音楽がピンク・フロイドです。
 なかなかフィットしています。
 物語はマジメな青年がヤク中女にハマり、自分もヤク中になって破滅していうというもので、いかにも70年代してます。
 期待していたエッチのシーンはほとんど寸止めです。
 ヒロインのおっぱい自体は年中露出していますが。
 美人とは言い難いのですが、おっぱいはきれいなようです。


 おわっと思ったのが、ヒロインと主人公がパーティーで出会った時に、彼女がマルガリータを作るシーンです。
 「スノー・スタイル」といって、グラスの縁に塩を盛ります。
 本来なら、レモンの切り口で濡らすのですが、それをベロでベロベロベロとやっちゃいます。いいなあ。
 ストーリーやディテールより、南の島でぼけっとしながら、エッチしたり、ドラッグやったりってけだるさがいいです。
 ああ、うらやましい。




リーサル・ドールズ
(宗血ゅーさんに感謝。)
★★★
「政府の動物実験に反対する過激派の若者達が、研究機関に潜入し、動物どもを逃がす。ところが、若者のひとりか、昔のマンガに出てきそうなワナにかかる。他のメンバーは、こいつを見殺しにして逃亡しちゃった! 数年後、もう過激運動にアキちゃって解散したメンバーに、見殺しにされたメンバーから『助けてよ!』のメールが届く。しょうがないんで、集まって救出に向かう。途中で海兵隊出身の新メンバーと合流。研究所に侵入。いつの間にか幽閉され、エタイの知れないモンスターに次々と殺されてゆく。海兵隊出身の男は実はガイキチで、いきなり凶暴になる(???)。」

 はああ、なんちゅうまわりくどい!
 本筋に入るまで、えらい遠回りしましたな。
 ワタシは深夜に観て3回寝ました
 まず発端からして、動物愛護精神のないワタシは、「そこまでして動物なんぞ逃がすかーー! 命が惜しくないのかああ!」と叫びました。
 動物実験妨害の動機がまた、ネットに流して有名になりたい! 
 ちゅうこってすから、アキれてものが言えん。さっさと解散しちまうし。
 女性キャラもカワいくないし、どうにも感情移入ができません。
 勝手に殺されてくれ!

 メンバーはオトコ数名。女性2人。
 女は黒人の理知的なヤツと、白人金髪。
 一応、白人金髪女が主人公なんだけど、あんましぱっとしないヤツで、コイツがヨガをやっていて、それが最後に生きてくる。
 このやりかた、おそろしくユニークで非現実的。


 「姿なきモンスター」という斬新なネタに挑戦した意欲には拍手を送りますが、その扱い方にはおおいに疑問が残ります。
 『禁断の惑星』のイドの怪物を狙ったかあ? 
 しかも、それをひとりのマッド博士のせいにして、それでまたそのマッド博士があらかじめ死んでいるという。。。
 地下研究所でメンバーが次々と殺されるのに、なぜか緊張感がない
 恐怖感がわかない。盛り上がらない。
 なぜなんだ? 
 殺される側のメンバーがあまりにどうでもいい若者どもなんで、感情移入できないからか?
 前代未聞のモンスターを登場させるつもりが、逆に古典的な幽霊っぽくなってしまったせいか?
 出現時に研究所の電圧変化で居合わせた人間の頭ががんがんするという描写にあまり意義がなく、モンスターがいきなり「こういうんですけど。」と出現するので煽りに欠けるためか?
 途中で出て来る「脳味噌丸出し実験体男」にしても、中途での「別人間憑依」にしても、あまりにいきあたりばったり
 しかも、後日談はカットしても変わらない程度の付け足し。
 メンバーの人間関係を中心に描きたかったのなら、でぶ野郎とか、ヒゲ野郎とか、男キャラのルックスによる差別化を計るべきです。
 だれが殺されても、「そんなやついたっけか?」だし。
 ヒロインもあまりきれいくないし、うーん、もっと焦点を絞りこむべきではないでしょうか。





レッド・サン 1971
★★★★☆
アラン・ドロン、チャールス・ブロンソン、トシロウ・ミフネ、夢の共演!! 
ウエスタン超大作!!


「1870年。日米親善大使(チョンマゲにカミシモ)の乗った西部鉄道が、ブロンソンとドロンの強盗団に襲われ、大統領に献上するはずの宝刀まで奪われる。ドロンはいかにも悪役ドロンらしく、ブロンソンを裏切って金を持ち逃げする。かっこいい! 『最後のサムライ』たるミフネは、ハラキリをかけてブロンソンとともにドロンを追う!」


 ドロン・マニアだった高校生時代、どうしても観たかった1本を廉価DVDでゲット!
 西部にチョンマゲってだけで珍妙で楽しいのに、ミフネがとってもサムライしていていい
 なにしろ、強いこと強いこと!
 何度もブロンソンが逃げようとするけど、ぜんぜんダメ。
 「刀さえなければ、こっちのもの。」と素手対素手の戦いでも、ブロンソンはジュウジュツでばんばん投げ飛ばされる。
 フンドシでお湯にはいっちゃうし、娼婦宿ではちゃんと部屋着キモノになるし。
 で、ドロンの愛人娼婦というのがなんと、ボンド・ガールのウルスラ・アンドレス
 ゴージャスなブロンドにどきどきしちゃう。
 ラストはこりゃもう、決まり、『男の友情』。
 義に生き、義に死んだサムライと西部の男に芽生えた友情。
 ドロン様だけが出番が少ないのですが、
 ハンサムでちょっと狂気の入った、だけどどこか憎めない悪人という、
 こりゃもう、ドロン様にぴったりの役所です。


 のんびりしたムードに『いかにも!』という画にシチュエーション。
 70年代っていいなあ!