2004年に読んだ本へのコメント

(04/01/09)
レイモンドと3人の妻」 (S・ボンド) を読みました。これはちょっと面白かったです。普通、物語は “起承転結” ですが、このお話は “起転転転転”。特に序盤から中盤、後半の始め頃に関しては、「へぇ!そうくるか!」、「おぉ!そっちへ行くのか!」 と展開に対する驚きの連続でした。目が離せない展開とはこういうのを言うんだなぁ。ただ、残念なのは最後の “転” がそんなに凄くなかったこと。もし最後が凄かったら、今まで読んだ小説のベストに挙げたかもしれないのに。

(04/01/17)
魔法使いとリリス」(シャロン・シン) を読みました。固い純愛話。まあまあ良かったです。エピローグが良かったな。映像化したら面白そうだけど、裏目に出る可能性もあるな。

(04/01/31)
ソング・オブ・サンデー」 (藤堂志津子) を読み終わりました。爽やかなラブストーリーなのかと思ったら全然違った……。あんまり共感しないのは僕の人生経験がヌルいからでしょうか。

(04/02/22)
小川未明童話集 赤いろうそくと人魚」 (新潮文庫) を読み終わり、いや、半分くらいまで読んで挫折しました。面白い話もあったんですが、難解な物が多過ぎ。童話ってこんなもんだっけなぁ。もっと分かりやすいお話の方が好きです。「野ばら」 は小学校の時に国語の教科書に載ってた作品でしたが、(「野ばら」 は比較的分かりやすいけど) 小学校ってこんな話で勉強してたのか、いや、難しいと感じる今の方が感受性が落ちてるということなのか……?

(04/02/29)
ポケットの中の野生」 (中沢新一) を読みました。1997年 (アニメ放映前) に書かれたポケットモンスターに関する本。予想外なことに完全な文化論となる本でした。ここまで深く考えたことはなかったですが、確かに僕もこのゲームは他のゲームより “世界(ポケモンワールド)” を強く意識してしまう自分を感じています。その原因が著者の主張する辺りにあるんでしょうね。

(04/03/14)
四日間の奇蹟」 (浅倉卓也) を読みました。『このミステリーがすごい!』 の第一回の大賞受賞作品です。その賞の選評にもありますが、映画化された某小説と同ネタで、普通に考えるとその時点で評価はできないです。けれど、その方面に話が展開するまで淡々とした話が長く続くのですが、そこで十分に引き込まれました。これが筆力ってやつだなと感心。ところで本題ではないですが印象に残ったエピソードがひとつ。動物が戦ったり自己犠牲の行動をするのは自分の血縁の為だけで、他人のために自己犠牲ができることが人間が他の動物と違うところ。ちょっと考えさせられました。

(04/04/04)
音楽の話をしよう」 (なかにし礼) を半分まで読んで挫折。なかにし礼ということで、もうちょっポップスの話も出るのかと思ったらほぼ全部クラッシックの話。世の中の平均よりはクラッシックの知識あるつもりですが、そういうレベルじゃなかったです。僕の知識量では読んでも得られる物がないと判断しました。

(04/04/18)
犬の話」 (角川書店編) を読みました。いろんな作家による、犬に関するエッセイを集めたもの。書かれる内容から手法まで様々なので総括的な説明はできませんが、“人の想い” を感じることができる文章が一杯ありました。犬って他のペットより明らかに飼い主と心情面でのつながりが深いですよね。人間の家族や友達とは違うんだけど、またそれが逆に特別な意味だったりする、というのも感じました。

(04/04/25)
りっぱな犬になる方法」 (きたやまようこ <- Homepage のいろんな FLASH カワイイ) を読みました。ちゃんとした犬になるための心得えや基礎知識が書いてある教則本 (絵本)。 僕のツボにはまったのは 「人 = 犬とくらべて “一(横棒)” と “、(点)” が足りない。人の足りないところは犬がおぎなってあげよう」 とか、「もちもの」 の項にある 「がいしゅつのとき人をひっぱるつな」 とか。

(04/05/06)
盲導犬チャンピイ」(桑原崇寿) を読みました。NHKプロジェクトX でも取り上げられたことがあるそうで、これは “読み物” というよりは一般教養として読んでおくべき本かと。(追記 04/05/07 偶然この翌日に NHK にんげんドキュメントソリーとふたり〜盲導犬訓練の4週間〜」 観ました。うーむ、よかった。)

(04/06/07)
少年とアフリカ 音楽と物語、いのちと暴力をめぐる対話」 を読みました。坂本龍一天童荒太の対談物です。興味深い話が多いんですけど、それ以上に改めて思ったのは、こういう人たちって子供の頃から意識が高くて、たくさんの映画、音楽、文学に接していろんなことに興味持っていて勉強してて、僕ら庶民とはレベル差ありすぎ。彼らがいろんなことに懸念を表明しても、そりゃ一般の世間はそんなレベルにないのは仕方ないよなぁ。

(04/08/14)
パイロットフィッシュ」(大崎善生) を読みました。感性の塊であるはずの若者が、歳を取って記憶の塊になる、などのベースのコンセプトなんかは共感できますが、なんか作られすぎな話であまり好きじゃないです。作者の博学には感心しますが。

(04/08/21)
ABC戦争」 (阿部和重) を読み終わりました。実は本を買ったときは ABC兵器に関連するハードボイルド物だろうと想像してたんですが、まあそれはいいとして。この文体と内容、まあ面白いとは思うし、凄いのでしょう。文学を語る人は必読なのかも。でも僕は読むのは苦痛。多分この人の本は二度と読まないだろうな。

(04/08/29)
嘘つきアーニャの真っ赤な真実」(米原万里) を読みました。これは素晴らしいです。異なる国家、政治体制、文化、それらを実体験した重さがあります。というか、同じ時代に生きる者として、激動の東欧の状況の背景を知るためにみんなこれを読むべき。ノンフィクションだけど、最後のエピソードなどは作られた物語と同じようにハラハラしました。この人の他の作品も読みたいです。

(04/09/05)
翼はいつまでも」 (川上健一) を読みました。中学生主人公の物語でいつも思うのですが、自分はその時期にそれほど事件だとか大冒険とかに遭遇していない (あるいは忘れてしまった?) ので、どうもリアリティを感じないのです。この作品も途中までそういう印象でしたが、終盤は物語として面白かったです。まあ最後まで読んで良かったな、とは思えるお話でした。

(04/09/07)
三月は深き紅の淵を」 (恩田陸) を読みました。面白い、面白いです、これ。ここ数年読んだ中でベスト挙げてもいいかも。ただ理解不十分なところあるのでもう一度読み直したいです。

(04/09/26)
私が1ばん好きな絵本 改訂版 100人が選んだ絵本」 を読みました。まあガイドブックとしていいかな。ちなみに総合ランキング 1位は 「ぐりとぐら」 でした。

(04/12/17)
トマシーナ」(ポール・ギャリコ) を読みました。最後は 「なあんだぁ」 みたいな印象はあるけど結構いいかも。「女の子と猫とはいろんな意味で似ていなくもない」 か。うん、トマシーナは素敵な猫です。
天国の本屋」(松久淳田中渉) を読みました。うん、ちょびっと泣けました。(オフィシャルサイト) 挿絵とかのあの水彩画がいいなぁ。

(04/12/18)
パーク・ライフ」 (吉田修一) を読みました。中篇2本ですが両方とも 「ここで終わり?」 って感じ。もうちょっと分かりやすい方が好きだな。

(04/12/28)
きらきらひかる」 (江國香織) を読みました。なかなか良いかも。宣伝帯によると新潮文庫のWeb読者アンケートで 2位だそうで納得。(ちなみに 1位が 「西の魔女が死んだ」。こちらも納得。)


面白かった本メモ
嘘つきアーニャの真っ赤な真実
三月は深き紅の淵を
きらきらひかる