シーズン展望 - 2005


上位チーム戦力分析

Jリーグは今年から 1シーズン制となる。勢いで連勝して優勝ということはなくなり、従来よりも選手層が大きく影響するだろう。必然的に優勝争いに関わるチームは少なくなる。

オフシーズンの主役は完全に磐田だった。崔、村井、茶野、川口、金と代表レベルの選手を5人獲得。Jリーグ史上に残る補強だといえるかもしれない。
昨年優勝の横浜は山瀬、大島など補強に抜け目なし。昨年 2nd での若手起用の成果も出て選手層は更に厚くなっている。(不安要素は開幕時点での怪我人だけ。)
浦和は昨年のほとんどを怪我で棒に振った坪井が復帰。攻守のバランスは昨年より良くなるが山瀬が抜けた分は戦力ダウン。ただし若手が多いので個人能力のアップは見込める。
天皇を制した東京ベルディが獲得したワシントンはブラジルでの実績十分。活躍次第では優勝戦線に絡むかも。
ガンバ大阪は清水からアラウージョ獲得。これも悪くない補強だが、大きな変化はなしか。
主力が多く抜けた千葉(市原) はさすがに苦しいだろう。鹿島も中田が抜けた分はそのまま。同様に名古屋、FC東京あたりも、やはり長期戦で戦う力があるかというと疑問。

順位予想

チーム名 予想最高順位 予想最低順位 優勝可能性(%)
横浜マリノス 45
浦和レッズ 30
ジュビロ磐田 25
ガンバ大阪 -
東京ヴェルディ -

最初に書いたようにとにかく選手層が絶対条件。その点では万全の横浜、磐田と、中盤以外は十分な選手層を持つ浦和の 3チームが順当に優勝争いをするはず。この後に G大阪が続き、ダークホースとして東京V とした。
とにかくポイントとなるのが磐田。今シーズンの補強を含めた選手の名前一覧だけみると優勝候補の筆頭に置いてもよいくらいであるし、実際昨シーズンよりは内容も結果も良くなると思われる。だが優勝へ向けては不安要素はあまりにも多い。新戦力とのコンビネーションは上手くいくのか?ベテランは昨年程度の力を維持できるのか?起用法によるチーム内の問題は起きないのか?
W杯最終予選における代表合宿やACLで選手が抜ける影響は?Jリーグでは新人監督である山本監督の采配はどうなのか?
従って、磐田については優勝もあるが中位に沈む
可能性も同じくらいあると判断した。

今シーズンのジュビロ磐田

昨年後半の低迷は 2nd ステージ総括 に書いた通りで複合的な物。今回の大型補強で、そのうちのいくつか、過酷なスケジュールを戦い抜く為の選手層、走ったり一人で勝負することのできる選手(崔、村井) の加入は問題を改善の方向に向かわせることは確かだろう。しかし本当の問題は中盤のプレスが再現するかどうか。それがジュビロの生命線であることは変わらない。すなわち、良いコンディションで高いモチベーションを持って 1年間戦い続けることができるか?が重要だ。」

個人的希望スタメン

  予想  
             
   
(グラウ)
  中山
(前田、
カレン)
   
             
  村井   前田
(藤田、
福西)
  西
(太田)
 
             
    名波
(福西)
  菊地
(服部、
河村)
   
             
 
(服部)
  田中
(金)
  鈴木
(茶野)
 
             
      川口
(佐藤)
     
             

上記は希望。
おそらく実際は名波、福西がボランチで並び、怪我で出遅れた鈴木、川口に変わり、茶野、佐藤がスタメンとなるはず。しかし山本監督がやりそうな福西、名波のボランチは悲観的に見ている。この二人では後ろの選手の負荷が大きすぎる。カウンターの餌食となって途中で方針変更となるのではないか? 従って個人的には名波と福西のうちの片方がピッチに立つことになるのだが、ここは名波を基本としたい。というのは、昨年から今年の天皇杯決勝、先日の代表の試合と、このところの福西の軽率なプレーは度を越している。いつまでたってもあんなプレーをするのなら外すしかない。


個別の選手について。
PSM でも評判が良いのが崔と中山のツートップ。自分で勝負できるし回りを使うことができる崔。動きで周りの選手を生かすことができる中山。そしてふたりとも強さがあり競り合いにも強い。おそらくこの二人の力に加えてトップ下の選手が生きるようなプレーがたくさんでるはず。もしかしたらかつての中山と高原のような破壊力のあるツートップになる可能性がある。ただし、中山が一年間フルにプレーできるかどうかは疑問。おそらく怪我などで抜ける期間ができるはず。その期間が長いようなら優勝は難しい。というのは、おそらく代わりに使うグラウは昨年同様あまり活躍できないだろうから。ここで山本監督が思い切って崔ワントップにチャレンジするなら、ギャンブルには違いないが目が出てくるかも。

そして近シーズンの補強で一番大きいのが村井の獲得。まだ十分に若く実績のあるサイドのスペシャリストは、ジュビロのサッカーの内容自体に変化を促すのは間違いない。ただしポイントとなるのは、従来のジュビロのサッカーを失って村井の攻撃力に頼ることになるのか、あるいは、従来のジュビロのサッカーに加えて村井の力がアクセントになるのかどちらかということ。前者ならやはり優勝は難しい。

さてジュビロの補強というとどうしても、川口、崔、村井、茶野と名前が出てくるが、実は最後にあった金の補強は、もしかしたら大きな結果を生むかもしれない。これは金の高さがセットプレーで生きるということだ。金個人だけの話ではない。セットプレーのターゲットが崔、福西、金、中山、(前田) と増えることは、相乗効果となって大きな意味を持つ。崔が入るだけでも昨シーズン福西を潰しに来た相手チームの計画は狂う。更に金が入れば、中山のマークとなる選手のクオリティは随分落ちるはずである。キッカーについても昨年までの名波や藤田のやわらかくコントロールしたボールに対し、村井の早いボールが加わってバリエーションが広がる。全てが予定通りに進めばジュビロはセットプレーで拾うゲームが増大するのは間違いない。
もちろん茶野の加入も、単純に昨年不安定だった山西に比べて戦力アップといえるだろう。鈴木、田中が主力であることは間違いないが、全盛期に比べるとやや力が落ちてきたのは確か。金を含め一からポジション争いになるのも良い結果を生む予感。

さて、補強の反面で、昨年までの中盤の主力、藤田、名波、福西、服部、西がどうなるか。
藤田、名波がチームにとって主力であることは間違いないが、今回の補強と前田が中盤に下がることで自然に出場時間は減るはず。
服部の力が落ちたのは誰もが認めるところ。守備の力は今季も必要ではあるが、自然に出場時間が減るだろう。
問題は福西。既に述べたように、昨年あたりから目に付きだした彼の軽率なプレーは、最近では度を越している。このままならスタメンを外して欲しい。
西は昨年同様の活躍を、怪我なしですすめてくれたら良し。
こうなってみると、今回の大量補強は単純な戦力アップをすることよりも、徐々にベテラン選手の出場時間が減っていくことによるスムーズな世代交代としての意味が大きいかもしれない。いきなりベテラン選手を切るようだとチームへのダメージが残る。通常使える方法ではないが、極端な補強昨による自然な競争から徐々に世代交代していくのはベストな手法だ。(もちろんこれは、チーム内の若手成長ができなかったから仕方なしの二次的なものではある。)

最後に監督と若手選手について。
今回の大量補強で唯一のマイナスは若手選手が出場機会を失うことである。菊地に関しては問題ないと思うが、太田の出番がなくなるのは痛い。カレンも使いたいところだった。この辺りは監督次第ではなんとかなるのだが。
監督についてはまずは静観。しかしできるならば、早め早めに動いて、若手を起用する勇気を持ってもらいたい。