シーズン総括 - 2004 1st Stage


シーズン結果

順位 チーム 勝点 得点 失点   予想順位(優勝確率)
優勝 横浜 36 11 3 1 26 13 +13   1-6 (35%)
2位 磐田 34 11 1 3 31 16 +15   1-6 (30%)
3位 浦和 25 7 4 4 30 24 +6   1-8 (10%)
4位 G大阪 24 7 3 5 31 23 +8    
5位 鹿島 24 7 3 5 18 14 +4   1-8 (25%)
6位 FC東京 23 6 5 4 19 19 0   3-10
7位 市原 22 5 7 3 28 23 +5   3-10
8位 名古屋 20 5 5 5 24 22 +2   3-10
9位 東京V 19 5 4 6 21 23 -2    
10位 大分 17 5 2 8 21 27 -6    
11位 清水 16 3 7 5 20 27 -7    
12位 神戸 15 3 6 6 21 25 -4    
13位 広島 15 3 6 6 15 19 -4    
14位 新潟 14 3 5 7 16 25 -9    
15位 12 3 3 9 14 22 -8    
16位 C大阪 10 2 4 9 17 30 -13    

ご覧のように、今回ほど予想が的中したことはないというくらいの的中率。
とはいえ、現実には 3位以下は団子状態なので予想的中を自慢するほどのことはない。当たったのは、横浜、磐田の力が抜けていたというだけである。この点に関して、とにかく他のクラブの奮起を期待したい。
可能性としては浦和の大型補強によるその破壊力は、潜在能力を見せたシーズンだったとも言える。2nd ステージでリーグの中心となる助走期間となったかもしれない。

1st ステージのジュビロ磐田

開幕 6連勝の時点で、すでに “もう優勝” という声が出ていた。しかしその好調だった前半戦においても、内容としては昨年より見劣りする内容が多かった。最後の勝負強さで勝っていたということが多い。この “勝負強さ” についてはすこし説明が必要だろう。一般的に “勝負強さ” という言われ方をされる場合、良い評価である褒め言葉であると共に、上で書いたように内容では見劣りするけど勝負は勝ったという、ややネガティブな意味を持つことがある。ジュビロの場合はまさにこのネガティブな意味を考えてしまうのは確か。しかし、もう一点考慮したいことがある。“勝負強さ” は、勝負どころで福西の攻撃参加に起因するものが多く、これは計画された “勝負強さ” である。まるっきりの偶然の “勝負強さ” ではない。この、偶然ではなく計画的に “勝負強さ” を生んだ点に関しては、監督のチーム作りを評価してよいと思われる。
ところが、シーズン中盤に入ると、その勝負強さの原因が裏目に出てしまう。アジアクラブ選手権で、引き分ければよい場面で福西を攻撃参加させたところで失点し敗れる、というシーンが連続して出てしまう。この辺りは監督の采配ミスであった可能性が高い。
そしてこの頃から流れが変わり、最終的には最も大切なリーグ戦を、1ゲーム差で優勝を逃してしまう。上位同士の直接対戦で敗れたことは確かに問題だが、下位チームから勝ち点を重ねるだけでよかった試合で勝ちきれず、優勝を逃してしまった。完全に “勝負強さ” を失ってしまった結果である。

確かに “勝負強さ” を計画的に作り出した面は評価しても良い部分であったかもしれないが、所詮 “勝負強い” は、“圧倒的に強い” を失った結果である。現在のジュビロのチーム力は明らかに下降線をたどっていることを認識するべきだろう。

             
  2004年 1st ステージ の基本布陣  
             
             
    前田   グラウ    
             
  藤田   西  
      名波      
    服部   福西    
             
  山西   田中   鈴木  
             
    佐藤    
             

まずは良かったことから。
前田がフォワードとして中山からポジションを奪った。特にリーグ戦終盤に入るほど良くなり、結果も出してフォワードらしい選手になってきた。これは昨年に比べると明らかに大きな戦力アップである。
そして、福西、西の成長も良い点である。確実に彼らがチームの中心でなり、その反面、福西、西が抜ける試合のダメージが極めて大きかった。それがアジアクラブ選手権やリーグ戦の上位直接対戦に重なってしまったのは不運であった。なお、それらは技術的な意味での成長もあるが、チームの中心選手としての精神的な成長も特筆すべきことであろう。特に西が他の選手に指示を出すことなど昨年にはほとんど見られなったことだが、今年のいくつかの試合では、他の選手相手に怒鳴るなように指示するシーンが見られた。これらの点から言うと、もはやチームの世代交代を進めても全く心配はないと言える。
服部の復調も良い材料だった。服部のベストの時に比べると攻撃に面では落ちるが、昨年、一昨年のパスミスを連発していた状態よりは随分良くなったと思われる。というか、服部の復調がなければ今シーズンはもっと厳しかったのではないか。

悪かった点。
なんといってもシーズン終盤のグラウの不調が痛かった。とはいえ、グラウのシーズン序盤の調子を抜きに前半の好成績を語ることができないのも確か。グラウ不調時選手層や、グラウに拘り過ぎたように見える監督のチーム作りを含めた采配にも密接に関わる問題と言えるだろう。
監督采配は、序盤の行け行けでは良い結果を生んだ。しかし、個人的に当時から上手くいかなくなった時に立て直せるのか?という疑問があった。終盤はまさにそれにはまったしまった気がする。

実はこれ以外に、目に付いて悪かったという点は挙げにくい。ベテラン選手のパフォーマンスは大きく落ちたわけではなく、ほぼ現状維持といってもいいだろう。(名波が直接的な崩しに絡むのが減ってるのはすでに折込み済み。) ただし、かつて見られた連動したプレス、数人で囲い込んでボールを奪うようなシーンはめっきり減ってしまった。この原因のひとつは、地盤沈下的なゆるやかな体力低下 (単一試合だけでなく、長期的な連戦という面を含めてた) 。そして、もうひとつの理由が、現状維持は相対的にはレベル低下に等しい、ということ。相手チームの技術は判断力は (単一チームではジグザグのグラフを描くが全体で) 平均すれば毎年レベルが上がるわけで、同じタイミングでプレスをかけてもかからなくなるのは当然。

総括すれば、地盤沈下的なレベルダウンがはっきり見えてきたと共に、福西、西が明確にチームの核となったシーズンと言えるだろう。