シーズン結果
順位 チーム 勝点 勝 分 負 得点 失点 差 予想順位(優勝確率) 優勝 磐田 36 13 1 1 32 12 +20 1-2 (80%) 2位 市原 27 10 0 5 35 26 +9 3位 名古屋 27 10 2 3 29 10 +9 4位 清水 26 10 0 5 28 18 +10 2-7 5位 G大阪 25 9 0 6 29 22 +7 2-7 6位 柏 22 8 0 7 29 23 +6 1-3 (20%) 7位 浦和 21 7 1 7 24 22 +4 8位 札幌 21 6 3 6 20 21 -1 9位 FC東京 21 8 0 7 18 19 -1 10位 神戸 19 6 2 7 16 20 -4 11位 鹿島 18 6 1 8 21 23 -2 2-5 12位 福岡 14 5 0 10 13 25 -12 13位 広島 13 5 0 10 25 33 -8 14位 C大阪 11 3 2 10 22 31 -9 15位 横浜 11 3 2 10 13 24 -11 16位 東京V 10 4 0 11 16 31 -15 予想通り、磐田の優勝となった。
シーズン展望で書いたとおり、名波がいるときは圧倒的なチーム力の差を見せつけて連勝。予想以上だったのが、名波ら主力が抜けた時の苦しい試合でも勝ちを拾っていったこと。その結果として、圧倒的な力で優勝となった。
他チームでは予想どおり、鹿島が怪我人の穴埋めできずに苦戦、G大阪は力不足。予想外だったのは、(順位的には6位だが内容的に) 柏の低迷。結局、強くなってきたと言われるチームは、必ずマークされるのでそれまでのようにはいかないということか。
市原の健闘は、かなり話題になったが、ジュビロとの開幕戦を見た限り、今年の市原は降格するような内容ではなかった。確かに 2位というのは予想外であったが、運などの要素よりは、理論的な結果である。1st ステージのジュビロ磐田
サッカーマガジンで 『N-BOX』 と命名されたシステムを避けて今季のジュビロを語るのは難しい。
このシステムに関してはいろいろと論じられたが、最大のポイントは、どの場所でもプレスをかけることができる、ということだと考える。ツートップ、サイコロの 5の形の中盤、3バックの最終ライン、これこそが敵の、中央からの攻め、サイドからの攻め、などに対し、中盤で相手を囲むのに都合のいいスタート位置である。多くの論評では、攻撃に関してこのシステムを語っているが、その攻撃は、守備でボールを奪うことからの速い攻撃であり、やはりこのシステムはまず守備ありき、のシステムだと考える。
もちろん、攻撃に関しても名波を中央に置くという重要な特徴を持ち、それは今季のジュビロの一つの大きな攻撃の特徴だった。しかし、それ以上に今季のジュビロの攻撃における特徴は、自在なポジションチェンジであった。これは 『N-BOX』 だからというよりは、選手のカバーリングの意識と能力のよるものが大きかった。カバーリングなど、全ての選手がバランスを意識して攻めることができるからこそ、ポジションチェンジが可能だったのだ。たとえ、他のチームがこのシステムを真似したとしても、ジュビロのようなポジションチェンジをしていては守備が破綻するであろうということをイメージしてもらえるだろうか?
ただし、『N-BOX』 の弱点ははっきりしている。『N-BOX』 のプレスとは、逆サイドを捨てるディフェンスである。ボールがサイドに入ってきた時、そこにプレスを集中することでボールを奪うシステムであるので、偶然こぼれ球が相手に渡り、逆サイドに展開された場合は決定的ピンチとなる。この逆サイドに展開されないためには、FW のサイドを切る追い込みが重要であり、これも大事な要素である。他のチームのFWの追い込み方が、ジュビロとは違うことに注目してみると良い。
しかし、世界クラブ選手権で対戦するはずであった世界レベルのチームは、おそらく偶然ではなく、技術で逆サイドに展開したであろう。どこまで 『N-BOX』 が通用するのか試すことが、次へのステップになるはずだった。残念である。
2001年 1st ステージの基本布陣 中山 高原 藤田 奥 名波 服部 福西 大岩 田中 鈴木 ヴァンズワム まずは監督采配についてだが、率直な感想は、「間違いはほとんどなかったが、遅い」 である。昨年あったような、采配ミスで負けたというようなことはないだろう。しかし、特に川口の投入が早ければ、延長までいかなかった試合が何試合かあったのではないだろうか。まあ、西を長く起用したというのは、将来的には意義があることかもしれない。
いずれにしても、結果を出している限りは、強く批判することではないだろう。とにかく、今年のシステムを考え、実践した功績は大きい。
選手個人としては、まずは大岩に関して語るべきであろう。シーズン展望で予想した通り、井原の穴は十二分に埋めることができた。いや、それ以上と言っていい。特に田中が欠場した試合でセンターに入った大岩は、田中に負けないカバーリングの能力を見せたように思う。サイドだと 1対1 でのスピードで不安を感じたのだが、センターだと高さ、強さ、と田中に勝る部分も十分に見せつけた。CK 時のターゲットという面でも大きい。もはやレギュラー確定の選手の一人である。
次に服部について。ゲームキャプテンを務め、多くの試合でボランチに入った。チーム構成から、最終ラインに入れたい時もあるのだが、もはやボランチは外せないかもしれない。最終ラインの安定以上にボランチとして相手の攻撃の目を摘む仕事は大きかった。おそらく毎試合得点するに等しい働きであったように思う。代表定着からもわかるように、今のジュビロにおいて、最も代わりのきかない選手になっている。
名波に関しては、『N-BOX』 の名前からもわかるように、名波の存在があったからこそのシステムである。名波不在時のジュビロの不安定さを見れば明らかであった。守備において、名波の指示でプレスが行なわれ、攻撃において名波経由でボールが動く。特に、名波からのパスは、他の選手にない意外性があり、実際の効果よりも、サッカー観戦者にとっての面白みという意味で、名波の存在は重要である。
その名波がいない試合は、内容的にもイマイチなのはともかく、はっきり言って面白さという面でかなり見劣りするものだった。しかし、その辛い試合を勝ったことが優勝の最大の要因である。それを支えたのは藤田であろう。残る数字以上に評価したいシーズンだった。
途中投入で使われた川口は、もはやジュビロの攻撃の看板となりつつある。昨年あたりからそういう傾向が出てきていたが、川口がボールをもった時がスタジアムが一番盛り上がる。しかも、実際に川口投入で間違いなく流れが変わる。監督采配でも書いたが、投入が早ければ延長までいかずに済んだ試合が幾つかあったのではないか、という気がする。
FW は中山は相変わらずの頑張り。しかし、やはりついに高原が柱となっていた。ポストになった際のボールの落とし方、反転の仕方など、しばしば「上手い!」 とうならせるようなプレーを見せた。シーズン中盤、名波が抜けていたのも痛かったが、高原が抜けた試合も痛かった。
もちろん優勝したシーズンであるので、ほとんどの選手が良かったわけで、福西や奥、鈴木(秀人)などは、どこのチームに出しても恥かしくないプレーをした。怪我や出場停止の代わりに出場した山西、西、交代で出場したジヴコヴィッチ、金沢なども優勝に貢献。
ユース出身の河村がデビューを飾ったのも特筆すべきかもしれない。ユース出身の選手が活躍するというのは、地域密着としても重要なことである。
一般に、98年のジュビロが史上最強と言われているが、選手層という意味では今年のジュビロは史上最高ではないだろうか?