ワールドカップ観戦記
(1998 フランス大会 日本vsクロアチア)出発前
1月頃、某旅行会社のツアーに仮申し込み。
選んだのは 2戦目のクロアチア戦。
航空会社やバス会社のストライキの噂があったので、初戦ははずしたほうが無難だろうと。
2戦目以降だったらは旅行会社も対策とか立てられるだろうから。
その時点での旅行代金は約50万円。
しかしたいへんな倍率だったらしい抽選に外れて、ぽしゃる。
もういいや、値段も高いし。
それに面倒なのでキャンセル待ち登録もせず。
2月頃、知人関係から、直接チケットのみの購入を持ち掛けられる。
某有名航空会社のチケット関連の会社(普段はミュージカルなどのチケットを取っている会社)から購入とのことで、約7万円。
信頼できると話だと判断。
直接会って交渉するところまで至ったが、同時進行していた先方の転売契約が先に成立してしまい、ぽしゃる。
4月頃、ネット上で、30万程度でツアーがあることを知る。
学生時代の友達といろいろ情報交換。
まだまだこれから値下げするかも?としばらく待つ。
結局その時点でツアー内容、金額でもっとも気に入った、某ツアーに5月18日に申し込み。
24万8千円、ホテル3泊、機中1泊、パリでの自由日1日、の5日間のツアー。
結果的に大学時代の友人も同じツアーに申し込んだ。
ワールドカップ開幕。
アルゼンチン戦で「チケットがない!」のニュースが流れる。
「ま、大丈夫だろ。」とまだまだ余裕。
アルゼンチン戦終わる。ほんとにチケットなかったらしい。
「こりゃ駄目か?」
ところが一向にツアー中止の連絡はこない。
どうやらチケットはあるらしい。
(このあたり、いろいろ要因も思い付くけど、要は「運がよかった」に尽きる。)
出発
6/18
退社後、大阪へ向かう。
関空のすぐ側にあるホテルに宿泊。
6/19
朝、関空内のとある一室に集合。
そこでチケットを受け取る。
「これ無くしたらどうなるんだろう」
なんて漠然と思う。
「こういう状況ですから、取材が来ていても、チケットを持っているとは言わないでください。」
との注意に、ちょっとだけ緊張。
結局、取材のレポーターに会う事はなかったが。
搭乗。
オーストリア航空でウィーン経由。
現地時間夜にパリ到着。
6/20
早朝、バスでナントへ向かう。
50人くらいのバスに16人くらいのみ。
実は旅行会社の配慮で、その時点でチケット未入手のツアーの人達とは別のバスになったのであった。
(最終的には、そちらのグループもチケットは入手できたとのこと。)
バスは片道5時間。
TGVで移動する人が多いのか、日本人サポーターが乗っている車はほとんど見当たらず。
たまに、車内に赤白チェック柄が見えるクロアチアサポーターの車がバスを追い抜いていく。
パーキングで休憩。
クロアチアサポーターがいる。正直言ってちょっと恐い。
どういう対応をしたらいいかわからないので、見て見ぬふり。
もしからまれたら大変だし。
ところが、こちらがバスに乗りこむ時、あちらも丁度出発するところだった。
おや?こちらを意識している。
あれ、何か合図をしているぞ?
おー手を振ってる。
さっき休憩所で見かけた時は恐そうだったけど、友好的な人達だなぁ。
ん、こっちに向かってなんか合図してるぞ。
右手で指3本。
左手が握りこぶし。
右手で自分の胸を指している。
???
はっ!
なにー!
3対0だと!
ちょーくやしー!
慌てて指1本たてて思いっきり激しく振る。ノーノー!
でも、誰も対抗して「日本が勝つ!」とアピールするほど自信がある者はいないのであった……。
ナントに到着。
一見すると、普通の街だが、注意してみるとワールドカップ関連の看板など多数。
スタジアムに近づくと、、、いるわいるわいるわニッポン人。
バスの駐車場に入ると日本人サポーターのバスばかり。
日本人だらけ。
「ここほんとにフランス?」
そして、いざスタジアムへ!
スタジアムへ近づくと、入場前の両国サポーターがたむろしている。
ダフ屋さんも声をかけてくる。
スタジアムからおなじみの代表の応援が聞こえてくる。
雰囲気としては、Jリーグのスタジアムよりは、Fomula1 の時の鈴鹿サーキットが近い。
まずはチケットをチェックするゲートを通過。
すんなりと通過。
手にしたチケットをどうしようか考える。
バッグにしまうのもなんなので手にしっかりと握り締めたまま。
おみやげを売っている出店があるので少し覗く。
あんまり品そろえはよくない。
おお!佐々木明子発見!!
いやいやTVで見るよりきれい、というか結構濃い顔だった。
記念写真取らせてもらおうか悩む。
ん、でも男性と2人連れらしい。
うーん、やめた。
さて、こんどこそほんとにスタジアムへ入場。
ここは結構混雑していた。
5分くらい並んでから、ゲートへ。
まず手荷物チェック。ジュースの蓋を取られてしまう。
蓋を投げる人がいるかららしい。
実はこれはあとで結構困った。
結局置くところがないので試合前に全部飲むしかなかった。
さて、階段を上がっていくと、ピッチが見えた。
ついにやってきた。
両国選手が練習をしている。
そして青いサポーター達。
国立競技場と同じ応援。
席を探す。
チケットを見せると係員があちらと示してくれる。
足元のスペースが少ないせいでスタンドの傾斜が凄い。
磐田スタジアムのバックスタンドなんてメじゃないかも。
ピッチが一望できるすばらしい席だった。
既にスタンドは7分の入り。
応援を始めよう、おっとその前に写真を撮らねば。
練習している選手を見ると、だいたいスタメンがわかった。
アルゼンチン戦と同じかな。
スタメン選手が引き上げるとサブが練習を始める。
あ、服部だ。写真に撮る。
ゴール裏のサポーターが日の丸を広げる。
写真に撮る。
ウェーブがやってくる。
あ?音楽。「Can You Celebrate?」 が流れてるぞ。
そして唐突に、あの聞きなれたメロディが流れ始める。
沸き上がる歓声。
国旗とともに選手入場。
君が代の大合唱。
試合開始。
正直なところずっと劣勢かと覚悟していたが、まあゲームになってる。
ミスマッチじゃないぞ。
ただし、パスミスなども多く決定的な危ないシーンをなんとかぎりぎりのところで切り抜けている。
相馬のシュート!
僕たちがその真後ろから見たボールの軌道は、、、、
ほんのわずかゴールをかすめていたった。
絶対入ったと思ったのに!
中田から中山へのパス!
夢でも見てるような絶妙なトラップ!シュート!
これはキーパーの好セーブ。
むちゃくちゃ惜しい。
「トラップで全ての運を使い果たしたな。」と友達と苦笑い。
な、なんか、、、途中からは押してるぞ。
クロアチアの選手同士が怒鳴りあってる。
パスミスの責任のなすりつけあい。
これはひょっとすると……。
ハーフタイム。
これは波乱が起きてもおかしくない展開。
後半開始。
基本的には前半の継続。
全然負けてない。
ん、ん、ん、、、あれ、
ちょっとバテてきたか???
あああああ、失点。
いや、こりゃやばいよ。
最後になって力の差が出てきた。
試合終了。
あーあ、やっぱり駄目だったかぁ……。
。
。
。
一応、周りのごみを拾う。
うーん、でもこりゃきりがないな。
適当に切り上げて、ごみ袋をごみ箱の側に置いてスタジアムを出る。
凄い人の波。
おー、クロアチアサポーターがご機嫌で大騒ぎ。
でもとっても友好的。
あちこちで、一緒に記念写真を撮ったり、応援グッズを交換する光景が見られる。
バスでパリへ。
5時間。
あー退屈だ。
途中の休憩所で夕食。
そこも日本人だらけ。
そこら辺に座り込んでる人が多く、しんみりした空気が漂う。
ホテルに着く。既に夜。
寝る。
パリ観光
せっかくなので、ミーハー観光方式を採用。
午前、市内観光バスに乗る。
仕事で3ヶ月前に来たパリと随分景色が違う。緑が一杯。
しかも一日が長い。(緯度とサマータイムの関係で日没が10時くらい。)
午後、まずはルーブル美術館で、ミロのビーナス、モナリザなど見る。
その日にパリの近くで試合があるアルゼンチンのレプリカユニフォームを着た人がたくさんいる。
続けて近くにあるオルセー美術館で印象派の絵を見る。
スーラの絵が見れたので満足する。
どこに行ってもアルゼンチンサポーターがいて、オルセー美術館ではこんなことがあった。
アルゼンチンのレプリカを着た4才くらいの子供。
美術館の国別パンフレットを指差して母親に何か言っている。
「はぽん、はぽん。」
母親は意味がわからない。
彼は、8種類のパンフレットの一つ、日本語パンフレットの表紙にある「日の丸」を見つけたのだ。
日本とアルゼンチンが試合をしていなければ、彼は「ハポン」という国の旗を覚えることはなかっただろう。
セーヌ川観光船に乗ろうと地下鉄に乗る。
たまたまその車両で知り合った日本人の若者は、これからアルゼンチンvsジャマイカの試合を見に行くという。
彼の過去の経験から、チケットは現地調達できるはず、とのこと。
ということで、急遽変更してその試合を見ようと思ってスタジアムへ行ってみることにした。
ところが、、、同じ事考えてる人は山のようにいるわけで。
チケットを買えない、アルゼンチン人、ジャマイカ人、と同じくらい日本人がいた。
おなじツアーの友人ともそこで再会。
「おいおい、お前もかよ。」と苦笑い。
ジャマイカ人達が太鼓を叩いている。
気のいいジャマイカ人(?)の兄ちゃんからレゲエボーイズのTシャツを半額に値切って買う。
最初の価格設定がふっかけられてるだけだが。
一枚だけ、チケットを売っている人込みがあった、その値段はむちゃくちゃ高かった。
その値段を聞いて、頭を振って人込みを離れる人々。
アルゼンチンから来たらしい女性は、チケットが手に入らず泣きそうな表情。
もしかして、日本人がこんなにおしかけなかったら、もう少し見学する人ではなく、応援する人がスタジアムに入れたのでは?という想いが頭をかすめる。
一方で、おまわりさんがダフ屋らしき人達を取り囲んで怪しい雰囲気。
結局、この試合のチケットは手に入りそうもないので諦める。
ということで再び方針変更でセーヌ川観光船に乗る。
観光船を降りると、たまたますぐ近くにダイアナ妃の慰霊碑を発見。
そこは観光地になっていた。
シャンゼリゼ通りを歩く。
オフィシャルショップで買い物する。日本人だらけ。ここはほんとにパリ?
アルゼンチンの試合が終わったらしく、サポーターがぱらぱらと街に出てくる。
予想通りアルゼンチンが勝ったらしい。
これで日本の決勝トーナメント出場はなくなった。
おお!サポーターが車に箱乗りしてクラクション鳴らして大騒ぎだ。
歩道も垂れ幕を広げて大行進が始まる。
おまわりさんも諦めて笑って見てる。
日本が勝ってたら、僕たちが同じような事やってたのかも?
2002 年にはあんな風にできるのかな?
凱旋門に登る。 下を見るとアルゼンチン人が騒いでいるのが見える。
エッフェル塔へ登る。
上に上るエレベーターでアルゼンチン人に取り囲まれた。ちょっと恐い。
う!日本人であることがばれたようだ。
と、狭いそのスペースで陽気にニッポンコールをされてびっくり。
お返しにアルゼンティーナコールしてあげた。
どこに行ってもアルゼンチン人がご機嫌だ。
ツアーの友人は電車の中でコールされたとのこと。
ホテルに戻る。12時回っている。
寝る。
帰国
ウィーン経由で関空へ。
総括・ワールドカップとは?
ようするに世界のお祭り。
日本の各地にあるような、地域対抗で参加するお祭りを世界レベルでやっている。
また、お祭りやってりゃ、裏通りで喧嘩する輩がいるのも当然の話。
そして、このお祭りに参加する資格を得る為に、世界中が死にもの狂いで予選を戦うのだ。