プロ野球交流戦を終えての雑記
2005/06/19
プロ野球改革の目玉、交流戦が終了しました。交流戦について見聞きした評判をまとめると、こんなところでしょうか。
・実施自体は概ね好評。
・TV視聴率はあまり効果はなかった。
・予想されていた通り、パ・リーグは収益増でセ・リーグは収益減となった。
・一度にやりすぎたことで飽きたという声も多かった。
・初対戦の対決が多いことから緊迫した場面が多かった。(初球から積極的に打ちにいくシーンが多かったらしい。)
これらひとつひとつにコメントをつけてみます。
“実施自体は概ね好評” なのは予想通りです。交流戦を行うこと自体でファン側での大きなデメリットなど最初から考えられませんでした。メリットは新しいカードという話題ができたこと、全国ネットの中継がなかったパ・リーグのチームの宣伝になったこと、など。プロ野球全体にとってはメリットの方が大きいのは明らかです。
しかし、“TV視聴率が上がらなかった” ことはやや予想外といえるかもしれません。あれだけ話題にもなったし、実際に好評だというのになぜ? それは、ここでいう TV視聴率が “関東地方での巨人戦視聴率” であるからです。つまり TV視聴率は主に巨人人気のバロメーターであり、交流戦自体の評価ではないからです。交流戦と視聴率を直接考える必要はないでしょう。 (いいかえると巨人人気の低迷が交流戦の話題を問題としないレベルで進んでいるということですが。)
とはいえ、この数字が実質的なプロ野球のコンテンツとしての価値を示し、それによって放映権料などに影響を及ぼすわけですから、この数字が落ちること自体が問題であることは間違いありません。
“収益” に関しても予想通りです。今のところ観客動員については全体でわずかですが 3% ほどのプラスであるとのこと。まあ元々セ・リーグがプロ野球によって生じる利益を独占していたこと自体が異常なのです。適正な分配に近づいたと考えることも出来ます。
“一度にやり過ぎて飽きた” という話、どこでも言われている話ですね。さすがに一ヵ月半やり続けるのは長すぎでしょう。一度にやった理由としては優勝が決まる後半戦に他リーグとの対戦は入れたくない、トレードがやり難くなる、などがあったようです。とはいえオールスター明け直後なら問題ないはず。まあこれは大した話ではありません。きっと来季は全後半に分けて実施するようになるのではないでしょうか。
さて最後の “初対戦の投手が多いことから緊迫した場面が多かった” は納得できる話です。確かに何度も対戦した上での面白みというのものもあるでしょう。そういう 「こんどはどうかな?」「次はどうかな?」 的な面白さはビール片手に試合観戦というのには適しているのかもしれません。でもそれが飽きられているのも事実。一発勝負的な面白さに立ち戻るのも良いかもしれません。
“初球から積極的に打ちにいくシーンが多かった” というのは、スポーツ紙の記事で読んだだけで実際のところは良く分かりません。これが事実だとすれば現在のプロ野球の大きな欠点である試合時間が長すぎることの対策になります。ご存知のように日本のプロ野球に比べて MLB や高校野球の試合時間は短いです。いくつか理由はあるでしょうが、日本のプロ野球に比べて対戦投手の情報が乏しく、従って追い込まれる前にストライクが来れば初球からでも積極的に打つから、が理由のひとつだと考えられています。
ただし今回の交流戦については、試合時間はそれ以前と全く変わっていないそうです。しかし今季はボールが変わったことや交流戦の期間中に判定トラブルや乱闘などが多かったこともあり、試合時間について結論を出すのは早過ぎるように思います。交流戦のような一発勝負的なシステムを長く継続すれば選手のプレースタイルが変わり、試合時間短縮になるというのは可能性としては十分考えられます。
正直なところ、このあたりは交流戦前にはあまり考えていませんでしたが、これら一発勝負的な面をもっと極端に推し進めてもいいかもしれないと感じました。以前 「プロ野球のチーム数について」 に書いた内容がこれです。
『僕は、12チーム 3リーグ制を提案します。東、西、中央の3リーグ4チームづつ。もちろん交流戦あり。各リーグ優勝チームと、残りのチームでの最高勝率チームがワイルドカードとしてプレーオフに出場。MLB の各ディビジョンと同じ方式です。3つの優勝争いとワイルドカード争い。』
思っていた以上にこれいいかも。同一リーグ対戦と他リーグ対戦を思い切って 2:1 くらいにしましょう。これで一発勝負的要素が極めて多くなるはずです。
話のついでに巨人戦視聴率の低迷について。
低迷のひとつの理由に、スポーツ報道番組の充実も原因のひとつになっていないでしょうか? 以前に比べてスポーツ報道番組が充実しているように思います。TV局的にはその視聴率低迷を打開したいという目的もあるのでしょう、やたらプロ野球を宣伝するような特集なんかを組んでるわけです。 ところが、それらを見てたら試合も見なくてもこのところのプロ野球についての十分な情報が含まれていると思いませんか? どのチームが調子いいとか、誰が調子いいとか、どのチームの応援が面白いとか。 なんか無理に試合を全部見なくてもだいたいのことがわかるというか……。