パワープレーの話
2004/11/08
実はサッカーにおけるパワープレーという戦術について考察しようと思っていました。
ところが、ネットで調べてみると各種スポーツや業界にパワープレーが存在しました。まずはそれをまとめてみます。
競技 意味 アイスホッケー
ラクロス
水球ペナルティで相手のチームの選手の人数が少なくなっている状況でのプレーのこと。
反対に自分達の人数が少ない状況は “キルプレー” または “ショートハンド” と言う。アメリカンフットボール ディフェンスの人数を上回るブロッカーを用意して、ラン・コースを作り出すランニング・プレー。
パス・プレーに対応する言葉。フットサル キーパーをフィールドプレーヤーに交代し、攻撃の人数を増やす戦術。 ラグビー FW による力を主体とするプレー。対応するのが BK 中心のランニングラグビー。
ルール変更により、アイスホッケー同様の相手人数が少ないという状況も増えてきたはずだが、そちらの意味で使われることがあるのかどうかは不明。バレーボール
テニス
卓球力強いアタックやスマッシュなど。
テクニックや頭脳プレーに対するプレースタイルの意味で使われる。バスケットボール 力強いプレー。PF (パワーフォーワード) の選手が行う典型的なプレー。 サッカー 長身選手を前線に置いてロングボールを放り込む戦術。
リードされている試合の終盤に用いられることが多い。
どうやらパワープレーは、数的な優位を意味するプレーと、力任せのプレーとの二種類があるようです。
さて、最初にサッカーのパワープレーの話を書くはずだったのですが、ここまで調べてきて気が付きました。
上に書いたように、サッカーにおけるパワープレーとは “長身選手を前線に置いてボールを放り込む” ことを指すことが多いはずです。しかし、元々はフットサルやアイスホッケーと同じように “数的優位な状況を作り出す” であった可能性が高いですね。実は今でもそれが正解で、我々が勘違いしているという気がしてきました。まあ、言葉の意味は変わっていくわけですから、間違いとは言えないとも思いますが。
おまけです。
スポーツ以外での使われ方。
政治・経済 相手より有利な状況を作り出す交渉テクニック。脅し、泣き落とし、イメージ戦略など全て含む。 音楽 ラジオやクラブで DJ が同じ曲を何度もかけること。
折角なので、最初に書こうと思っていた話も、簡単に書いておこうと思います。
サッカーにおける所謂 “パワープレー” ですが、試合終了間際に無理やり点を取りに行く戦術です。それは時間がないからその戦術を選択するのでしょうか? これは違うと思います。通常よりも守備の人数を増やして守りを固められるからこそ、中央を突破するのは難しいですし、スペースを埋められるのでサイドを崩すのも難しくなっています。仮になんとか攻撃を組み立ててサイドからセンタリングしても中央で跳ね返される可能性も高いです。だから、手間をかけずにさっさと放り込んで回数を稼ごう、すなわち、“質より量” という戦術です。
ですから、もし試合終盤でなくても相手チームが守りを固めてくるなら、早い時間から “質より量” という戦術である “パワープレー” をしても良いはずです。あるいは試合終盤でも守りを固めてこないなら “パワープレー” をしなくても良いはず。これらは状況を見ながら選択する戦術であって、時間が来たからはじめるというものではないはずです。