JリーグとCリーグ、Kリーグ

2003/02/24

日本にJリーグがあるように、もちろん中国と韓国にもプロサッカーリーグがあります。中国はCリーグ、韓国はKリーグです。
最も歴史が古いのはKリーグですが、設立当時はKリーグという名称ではなく、Jリーグの (バブル時代の) 成功にならって名称を変更しました。その後Cリーグが設立。

先日行われた、「
A3 MAZDA チャンピオンズカップ」 は、各リーグのチャンピオンによる対戦で、東アジアのナンバーワンクラブチームを決定しようという大会でした。
この大会、本命といわれたジュビロ磐田が3連敗の最下位に終わるという予想外の展開の中、開催国出場枠で前年度ナビスコカップ覇者として出場した鹿島アントラーズが優勝し、開催国Jリーグの面目が保てたという結果に。しかしながら、目に付いたのは、Kリーグ覇者である城南一和の強さでもありました。

戦術云々の問題はあるにしても、個人の技や力では城南一和が最も優れていたというのは一致する見方ではないでしょうか。さて、ではこれはKリーグのレベルが高いということでしょうか?

城南一和にケチをつけるわけでないのですが、それはちょっと違うように思います。
各国のリーグの状況を紹介するとこんな感じです。

 

  日本 中国 韓国
リーグ名称 Jリーグ Cリーグ Kリーグ
設立 1993年 1994年 1983年
一部リーグのチーム数 16チーム 15チーム 10チーム
(2003年より12チーム)
下部リーグ J1リーグ
J2リーグ
甲Aリーグ
甲Bリーグ
乙リーグ
(なし)

 

目に付くのは、Kリーグのチーム数の少なさです。
もちろん、各国の人口の違いを言い出せばKリーグのチーム数が少ないのもわかるのですが、日本と韓国の代表チームのレベルに大差ないことを考えると、それらの選手を供給するプロサッカー選手層自体に、そんなに差があるということはないでしょう。そういうことを考慮すると Kリーグのチームというのは、Jリーグのトップ10チームが、それ以外のチームの主力を助っ人に加えたくらいだと考えてもおかしくありません。K.リーグの単独クラブの選手が、JリーグやCリーグの単独クラブの選手よりも個人能力で勝るケースが多くておかしくはありません。


さて、それで何が言いたいかというと、別に韓国に負けたチームの弁護をしたいわけではありません。Jリーグ (Cリーグ) と K リーグのコンセプトの違いです。
韓国がエリート教育によるサッカーの強化をしているのは有名です。サッカー名門高校、名門大学に入らないとサッカーを続けられないというような厳しい競争が、韓国サッカーの勝負強さを生んでいると言われています。その延長上にあるKリーグが少数精鋭というコンセプトなのは当然でしょう。

では、Jリーグはどうでしょう? 韓国のように少数精鋭で厳しくやるべきでしょうか?
違います。Jリーグは別のコンセプトを持って、日本サッカーの強化をしています。それは、日本全国に広がるサッカーの裾野です。ジュニアユースの世代までの下部組織を持つJリーグのチームをたくさん作ること、地域
トレセンなどで全国隅々まで目を通してサッカー選手を育てること、全国にサッカーの指導者を育てること、そうやって底辺を広げる作業をしているのです。

すなわち、韓国が “急角度のピラミッドを作ることで頂点を高くする” ことを試みているのに対して、日本がやっているのは “底辺を広げる事で、ピラミッドの頂点を高くする” ことを目指しているのです。底辺を広げてピラミッドを作るのは大変です。けれど、そうやってできあがったピラミッドは、ちょっとやそっとではびくともしない、強固なピラミッドであることは疑いようもありません。


実は Kリーグ、FIFA (国際サッカー連盟) から未公認のプロサッカーリーグだと聞きました。(確か理由は、下部リーグがないからだったような気がします。) 「A3 MAZDA チャンピオンズカップ」 は (今回の開催時期の問題を別にすると) 東アジアのレベルアップの為の良い試みだとは思いますが、まずは Kリーグが FIFA に承認されてから開催するのが筋な気もしますね。少数精鋭方式のリーグの方が、単独クラブは強い可能性がありますが、それで勝った国がレベルが高いと言われるのはちょっと癪にさわります。せめて同じ土台にしてから比べるのが良いような……。

でも、日本としては強い韓国のクラブと対戦して刺激を受ける方がいいかもしれないなぁ。