福岡ダイエー・ホークスの話
2002/01/11
ここ数日、突然 『福岡ダイエー・ホークス』 の身売りの話が出ています。
まだこれから先どうなるか分からない話ではありますが、あっさり立ち消えになる可能性もありますから、折角のこの機会に書いておくことにしましょう。
まず、簡単な状況を。
とにかく前提となっているのが、ダイエー本社の経営危機。株価が100円を切るといつ倒産してもおかしくないそうですが、ダイエーはそのレベル。昨日は、今回のチーム売却のニュースが好材料で、前日比20円高の125円迄行きましたが、今日は一転して98円まで急落。
さて、ダイエー本社の話はいいとして、ホークスはどうなのか?
実は、昨シーズンの観客動員は読売に次いで 2位だったそうで、黒字なんだそうです。黒字なら売却されてもやっていける? いえ、その黒字にはダイエー本社が毎年10〜20億円程度の流入があるから。だからこそ、ダイエーへ資本を出している銀行側からホークス売却の案が出てきたわけです。
(追記 2001/01/15) ここは情報が交錯していて正確な話はよくわかりません。が、どうやら、ドーム、ホテルと合わせた所謂3点セットは黒字らしく、銀行としては 「とにかく借金を返すために売却しろ」 ということのようです。ただし、3点セットは累積で1400億円の借金があるようです。ホークス単独の話だと、2001年は黒字の見込みだったのが、ダイエーからの15億円の広告費が削られた事で3億円の赤字、とのこと。 (関連記事)
では、これからどうなるかを考えてみます。
仮に売却が決まった場合です。
決まったと言っても、この不景気に莫大な金額でホークスを購入できる企業があるでしょうか? 実はないことはないのです。サラ金業者です。ところが、読売の渡辺オーナーなど(?) がサラ金業者の参入を強く拒んでいるのです。「オーナー会が、チーム譲り受け企業を審査して拒否するルールを作る」 とまで言っています。このあたりも、彼にとってのプロ野球は自分の面子であることがわかります。商売と面子。いや、ここまで一貫してるのはある意味あっぱれではありますが。
そういう理由もあって、単独でダイエーを購入する企業が現れるということはちょっと考え難いです。
といったところから、現在考えられているのが複数の企業による出資という案。すなわち市民球団として成立されるというもの。これ、結局Jリーグの方式なんですよね。複数の企業による出資とするためには、チーム名から企業名を外さなければいけない。
ちょっと話は逸れますが、どうも一部の野球ファンは誤解してるようです。
「Jリーグはチーム名から企業名を外せと言っておきながら、ユニフォームは会社の広告だらけ。理解に苦しむ。」
いや、たくさんの企業に支えてもらうからこそ、チーム名から企業名を外すんですよ。どうしてこんな誤解をするんだろうなぁ?
さて、話を戻しますが、では仮りに無事市民球団になれたとしましょう。それで万事OKでしょうか?
いや、どうも怪しいです。というのが、プロ野球の運営費用である数十億のお金が、ほんとに集まるのか?
おそらく、経費を削減する必要に迫られるでしょう。となると、なぜこんなにお金がかかるのかという問題になります。答えは簡単。選手の年棒が高すぎるから。選手の年棒が高すぎるのは明らか。特にダイエーは、この何年かの間、強くなるために読売に次ぐくらいのお金を払ったはず。
では、年棒が高くなってしまったのは何故?ほんの十数年前は、1億円以上もらっている選手はいなかったはず。
結局これは FA の影響が大きいでしょう。FA でいい選手が獲られるのを防ぐ為にお金で引き止める。はっきり言ってしまえば、読売がいい選手をかき集め (その割にそれほど生かせなかったりしたが、) 平均年棒を上げたという面が大きいです。
(これ、まるで遅れてきたバブル。はじけるのも遅れてるってことかな。)
ついでにその年棒高騰で出てきてしまったのが球団格差。Jリーグのチームの給料が安いなんてことを言いますが、昨年の場合だと阪神よりジュビロ磐田の方が平均年棒は高いのです。わずかリーグ 6チームしかない中での球団格差。日本の、1チームだけが極端に人気があり、お金が集まるという状況での FA は、日本の野球にとっては百害あって一利なしだったのではないでしょうか?
結局、日本のプロ野球についてどんな話をしていても、結局は読売の話に行き着いてしまいます。
もし、読売だけが突出して人気を持つという事がなければ……。もし、毎年数十億あると言われる利益を、自分たちの懐に収めずに、他の球団や日本の野球の為に使っていれば……。もし、他チームのオーナーを脅してまで FA をごり押し導入してなければ……。
ほとんど全ての日本プロ野球の問題は解決するのではないかと思うのです。
(いや、Jリーグの理念を支持してる僕としては、プロ野球は今のままで改善されずにいる方が都合が良いのですが……。)
さて、ダイエーの話に戻りますが、雰囲気的には売却しない感じですね。一番大きいのはダイエーのイメージダウンでしょうか。ダイエーからの支援なしで黒字になることが出来たら、全てが丸く収まるわけですが、それをするには選手の年棒大幅カットが必要です。となると、優勝争いからは外れることになるかもしれません。それでも、ファンは支えてくれるでしょうか?
意外とホークスならいけるかもしれません。12球団中、もっとも地域密着を実践し、実際に観客動員の実績を誇るチームです。弱くても黒字になるほどファンから支持されるプロ野球チーム。それが実現できたら、凄い事ですが……。
あと、付け加えると野球の問題は不透明さですね。
選手の年棒はともかく、入団時の逆指名などに関わる裏金の話は根強いです。
それから、観客動員発表の嘘。4万数千人しか入らない球場で、空席があっても 5万5千の発表。そんなんで正しい収支が発表されているとも思えません。やはり裏でいろいろなお金が出入りしてるのかも……。
参考までに。