日本シリーズ&MLBプレーオフ雑感
2001/10/28
例年になく、日本で注目された MLB プレーオフ。まあ、イチローと佐々木のマリナーズが敗れたところで、例年並の注目度に戻ったわけですが。
この MLB プレーオフと、日本シリーズについて感じたことをいくつか。
今年の MLB プレーオフは、スポーツ紙などで大きく報じられたのですが、その中でも特に印象に残っているのがこの記事でした。
プレーオフのリーグチャンピオン決定戦で、シアトル・マリナーズが連敗し、ニューヨークで迎えた第 3戦の出来事。ニューヨーク・ヤンキースのファンの野次は 「イチロー!誕生日は日本で迎えるのか?シアトルで迎えるのか?」 。実は、第 5戦に当たる日がイチローの誕生日だったのです。いやいや、これには脱帽。マニアックなファンが、イチローを野次るデータを発見したのでしょう。
おそらく、多くの日本人のイメージだと、アメリカ人は雑だというイメージがあるのではないかと思いますが、スポーツに関してはアメリカはかなりのデータ主義です。NBA における、全てのシュート、アシスト、スチールが記録されているのは、まあ驚くようなことではないですが、ドリブルでボールが股を通った回数のデータもあると聞いたことがあります。
アメリカこそがデータ主義社会。まあ、プロスポーツの確立、すなわち商売として確立しているという部分が大きいんでしょうけど。
さて、日本でそのプレーオフに相当するのが日本シリーズなわけですが、(毎年のことですが) 一部で言われたのが、リーグ戦からの間隔が空きすぎたことに対する嘆き。今年は MLB プレーオフが注目された上に、先にそちらが始まったことで、明らかに日本シリーズの注目度は下がりました。(もちろん、巨人が出場してないから注目度がもともと低いというのも大きいのですが。)
さて、MLB ではほとんど隙間なくプレーオフに移ったのに対して、日本ではそうではない。これには理由があります。日本では公式戦のスケジュールを全部こなします。しかし、MLB では、プレーオフのスケジュールに間に合わない公式戦は、試合自体をやめてしまうからです。今年も数試合中止になったとのこと。
これ、例年優勝決定後の個人タイトル争いが注目される日本では考えられないかもしれません。結局、これが MLB の個人タイトルの重さではないでしょうか。前から何度か書いていますが、まるで日本は個人よりチームが優先のようなイメージがありながらも、実際は個人の成績により拘るのが日本。実はアメリカの方がチームの勝利優先ではないかと思っています。
日本シリーズについて更に続けましょう。今年はなんと全部ナイトゲーム。去年もうそうだったかな? これ、明らかに TV放映権再優先。子供は野球場に見に来るなってことですね。MLB がなるべくデーゲームを行って子供をスタジアムに呼んでいるのと全く逆です。
そして、その結果というわけではありませんが、今年の日本シリーズ第2戦の視聴率は15%(関東)。ナイトゲームとしては日本シリーズ史上最低だそうです。野球離れ、と騒ぐまでのことはないでしょう。しかし、巨人戦の視聴率低下と合わせて、日本のプロ野球への興味が相対的に下がっているのは間違いないです。
まあ、今までに書いたことを原因として、日本プロ野球への興味が下がるのは当然だと思いますし、日本のスポーツ界にとっても良いことだと思います。しかし、そんな中、プロ野球において評価したい話がひとつ。
今年の日本シリーズの始球式は、元近鉄監督の西本幸雄氏でした。これ、聞いた時少し驚きました。今まで始球式と言えば女優さんやアイドルが当たり前。MLB などアメリカでよく見られる、過去の名選手を称えるイベントが少ない日本においては、画期的なことではないでしょうか。
で、後で聞いたのですが、実は当初は、スポンサー絡みで優香に決まっていたそうです。ところが直前に大阪近鉄バファローズ球団社長の判断で変更が決まったとのこと。いやいや、日本の球団社長というと、親会社が派遣されているだけの野球知らずが多いというイメージがありましたが、こんな良識ある社長がいたことに拍手。
(2001/12/20)
ある方からメールで 「MLB のプレーオフもナイトゲームで、放送権料目当てなのは日本も MLB も同じですよ」 と指摘がありました。
確かに調べてみると、MLB の放送権料に頼る問題がいくつかのサイトで見つかりました。チーム削減問題も含め、MLB にもいろいろと問題があるみたいです。