ジュビギャル擁護論
2000/08/08
ジュビギャルって知ってますか?
いつの頃からでしょうか。ジュビロ磐田の応援に若い女性が増えてきました。特にアウェイゲームでは女性ファンでいっぱい。いまやアウェイで一番お客さんが入るクラブといえばジュビロ。それに一番貢献しているのが彼女たちです。そして、熱心なサッカーファンの間では、ジュビギャルという言葉が定着しました。
もちろん、一言でジュビギャルといっても定義は厳密なものではありません。ここでは、ゴール裏で男性サポーターと一緒に応援する人から、スタジアムの最前列を確保しカメラでピッチ上の選手を狙う人、ゲームの展開とそれほど関係のないところでキャーキャー歓声をあげる人まで、全てを含めることにしましょう。
とにかくジュビギャルが増えた結果、ジュビロの応援は黄色い声となり、相手チームのサポーターからは「おんなごえー」とからかわれ、思い切り (ひがみの混じった) 敵意を向けられる始末。ネット上で検索をかければ、ジュビギャルを嫌悪するコメントがいっぱい出てくるはずです。
黄色い声援に対し、一部のサポーター (男女関係なし) の反発は大きいです。彼らはチームが強くなることを第一に望んでいますから、その黄色い声が若い選手をちやほやさせ、甘えさせ、結果的にチームに対して悪い影響を及ぼしているのではないかと考えているからです。
また、かつてJリーグバブルの時代、あれほどいたヴェルディー川崎の女性ファンが、いまやさっぱり見当たらないという不信感もあるでしょう。(まあ、ヴェルディー川崎に関しては男性ファンもいなくなったわけで……。)
確かにバレーボールの例を見る限り、少なくとも黄色い声がチームを“強くした”ということは認められません。もちろん弱くなった原因かどうかも証明できませんが、あのバレーボールの状況に関しては間接的ながら悪い影響があったように思います。何故なら、そこにいるはずであった将来バレーボールの日本代表を目指す男の子を、コートサイドから追いやってしまったと思われるからです。バレーボール日本代表の試合のコートサイドは若い女性でいっぱいです。本来ならばそこにあったはずの「ぼく、大きくなったらバレーの選手になる」という親子連れの会話も、もはやなくなっているのではないでしょうか。
これ、スポーツの世界に限らない話として面白いと思うのですが、異性にばっかり人気があって、同性からあんまり支持されないのって、やっぱりなんか問題あるんでしょう……。
では、ジュビギャルを排除するべきでしょうか?
こちらのケースに関してはバレーボールと違ってそうとも言えないように思います。まず第一にサッカーのスタジアムの大きさが助けてくれています。多少ジュビギャルがピッチサイドを占拠しようと、サッカー少年たちはスタジアムにたくさんいます。家族連れもたくさんいます。いくらなんでも、彼らをスタジアム外に押しやることはできそうもありません。
ちやほやする、甘やかす、という面は確かに問題ですが、一方で、しっかり怒るサポーターがいることでバランスも取れるのではないかと思います。人気も大事なモチベーションですし。
まあ実際問題、ジュビロのホームゲームでは男性サポーター主体で応援が行われています。(明らかにアウェイの時とは声質が違います。) 今のアウェイの状況が一次的な異常事態と考えて良いでしょう。ヴェルディー川崎の女性ファンが、今や完全に消えてしまったように、そのうちジュビギャルも適当な数まで減少するでしょう。
と、このままだとジュビギャル黙認論で終わってしまうので、ここから擁護論へと展開します。
もちろん、ある種のジュビギャルに限った話ではありません。ミーハーサポーターと呼ばれるような人々であろうと、深く考えてるサポーターであろうと、女性ファンを大切にしようという論です。
なぜなら、彼女らは母親になるから。
幼児期の子供に対する直接の影響力、及び、子供のいる家庭の行動に大きな影響力を持つのはやはり母親です。母親が、ほんのちょっとサッカーへの方向付けをするだけで、子供がサッカーをやる確率は高まります。「昔、Jリーグ見に行ったことあるよ」と語るだけでもJリーグに対する親しみは大きく違うはず。
また、母親と子供がサッカーが好きであったら、これほどの強い武器はありません。実は野球が大好きな父親であっても、妻と子供に「土曜日はサッカーを見ようよ」と言われたら付き合わざるを得ないでしょう。そうやって父親もだんだんとサッカーに詳しくなり、ほんの一部、職場で交わされていたサッカーの話題についていけることができるようになり……その会話を聞いた他の人が、サッカーに興味を示し……。
もちろん、絶対的に強いわけではありませんが、やはり確率的に一番大きな影響を及ぼすであろうと思われるのは母親の力ではないかと思うのです。
ということで、ジュビギャルのうちのミーハーファンであろうと、そうでない普通の女性サポーターであろうと関係なく、女性ファンを大切にすることがサッカーの未来を支えます。スタジアムからサッカー少年が追い出されるような事態にならない限り、できる限りの女性ファンサービスをやるべきだと考えます。
少しでもサッカーに対して良い印象を持ってもらいましょう!
実際、ジュビロは昨年、東京の後楽園ホールでファン感謝イベントをやりました。これは反発もあったようですが、地元でのサービスを忘れないという条件付きなら悪くないでしょう。
時々、関西での選手のサイン会もやってるようですね。
東京や大阪発のバス観戦ツアーなども企画して良いと思います。(追記 2003/03/16)
偶然読み直して、矛盾していることを書いていることを見つけました。
「地域密着」に書いていますが、ジュビロの東京や大阪からのバス観戦ツアーはまずいです。Jリーグの理念に反してます。止めた方がいいと思います。