続・ブーイング
2000/08/13
「ブーイング」において、「サポーターの意思表示であるブーイングを大切に使おう」と書きました。Jリーグの現状に鑑みて、少し具体的な話をしてみましょう。
これはどうだろう?と感じるブーイングが幾つかあります。
鹿島のサポーターがやっているのですが、相手チームがボール回しをしていると、ひたすらブーイング。これ、プレッシャーをかけているつもりなんでしょうけど、プレッシャーをかけるにしても、ブーイングしっぱなしっていうのはその効果に疑問ありです。オーディオでいうところの S/N比が悪い、ダイナミックレンジが狭いとでも言いましょうか。ずっとブーイングをしていたら、相手選手はそれに慣れるだけだと思うのです。
そもそも、相手チームがボール回しをしている際のブーイングとは、時間稼ぎをしている相手を非難する、あるいはバックパスに対して「へいへいどうした!攻めることが出来ない下手糞!」と馬鹿にするのが主なブーイングの意味だと思います。だとすると、いざそういう場面でその効果が薄れます。ですからメリハリを付ける事の方がその意義が大きいと思います。
それから、無意味なブーイング。磐田なんかでもよく見られますが、ゴール裏からオフサイドの判定に対するブーイング。ゴール裏からオフサイドのジャッジがわかるわけない、というのもひとつの理由ですが、選手の反応も大切なポイントです。
ファールのジャッジで、審判に対して「今のはミスジャッジだろ!」とか、相手選手に対して「汚いぞ」っていう意見を言うのは構いません。しかし、わかるはずのないゴール裏からのオフサイドの判定に関しては選手の反応を見るべきです。選手が判定に全面的に納得しているのに、ブーイングしても仕方ありません。
そもそも審判のジャッジに対するブーイングとは「しっかり見ろ!」「不利な判定したら許さないぞ!」という威嚇ですから、明らかに正しいジャッジに対してブーイングしていては「ゴール裏は適当なこと言ってるだけ」とはなっから雑音として相手にされなくなります。ところが、普段のジャッジでおとなしくしているサポーターが、微妙な判定に対して急に大ブーイングをしたらどうでしょう? 「もしかしたら今のは判定は厳しかったかも?」と心理的圧迫を与えて、本来カードが出るはずのところで出し損ねるなどの効果が期待できるわけです。
また、選手に対するサポートという効果から考えても、選手の反応を見るべきです。仮に正しいジャッジであったとしても、選手が不満を示していたら一緒に不満を示す(ブーイングする)、選手が納得していたら一緒に納得する(ブーイングしない)、そうやって選手に対して「お前は間違ってないぞ!」と応援するわけです。まああまりやりすぎると、選手の頭に血が昇るだけですから、明らかなファールに対してはもっと落ち着いてプレーするような呼びかけの方が良いでしょう。 (例えば「落ち着け秀人!」っていうコール、やってもいいんじゃないかなぁ……。)
これらの上で挙げた例から感じられるのは、現状、機械的作業としてブーイングしてるのでは?という疑いです。もし「相手がボールを持ったら」とか「自分達に不利な判定があったら」などの単純な反応でブーイングしているのだとすると、それは全く頭を使っていないということになります。自分にとって不快なことがあるからブーイングをしているだけ。それは応援でもなんでもなく自己満足のストレス発散です。パラパラの振り付けを憶えて踊っているのと同じ。
もちろん、通常の応援に関しても同じです。選手が時間稼ぎでゆっくりパス回ししているのに攻めることを要求したりしては駄目です。さすが今時そんなことをする人はゴール裏にはいないと思いますが、やはり一部には攻めることを期待している人などもいるみたいですね。これについては、サッカーの戦い方を多くの人に理解してもらうのを待つ必要があるかもしれません。
選手はひとつのパスに、ひとつの無駄走り (実は無駄ではない) に意味を込めているはずです。ブーイングにも応援にも頭を使ってひとつひとつ意味を込めて欲しいです。
(追記 2000/09/09)
まさに、僕が言いたかったことと同じ事が書いてある文章を見つけました。