東上沿線 車窓風景移り変わり

第14号

No.17 北池袋駅東西の町並み変遷(2001/1/2 記)

北池袋駅付近の、埼京線線路の向こう側一帯でかなり以前から工事が進んでいます。北池袋駅に接する踏切を渡り終えると左側に大きなビルが完成しつつあります。埼京線に沿ってさらに北側もなにやら工事が進んでいるようです。
この一角はかつてはセメント工場がありましたが、現在いちばん北側の敷地は東京都の震災対策用防火水槽の工事が進んでいます。道理で地上部分はほとんど構造物がないわけですね。
その南側は日本テレコム新東京センターという建物です。恐らく中は通信機械が詰まっているものと思われます。こちらの建物は外見上はかなり完成してきました。
また、踏切を渡りきった右側にあった民家が、昨年の秋に取り壊されて更地になっていましたが、ここもマンションの建設が始まるらしく、線路に向けて広告が出ています。1軒の民家の敷地がマンションに生まれ変わってしまうのですね。
日々刻々と変化し続ける東上沿線風景の一こまでした。

写真上 北池袋駅西側の商店街を入り口から見る。秋の紅葉をかたどった飾りがなんともチープでもの悲しい。

さて、同じ北池袋駅でもいろんな工事の進んでいる東側とは反対、駅の西側のお話です。
サンシャイン・シティにナムコ・ナンジャタウンという屋内型アミューズメント施設があります。私も子どもといっしょに数回遊びに行ったことがあります。昭和30年代の街並みを再現した構成になっていて、その時代に少年時代を過ごした私としても、なつかしい思いのする遊園地です。さて、そんな昭和30年代を彷彿とさせる一角がこの北池袋駅の西側に残っています。
改札を出て踏切とは反対の方に10メートルも行かないうちに左に折れる小路の入り口があります。ここがタイム・トラベルの入り口です。この小路は長さ100メートルにも満たない、商店街というほどでもない規模の町並みです。もちろんここは遊園地でもテーマパークでもない、ごく当たり前の商店街ですから、べつにビックリするようなものがあるわけではないのですが。しかし、決して今風ではない店の構え方、トレンディといった言葉とは無縁な商品構成などなど、ちょっと一見(いちげん)の客が飛び込むのを躊躇させる雰囲気があります。私が飲んべえだったら、こんな所に迷い込んで一杯やってみたいと思うのですが。
さて、この小路の奥が十字路になっています。この十字路付近はまさしく時が止まったような一角です。十字路を左に曲がるとすぐ東上線の線路で行き止まりですが、そこには植え込みに隠れたようなお稲荷さんが鎮座しています。お稲荷さんの左側は「貸席 北池会館」という崩壊寸前といった風情のモルタル2階建ての建物がかろうじて建っていますが、すでに営業はしていないようです。お稲荷さんをはさんで北池会館の向かい側が、東上線からもよく見えるダンス教室のある、北池会館と同じく木造モルタル2階建ての古びた建物です。これも1階でコインランドリー1軒がわびしげに営業しているだけで、2階のダンス教室も含めほとんどの店が閉鎖されています。この一角はまさにゴーストタウン寸前といった雰囲気です。
川越のように、古い街並みを観光資産として活かした街も、整備されていて魅力的ですが、北池袋のように、化石のように生き残りながら、だれに看取られることもなくひっそりと消え去っていく町並みというのも、これまた味のあるものです。

地図1地点の写真。右に北池会館の看板あり
右の奥に東上線のホーム屋根が見える
2001.4.5注記:この写真に写っている建物は2001年2月から3月の間に取り壊されました。

上の写真左右2枚とも地図2地点の写真。写真ではわかりづらいが、左写真画面左下端に稲荷の祠がある。2階がダンス教室。1階もほとんどシャッターが下りて閉店状態。1軒だけコインランドリーが営業している。写真右の自販機のあるところ。


北池袋駅ホームから見たダンス教室。すっかり色あせた看板と煤けた
モルタル壁がなんとももの悲しい。

 

 

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