東上沿線 車窓風景移り変わり

第12号

No.15 東武練馬〜上板橋間の環8工事(2000/12/20 記)

上り電車で東武練馬から上板橋に向かう車窓左手に、公園のようなものが見えます。たんなる公園だろうと思って何気なく眺めてきましたが、どうもちょっとふつうの公園ではなさそうだと気付いたのは数年前でした。

公園にしてはやけに敷地が細長いし、ベンチも遊具もありません。ここを見ているうちに、都内のある場所を思い出しました。その場所とは、お花見の名所としても有名な小石川の播磨坂です。播磨坂はもともと戦後の復興計画の一環として建設される予定だった道路である環状3号線の一部です。環状3号は、現在に至るも未完のまま、都内各所に突然広がる超部分的大通りというミステリースポットを提供しています。播磨坂は長さ500mにも満たないものの、幅50m、分離帯3カ所を有する堂々たるストリートです。その分離帯に桜が植えられたため、満開の季節は交通規制され花見の名所に変身するというわけです。なにしろ長さが500mしかなく、さほど重要な路線でもないために、花見シーズンには交通規制をするというののんきなことが可能になるわけです。

さて東上線の窓から見える、この東武練馬〜上板橋間の細長い公園状の一角も、きっと道路計画の敷地であろうとにらんだわけです。家で地図を広げて確認したら、そこが環状8号線の予定地であることがすぐにわかりました。たしかに線路をはさんだ反対側を見ると、だだっ広い空き地があります。以前はよくここでお年寄りがゲートボールに興じていたような記憶があります。電車に乗っていると、左右の窓外の形式を別々に眺めていて、右と左の景色を一連のものとしてとらえる機会はほとんどないわけです。この場合も左右を続けて認識していれば、もっと早くここが道路の予定地であることに気付いたはずです。

(上)写真1 東武練馬〜上板橋間の細長い公園状の一角。じつは環状8号線の敷地。北側から東上線方向を見たもの。地図上の撮影位置1地点。

さて、上り車窓左側の道路状公園と線路の間の道路で、1ヶ月程前から工事が行われていました。これはよい機会とばかりに先日途中下車して、見てきました。どうやらこの工事は、環8が東上線をまたぐための跨線橋工事調査のための小工事であるということがわかりました。地下の埋設物の確認をしているようでした。線路南側の空き地方向も少し探検してみると、さらに環8の工事が進展していることがわかりました。空き地自体はまだ工事の手が付いておりませんが、もっと南に行ったところ、東武練馬の駅から続く商店街(北一商店街)あたりは、東上線に向かって押し寄せる環8工事の波の先端がすでに届いてきています。環8の敷地に当たる部分はすでに店舗も立ち退いており、その南100mほどの所には建設機械が林立しています。来年あたりには東上線付近も環8の立体交差工事がはじまるのではと思われました。

この環8も川越街道から練馬の春日町あたりまでは開通していますが、その南西方面はまだあまり工事も進んでいないようですし、例の公園状道路の更に北東方向も今後どのように工事が進むのでしょうか。いずれにしてもすでに予定地は都市化がかなり進行し、住宅も建て込んできているので、全面開通にはさらに時間がかかるのではないでしょうか。

(上)写真2 線路南側の空き地から東上線を望む。最近はこの空き地にも工事関係者とおぼしき人が見受けられる。電車の向こう側の木々が写真1の道路予定地。

(上)写真3 北一商店街のすぐ南には環8の工事現場の波が押し寄せている。まもなくこの波が東上線に押し寄せるはずである。

最新情報:線路南側の空き地に工事の先端が届きつつあります。車窓からも工事関係車両や工事機械が見えて来ました。そして北一商店街の先のほうが見渡せるようになってきました。線路際の空き地でも準備工事が始まりつつあります。この辺の景色も大きく変化することとなるのでしょう。なお北側の公園道路のほうは、まだ動きがありません。(2001年1月15日記)

 

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