東上沿線コラム&情報

第4号

No.5. 沿線の不動産屋TV-CM (2000/10/27 記)

沿線開発に不動産屋は不可欠。東上線にも大小取り混ぜ無数の不動産業があります。今回は、そのTVコマーシャルを話題にしてみましょう。といっても全国展開や関東全体を対象とする大手業者のコマーシャルではなく、東上沿線をおもなテリトリーにしている2種類の不動産屋さんのコマーシャルです。

ひとつは今も成増を本店に県南部に展開している「長太郎不動産」。今から25年以上前になるでしょうか、この長太郎不動産はテレビでコマーシャルを展開していました。今から思うと不動産業界がかなり元気だった時代でしたので、大手以外の不動産会社も結構テレビコマーシャルを流していたのです。

さて、この長太郎不動産のコマーシャルというのが、なかなか見ものでした。今でも成増の駅の社屋に長太郎不動産のマスコットが描かれているのが見えます。金太郎の腹掛けをした幼児が両手を上げて立っているというものです。腹掛けの文字が「金」ではなく「長」となっているところが金太郎とは違います。幼児の顔はなんとなく楳図かずおのマンガ「まことちゃん」の主人公に似てます。当時のテレビコマーシャルはアニメで、このマスコットが何人も出てきて「だーんちのちょうたろー!だーんちのちょうたろー!」といいながらはね回るのですが、この顔が現在のシンボル・マークにある幼児の顔ではなく、おそらく当時の社長さんかなんかの顔から書き起こしたと思われる丸顔の老人の顔なのです。この、頭部だけ老人の長太郎クンが何人も「だーんちのちょうたろー!」(しかも子供の声ではなく、早回しでピッチを上げて高くした声で)といいながらブラウン管狭しとはねまわるのは、とってもシュールでした。不気味といってもよかったでしょう。でも私はこのコマーシャルが大好きでした。

さてもう一つのTVコマーシャルは下赤塚と東武練馬の間にあった「高山晃一開発」という不動産屋のもので、こちらが放映されたのは30年以上前になるでしょうか。

主演というかメインキャラクターは樹木希林さんでした。(あるいは、当時はまだ「悠木千帆」という芸名だったかもしれない)構成は単純で、恐山のイタコみたいなおどろおどろしい扮装をした樹木希林さんが、御幣を振り回しながらたき火の前で「たかやまこーいちかいはつうっ、たかやまこーいちかいはつうっ」とひたすら叫ぶだけというとんでもないコマーシャルでした。小さい子供が見たら怖がって泣き出してしまいそうな不気味なコマーシャルで、どうしてこれがイメージアップにつながるのだろうかと思われるましたが、考えてみると30年たった今も社名まで覚えていられるほどの衝撃的コマーシャルだったわけですから、ある意味成功したコマーシャルなのかもしれません。

しかし残念ながらこのコマーシャルを流しているさなかに、あえなく倒産してしまいました。本社社屋は、東武練馬・下赤塚間の東上線線路沿い車窓南側にあり、1階が大きなガラス張りのなかなかしゃれたビルでした。そういえば池袋あたりの映画館で、幕間に瀟洒な社屋を撮影したスライドCMを流していたのを思い出しました。倒産後数年してその社屋を取り壊しているのを電車の窓から見た記憶があります。いまは会社も、社屋もあとかたもなく消え去っています。

なお長太郎不動産のほうは、今も成増駅前に2つも堂々たるオフィスを構えるなどして大繁盛の様子。ご同慶の至りです。

  

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