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040626   どこからが宇宙(4)
 
 宇宙のイメージ
 
ふつう私たちが抱く「宇宙」のイメージというと,次のようなことが上げられると思います。
 
 ◇ 宇宙は真空である
 ◇ 宇宙では空が昼間でも真っ暗である
 ◇ 宇宙では無重力である
 
これらの宇宙のイメージに基づき,高度100kmは宇宙といえるのか検討してみましょう。
 
 高度100kmは宇宙か?
 
 ◇ 高度100kmは真空ではない
 
高度100kmは真空かと言えばそうではありません。地球大気は上空に行くに従って徐々に薄くなっていきます。そして層状の構造を しています。
 
最下層の対流圏(0−9〜17km)から順に,成層圏(9〜17km−50km)・中間圏(50km−80km)・熱圏(80km −800km)と呼ばれています。そしてその外側を外気圏(800km−)といいます。
 
高度100kmは熱圏の範囲で,薄いながら空気は存在します。
 
 ◇ 高度100kmでは空は真っ暗
 
高度100kmまで行けば空は真っ暗です。
空が青いのは大気を形作る分子によって青い光が散乱されるからです。真空でなくても,空気が十分薄くなれば青い光は散乱されなくな ります。成層圏の上部(30−50km)まで行けばもう空は真っ暗です。
 
 ◇ 高度100kmは無重力ではない。無重力 状態なら地上でも実現可能
 
地球の重力は38万kmも遠く離れた月までも及んでいます。ですから高度100kmは無重力ではありません。地上とほとんど変わら ない重力(地上の97%)が働いています。
 
しかし,今回の飛行でも3分間無重力状態になり「コックピットで、粒状のチョコレートキャンデーの袋を開けたら、宙に浮いた」そう です。どうしてでしょう。
 
実は高度100kmでなくても無重力状態は実現できるのです。
重力だけを受けた運動(自由落下運動や放物運動)をする乗り物の中なら高度に関係なく無重力状態となります。宇宙飛行士は訓練のた めに,大型のジェット機で放物運動(弾道飛行)をすることで得られる20秒程度の無重力状態を利用しています。私たちが地上でジャンプをした場合でも,着 地するまでの間は無重力状態にあります。
 
 車で1時間も走ればそこは宇宙。ただし垂直 方向に…。
 
「空が真っ暗で,無重力状態」の場所まで行けば,私たちは「宇宙に来た」と実感するでしょう。
今まで検討したことからすれば,高度30km以上でロケットエンジンを止めて弾道飛行すればよいことになります。
 
車で1時間も走ればそこはもう宇宙です。ただし垂直方向に…。

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