1999・11・22受信
ロードムービー好きの僕ですがまたお気に入りの1本に出会いました。
その名は「グレイスランド」。自称エルビス・プレスリーのヒッチハイカー
のおっちゃんと自動車事故で妻を失った青年がエルビスの邸宅グレイ
スランドを目指しキャデラック・コンバーチブルに乗って旅をするお話で
す。
死んだはずのエルビスが生きてるわけないでしょ、ということで自称
エルビスのおっちゃんはいかにも胡散臭いし、トラブルメーカーだし、
青年の心の傷にどんどん触れてくるし、で最初はおっちゃんを迷惑が
る青年ですが、旅を続けるうち2人が打ち解けていく・・・。ま、ロード
ムービーの王道を行くお話ですが、話の展開のさせ方がなかなか
うまい。傷ついた青年の心がどのようにして癒されていくか、上手に
描かれていてお話的は今年ナンバー1のできだと思いました。青年
が癒されると同時に、おっちゃんの正体も明らかになっていく、その
絡め方もうまくて一本取られた!という感じです。
自称エルビスを演じるのは、激シブのハーベイ・カイテル。かっこいい
です、相変わらず。ジャンプスーツを着てエルビスの歌を熱唱するシー
ンがあるんですけど、これがかっちょいい!いや、本当に。笑っちゃ
だめです。かっこいいんだってば!その他、マリリン・モンローのもの
まねを仕事にしてる女性役のブリジット・フォンダもまんまモンローで
こっちも見ごたえあり。地味な映画ですけどいい作品。オススメです。
以下、ネタばれ。
お話の中で悲しい思い出を語っていく、というのはやりやすいけど
その思い出がどう癒されていくのかを上手に語っていくのって結構
難しいんじゃないかなぁと思うんですが、この映画は上手に、丁寧
にそこらへんを語っていってくれる。ネタの振り方出し方、ばらし方の
タイミングがすごく上手い!特にラスト近くでどーん、どーん!って
感じで溜めていたネタがばらされていくのはお見事です。やられた!
って感じ。パンフレットに載ってる採録シナリオを読んでみてよく計算
されてるなぁ、うまいなぁと再度納得。こういう上手いお話を見せられ
るとよーしオイラもいっちょやってやる!って気になります。
青年がきっちりと癒されていくのと反対に自称エルビスのおっちゃん
の正体は最後まではっきりしない。正確に言うと、最後の最後まできて
分からなくなっちゃう。そこらへんのファンタジーっぽさも気に入って
ます。アメリカってこういうファンタジー物を作るのがすごくうまいよなぁ。
現実的なお話にほんのちょっとファンタジーを混ぜる。その混ぜ具合
のバランスがうまい。こういうお話作ってみたいなあ・・・。
「実はエルビスは生きているんでは?生きててほしい!」と思わせる
所がステキです。
最後に一言
「Remember the king!」のキメポーズは思わず真似したくなっちゃ
います。うーんかっこいいぜ!ハーベイ・カイテル!!
戻る