★ 「June Lake」(六月の湖) piano solo(2004)
題がテノールの音域でゆったりと提示、その後、華麗な音形をともなって展開、中間部では浮動的な調性と和音によるゆらめく部分に入り、高揚したあと、主題が静かに再帰、最初の華麗な部分が続きゆったりと終る。湖にさざなみが立ち、やがて、平穏な六月の湖面にもどる。数年前、北海道の支笏湖を訪れた時の風景を音でえがいた水彩画。演奏時間約4分。
六月に完成した最新作。楽譜はピアニスト、宮谷理香さんに依頼して
渡す。
★ Prelude, Passacaglia Fugue, for Piano Solo
生涯のしめくくりを意図した大作。全曲の演奏時間、約28分、30分に及ぶ。
Passacagliaの主題は、1954年、自分がデビュー作である、orchestra作品「orchestraのためのPassacaglia」の主題を再びとりあげた。この構想は、10年前からのもので、最初の作品の主題を再びとりあげて、未熟だった初期の作品の主題を、成熟した現在の発想と技術でふたたび仕上げたかった。一年余りの期間を経て、推敲に推敲を重ねてようやく完成した。
初演は若いピアニスト、宮谷理香さんに依頼した。練習に二年を予定し、再来年2006年に演奏される予定。楽譜は作曲者所蔵。希望の人には分譲する。
★□「ちいさき いのちの ために」(2000年)Lacrimosa
「ちいさき いのちの ために」は、おさなくして、その命を絶たれたものへの哀歌です。
LacrimosaはRequiemの一章、「涙の日」のことです。どれだけのおさない命が罪もなく非道に絶たれていることでしょうか。この曲は私の身辺の出来事から生み出されたものですが、日本の中で、また世界の中で、同じような涙の日が数多く起こっています。
この曲は、Violin版、ピアノ版、と様々な形で作られました。
花を買った
花を買った
花を買った あの日
いく束もの小さな花を
白い花 黄色い花
茎の部分を短く切って 幾束もの花を
花を買った あの日 花を買った
白く小さい花を 黄色く小さい花を
幾束もの花を 花を買った あの日
花を買いながら
ふと忘れていた
あの子がもういないことを
家に帰ってもあの子がいないことを
花を買った あの日 花を買った
あの子のひつぎに
目覚めることがない眠りの中にいるあの子の
頬の上に花をそっと置いた
幾束もの花を
もう目覚めることがない あの子の上に敷いた
姿が見えなくなるまで
幾束もの花を敷いた
幾束もの小さい花を敷いた
白い花を 黄色い花を
花を買った あの日 花を買った
白く小さい花を 黄色く小さい花を
幾束もの花を 花を買った あの日
★二つのピアノ曲、「桜まじ」、「Nocturne」(2002→2003)


