2017年6月25日(日)茅ヶ崎市勤労市民会館 14:00~18:00
「書評新聞」の編集者とは? 本を読み、考え、それを人に伝えること
講師:明石 健五さん(編集者・週刊読書人編集長)
日本では毎年出版される本(日本語で書かれた本)は、約8万点と言われています。1日220冊もの本が市場に出回っていることになります(土曜日、日曜日は書店への配本がありませんので、実際には、1日300冊強、毎週1500冊強の本が刊行されています)。この膨大な本の中から、毎週12冊の本を選び、書評で紹介するのが、「書評新聞」です(企画面などで取り上げる本を入れると、20冊ほど)。かつては、「日本読書新聞」「図書新聞」「週刊読書人」と3紙が競合し、現在では、「日本読書新聞」が休刊したため、2紙となりました。
では、「書評新聞」の編集者とは、日々どのような仕事をしているのか。端的に言えば、8万冊の中から、読むべき本、読んで欲しい本を選びだし、書評として、あるいは著者インタビューや対談といったかたちで紹介していくのが、私の仕事です。毎週出版社から寄贈される本が約300冊近くあります。それら1冊1冊を手に取り、目を通していきます。また、毎日1度は書店を訪れ、かつ週に1度は「本の街」神保町に足を運び、新刊本をチェックします。知り合いの編集者からは、近々刊行される本に関する情報も寄せられます。
そうした中から本を選び、では、この本にはどんな評者が適任かを考え、書評を依頼する。著者に会って話を聞いてみたいと思えば、直接依頼をし、インタビュー取材します。対談や鼎談の方がおもしろい話になると思えば、対話者を考えます。因みに、昨年一年を振り返ってみると、インタビューは7本、対談・鼎談・座談会などが21本でした(文末の別途資料参照)。「読書人」の1・2面の特集記事は、おおよそ400字詰め原稿用紙32枚ほどありますから、それを年間に28本担当するというのは、なかなか大変な仕事です。しかしながら、おもしろいからやめられない。朝から晩まで、時間があれば本を読み、著者の思考に触発されて自らも考える。そして、著者の思考を、ひとりでも多くの人に伝えるために、記事にしていく。このような仕事を21年間つづけてきました。
出版社といっても、多くの会社では異動などがありますから、ひとつの仕事に、これだけ長期間専念する人間は数少ないでしょう。「読書人」で編集者として21年勤務し、2011年から編集長を務める現役編集者だからこそ学び得たことも少なからずあると思います。
本を読むとは、いかなる営みなのか---。改めて考えた人は少ないのではないでしょうか。長年の経験から、私なりに見えてきたことがあります。それを、今回の講演では、なるべく具体的に、本の話をまじえながら、お伝えできればと思います。(明石健五)
2016年に担当した企画記事明石 健五(あかし けんご)
1965年、東京・代々木生まれ。早稲田大学在学中から、自主製作で8ミリ映画製作。4本の作品を監督。卒業後、映像制作会社に勤務。AD、ディレクターを務める。その後1年間の引き籠りのあと、公益社団法人(全日本吹奏楽連盟)に1年ほど勤務し、ふたたび1年間の引き籠りに。1996年、株式会社読書人入社。2011年から編集長。2016年から同社取締役。
日時:2017年6月25日(日)14:00~18:00
会場:茅ヶ崎市勤労市民会館(〒253-0044 茅ヶ崎市新栄町13-32)
電話 0467-88-1331 FAX 0467-88-2922 http://www.chigasaki-kinro.jp/
参加費:1,000円
連絡先:猪野修治(湘南科学史懇話会代表)
〒242-0023 大和市渋谷3-4-1 TEL/FAX: 046-269-8210 email: shujiino@js6.so-net.ne.jp
湘南科学史懇話会 http://www008.upp.so-net.ne.jp/shonan/home.htm