私の合格体験記
        〜 マンセルさん 〜

           “H17年度合格者


私は択一式の総合点が伸びないタイプの受験生でした。同じよ
うなタイプの受験生のお役に立てればと思い、合格体験記を作
ってみました。参考になるかどうか分かりませんが、何かヒン
トを掴んでいただけたらと思います。

択一式の総合点が1点足らずで2年目も不合格。全く伸びなか
った択一式のことでかなり悩みました。根本的に学習方法を見
直さないと次も同じ結果になる。何が足らないのか、何を知ら
ないのかを探るため、市販本、ネットの合格体験記を読みあさ
り、各団体の公開セミナーに多数参加しました。特にクレアー
ルの公開セミナーは、一人で通信教育をやっていただけの私に
は驚きの連続でした。「知らないことは恐いことだ。」身に染
みて痛感しました。

合格体験記や公開セミナーから、私の択一式得点力不足の原因
は次の4つと認識できました。
1.基礎力不足の解消に努めていなかった。
2.模試などの実戦的な問題演習が足りなかった。
3.解答のテクニックを疎かにしていた。
4.メンタル面の弱さに対処しきれていなかった。

これらの問題をどう克服したのか、どんな方法が効果的だった
のか等紹介していきたいと思います。

1.についてですが、漫然とテキストを読み、過去問演習をダ
ラダラ繰り返しているだけでは、どこに重点を置いて勉強した
ら良いのかさっぱり見えてきません。まずはインプット期の段
階で、下記項目を重要事項(基礎)と位置付け、Aランクとし
ました。
・過去7年中5年以上出題されている事項
・法改正が絡んでいる事項

また、アウトプット期、直前期には下記のようなAランク事項
が出てきます。過去7年中4〜2年出題の事項はBランク、1
年出題はCランクとしましたが、下記に該当した場合はAランク
へ格上げしました。
・模試で全受験生の正解率が40%以上の設問のうち、間違っ
た事項や良く分からないのに正解してしまった事項
・上記以外で資格学校が要注意と勧告した事項

Aランク事項については、基本テキストの目次や該当頁の項目
欄にAと記し、パッと見られるように赤の付箋を該当頁に貼り
ました。問題演習で何度も間違えたり、自信が持てないAラン
ク事項は、付箋に☆印を打ち、最優先事項と位置付けて力を入
れて学習しました。

正解率40%以上の問題を模試でポロポロ落とすのは基礎力不
足です。択一式は1/5の正解確率を1/2まで引き上げて、より正
解と思える肢を選ぶ作業の連続です。基礎力不足を解消しない
ことには、この作業の正確さを欠いてしまいます。正解肢を外
して迷走すると、時間ばかり取ってしまい結果も出ません。

2.についてですが、私は五肢択一式問題(全科目70問35
0肢)を3時間半かけて実戦的に解く訓練が不足していました
。予想問題集に手を出さない代わりに模試を6回受験しました
。一般的に模試は3回で十分と言われますので、こんなに受け
て意味があるのかと思いましたが、択一式得点力不足の私には
これくらいの回数が必要でした。

総得点や順位を気にするより、基礎力不足を解消しているかを
気に掛けました。正解率40%以上の設問数に対して、自分が
幾つ正解できたかを数値化し、模試の度に改善するよう努めま
した。正解率40%未満の設問については、見直しの対象にも
しませんでした。但し、8月になって労働経済が気になったの
で、それだけは正解率に拘わらず、6回分をまとめて見直しま
した。

3.についてですが、私が実践した解答テクニックで特に効果
があったものを紹介します。平成16年本試験から、択一式試
験では解答控え用紙を配布されるようになりました。この用紙
を有効に使うことをお薦めします。予め決めておいた科目ごと
の終了予定時刻や、見直しがやり易いように選択肢の候補を書
き込む等、必要な情報を1枚の紙に集約することができます。
問題用紙をバラバラ見返す回数が減り、処理方法がスッキリす
るので、混乱せずに落ち着いて対処できました。

解答控え用紙を使うと、見直しをすべき科目や設問も短時間で
把握できます。用紙の設問番号欄に、確実に正解:◎、多分正
解:○、正解している確率1/2:△、さっぱり分からない:×
と記号を付します。
◎*1点+○*1点−1点+△*1/2点で各科目の得点を見積
もり、基準点(4点)を割りそうな科目を優先して見直します
。しかも、△を付した設問のみ見直します。ひっかけや誤読を
見つけることが出来ればしめたものです。この用紙はまとめて
マークをしやすいのも利点です。

なお、模試では解答控え用紙を配布してくれない団体もありま
したので、問題用紙の裏などに定規でシャッシャと罫線を引い
て、素早く表を作りました。模試の段階から解答控え用紙を使
いこなす練習も必要です。本試験でいきなり慣れないことをす
るのは危険だからです。

分かりやすいものから手をつけて、確実に1点ずつもぎ取って
いく方針で行くと、解く優先順位は下記のとおりとなります。
・得意な科目から取りかかる。
→気分良く解き進めることができます。不安や焦りは判断力を
低下させます。
・誤っているのはどれかを問う設問から取りかかる。
→正しい肢4つ、誤りの肢1つの方が正解を見つけやすいです

・短い文章の肢から正誤をつけていく。
→論点を見つけやすいです。
・肢Eから遡って正誤をつけていく。
→正解は後ろの肢の方が圧倒的に多いです。間違った情報を先
にインプットされずに済めば、迷いが生じることも少なくなり
ます。なお、EやDが正解と思えても早合点せず、他の肢も正誤
判断をした方が良いと思います。ひっかけ、誤読に気付かず、
通り過ぎてしまうこともありますので。

愚直に問1から取り組むのではなく、とりあえず問1から問1
0までの構成を見て、上記のルールに則り正誤判断をしていき
ました。この方法もかなり効果があり、本試験では過去2回と
は明らかに違う手応えを感じました。

見直し時間を確保することも大きな課題です。私は1題2分3
0秒、1肢30秒ペースを目安とし、各科目について25分刻
みの終了予定時刻を設定しました。どんなに遅れてもこの時刻
で一旦切り上げて、次の科目へ移ることを厳守しました。全科
目終了予定時刻の16:05で、厚年法、労基法のうち計4問
正誤判断しきれず残っていました。それらの選択決定は見直し
開始予定時刻の16:05から行いました。また徴収法の計算
問題はあえて最後まで保留しておき、扱う数字を取り違えない
ことに注意しながら落ち着いて計算しました。全部マークし終
わり、転記ミスを確認し終わったのが16:20頃。その後基
準点割れを起こしている科目がないかを調べ、低い得点と思わ
れる科目の△を見直しました。模試では十分すぎるくらい見直
し時間を得られたのですが、本試験では予想どおり時間が押し
気味でした。それでも今年はきっちり見直し出来ました。

最後の4.についてです。社会保険労務士試験はメンタル面を
試される試験だと良く言われます。選択式の不出来に落胆し択
一式に影響が出るとか、択一式労基法の長文でガツンとやられ
るとか、見たこともない難問奇問に血の気が引くなど、受験生
を不安に陥れるいろんなハードルがあります。また、他の受験
生の動作、本試験会場の設備(冷房の強弱、机の小ささ、イス
の硬さ)、街頭デモ行進、街宣車等により、思わぬ苦戦を強い
られることもあります。全てを想定して備えることは無理です
が、模試を多数回受けることで、ある程度不測の事態を経験で
きます。実際その経験が本試験での動揺を抑えてくれました。

本試験当日の体調が必ずしも万全とは限りません。寝不足、腹
痛等体調不良のときこそ、模試を欠席せず受験してください。
模試で大苦戦した経験は、本試験の土壇場で底力となって自分
に返ってきます。

インプット期の学習方法、選択式対策についても、合格体験記
や公開セミナー等で最善の方法を見つけて臨みました。2年目
以降で伸び悩んでいる受験生の方は、今までの学習の仕方を見
直すことで、飛躍的に点数が伸びる可能性があります。諦めず
にがんばってください。皆様が次回の本試験で合格されること
を祈念し、私の体験記を終わらせていただきます。