トルコサッカー紀行

近年、躍進著しいといわれるトルコサッカー。
2002年W杯では日本や韓国を破り、3位に入賞。
国内のトップチームは他国の強豪と肩を並べるほど実力をつけている。
しかし、イタリア・セリエAやイングランド・プレミアリーグなど欧州各国のトップリーグに
比べるとトルコ国内リーグ「スーパーリーグ」の知名度は低く、
知りたいにも情報が圧倒的に少ない。

そこで、サッカーを愛してやまない筆者が自らトルコへ。
トルコサッカーの実態を探ってみた。

と、その前にまずは、
トルコリーグについて


プロリーグが誕生したのはトルコ共和国が誕生した1923年。
Jリーグが誕生したのが1993年だから、その差70年。
当然、伝統と実績では日本は遠く及ばない。

国内リーグは現在「スーパーリーグ」と呼ばれ、全18チームから構成。
毎年、下位3チームが自動的に下部リーグへ降格し、
下部リーグの上位3チームと入れ替えになる。

スーパーリーグに所属するチームのなかには
セリエAにおけるミランやユベントス、
プレミアリーグのマンチェスターUやアーセナルのような
ビッククラブがいくつか存在。
トルコの場合、ビッククラブはいずれもイスタンブールに拠点を置く3チーム。

ガラタサライ・フェネルバチェ・ベシクタシュ

これらのチームはリーグ内のいわば「3強」で、
毎年、熾烈な上位争いを繰り広げている。

有力クラブ

〜ガラタサライ〜

1905年創設。リーグ優勝13回。カップ戦優勝11回。
外国人に最も知られているトルコのクラブチーム。
コナミ発売のプレステ2ソフト「ワールドサッカー・ウイニングイレブン」シリーズにも
データが載っていることから日本人でも名前を聞いたことがある人は多いはずだ。

実績面でも国内では頭ひとつ抜きん出た存在。
戦力的にはフェルバチェ・ベシクタシュと大差ないが、
このチームは他チームがなしえなかった偉業を達成し、
トルコのクラブに初のビックタイトルをもたらしてくれたからだ。

今の地位をゆるぎないものにしたのは2001年のUFEA杯。
ここでガラタサライは快進撃を続け、見事優勝。、
さらに欧州チャンピョンズリーグの優勝チームと戦う
頂上決戦「欧州スーパーカップ」でも勝利してしまった。
ちなみにこのときの相手は、あのレアル・マドリード。
下馬評を覆す大金星は世界中に「トルコサッカーここにあり」と
その実力を示し、サッカー強豪国の仲間入りを果たした。

しかし、これにより有力選手は他国チームへ相次ぎ移籍。
皮肉にもUFEA杯の優勝で注目を浴び、戦力がダウンしてしまった。
ただし、依然として国内の有力クラブであることは変わりない。

ちなみに2003−4シーズンの主力選手は
トルコ代表FWハカン・サス
3年ぶりにチームに復帰した“ボスポラスの雄牛”ことハカン・シュキル
スペイン・バルセロナから移籍したフランク・デ・プールなど。
また、サッカー通なら知っているコロンビア代表の名GKモンドラゴン
も実は所属していたりする。

〜フェネルバチェ〜
1907年設立。リーグ優勝24回。カップ戦優勝4回。
トルコ1のお金持ちクラブ。
さしずめ“トルコのレアル・マドリード”といったところ。


国内での実績はガラタサライ、フェネルバチェを上回る。
人気もリーグナンバーワンの日本でいう巨人みたいな存在だ。
豊富な資金力で各国の優秀な選手を獲得。

2003−4シーズンの陣容を見ると
オランダ・フェイエノールトで小野伸二のチームメイトだった
FWファン・ホーイ・ドンク(オランダ代表)、
ブラジル・コリンチャンスから移籍したDFルシアーノ
同じくブラジル人プレーヤーのMFアウレリオら外国人選手と
トルコ代表MFセルチュクといった移籍組がチームの中心。

しかし、ここ数年メンバーの入れ替わりが激しく戦術的には安定していない。
チームの総合力というより、個々の能力で戦っているカンジだ。

この辺が欧州のトップクラブとの大きな差なのかも知れない。

〜ベシクタシュ〜
リーグ優勝10回。カップ戦優勝5回。
設立は3強のなかで最も古い1903年。
しかし、3強のなかでは三番手というポジション。
昨年はチーム100周年の節目ををリーグ優勝という最高の形で飾ったので
好調を維持し、連覇を目指したいところだ。

このクラブの中心選手は
日本でも大ブレイクしているイルハン・ハンスズ
あのベッカムと人気を2分するモデル顔負けの甘いマスクだけではなく、
 W杯準々決勝セネガル戦のVゴール、3位決定戦の韓国戦での2ゴールで
自らをワールドクラスのストライカーに押し上げた。
DFでは今シーズン、ライバルのガラタサライから移籍した
元トルコ代表、エムレ・アシクに注目。
リーグナンバーワンの守備陣はより堅固なものとなるはずだ。
あとGKオスカー・コルドバも忘れてはならない。
間違いなく世界屈指のキーパー。
母国コロンビアでは長きにわたり代表チームのゴールマウスを守っていた。
ガラタサライのモンドラゴンは彼がいるためにずっと控えだったのだ。

さらに今年はMFオカン・コチュやFWシナンといった
トルコU−21代表の若手も加え、戦力を補強。
彼らがブレイクすれば今年も優勝の本命になりうるはずだ。

本編はここから
プロローグ
1.トルコサッカー観戦デビュー

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