2004年07月

■2004/07/30 (金) 『彼の肖像』

■西田東『彼の肖像』(新書館、ディアプラスコミックス)
…こないだの『見つめていたい』みたいな表紙だったらどうしようかと思ってたけど(いや別にいいんだけど、あんまりディアプラス的じゃあなかったらまた笑ってしまうだろうと思ったのだ)結構ぱっと見きれいな処理で思っていたほど違和感はなかった。が、オチはあったのだけれど。
内容はよかった。表題作の画家ものがなかなかいい。麻生さんのキャラがよい。最初のさわやかキャラと裏の打算さのギャップがよい。きれいな顔と落ちぶれた髭づらのギャップがよい。実は先生の絵が好きだったり人の絵も尊重してたり最後に先生に暴言したりといろんな面があるけれど不調和でないのがよい。ラストも予定調和的で幸せでほどよい。あと隣の部屋でというのもよかった。この作家のリーマンものも好き。そのあとの後日談も面白かった。あとあとがき。表紙のオチというかんじで可笑しかった。

■2004/07/29 (木) 『35度の恋愛熱』『チョコとハチミツ』ほか

■高井戸あけみ『35度の恋愛熱』(芳文社、花音コミックス)
…地味ながらその地味さがよかった。薬剤師がもうちょっと色気あるとよかったけど。

■わたなべあじあ『チョコとハチミツ』(芳文社、花音コミックス)
…この作家もいまさら初めて買った。やっぱりあんまり合わないかも。絵はまだしも(けして得意な絵ではないものの)、内容のうすさとよくわからん展開とがしんどい。表題作品に興味を持って買ってみたんだけど、よみきりだからすごく薄く終わっちゃってて、続きをも少し読みたかった。

■井波はじめ『禁絶×エデン』(光彩書房、光彩コミックス)
…初コミックスらしい。絵で大丈夫だと思ったんだけど、ちょっとだめだった。読んでいて目がすべるプロットのなさ。なので、ゼンゼン話を憶えていない…。

■2004/07/28 (水) 『凛-RIN-!』『隣の部屋のパラノイア』

■原作・神奈木智、作画・穂波ゆきね『凛-RIN-!』2(徳馬書店、Charaコミックス)
…なんだか中間の巻だからか、ちょっと半端なかんじでもう少し展開が欲しかった。桂がずっと悩んでいるのもしんどい。あと、桂の魅力がいまいち伝わってこなかったのも、しんどい一因かと。

■南かずか『隣の部屋のパラノイア』(徳馬書店、Charaコミックス)
…うーん…。タイトルが意味不明。パラノイアなどといわれるほど北斗はキャラがたってない。全体に、どうも展開とかキャラの感情のゆれとか反応とか一貫性がなくて、よくわからない話だった。あと、帯でわからなかったけど表紙が…すごい。中表紙も、紫のパンツはどうかと…。

■2004/07/25 (日) 『Jの総て』『GUNTZ』『からくりサーカス』

具合がちょっと良くなったので、病院の帰りに買ったものを書こうと思ったんだけど、またあとで。項目だけ書いとこう。

■中村明日美子『Jの総て』1(太田出版、Fコミックス)
■奥浩哉『GUNTZ』14(小学館、ヤンサンコミックス)
■藤田和日郎『からくりサーカス』33(小学館、サンデーコミックス)

自分がかわいそうなので花音も買った。読んだらますますかわいそうだったけど。面白かったのは楽園までと、…以上。高井戸あけみとCJもまあまあよかったけど。本仁が微妙だなぁ。なんか、今の二つの漫画(チェリーと犬)は両立できるように軽くつくってる気がどうしてもしてしまう。そして不満がのこる。
寝たまま表紙を見てたら、各漫画のキャッチの温度差に笑えた。チェリードライブもすごいけど、挑発の「豪華スウィートルームでハテナ棒大暴れ」て。ハテナ棒また出た。あ、でも挑発本編はもう堪忍してください。律のハテナ棒でかすぎです。こだかの首と同じくらい太いなんてどうかしている。人死にが出るのでは。

■2004/07/22 (木) 『気分はフルハウス』

夏風邪をひいたのでとりあえず積読をかたづけてますが、熱があがりそうなのであんまり深追いはしません。

■イヴァノヴィッチ『気分はフルハウス』(扶桑社海外文庫)
…うーん、結論から言うと、プラムシリーズのほうが好き。ちょっと主人公二人の感情の起伏が追いづらい。事件の起こり具合とかはよかった。テーブルが炎上する場面の描写とか、やっぱこいつなのかよって感じの最後の事件とか。でもこれシリーズなのかなほんとに。これ以上どう発展していくのか。

■2004/07/21 (水) 『枯木灘 覇王の七日』『応家の人々』

■中上健次『枯木灘 覇王の七日』(小学館文庫)
…やっと読了。あぁ長かった。ちょっと辛かったなー。秋幸にのめりこめないのもあるけど、なんだろう。秋幸によりそっているようでほんとはさしてのめりこんでない語り手がつらいのかも。自然主義的だね。最後のあたりの語り口は好きだけど、『覇王の七日』にいたるとそれが行き過ぎてまたつらい。
で、どう論じろというのだ(笑。困ったなぁ。

■日影丈吉『応家の人々』(絶版)
…長い割にいまいち。意味不明な枠物語は嫌いではないけれど、ネタばれになるから詳しくは書かないけど、推理ものとして破格である部分がいくつかあって、しかもそれがちっともうまく機能してないのでイライラする。

■2004/07/14 (水) 『ゴーゴー僕たち』『王妃の館』

■一之瀬綾子『ゴーゴー僕たち』(ソニーマガジンズ、ルチルコレクション)
…小冊子に申し込もうかなぁと思って、ルチル本体が見つからないし高永ひなこは買いたくないので買ってみた。この作家は多分初めて購入。で、あまりにかき分けができてなくて、一読めはだれがだれだかわからなくて内容もよくわからなかった。再読したら、まぁなんとか読めたけど。しかしこのヒモ部長の人気者で捉えどころの無いというキャラはどうもニガテだ。星陵最恐なんとかの色眼鏡のひととか瞳元気の義王とかに似てる。まぁひらたくいってキモい。でも絵がかわいいし、なんとなく楽しむにはいいかも。

■浅田次郎『王妃の館』下(集英社文庫)
…書くの忘れてたけど先週の忙しいさなかに読了。というか、読み飛ばした。なんかなぁ、グダグダだった。右京がワキガだとかほんとにどーでもいいウケねらいだけの拡散するストーリーと、肝心なところに(警官とオカマが愛情を深めあう場面とかね!いや、冗談)筆をさかない描写、逆にそんなに書かなくてもわかるからってゆう(岩波夫妻ともう一組の夫妻の邂逅場面とかかな)まどろこしい描写、最後には小学生の夢レベルのオチ(それも、そこまでに綿密な描写があれば活きるんだろうけど)、もうとにかく、なんだか萎え萎えでした。

□めも
もーほんとに買う漫画がなくて寂しいです。忙しいから本も読めなくて(日影丈吉を読まねばならん)、結果更新できなかったのですよ。特にBL不足が深刻で、仕方がないから既刊読み返したりしてました。寿たらこ全部、とかやってみたり。でも収穫はあって、やっっと『DOGLA MAGLA』が理解できたような気がする(笑。読むのは四回めか五回目だと思うけど。
来月はいろいろ出るみたいだから、ちょっと楽しみな反面、不安な要素も多い。『やんなっちゃうくらい愛してる』とかほんとに出るのか。そしてほんとに買うのか(笑。

■2004/07/10 (土) 『なんとなくクリスタル』『武装錬金』

■和月伸宏『武装錬金』1、2(集英社、ジャンプコミックス)
…勢いで買っちゃったよ。パピヨンなどでかなり話題なのは知ってたし、本誌で時々見て気にはなってたけど、ガンブレイズウェストはさておいても、かりにもモエモエ剣士漫画で一山あてたおまいが何を今更ギャグというかネタというかで起死回生ですか、と思いちょっとひいて見ていた(別に和月はスキではない、というかむしろニガテな作家なんだけれど。
で、読んでみて、まぁそこそこ面白かった。最初の1、2巻で、なんだか打ち切りにも長期連載にも対応できるような物語の枠の組み立てだなぁとちょっと寂しい感じもしたけれど、打ち切りはとりあえずないようだし、これから広がるかもね。あと、斗貴子のキャラとかも思ってたよりすんなり受け止められた。問題なのは、あまりに参照コードが多くてなえてしまうこと。まぁ一般的にいって、「槍」といえば「獣の槍」なわけですが(笑、その槍に附属している布が大きな意味をもってるとことか、槍の構え方とか、(まぁこれは仕方がないんだけど、ちょっと獣のやりを彷彿とさせる場面が多い。それだけならまだしも、折々の激昂してる人間の描写とかも藤田和日朗に若干似てるし、なにより「錬金術」というモチーフは藤田の「からくりサーカス」を思い出す。いっこだけならまだしも、こうして複数のモチーフがかさなるのは個人的にはかなりいただけない。あと、タイトル自体「鋼の錬金術師」?だし、ホムンクルスも山本英夫?だし、そういうこまごましたかぶりが多いのが、萎えるのですよ。でも、この作家にはいまさらなんですかね、よく知らないのだけど。うーん。とりあえず続刊も買います。

■田中康夫『なんとなくクリスタル』(新潮文庫)
…あっはっは(乾。流し読みしたら一時間そこそこで流せてしまった。まぁそういうことで。何も言う事はなし。
あ、ひとつだけ。○○のことを高圧電流とか表現するのはなんだかガックリくる。何度も出てくるし。あの時代にはアリだったのだろうか、この言葉遣い。

□めも
前回セックスピストルズについて書きましたが、よく考えたら次回は九月までおあづけじゃないか(山中さわおではない。うわー辛い。

■2004/07/07 (水) 『後ろの正面Darling 』『Vintage Romeo』

■吹山りこ『Vintage Romeo』(新書館、ディアプラスコミックス)
…吹山りこ的にはヴィンテージ・ロミオの方がそれっぽいですねタイトルは。吹山りこはあんまりスキではないけれど、大ハズシすることもないだろうという印象。
ホストもので、やはりスゴク表層で終わってしまうお話とか、絵とか、なんで志村が央志を特別気に入ったのか結局よくわからんとことか、まぁいろいろ不満はあるんだけれど、まぁそこそこ楽しめた。

■鹿乃しうこ『後ろの正面Darling 』(竹書房、麗人セレクション)
…このタイトルセンスにはなんともゆるしがたいものがあるのですが(笑。考えてみれば鹿乃しうこは初めてだ。
オタクコスプレ青年ものは好きな設定なのでよかった(オタクが出てくるもの好きなんですよ、親近感というわけでもないけど。でも表題作のギター少年ものはなんかいまいちで、全体的には、この作家のストーリーテリングはわたしはやはりあんまり好きではないのだ、と再確認してしまったかんじだった。

□めも
もうね、今月は深刻なBL不足ですよ(笑。上記お二方は、作家買いしているわけではないので、普段だったら正直買わなかったかもというところです。
ところで、なんとはなしにカウンタが3000を越えていて、だらだらすき放題書いているこの日記も誰かが読んでくださっているのだなぁとちょっと感慨に耽りました。多分この内容で読んでくださっている方は、BLお好きな方が多いと思うので、もしよかったらステキなBLをご紹介くださいるとうれしいです(笑。

あと、今月のマガビーのセックスピストルズを読みました。のりりん、そうくるか、という感じで面白かったです。「好きなのをやめる!」というゆさぶりの掛け方はいいんちょとかぶるのでどうかな、と思ったけれど、国政にはこれが決定打にはならないことで米国との差異がきわだってよいかも。つまり、米国のほうがそこで折れる分人間味があったのだということで、今回のシリーズのテーマと通定していくかと。国政はのりりんへの執着心だけで折れてしまうと最初の頃とおんなじだから、何かまだ一騒動あるといいな。なんというか、実はのりりん大好きでしょ?というのは、最初の頃から描かれつづけてるけど、恋心とオスのプライドをどう腑分けできるのかがちゃんと描かれるといいなぁ。あ、なんか希望ばっかりだけど(笑。

■2004/07/03 (土) 『低俗霊DAY DREAM』『DEATH NOTE』

■原作・大場つぐみ、漫画・小畑健『DEATH NOTE』2(集英社、ジャンプコミックス)
…うおー、面白ろー(笑。スゴイ。この展開のつくり、それぞれの心理や思考の計算、スゴイね。小畑の作画も、時折のライトの顔つきの違いとか、Lの所作などの細かい描写とか、たまらんね。ちょっともう感想の言葉も思いつかないや。とりあえずスゴイ(笑。読んでない人はぜひ読んで欲しい。しかしこれジャンプでどういう位置付けなんだろ。小学生とかにも面白いのかなぁ。

■原作・奥瀬サキ、漫画・目黒三吉『低俗霊DAY DREAM』6(角川書店、エースコミックス)
…相変わらず面白い。いつものように、わりあい軽い猫の話のあとに、ボリューム大き目の「胎霊」、いつもどおり雰囲気、展開ともに「低俗霊」らしい単行本。いつも思うんだけど、みつるの位置付けとかいままでのことがなんだか読むたびによくわかんないんだよね。そのうちまとめて読み直そう。

■2004/07/01 (木) 上半期・BL漫画ベスト10

えー、今年の上半期・ボーイズ新刊「買ってよかった」漫画ベスト10です。結構普通ですね。最近読んだもののほうがインパクトが残っているかもしれないので、あんまり公平ではないかも。あと、一作家二作品てのが多いのは仕方ないか。

1 寿たらこ『SEX PISTOLS』1
  …何時ものややこし設定が活きてるし、王道(国政編)+外道(米国編)でおいしい
   設定の秀逸さ・面白さ、画力、贔屓目、いいんちょのいじらしさで評価
2 本仁戻『飼育係・理イ火 テツ×リカ』
  …もうリカというだけで、無条件に高評価(笑
   二色カラー、書き下ろし、贔屓目、テツの色香!で評価
3 扇ゆずは『BROTHER』
  …総合的にある意味王道な漫画作りに好感がもてた
   丁寧な画面構成、展開、エロのはっちゃけぶりで評価
4 本橋馨子『ハウスボーイワタル君』
  …純粋にお話としておもしろかった
   画力、ワタルのキャラ、一話読みきりの上手さで評価
5 山田ユギ『最後のドアを閉めろ!』2
  …同時収録「誰にも愛されない」がスゴクよかった
   上記の設定、物語構成、チェコ、日下への個人的な思い入れかな
6 寿たらこ『SEX PISTOLS』2
  …ちょっと荒れてるけどそれでも平均以上だった
   委員長とまくべあーのいじらしさ、熊先輩の乙女さで評価
7 高井戸あけみ『ドア トゥ ドア』
  …気持ち若干薄いけど、やはり最終巻だし
   三木=寮長=生徒会長=メガネ+色気で評価
8 本仁戻『探偵青猫』4
  …三巻よりも大正ロマンな雰囲気だった気がする
   画力、ひさびさの蜂王子登場と硝子蝙蝠話で評価
9 山田ユギ『どうして涙が出るのかな』
  …主・脇ふくめて、時間の流れとキャラの成長が面白かった
   物語の構成、一冊中でのミクロコスモスっぷりで評価
10 杉浦志保『SILVER DIAMOND』1
  …BLなのか微妙だけどすごくインパクトがあった
   世界設定と絵(特にカラー)で評価
次点 鳥人ヒロミ『彩おとこ』1
  …ハマってきた(笑、前回日記参照。
   大正、男着物、紅毛の軍人+美人の兄やんカップルで評価