DIY ブレーキ関係


車を安全に停めるためにはブレーキが必須
手を抜かずに整備しましょう

1999/6/22 更新


■めにゅ〜

ブレーキフルード交換(簡単) (1999/4/14)

ブレーキパッド交換(フロント) (1999/6/20)

ブレーキディスク交換(フロント) (1999/6/20)


ブレーキフルード交換

ブレーキ整備の基本、フルードのエア抜きと交換。基本的にはどちらも同じ手間の作業だが、普通は年に二度やるかどうかなので思いきって全量交換してしまおう。サーキット走行などをした場合には一時的にエア抜きだけでもやっておくといいのかもしれないが。

使用するフルードだが、通常の使い方の場合はSeiken BF4がお勧め、カー用品店だと1L缶で\1600程度で購入できる。トヨタや日産の純正品もあるが、BF4は同じ値段でDOT4規格(JISでBF4という名称が決まったらしい)なので性能はSeikenのほうがいいだろう。

サーキット走行や競技に出る人、毎日峠を走るような人はケチらずにブランド品にする(同じDOT4でも沸点が高いものが多い)か、三ヶ月に一度は交換するとかしよう。ブレーキの異常は文字どおり命取りになりかねないから。

まずは準備するもの

天気

ブレーキフルードは吸湿性が高いので、作業をするのはよく晴れた湿度の低い日にしよう。冬場の快晴の日がベストだが風邪引きに注意だ。

助手

ブリーダーバルブからフルードを排出するためには、ブレーキを踏む必要がある。ワンェイ・バルブというものを使えば一人でもできるらしいが、ほとんどの人の場合はそんなものを探すよりペダルを踏んでくれる人を探したほうが楽だろう。別に免許持ちじゃなくても床までブレーキを踏み込める体格なら問題ないんだし。

工具

10mmのメガネレンチ一本とタイヤを外す装備だけあればOK。オープンエンドのスパナはナットをなめる可能性があるのでやめよう。

耐油ホース

キャリパーのブリーダーバルブからフルードを捨てるためのホース、ホームセンター等で10cm単位で売っている。ビートの場合、内径6mmのものを30〜50cm用意すればOK。
外径6mmではないので注意(私はこれで2回買い出すハメになった(^^;

ブレーキフルード

これがないと始まらない。ビートで全量交換の場合、600〜700ccを消費するくらい。500cc缶だとちょっと足りないし1L缶だと余るが、余裕を見て1L缶を買おう。

スポイトかシリンジ(注射器のでかいの)

一年も交換しなければ、リザーバー内のフルードも酸化して変色してしまう。全量交換の場合、キャリパーを通して全部捨てるのは面倒なのでなにか吸い取るものを用意してリザーバー内のフルードは先に抜いてしまおう。東急ハンズだと50ccのシリンジが数百円で売っている。

廃油入れ

ブリーダーバルブから出た古いフルードを入れる容器。500ccの透明なペットボトルがいい。缶や色付ペットだとフルードの色が確認できないからよくないかも。

ブレーキクリーナー

作業中はブリーダーバルブからはどうしても多少のブレーキフルードが漏れるので、作業後にフルードを落とすためにクリーナーが必要。クレ・ブレークリーンなどの長い缶が\800〜1000で売っているので一缶用意しよう。通常サイズのは今となっては割高なので却下だ(^^

次に交換手順
ブレーキは4輪についているが、日本車の場合ブレーキのマスターシリンダーとリザーバーは右前にあるため左リア、右リア、左フロント、右フロントの順にブレーキパイプが長くなっている。そのため、エア抜きやフルード交換は上記の順番で行うのが定石となっている。別に違う順でも大きな障害はないと思うが、この順番だと困る理由もないので従っておこう。

ちなみに、ABS装着車の場合はさらに手順が増えるらしいのでここでは割愛する。というかABS装着車なんて持ってないのでわからんのよ。ABS付きの人は自分でサービスマニュアル等を確認して手順を調べてね

1. リザーバータンクのフルードを交換する

エア抜きの場合は不要な作業。全量交換の場合は、シリンジ等を使ってリザーバータンクのフルードをあらかじめ吸い出して新品のフルードに交換しておくと後の作業が楽になる。
ちなみにシリンジで吸い出したフルードはこんな感じで茶色に変色してしまっている。Seikenの新品は日本酒みたいなちょっと黄色っぽい透明だ。ホンダ純正の新品はもっと色が濃いらしい。

2. タイヤを外す

あたりまえ(笑) できればガレージジャッキで持ち上げてウマを掛けるべきだが、フルード交換程度なら車載ジャッキで上げてサイドシル下に外したタイヤを入れておくだけでも大丈夫だろう。

3. ホースをつけてバルブを一度緩める

まず、ブリーダーバルブにメガネレンチを掛け、ちょっと緩めてみる。大抵の場合は軽く固着しているはずだ。閉めるときは最初に緩める時の力の2/3くらいで閉めればイイ感じなので緩める時の力加減を覚えておこう。
次にブリーダーバルブのゴムキャップを外し、バルブ先端に耐油ホースを繋げる。反対側は廃油受けの中へ。あたりまえの話だがレンチは掛けたままだ。

4. ペダルを踏んで排出

ここは助手との協同作業になる。二人の息が合ってないとなかなか思うようにいかない(^^

まず、助手がブレーキペダルを踏み、声をかける。
そしたら作業者側でブリーダーバルブを少し緩める。
緩めるとバルブからキャリパー内の古いフルードが排出されると同時にブレーキペダルが床まで沈む。助手はそのままペダルを踏んでいないといけない
ペダルが床まで沈んだと思ったら、作業者はバルブを閉めて声をかける
助手はペダルを放し、踏み応えがしっかりするまで数回ポンピングして声をかける

以上の作業をブリーダーバルブから出てくるフルードの色が透明になるまで繰り返す。

4+. フルードを補給

フルードを排出したあと、ペダルを戻すと排出されたのと同じ量のフルードがリザーバーからブレーキシリンダーへ補給される。つまり排出した分だけリザーバー内のフルードが減るのだ。リザーバーが空になってしまうとシリンダー内に空気が入って初めから作業をやり直すハメになる(エア抜きするんだから当然空気が入ったらパー)のでリザーバーの残量に注意しよう。ビートのリザーバーは大体100ccくらいなので、廃油受けに80cc単位くらいで目盛りをつけておくと安心。そうでなくても、一ヶ所でブリーダーから透明なフルードが出るまでに100ccを排出することはないので一輪終わるごとに補給すれば大丈夫だ。

5. バルブを閉める

一ヶ所の作業が終わったら、閉め忘れがないように必ずその場で確認しよう。指定トルク(2kg前後)で閉めるのが一番。普通のメガネレンチの場合は、閉める抵抗が大きくなった時点からもう一息締込むくらいでいいだろう
(このあたりの感覚は勘と馴れなので文章で説明するのは無理〜)

締め終わったら、バルブ周辺をブレーキクリーナーで掃除してゴムキャップをはめて出来上がり。あとは3輪分繰り返すだけだ。

6. タイヤをつける

普通にタイヤをつける。締め忘れのないように注意しよう。交換してしばらくしたらカタカタいいだして、止まって見たらホイールナットが緩んでたってことが実際に何度かあったし(^^

タイヤをつけたらエンジンをかけてブレーキペダルの踏み応えを確認。問題ないようなら周囲を徐行しつつブレーキの効きをチェックしよう。
間違ってもそのまま全開で走り出したりしないように(笑)

後片づけ

ブレーキフルードはグリコール系の油脂で、引火性のある毒物なので交換したあとの処理をきちんとしないといけない。一番簡単なのはGSに入ったときに押しつけること(笑) ユーザー車検などを受けているところならその程度の整備はGSでやっているはずなので、当然廃油処理の方法も整っているはず。
でなければ、オイルパックンなどの処理箱を買ってきて萌^H燃えるゴミで出すかである。

ちなみに一年間使った(たぶん純正の)フルードはこんな感じで、かなり変色している。


ブレーキパッド交換


フロントブレーキディスクの交換

欧州製のクルマではパッド2セットで交換とされるブレーキディスクも、日本車ではほぼ一生物である。だが使っているうちにレコードのような溝が発生することがあり、これは制動力に影響があると思われる。自分のビートもフロントブレーキだけ派手に溝ができていて、次のパッド交換の時は一緒に換えてしまおうと思っていた。

最近では自前の工場を持っているカーショップなどで「ブレーキディスク研磨」なんていうメニューがあって、溝の入ったディスクの表面を削ってきれいにしてくれるサービスも登場している。
大型のベンチレーテットディスクなどの一枚数万円を越えるような高い車種ではこのサービスは極めて有用なのだが、ビートの場合は新品でも一枚\7400であり、ディスク研磨の相場\5000と比べて特に高いわけではないので自分で新品に交換してみることにした。

実はもうひとつ野望(?)があって、使用しているうちに激しく錆びてしまうハブやディスク外周部をあらかじめ塗装しておくことでホイール内の見栄えを良くしようと思っていたのだ。大型車と違って軽自動車はホイールの奥行きもたいしたことないのでハブ部分をホイール同色に塗って幅広に見せようというハッタリ作戦である(笑)

では早速交換してみよう。まずジャッキアップしてホイールを外すのは大前提だ。

次に、ブレーキディスクをハブに固定している2本のボルトを外す。ビートの場合はちょっと変わっていて、片方は大きく飛び出した形になっている。前後異サイズのホイールを間違って取りつけないようにフロントハブだけ突起がある形になっているのだ。

この突起は対角7mmの六角柱になっているので、7mmのメガネレンチを使用して簡単に外すことができる。きつかったらプラハンマーで叩けばとれるだろう。
7mmなんて普通車の整備では使わないサイズなのでわざわざこの作業用に買ってこないといけなかったのがちょっともったいない感じではある。写真で使用しているレンチなど値札が貼られたままだし(笑)

もう片方のボルトは普通の皿丸ネジだが、長年ブレーキの高熱にさらされているわけだから当然のように固着しまくっている。
始めはプラスドライバーで回そうとしたが動かず、次にソケットレンチ用のドライバーコマを買ってきてスピンナハンドルで回そうとしたが動かず。ついにキレてインパクトレンチにコマをつけて最弱で回してみたところあっさりとナメてしまった(笑)

仕方ないので写真のように電動ドリルに4mmくらいの刃をつけてもんでみたところあっけなくボルトの頭と軸が分離した。ネジ穴は貫通しているのでそのままドリルでもめば軸部分も反対側に押しだされてとることができた。
最大の難関になるだろうと思っていた作業があっさりと終わってしまったわけだ。

ここで、上のほうに書いてあるパッド交換の要領でキャリパー からブレーキパッドを外しておく。後でもいいのかもしれんけどここでやっておこう。

パッドを外したら、キャリパブラケットをナックルに固定しているボルトを外す。これは締めつけトルク11kg-mと指定されていてかなり堅く締まっているのでインパクトレンチが必要だ。ない場合でも1/2sqサイズのスピンナーハンドルと把手延長パイプくらいはいるだろう。

ボルトは上下2本あるが、上側のは緩めるだけにしておいて下側だけを外す。すると写真の用にキャリパブラケットとキャリパーが一体で持ち上がるのでブレーキディスクを取り外すことができる。
これがディスクを取り外した状態の写真。

ここまでできたら、あとは逆の順番で新品のブレーキディスクを取りつけてキャリパブラケットを固定し、新品のパッドを入れてキャリパを固定するだけで終わりだ。
安全に関わる部分なのでトルク管理はしっかりとしないといけない。締め忘れたら自分の命にかかわるから十分に注意しよう。

左右共に作業が終わったらタイヤをつけてジャッキから降ろし、エンジンをかけてブレーキを数回踏んで感触を確かめよう。新品のパッドを入れる際にピストンを押し戻してるから最初のうちはフワフワした踏み応えになっているはずだ、いつもの踏み応えになるまで何度も踏むべし。
その後にリザーバータンク内のブレーキフルードの量を確認したら作業は終わりだ。ゆっくり走らせながらブレーキの調子を見てみよう。新しいブレーキに慣れるまで速度と車間距離に注意して運転することを忘れずに。

この写真は片方交換した後で新品と使用済みのディスクを並べて撮影したもの。新品のほうは耐熱塗料で塗ってあるので銀色だが、本来は金属色である。

みれば分かるようにパッドが当たる部分以外は見事に錆びている。これをどうにかしたかったので新品に交換したわけだが、作業後にキャリパを掃除しようと思ってブレーキクリーナーをかけてみたところ塗っておいた耐熱塗料が一発で溶けてしまった(T_T) どうやらブレーキキャリパー塗装用として売っているものを使わないといけなかったらしい・・・・

これは新旧ディスクの厚みを比べてみたもの。古いディスクは新車状態から交換はしてないと思われ、約95,000km使用したものだが厚みはまだ新品から1mmも減っていない。新品が厚み10mmで使用限度が8mmとされているから、溝さえできなければ20万kmは使えることになる。まさに一生物であろう。


ブレーキキャリパーのオーバーホール


HOME HONDA BEAT Do It Your Self [BRAKE]