■ 梅花文学賞 現代詩 那珂 太郎・高橋 順子 共選 ■
【児童生徒の部 秀逸】
立野照子 (福岡県 大川市 宮前小学校 6年)
やぶさめ

馬は あらあらしく 地面をける
砂は 白いけむりとなり 舞い上がる
ひづめのとがった音が 心にささる
馬にまたがり 的の一点を
見つめる騎手
矢の先よりも するどい顔となり
頭につけた とりどりの色紙が
「ザワザワ」と こすれた音をたて
「早く矢をはなて」と 騎手の心をはやす
手からはなれた矢は
的へ的へとすいこまれ
私は いっしゅん 息をのみこんだ
「わっ」と どよめく 観客の声
騎手の顔は
花のように やさしい笑顔に もどった