劇団鋼鉄村松とは
1994年に筑波大学在学中の池森大輔(4年)と日高要(3年次2年)が「スーパー暗黒ケツズモウGPX94 in モナコ」で旗揚げ。両者とも作演出をやるので、劇団には二つの作風が存在する理屈だが、ものの見方が似ているので、気になってくると気になるらしいが、気になるまでは違いを気にしないで問題ありません。

2000年、つくば市から東京へと拠点をミレニアム移転し、その時、劇団員は村松姓のついた芸名を名乗るべしと現行システムになる。ちなみに池森大輔がボス村松となり、日高要にバブルムラマツの名を与えた格好。役者として劇団の中軸を担うムラマツベスは、前世紀のつくば時代を知る大学の後輩。ボス村松、バブルムラマツも役者をやる。

鋼鉄村松のチラシを見ると、他にも多くの村松性を見つけることができる。その中で、サラリーマン村松松井さんキラー村松Jr.が今も活動中の役者だ。他の名はかつて共闘した同志の墓碑銘だったり、実体を持たない名前だけのにぎやかしだったりする。メスムラマツとラスト村松は、今もスタッフとして側面から劇団を支援してくれている。故障者リストに村松かずおたいすけ かずおがいる。

 
 
 池森と日高がまだ大学生で演劇がサークル活動だったころ、第三のサークル劇団員、村松くんちに毎日たむろしていた。池森はそこでドラクエ3を2回解いて、日高は3回解いて、その上3回目はレベルを99まで上げ、猫がニャーと鳴く時、肛門が開くことを発見した。あの頃、生きているのが楽しくてしようがなかった。しかし池森と日高がどう思っていようと、村松が二人を部屋から叩き出すのは必然の流れだった。二人は新しい村松の部屋を作らなければならなかった。劇団名の村松の部分はそういう理由から。じゃあ鋼鉄の部分はというと、リアル村松はまんまるに肥えていたので、こっちの村松の方がスゴイゾという意味で鋼鉄。僕たちを捨てた男への当てこすりである。鋼鉄の村松。鋼鉄村松。吉田戦車のマンガ、鉄の村松から頂いたというところもある。 劇団ウェブサイトリニューアルより使用開始(2009年)。
制作した人物によると、「なんかブリーフにしか見えない」。
しかしキラー村松Jr.は言った。「男にとって、ブリーフからはみ出すほどというのは、誇らしいことかもしれない」
劇団鋼鉄村松を率いるボス村松です。ところで、人間は世界を直接認知することはできません。脳に映った像をこれは世界だということにして、日々の生活をすごすわけです。同じことで、私はあなたを直接認知することはできません。私の脳に映ったあなたをあなたということにして、おしゃべりしたり酒を飲んだりするわけです。そして私という人間はどうしようもなく下らない。存在の本来的な無意味性というのもあるが、部屋の片づけひとつできない私という、具体的にしみじみ下らないところもある。何なんだ今のこの部屋の状態は。そんな私の脳に映った世界は、あなたは、どうしたってその下らなさから逃れられない。だってあなたは私なんだから。でも味を感じる。そうとう滋味深い瞬間だってある。日曜に早起きできて、天気がいいとそれだけで素晴らしい。するとゴミ溜めのような部屋の中で、私はパソコンを起動するわけです。今さっき、くだらない世界に灯った、美しい瞬間を記述して自分の手柄にしたいわけです。私はそれを芝居に仕立ててあなたに自慢する。あなたが喜ぶと私がうれしい。あなたの楽しいという感情は私が構成する世界の一部なんだから。とここまで書いて、あなたが私だなんてあるものかとも思う。何だってものの見方ひとつだ。しかし、世界の下らなさとその味わい深さには直観的な確信がある。俺がそれを一番上手にすくいあげられるはずだと思う。違うかもしれない。俺にチャンスを下さい。ありがとうございます。さあ、俺が話す番が回って気だぞ。びっくりするなよ。いや、びっくりしてくれると嬉しいんだ。
 
私が鋼鉄村松を支持するのはこいつらがバカだからだ アホは可愛げがあるがバカは怖い凄みがある 筋金入りカルト作家がバカに驚いたのだよ コリャー本物です。本物大バカ野郎達は可愛くもあり健気な美しい男気も持ち合わせている 暗い時代はクソくらえだ皆さんバカを見にきなさい 元気が出るぜ劇団鋼鉄村松。
長嶺高文(映画監督)
  「鋼鉄の人たち」と書くとすごく強そうだけれど、私が知る限り皆とてもナイーブだ。そしてとてつもないテンションで舞台に立つ。その力って何なんだろう?
舞台って怖いところだ。客席の空気がピクリとも動かないと自分の存在が危ぶまれるくらいの不安に陥る。それを続けて15年?!すごい。旗揚げ公演に出してもらったのだから、鋼鉄の人たちとさほど違わない自分の年齢にも驚かされるけれど、同じ劇団名を名乗って続けてきたその長さ!私は15年続けてきたことなんて思いつかない。
チラシを読んでもどんな芝居なのかよく分からないし、親切に説明されているわけでもないけれど、演劇ってこういう何かを飛び越えたところにあってもいいんじゃないかと思うことがある。だって演劇なんだから。
本人を目の前にしたらきっと怖くて聞けない。でも、聞いてみたい。池森さん、「鋼鉄の芝居」って何ですか?どこに向かって走ってるんですか?
永田亮子(声優)
 
劇団鋼鉄村松は、ふたりの脚本家が率いる劇団で、ふたりともありえないくらい面白い脚本を書く。そしてその面白さは、漫画や小説や映画に置き換えることのできない、演劇出なければ表現できない面白さだ。さらに厄介なことに、その面白さは実際に舞台上に再現することの難しい面白さで、僕の知る限り、その脚本が完全な形で表現されたことは、まだない。もしあったならふたりは有名になっていると思う。さらに厄介なことに、僕の知る限りふたりは、それを舞台上で表現することをあきらめない二人である。
古河晋(ロッキング・オン・ジャパン編集長)
 
     

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