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2008年6月28日
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◎月のクレーター:小惑星が集中的に落下しできた(2005年9月16日、毎日新聞)
月のクレーターはほとんどが約40億年前にできたが、これは、火星と木星の間の軌道にある小惑星が集中的に落下してできたことを国立天文台などの研究チームが突き止めた。月の表面のクレーターの大小の比率と、小惑星の大小の比率の分布が一致した。従来は、すい星の集中衝突の可能性もあるとされていた。16日付の米科学誌「サイエンス」に掲載される。
約40億年前にできた月のクレーター約1万個の大きさと、すばる望遠鏡などで観測した小惑星約10万個の大きさの分布状況が非常によく一致した。
さらに、火星や水星の表面にある同時期にできたクレーター数千個で同様の比較をしたところ、やはりよく一致した。
このため、約40億年前に月や火星、水星でできたクレーターは、すい星ではなく小惑星が降り注いでできたと、研究チームは結論付けた。
同天文台の伊藤孝士・主任研究員は「約40億年前は、天王星と海王星が形成された時期とされる。その影響で木星と土星の軌道がずれ、小惑星の軌道も不安定になったことが集中落下の原因ではないか」と話している。【下桐実雅子】
◎ブラックホールからガス噴出・京大など初めて撮影成功(2005年8月4日、日本経済新聞)
京都大学の菅井肇助手と国立天文台などのグループは4日、ブラックホールの周囲にあるガスが高速で広がっていく「銀河風」の様子を撮影することに、世界で初めて成功したと発表した。銀河の進化に大きな影響を与えるとされる銀河風が発生する仕組みを解明する手掛かりになるという。10日付の米天文学会誌アストロフィジカルジャーナルに掲載される。
撮影したのは、地球から6000万光年離れた銀河「NGC1052」にある超巨大ブラックホールの周辺。通常、ブラックホールは質量が大きいために何でものみ込んでしまうが、周囲にガスが集まると、逆に猛スピードでガスをまき散らすことがある。
研究グループが撮影したブラックホールは質量が太陽の1000万倍。国立天文台のすばる望遠鏡(米ハワイ州)を使って、ガスに含まれる酸素が光を放ちながら秒速数百〜1000キロメートルで広がっていく様子を撮影することに成功した。
◎宇宙人の電波?うお座とおひつじ座の間から3回観測(2004年9月3日、読売新聞)
【ワシントン=笹沢教一】地球外の知的生命体からの信号を探している米カリフォルニア大などの天文学者チームは2日、プエルトリコのアレシボ電波天文台の観測で、うお座とおひつじ座の間の方角から、これまで知られた天文現象とは違う謎の電波信号を受信したことを明らかにした。
英科学誌ニューサイエンティスト電子版が報じた。
未知の天文現象や電波望遠鏡自体からの雑音の可能性が高いが、観測を進めている同大などの地球外知的生命体探査の天文学者らは万が一の可能性に強い期待を寄せている。
電波は昨年2月までに計3回観測され、次第に強くなる傾向があった。世界中のボランティアのパソコンをインターネットで結んだ解析作業によって、電波の受信が確認された。現在、電波は消えているという。
電波の周波数は1420メガ・ヘルツで水素が放つ周波数と同じ。水素は宇宙で最も基本的な元素で、この周波数は宇宙で最も雑音の少ない帯域のため、知的生命体が交信に使う可能性が最も高いとされている。
◎隕石から太陽系形成前の「星くず」発見、東工大など(2004年4月29日、朝日新聞)
太陽系の形成以前から存在して地球の材料になった「スターダスト」を、東京工業大などのグループが隕石(いんせき)中から発見した。スターダストは古い恒星から放出された原子でできた鉱物。独自開発の顕微鏡によって、ケイ酸塩鉱物のスターダストを初めて見つけた。ケイ酸塩鉱物は惑星の主成分となった。29日発行の英科学誌ネイチャーに発表する。
同大の永島一秀研究員らが、モロッコとアルジェリアの砂漠で採取された二つの隕石を調査。0.1〜1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)のスターダストを7個見つけた。太陽系ができた46億年前より古いもので、それぞれ別の恒星から放出されたと考えられる。
同グループの圦本(ゆりもと)尚義・東工大助教授は「生命の起源につながる宇宙空間の有機物質の解明や、太陽系の起源を探る手がかりになる」と話している。
◎相対性理論の「予言」検証する衛星、NASAが打ち上げ(2004年4月21日、朝日新聞)
巨大な質量をもつ物体の周囲では時空がゆがんでいる。物理学者アインシュタインの「予言」を観測するため、米航空宇宙局(NASA)は20日、人工衛星GP−Bをバンデンバーグ空軍基地(米カリフォルニア州)から打ち上げた。うまく行けば、1年半ほどのうちに結果が出る。
光を曲げる重力レンズが宇宙空間に存在することなどから、アインシュタインが一般相対性理論(1916年)に書いた「予言」の正しさは、おおむね証明されている。今回のGP−Bは、地球の質量が周囲の時空をゆがめている様子を、初めて直接検出するのが目的だ。
GP−Bは18カ月にわたり、高度640キロの軌道を97.5分ごとに1周する。従来の3000万倍という史上最も精密なジャイロスコープ(姿勢観測装置)を四つ搭載。「予言」が正しければ、衛星が地球を周回するうちにジャイロスコープの回転軸がかすかにずれるはずで、そのずれを遠方の星からの光を使って検出する。
地球の周囲の時空のゆがみを観測するアイデアは50年代からあった。資金面や技術面の問題から延期されてきたが、7億5000万ドル(約817億円)かけて実現した。
◎ソユーズ:打ち上げに成功、ロシアの宇宙船(2004年4月19日、毎日新聞)
【モスクワ杉尾直哉】タス通信によると、国際宇宙ステーション(ISS)に宇宙飛行士を運ぶロシアのソユーズ宇宙船は19日午前(日本時間同日昼)、中央アジア・カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げに成功した。ロシア、米国、オランダの宇宙飛行士3人が搭乗している。03年2月の米国のスペースシャトル「コロンビア」の事故以降、ISSではロシアの宇宙船が代替用に使用されており、今回で3回目。
◎宇宙論を補強、宇宙空間「温かいガス」観測に初成功(2004年3月23日、読売新聞)
銀河と銀河の間を満たしているとされながら、これまで観測できなかった「温かいガス」をとらえることに、宇宙航空研究開発機構などが初めて成功、22日、名古屋市で開かれた日本天文学会で発表した。
現在の宇宙論を補強する観測結果で、宇宙の成り立ちに迫る研究として注目されそうだ。
これまでに観測できた星や銀河、1000万度以上の超高温ガスなどの質量を全部足しても、宇宙論が想定する物質の量の2割から4割にしかならず、残りは謎のままだった。温度が10万度から1000万度ある「温かいガス」はその有力候補と考えられていたが、強い光やX線を発しないため観測が難しかった。
研究者は、このガスが特定の波長を持つ光線を吸収することに着目。地球から約30億光年の所にある天体の光が、約6000万光年のおとめ座銀河団を通過する際、この波長の光線が減少することを観測、ガスの存在を裏付けた。
今回の観測で、おとめ座銀河団周辺のガス量がかなり多いことが分かり、これを宇宙全体に当てはめて計算すると、物質の不足分の大半を「温かいガス」が占める可能性が強いという。
◎太陽系に新天体、冥王星発見後で最大「セドナ」と命名(2004年3月16日、朝日新聞)
もう一歩で「惑星」と呼べるような最大直径約1700キロの天体が見つかり、15日、米航空宇宙局(NASA)が発表した。冥王星(直径約2300キロ)が発見された30年以降では、太陽系で最大の天体確認という。
カリフォルニア工科大やエール大の観測チームが昨年11月、パロマー天文台(米カリフォルニア州)の大型望遠鏡で見つけ、イヌイット族の海の神にちなんで「セドナ」と名付けた。
現在の太陽からの距離は、冥王星までの倍以上の約130億キロ。楕円(だえん)軌道を描いており、最も遠いときは約1300億キロになる。1万500年かけて太陽の周りを公転する。火星と同様に赤い色で、地表の温度は零下240度以下という。
冥王星以降に見つかった太陽系の天体でこれまで最大だったのは、直径約1250キロの「クワーオワー」。
<国立天文台の渡部潤一・助教授(惑星科学)の話>
冥王星自体が惑星ではないという考え方もあり、大きさからいってもセドナは惑星と呼べない。冥王星周辺やその先には太陽の周りを回っている大きな天体が多数ある。望遠鏡の性能向上で、もっと遠方で大きな天体が見つかるかもしれないが、その天体がある空間で突出した存在でない限り、惑星とは呼びがたい。
◎太陽系最遠の小惑星「セドナ」発見、NASA発表(2004年3月16日、産経新聞)
米航空宇宙局(NASA)は15日、太陽からの距離が冥王星の3倍以上になる、太陽系で最も遠方に位置する小惑星を発見したと発表した。
小惑星は、だ円軌道で太陽の周りを1万500年かけて1周。最も遠いところで、地球から太陽の距離の900倍に当たる約1300億キロも太陽から離れているため、表面温度がセ氏零下240度を上回ることはないとみられる。北極圏などに暮らす先住民イヌイットの海の女神にちなみ「セドナ」と名付けられた。
NASAなどによると、セドナは直径1700キロ以下で、めい王星の約4分の3の大きさ。1930年に冥王星が太陽系の9番目の惑星として発見されて以降、太陽系で見つかった天体としては最大という。
極寒の氷の世界にもかかわらず、セドナは赤みを帯びており、太陽系では火星に次ぐ赤色をしているのも特徴。小さい月を伴っている可能性もあるという。
セドナは昨年11月、米カリフォルニア工科大のグループが同大運営の天文台で発見。NASAのスピッツァー宇宙赤外線望遠鏡などで確認した。(共同)
◎質量の謎解く「クォーク凝縮」東大・早野教授らが確認(2004年3月6日、読売新聞)
物質の質量が生まれる仕組みの一つとして予言されていた「クォーク凝縮」という現象を、東京大学の早野龍五教授や理化学研究所などの研究チームが実験で確認、米物理学会発行の「フィジカル・レビュー・レターズ」に発表した。
物質の構成要素である陽子や中性子は3個のクォークから出来ているが、このクォーク3個の質量を足しても、陽子や中性子の質量の2%にしかならず、残りの質量がどこから来るかは謎とされてきた。
それを説明しようと考えられたのが「クォーク凝縮」という現象。陽子などを構成するクォークとは別の性質を持つクォークが、対になって陽子などの周囲にひしめきあって存在し、このクォーク対が陽子などに質量を与えるとされる。
クォーク対の密度は真空中で最も強く、高温高圧になるほど弱まるとされ、その割合については約20年前に予測されていた。
早野教授らはクォーク対の密度の変化を調べるため加速器でスズの原子核内にクォーク2個でできたパイ中間子を入れ、その結合エネルギーから密度を割り出した。その結果は予測された理論値とほぼ一致。これは「クォーク凝縮」という現象の存在を間接的に証明したことになるという。
物質の質量の起源については、ヒッグス粒子という未知の粒子の関与が予測されており、世界の研究機関はヒッグス粒子発見を目指している。今回、確認されたクォーク凝縮はヒッグス粒子によって生まれた質量が、さらに増えるメカニズムを明らかにしたもの。
・クォーク
物質を形づくる基本粒子。アップ、ダウン、チャーム、ストレンジ、トップ、ボトムの6種類がある。いずれも単独では観測されず、2個集まった中間子、3個集まった陽子や中性子が物質の基礎となっている。
◎東大教授ら、質量生み出す仕組み発見(2004年3月6日、日本経済新聞)
宇宙誕生の大爆発ビッグバンから10万分の1秒後に起き、物の重さである「質量」を生み出したメカニズムの存在を裏付ける決定的証拠を、東京大の早野龍五教授や理化学研究所などの共同チームが加速器実験で6日までにつかんだ。質量を生む仕組みはよく分かっていなかったが、約40年前、質量を生むメカニズムとして理論的に予言された「クォーク凝縮」という現象の存在を世界で初めて証明した。今回の結果は、物になぜ質量があるのかという物理の基本問題の謎解きを大きく前進させる成果として注目される。
物質の主要な構成要素である陽子や中性子は、物質の基本粒子クォーク3個でできている。しかしクォーク3個分の質量は陽子や中性子の総質量のわずか約2%で、残る98%の由来が謎だった。原因として考えられたのがクォーク凝縮。陽子などの周囲の空間に、目に見えない無数のクォークが対になって潜み、現実のクォークはそれらにまとわりつかれることで動きにくくなった結果、質量が増えるとした。〔共同〕
◎NASA「火星は生物生存に適した」、かつて大量の水(2004年3月3日、朝日新聞)
米航空宇宙局(NASA)は2日、火星探査車オポチュニティーの着陸地点に、かつて大量の水が液体の状態で存在していたと発表した。周辺の岩石の構造や化学的な特性から結論づけた。時期や期間は不明だが、「生物の生存に適した環境だった」と見ており、火星の有人探査を求める声が強まりそうだ。
オポチュニティーは、1月25日の着陸直後に見つけた、板状の岩石がたくさん重なった地点で、顕微カメラやX線分光計などにより岩石の成分や構造を調査してきた。
その結果、岩石に、各種の無機硫酸塩が高濃度で含まれる▽水と関係の深い鉄ミョウバン石が含まれる▽多数の細長い空洞が無秩序に走っている▽小さな球状の物体が散在している、といった特徴のあることが分かった。
NASAは「地球の岩石が今回のような高濃度の無機塩類を含む場合、水中で形成されたか、形成後、長く水につかっていたことを示す」と説明。鉄ミョウバン石の存在は、酸性の湖か温泉のような環境だったことを示唆しているという。
細長い空洞は、塩水の中で無機塩類が結晶化した後、脱落してできたと見られる。その空洞に再び塩水が浸入し、無機物が雪だるま式に固まって球状の物体ができた可能性があるという。
過去の火星探査機の観測で、大量の水が流れたらしい地形や、地下水が噴き出したような跡、地表近くの氷の存在など、火星にかつて大量の水が存在していたことをうかがわせる「間接証拠」が見つかっていた。NASAは、今回の一連の分析結果は最も強力な証拠だとしている。
主任科学者のスティーブ・スクワイアーズ教授(コーネル大)は「パズルのピースがあるべき場所に収まった」と話した。
今のところ、生物の存在を示す証拠は見つかっていないが、同教授は「(今回の調査地点は)過去のある時期、生物の生存に適した場所だった」と述べ、生命が誕生したとしても不思議ではないとの見方を示した。
◎NASAが「重大発表」、火星に水の証拠発見か(2004年3月2日、朝日新聞)
米航空宇宙局(NASA)は1日、2台目の火星探査車オポチュニティーの探査活動について、米東部時間2日午後2時(日本時間3日午前4時)からワシントンのNASA本部で「重大な記者会見をする」と発表した。かつて火星に大量の水が存在することを示す何らかの物証が見つかったとの見方が出ている。
NASAは1月の探査開始以来、管制所のあるカリフォルニア州パサデナのジェット推進研究所(JPL)で記者会見を続けてきた。2日の会見は初めて本部で開かれ、主任科学者のスティーブ・スクワイアーズ教授(米コーネル大)や、エド・ワイラーNASA次官補らが出席する。
大きな進展があったのは間違いないとみられ、ロイター通信は「かつての火星が温暖湿潤な気候で、微生物を育める惑星だったことを示す証拠が見つかったのではないか」と伝えている。
今回の火星探査は、1月3日に着陸したスピリットと、1月25日に着陸したオポチュニティーの2台態勢。オポチュニティーは、薄い岩石が積み重なった地形などを詳しく調査してきた。これまでは、過去に大量の水が存在したことを示唆する程度の証拠しか見つかっていない。
◎仏研究チームが最遠の銀河を発見(2004年3月1日、産経新聞)
地球から約132億3000万光年離れ、これまで見つかったものとしては最も遠い銀河を、南米チリの大型光学望遠鏡VLT(口径8.2メートル)を使って発見したと、フランスなどの研究チームが1日、発表した。
この銀河からの光は132億3000万年前に出て地球に届いた。研究チームは「宇宙は137億年前にできたと考えられており、宇宙誕生から4億7000万年後の、生まれたての銀河の姿をとらえた」としている。
この銀河は活発に星をつくっているが、重さは太陽系が属する天の川銀河の1万分の1程度。太陽のような恒星約1000万個からできているとみられる。
これだけ遠方の銀河の光は弱すぎて、普通は口径40〜80メートルもの望遠鏡でなければ見えない。研究チームは、重い天体のそばで空間がゆがみ、向こう側からの光が増幅されて見える「重力レンズ」を利用。地球から30億光年先にある銀河団の重力レンズによって25〜100倍の明るさになった銀河の光を、近赤外線の波長で観測するのに成功した。
◎太陽系外縁部に新小惑星、めい王星以来、最大(2004年2月21日、産経新聞)
地球から約70億キロ離れた太陽系の海王星やめい王星より遠い外縁部に、直径がめい王星の6〜7割の小惑星が存在することを米カリフォルニア工科大などのグループが20日までに確認した。
2004DWと呼ばれるこの新天体は、海王星の軌道の外側に広がり、地球など太陽系の惑星が形成された時に残された物質が集まった「カイパーベルト」という場所にあった。明るさは18.5等級と非常に暗い。
直径は推定で1400〜1600キロ。同グループが2002年にカイパーベルトで見つけた直径約1300キロの小惑星クワオアーよりも大きく、太陽系内で見つかった天体としては1930年に発見されためい王星以来、最大だという。
カイパーベルトでは氷でできた小惑星が多く見つかっており、2004DWもこの1つとみられている。(共同)
◎冥王星の外側に新たな大型小惑星(2004年2月21日、日本経済新聞)
太陽から最も遠く離れた惑星、冥王(めいおう)星の外側を回る新たな天体を発見したと米研究グループが発表した。1930年に冥王星が見つかって以来、太陽系で発見された最大の天体だとみられる。
米カリフォルニア工科大のマイケル・ブラウン博士らが米パロマー山天文台などを利用して発見し、「2004DW」と名付けた。新天体の直径は1400キロメートル程度とみられる。
ブラウン博士らは2002年にも冥王星の外側を回る小惑星「クワウワー」を見つけているが、クワウワーの直径は推計約1250キロメートル。新たに見つかった2004DWの方が一回り大きいと同博士らはみている。
2004DWは太陽から43億〜75億キロメートル離れたところを楕円(だえん)を描きながら、約252年かけて周回している。冥王星の外側には、彗星(すいせい)の巣と呼ばれる「カイパーベルト」が広がっており、今回見つかったような大型の小惑星がほかにも存在するとみられている。
◎観測史上もっとも遠い銀河を発見、米の研究グループ(2004年2月16日、読売新聞)
観測史上もっとも遠い、地球から約130億光年離れた銀河を、米・カリフォルニア工科大学の研究グループが発見した。日本の東北大、国立天文台のチームが昨年「すばる望遠鏡」で観測した128億3000万光年の記録を塗り替える成果だ。
宇宙の年齢は約137億年とされている。誕生後7―10億年くらいまでは、星や銀河から光が発せられても、周囲のガスに吸収される「暗黒時代」が続いたと考えられている。今回見つかった銀河は「暗黒時代」の終了直前、誕生から7億5000万年後の宇宙の姿を現していることになる。
米のグループはハッブル宇宙望遠鏡と、「すばる」と同じハワイ・マウナケア山頂にあるケック望遠鏡を使った。巨大な重力の銀河団が周囲の空間をゆがめて凸レンズのように働いて後ろの天体を大きく見せる「重力レンズ」現象を活用し、天の川銀河の50分の1しかない非常に暗く小さい銀河の観測に成功した。
◎地球から約130億光年の銀河(2004年2月16日、産経新聞)
地球から約130億光年離れた、最も遠いとみられる銀河を見つけたと、米カリフォルニア工科大などの研究チームが15日発表した。左上の白い線に囲まれた部分にほのかに写っており、直径約2000光年。ハッブル宇宙望遠鏡とハワイのケック望遠鏡でとらえた。宇宙は138億年前に誕生したとされるが、この銀河は、その7億5000万年後というこれまで見つかった中では最古のもので、宇宙誕生後に続いた暗黒時代が終わり、最初の銀河や星が輝き始めた時代だという。
◎大規模磁気嵐の危険警告、太陽で爆発、過去30年で最大か(2003年10月29日、産経新聞)
太陽表面で28日、フレアと呼ばれる大規模な爆発現象が発生、米海洋大気局(NOAA)は地球が激しい磁気嵐に見舞われる可能性があると警告した。
磁気嵐は、フレアで発生した電気を帯びた粒子が地球に到達し電離層を乱す現象。通信や放送の障害、電子機器の誤作動、停電などの原因となるほか、人工衛星が影響を受けることもある。一方、中緯度帯でもオーロラが発生しやすくなる。
NOAAによると、今回は、カナダの一部で停電などを引き起こした1989年の大規模なフレアより規模が大きく、過去30年間で最大の可能性もある。磁気嵐は29日から30日にかけて地球に到達、NOAAの5段階の分類で最も激しい磁気嵐となる可能性が高いという。
米東部時間の28日午前6時10分(日本時間同日午後8時10分)ごろ、太陽観測衛星「」が太陽の表面で巨大フレアの発生を観測。同時に、電気を帯びた大量のガスが噴き出すコロナ質量放出という現象も確認した。
磁気嵐は24時間近く続くと予測され、NOAAは、送電線や変圧器の電圧異常やテレビやラジオ放送、カーナビにも使われる衛星利用測位システム(GPS)の障害などを警告している。
フレアに伴う磁気嵐では、日本でも過去に、火星探査機「のぞみ」やエックス線天文衛星「あすか」、放送衛星「ゆり3号a」に障害が発生、機能を停止する被害が出ている。(共同)
◎欧州初の月探査機衛星打ち上げ、イオン化燃料使用(2003年9月28日、朝日新聞)
欧州宇宙機関(ESA)は27日(日本時間28日)、欧州初の月探査機スマート1(重さ約370キロ)など三つの衛星を載せたアリアン5ロケットを南米のフランス領ギアナから打ち上げた。スマート1は、月まで1年半かけて飛行する予定。月の水や氷の有無を調べるほか、イオン化させた燃料を使うエンジンの試験を主目的にしている。
スマート1は、イオン化させた燃料を電気的に加速させ、噴射させて進むシステムを使って飛行する。このシステムは、長い時間をかけると大きな加速度を得ることができ、未来の惑星探査技術として期待されている。
◎カシミール効果を測定(1997年2月24日、朝日新聞)
「何もない空間」のはずの真空に潜むエネルギーが引き起こす現象を精密測定することにアメリカ、ワシントン大学の物理学者が成功し、アメリカの物理誌「フィジカル・レビュー・レターズ」に発表した。「カシミール効果と呼ばれ、予言されたのは半世紀前。基礎にある「真空の変化」と言う考えは、宇宙論や素粒子論など物理学の様々な分野で応用されている。
この現象では、真空の中に二枚の金属板をごくわずかに離して置くと、万有引力の他に、板を引きつける微小な引力が働く。オランダの物理学者カシミール博士が1948年に理論的に予言した。
量子力学が研究される前は、真の真空は物もエネルギーもない空間とされた。しかし、量子力学では「ある量の組み合わせは、同時には確定しない」という不確定性原理のために、完全な真空にも「零点振動」と呼ばれる電磁波などのわずかな揺らぎと、それにともなうエネルギーが残ることが分かった。このエネルギーは、通常は見えないが、カシミール博士は、金属板を引きつける力となって働くはずだと考えた。
零点振動は、様々な波長で振動している。しかし、板の間の空間は、板によって振動の波長が制限されるために、板の外側に比べて振動のエネルギーが小さくなる。外側の、より大きなエネルギーが板を内向きに押すはずだと考えたのだ。予言の10年後に、引力が実際に存在することが確認されたが、理論値とは異なる値だった。ワシントン大学のラモロー博士は、表面に銅と金を蒸着した円形の石英版を使った。直径は一方が2.54cm、もう一方が4cm。1μmほど離したこの二枚の間に、通常の電磁気力などの他に、カシミール博士の予言と5%しか違わない10ng重ほどの力が働いていることを確かめた。
◎宇宙は平らか(1996年5月15日、朝日新聞)
アインシュタインの相対性理論によれば、重力には空間を曲げる効果がある。宇宙空間が平らになるには、宇宙の広さに対して物質の密度がちょうど良い大きさでなければならない。
空間が平らだと、平行線は決して交わらず、三角形の内角の和は180度になる。地面は一見、平らに見えるが、東京とハワイとニューヨークを結ぶ三角形を描けば、内角の和は180度より大きくなり、地球が曲がっていることが分かる。この場合、曲がり方が正であるという。平行線は遠くへ行くほど狭くなり、いつかは交わる。これを宇宙空間に当てはめると、物質の密度が大きい場合に当たる。逆に密度が小さい場合は、平行線は遠くに行くほど広がり、曲がり方が負であるという。
銀河などの運動の観測では、物質密度は宇宙空間が平らになるのに必要な大きさの10分の1しかないことが分かっている。ビッグバン理論の予測でも、星など普通の物質の量はそれくらいになる。
もともとのビッグバン理論に基づく宇宙のゆっくりした膨張では、初めにわずかでも空間が曲がっていると、曲がり方は膨張とともに激しくなる。だが、実際の宇宙は観測で曲がっているかどうか決めるのが極めて難しいほど、平らに近い。この謎は、インフレーション理論が正しければ解決するという。宇宙が最初に超高速で急膨張してしまえば、地球から観測できる程度の範囲は平らになるのが当然だからだ。
宇宙が曲がっているかどうかを確かめるのに、遠くにある銀河の数を数える方法がある。曲がり方が負になるほど望遠鏡の視野に入る遠くの面積は広くなり、正だと狭いからだ。しかし東京大学理学部天文学教育研究センターの吉井譲教授は、各国の天文台での観測結果をもとに、遠くの銀河の数は多すぎて、宇宙の密度が小さくて曲がり方が負だとしても到底、説明しきれないことを指摘した。計算で、物質の重量と宇宙項を合わせて宇宙が平らになる場合が、観測された遠方の銀河の数と一致し、世界の研究者の間で評判になった。宇宙項には遠くの銀河の数を多く見せるほか、重力と同じように空間を曲げる効果もあって、物質の密度が足りない分も補える。
宇宙がもし、平らでないとすると、インフレーション理論に不自然な調製を加えなければならない。宇宙項がある方が都合がいいが、宇宙項を一切考慮せず、未知の素粒子など見つかっていない物質の重力で、宇宙が平らになっていると考える研究者もいる。一方、物質密度の低い、負に曲がった宇宙でも構わないという説さえある。
◎宇宙の温度(1996年5月8日、朝日新聞)
ビッグバン理論によると宇宙は膨張すると、その大きさに比例して温度が下がる。理論の提唱者たちは現在の宇宙が絶対温度で数度のはずと予言した。1965年、絶対温度約3度に当たるマイクロ波という電波が宇宙のあらゆる方向から来ているのが見つかり、宇宙背景放射と呼ばれるようになった。
これはビッグバンから数十万年後、宇宙が約3000度だったころの名残と考えられている。数万度以上だったとき、水素など元素は原子核と電子がバラバラに飛び回るプラズマ状態。光や電波は電子と衝突し、散乱され、外に出てこない。約3000度まで下がると電子は原子核と安定な原子を作り、宇宙はこの波長の光で満ちた。このとき、宇宙は今の1000分の1ぐらいの大きさだったという。
理論を裏付けた宇宙背景放射は一方で、あらゆる方向の強さが1万分の1以下の差で一致するという新たな謎を生んだ。宇宙の始まりが均一でなかったとすると、ビッグバンの数十万年後、温度が均一になることができるのは光が届く数十万光年の範囲だけ。今、観測可能な百億光年以上の広さで背景放射が均一なことは説明できない。
宇宙が初めから均一であったとすれば均一でもよい。しかし、証明する理論がない。この新たな難問は、インフレーション理論によって解決できる。物質や電波は宇宙の中を高速より速く動けないが、宇宙空間そのものが光より速く膨張することは禁じられていない。最初、部分的に均一だった範囲が急膨張すれば、結果的に光が到達できる以上の広い範囲が均一になる。
1990年代の初め、アメリカ航空宇宙局(NASA)の宇宙背景放射探査衛星コービーは背景放射に約10万分の1のわずかなでこぼこがあることを確かめた。高温の部分は物質の密度も高い。最初は小さな密度差でも、重力でさらに物質が集まり、次第に銀河団などが生じたと考えられる。
コービーの観測したでこぼこの大きさや分布はインフレーション理論の予測と一致した。宇宙には銀河など数億光年にわたって物質が密集する場所と、ほとんど物質のない空虚な場所が存在する。巨大な構造の差も、宇宙の初めにあった小さなでこぼこが急膨張で引き伸ばされたと解釈すれば説明は可能だ。
コービーは数億光年のおおまかなでこぼこを観測しただけだが、イギリス、ケンブリッジ大学のポール・スコット博士らは1996年3月、電波望遠鏡で数千万光年単位の細かいでこぼこをとらえたと発表した。このデータの解析から、インフレーション理論の検証や、銀河の誕生に迫る新たな情報が得られるかもしれない。
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