割り箸を綺麗に割る方法

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更新日:
 2011年5月9日






◎割り箸を綺麗に割る方法(2011年5月10日)

 先日、テレビ朝日の「しるしるみしる」という番組で、割り箸を特集していました。その中で、割り箸を上手に割る方法(綺麗に左右均一になるように割る方法)を開設していました。
 解説をしていたのは、芝浦工業大学の古川修(ふるかわ・よしみ)教授です。古川教授は、昭和23年3月23日、東京生まれで、東京大学を卒業後、ホンダの技術者として4WS、人間型ロボット、先進安全運転支援システムなどの革新技術の研究開発責任者を歴任したそうです。2002年4月から芝浦工業大学の教授に着任しています。学科は、芝浦工業大学システム工学部機械制御システム学科のようです。本業以外にも蕎麦栽培、グルメ記事執筆、バンドでライブ活動など、多方面で活躍されている方だそうです。
 残念ながら、何故、その方法で綺麗に割り箸を割ることができるのか、という材料力学的な観点からの解説がテレビ放送ではカットされていました。(私は、この点が、非常に興味があったのですが)インターネットで古川教授のブログを見つけましたので、下記に転載させていただきました。

◎簡単に綺麗に割り箸を割る方法

1. 割り箸を水平に持つ。先端が左、根本が右方向になるように向け、上下に割れるようにする。

2. 先端からスリーフィンガーくらいの位置で、右手が下、左手が上になるようにして、上下同じ位置(箸)をつまむ。

3. ゆっくりと静かに左手を上に持ち上げていく。この時、右手は動かさない。(ここが重要な点!)

 これで、「綺麗に割れるはず」、だそうです。

 では、何故この方法で割れるのでしょうか?

 実は、それぞれの動作に材料力学的な配慮があるそうです。下記が古川教授の解説です。

A. 割り箸が割れる原理
 箸の先端近くを上下に離すと、箸の根本にモーメントがかかり、それによって引っ張り応力が発生します。その応力が、箸の材料の破断強度を上回ると割れが発生します。

B. 綺麗に割るための動作原理

1. 水平に箸を位置して上下に離す理由
 破断させる応力が均等に、しかも、箸の軸に垂直に作用することが重要です。
 そのためには、箸をゆっくりと引っ張って、静的な荷重だけが作用することが望ましいです。
 一気に割ろうとして、いきなり力を入れると、動的な荷重が片方だけに作用することが多く、箸は荷重が大きい方に斜めに割れてしまいます。
 箸を水平に持って、上下に割るのは、ゆっくりと力をかけるための重要なポイントです。この方法で箸を割ろうとすれば、人間工学的に、ゆっくりと力をかけるための腕の力を出しやすいのだそうです。
 一方、左右に箸を引っ張ると、力のかけ方がコントロールしにくくなるのだそうです。

2. 先端からスリーフィンガーくらいの位置を引っ張る理由
 割り箸は、どんな製品であっても、左右の太さが完全には一致していません。そこまでの精度を求めて製造していませんから、どちらかがほんの僅か、太くなっているはずです。
 この状態で、先端を引っ張ると、左右の箸の根本に伝わるモーメントが不均一になり、応力の方向も斜めになってしまいます。
 逆に、箸の根本近くを引っ張ろうとすると、左右の箸に同じモーメントをかけるには、かなり強い力が必要となり、この場合は、ゆっくりと荷重をかけることが難しくなります。
 そこで、この両者のバランスポイントとして、箸の先端からスリーフィンガーくらいの位置がベストとなります。

3. 右手は動かさない理由
 左右の腕を同時に動かすと、ゆっくりと力をかけるためのコントロールが複雑になり、また、難しくなります。利き手の右手は止めておいて、左手でゆっくりと力をかけて、動的な荷重がかからないようにするのがコツです。

 ということで、割り箸の材料の強度、割れる原理、力のかかり方、人間の動作や癖、などを考慮して考えられた素晴らしい方法だということが分かりました。
 やってみると、大したことではありませんので、簡単に行うことができます。そして、実際に、綺麗に箸が割れました。今後、ずっと綺麗に箸を割ることができることでしょう。古川教授に感謝です!