化学用語辞典

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更新日:
 2010年8月13日






◎90%死滅時間(D値:decimal reduction time)
 ある処置によって対象微生物の90%を死滅させるために必要な時間(一般に分で表す)である。上で述べたように微生物を常用対数で表すと、ひとつの処理によって生き残る微生物は、最初の数の大小にかかわらず同じ勾配をもって直線的に減少する。
 90%死滅とは、10%が生き残ること、あるいは生きた微生物の数が1/10に減ることでもある。つまりある処理によって、たとえば100,000個の微生物が10,000個、100個が10個に減じることである。したがって、グラフをつくれば、D値は図より簡単に求めることができる。

◎ABS樹脂:ABS resin
 スチレン(約45%)、アクリロニトリル(約25%)、ブタジエン(約30%)の共重合樹脂。特にブタジエンの比率をかえることにより、性質は大幅に変化し、高衝撃品種から高剛性品種までできる。特殊グレードとして耐熱、透明、メッキ用のグレードがある。

◎ARコート:Anti-Reflection coat
 低反射帯電防止コート。OA機器のディスプレイ表面(ガラス、アクリル、ポリカーボネートなど)に施される表面処理のこと。ノングレア処理とも呼ばれる。

◎AS樹脂:AS resin
 スチレンモノマーとアクリロニトリルの共重体であり、GPPS(ポリスチレン)にほぼ近い透明性をもつ。GPPSと比較して、強度、耐候性、耐薬品性、耐熱性などに優れている。

◎BOD:Biochemical Oxygen Demand(1996年1月19日)
 生物化学的酸素要求量。最も一般的な水質指標の一つ。水中の有機物などの量を、好気性バクテリアが、その有機物を酸化して分解する時に必要とする酸素の量で表したもので、特定の物質を示すものではない。単位はO mg/L、またはmg-O2/Lだが、通常は、mg/Lと略される。一般に、BODの値が大きいほど、その水質は悪いと言える。
 河川の水をしばらく放置し、水中の微生物をそのまま繁殖させ、その時に消費される溶存酸素量を測定する。水中の有機物が微生物によって分解されるが、この時、酸素が消費されるため、消費酸素量をもとに水中の有機物量が分かる。
 きれいな河川では、BOD、CODともに2ppm以下でなくてはならない。5ppmを越えると、肉眼で濁っていることが分かる。また、5ppm以上ではバクテリアによる分解はできなくなるため、水は浄化されない。

◎CALS
 1985年に米国防総省が武器の開発や調達にあたって導入し、産業界に広がった。同省は「Computer Aided Logistics Support」としていたが、最近は「Commerce At Light Speed」(電子スピードでの取引)とするのが通例。EC(Electronic Commerce)と呼ばれることも多い。

◎COD:Chemical Oxygen Demand(1996年1月19日)
 水中の有機物を酸化剤(過マンガン酸カリウム、または二クロム酸カリウム)で酸化し、その必要量を相当酸素量に換算したもの。単位はppmまたは、mg/Lを使用する。この酸素量は、水中の有機物量に比例するため、水質汚濁の目安として利用される。
 被酸化物質には、各種の有機物と亜硝酸塩、硫化物などの無機物があるが、主な被酸化物は有機物である。そのため、CODが高いほど有機物量が多いといえる。しかし、還元性の無機物によってもCODは高くなるため、CODが高いからと言って、水質が悪いとは言い切れない。また、酸化剤の種類と濃度、酸化時の温度や時間、有機物の種類や濃度によっても測定値が異なることがある。
 類似した指標にBODがあるが、BODとの違いは、CODが有機物と無機物、両方の要求酸素量であるのに対し、BODは生物分解性有機物のみの酸素要求量であるという点である。また、CODは30分~2時間程度の短期間で求められるのに対し、BODは長い時間を要するため、CODがBODの代替指標として用いられることもある。
 きれいな河川では、BOD、CODともに2ppm以下でなくてはならない。5ppmを越えると、肉眼で濁っていることが分かる。

◎DBP吸収量、よう素吸着量
 カーボンブラック、その他のゴム、プラスチックへの添加剤としての機能に関係する物性値。DBP吸収量は、堆積するカーボンブラックの空隙を満たすに要する DBP(Dibutylphtalate)の量から、粒子間のつながり、または凝集による構造の程度を示すもので、単位は ml/100gで表される。よう素吸着量は、カーボンブラック1g当たりに 吸着されるよう素の量をいい、カーボンブラックの比表面積に対応した値である。単位は、mg/gで表される。

◎Eガラス:E-glass
 無アルカリガラスと呼ばれ、電気的に安定で、機械的な特性に優れる。繊維化が容易なため、単に「ガラス繊維」と言う場合は、ほとんどEガラス繊維を指している。

◎EL、エレクトロルミネセンス:Electro Luminescence
 電気照明技術のひとつにエレクトロルミネセンス(EL)があり、パネル照明として利用されている。この照明装置は、プラスチックなどの薄い層に蛍光物質の粒子をまぜあわせ、2枚の電極ではさみこんだ構造である。電極の1枚は透明で、ガラス板などにスズの酸化物を薄く塗布したものである。この2枚の電極に交流電圧をくわえると、電流が蛍光物質をとおってながれるときに発光する。ELは面全体が発光するため、時計の文字盤や階段の踏み板を明るくしたり、壁全体を光らせるなどさまざまな応用が可能である。ELインキとしてスクリーン印刷でも応用されている。

◎EVA樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体:ethylene vinyl acetate copolymer
 エチレンと酢酸ビニルを共重合した熱可塑性樹脂。通常酢酸ビニル含量40%程度までのものが用いられる。酢酸ビニル含量の少ないものは低密度ポリエチレンに近い性質を示すが、より強靭性を示す。酢酸ビニル含量が多くなるに従って柔軟性を増し、ゴムに近い性質を示すようになり、履物やレザーなどの雑貨やホットメルト接着剤などの用途に使用される。インキ受理性には難がある。

◎EVOH樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体:Ethylene-Vinylalcohol-Copolymer
 主に多層フィルムとして食品包装材に使用される。またブロー成形ボトル用としても使用される。商品名「エバール」(クラレ)。EVAをけん化(加水分解)したもの。高バリヤー性樹脂。組成比により水に可溶なものもある。

◎FRP(繊維補強樹脂、ガラス繊維強化プラスチック:Fiber Reinforced Plastics)
 樹脂にガラス繊維を添加することにより、材料の脆さ、強さおよび熱変形温度の向上を目的として強化されたプラスチック材をいう。繊維を補強材とする強化プラスチックの総称。通常、添加する繊維の長さ、配合比率、成形品の分散、配向などにより物性強度が変化する。
 最も一般的なものとして不飽和ポリエステル樹脂にガラス繊維を配合したものがある強度に優れ軽量であることから浄化槽浴槽等の住宅機材船艇自動車タンク類に使用されている。
 炭素繊維:CFRP、ガラス繊維:GFRP、アラミド繊維、ボロン繊維などがある。結晶性プラスチックの補強強化は著しい。収縮率の減少。剛性(曲げ弾性率)の向上。強度の向上、伸びは減少する。難燃性の低下。ガラス繊維が灯心になる。表面平滑性、光沢の低下。

◎IC:Integrated Circuit(2000年1月19日)
 集積回路。トランジスタ、抵抗、コンデンサ、ダイオードなどの素子を集めて基盤の上に装着し、各種の機能を持たせた電子回路。1959年に考案され、現在では様々な機器に組み込まれている。1チップに収められた素子数が数千~数万程度のものをLSI、10万を超えるものをVLSI、100万を超えるものをULSIと呼ぶことがある。

◎ISO:International Standard Organization
 国際標準化機構の略。国連の関連機関で、様々な領域に渡る国際規格のための組織。工業製品の国際規格化を目的として1974年にスイスのジュネーブに設定された団体。
 または、ここで制定された規格のことを指す。多くは、ISO9000などのように規格そのものを表す番号を付けて、規格の名称としている(ISO9000:品質保証規格、ISO14000:環境管理規格)。

◎ITO:Indium Tin Oxide
 インジウム・スズ酸化物。透明電極材料や赤外線反射膜として広範囲の需要を持つ酸化インジウム系透明導電膜のうち、ITO透明導電膜は導電率向上のため少量のスズをドープしたものである。
 ITO膜はSnO2膜と比較しても可視域中央部で最も透明な材料。導電性、透明性、加工性に優れた材料。液晶カラーディスプレイの半導体透明電極に用いられている。
 ITO材は、一般に、金属のインジウムから電解法で酸化インジウムを作り、さらに酸化インジウムに10%程度の酸化スズを混合、焼結することによって製造する。

◎ITOフィルム:ITO film
 ITO(酸化インジウム・酸化スズ)を蒸着したフィルムのこと。透明導電フィルムとして、液晶ディスプレイ、カラーフィルター、タッチパネル、太陽電池、調光材料、電磁波遮蔽、赤外線遮断などに幅広く利用されている。

◎I.U.(1996年1月19日)
 酵素単位。酵素活性を表す単位。酵素反応の最適条件下で30℃、1分あたり1μmolの基質を交換させる量。

◎LNG:liquefied natural gas
 液化天然ガス。主成分はメタンであり、天然ガスを精製後、加圧冷却して液化したもの。硫黄分が全く含まれていないため、クリーンエネルギーとしての利用価値が高い。各種燃料及び化学原料として使用されている。液体。

◎LPG:liquefied petroleum gas
 液化石油ガス。蜷ャ分はプロパンまたはブタンであり、天然ガスや石油精製から得られるガスを加圧冷却して液化したもの。各嵓R料及び化学原料として使用されている。液体。

◎LSI:Large Scale Integration(2000年1月19日)
 ICのうち、素子の集積度が1,000個~10,000個のもの。

◎MDI:diphenyl methane diisocyanate
 硬質ウレタンフォーム、ウレタンエラストマー、ポリウレタン塗料などの原料。アニリン、ホルマリン、ホスゲンを原料として製造される。固体。

◎NGL:natural gas liquefied
 天然ガス液と訳されるが、通常はコンデンセートあるいは天然ガソリンと呼ぶ。天然ガスには、常温・常圧下では液体であるような炭化水素を含んでいるものがある。これをセパレータと呼ばれる分離装置でガスと液体炭化水素に分離する。この液体がNGLであり、ペンタン以上の重ソ炭化水素の混合物である。なお、ガスはさらに分離精製することによってエタン、LNG、LPGとなる。NGLには油田系とガス田系があり、油田系NGLは性状が軽ソナフサとほぼ同等であることから軽質NGL、ガス田系NGLは灯軽油留分を多く含むため質NGLと呼ばれている。欧米等ではエチレン用を主体とする化学原料及び製油・燃料用として使用されており、わが国でも一部使用している。なお外国ではLPGを含めプロパン以上の重ソ炭化水素をNGLとすることが多い。液体。

◎NL(Negative List)規制
 ネガティブリストとは、使用してはならない原材料のリストのこと。

◎PETボトル
 PETボトルは、透明性と適度のガスバリヤー性をもっており、またガラスびんに比べて耐衝撃性、軽量性に優れているため、炭酸飲料、果汁飲料、生ビール用の大型ボトルやソース、ドレッシング、食用油、日本酒、化粧品、シャンプー、洗剤、医薬品などの容器として多用される。化粧品や酒類のボトルの印刷にスクリーン印刷が用いられている。

◎PVD:Physical Vapor Deposition(2000年1月19日)
 PVDとは500℃以下の温度で強固な膜を形成させる表面処理技術です。物理的な方法でコーティング物質を蒸発させ、窒素ガスなどと反応させて成膜するためPhysical Vapor Deposition(物理的蒸着)と呼ばれています。
 PVD処理後の膜厚はわずか1~4μmになるので、部品の寸法精度やシャープエッジ性は十分に維持することができます。また、硬度は超硬合金にも勝る2,300~3,000Hvの硬度を示し、耐摩耗性とともに密着性や弾力性にも優れます。

◎RGB
 色光の3原色、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)を略してRGBという。

◎UVランプ:UV lamp
 UVランプとして主に使用されているのは、高圧水銀灯とメタルハライドランプである。ランプの発光スペクトルは、インキの硬化性に大きな影響を及ぼす。UVランプは紫外線のみならず可視光や赤外線も発光しており、紫外線の発生効率は20~30%である。この紫外線の中でUVインキの硬化性に有効な波長域は、320~400nmの長波長域と考えられている。これは長波長の方が透過性に有利であることと、UVインキに使用される顔料が365nm近くに最大透過率を示すものが多いことによる。従って膜厚の厚くなるスクリーン印刷では、長波長の発光量が多いメタルハライドランプが内部硬化性の点で有利である。

◎UVランプ管理:UV lamp check-up
 UVランプの寿命は、紫外線強度(UV照度)が初期の70%になった時と考えられており、およそ1000~1500時間位である。インキの硬化性を管理するには、ランプ管理も合わせて行わなくてはならない。そのために紫外線強度計か紫外線光量計(UV積算光量計)で定期的に測定を行う必要がある。

◎VLSI:Very Large Scale Integration(2000年1月19日)
 ICのうち、素子の集積度が10,000個を超えるもの。

◎アクリル樹脂:Acrylic Resin
 プラスチックの一種。アクリル酸やメタクリル酸などの不飽和カルボン酸と、それらのエステル、アミドなどの共重合から合成されるものの総称。加熱によって軟化し、冷却するとふたたび硬化する熱可塑性樹脂で、成形加工が容易である。

◎アクリル繊維:polyacrylic fiber, acrylic fiber
 アクリロニトリルを主成分とする重合物を紡糸した合成繊維。アクリル繊維は、ナイロン、ポリエステルとならんで、代表的な合成繊維である。アクリロニトリルを重合して溶媒に溶かし、小さな穴からおしだして糸にする。染色は難しいが、耐候性が強く皮膚になじみがよいので、上着にも下着にも使われる。軟らかく毛に代わる繊維としてセーター、毛布、カーペット等に使用されている。

◎アスベスト:asbestos(1996年1月19日)
 石綿とも言う。自然界に存在する繊維状物質の総称。以下の特徴を持つ。
(1)繊維状で紡織性を有する。
(2)耐熱性に優れている。
(3)曲げや引っ張りに強い。
(4)耐薬品性に優れている。
(5)熱絶縁性を有している。

◎アスファルト
 天然または石油精製から得られる瀝青を主成分とする、半固体あるいは固体の暗褐色ないしは黒色の粘着性物質。通常舗装用アスファルトといわれるものは、石油精製から得られるストレートアスファルトである。

◎アセチレン:acetylene
 クロロプレン、酢酸ビニル等の主要原料。カーバイドに水を反応させて製造されるが、天然ガス等を原料とする製法もある。気体。

◎アセチレン系炭化水素:acetylenic hydrocarbon
 CNH2n-2分子内に三重結合をもった鎖状炭化水素で、きわめて反応性に富んでいる。アセチレンが代表的な例。

◎アセテート:acetate
 セルローズ(天然繊維)と無水酢酸を原料として製造される化学繊維。

◎アセトアルデヒド:acetaldehyde
 酢酸、酢酸エチル等の主要原料であり、エチレンを原料として製造される。液体。

◎アセトン:acetone
 メタクリル樹脂メチルイソブチルケトン、ビスフェノールA等の原料やアセテート等の溶剤に使用される。プロピレンを原料として製造される。液体。

◎アセテート:acetate
 酢酸セルロース(セルロースアセテート)によってつくられる半合成繊維やフィルムの略称。アセテートの用途には、衣料用繊維のほかに、写真用フィルムのベース、ビデオテープ、磁気テープ、フロッピーディスク、塗料、プラスチック、煙草のフィルターなどがある。

◎アゾ化合物:azo compound
 分子内にアゾ基をもつ有機化合物の総称。アゾ化合物のうち芳香族アゾ化合物は染料、顔料として重要である。天然には存在しない化合物だが、合成は比較的に容易。合成染料の約半数はアゾ染料によって占められている。

◎アゾ系顔料:azo pigment
 アゾ基(-N=N-)をもつ有機顔料の総称。その構造中にスルホン酸基、カルボン酸基などの可溶性基をもつものと、持たないものとの違いで、溶性アゾ顔料(アゾレーキ)と不溶性アゾ系に大別される。一般にアゾ系顔料に共通する性質として、次のようなことがいえる。
①耐光性はあまり強くなく、淡色ではさらに低下する。
②着色力は無機顔料より高い。
③水には一般に不溶だが、有機溶剤、可塑剤などには可溶なものもある。
④耐熱性は一般に200℃以下で、250℃以上のものは少ない。

◎圧空成形(圧縮空気圧成形)
 真空成形とならんで広く利用されている熱成形の一成形法で、加熱して軟化させたプラスチックシートを固定し、圧縮空気の力でシートを引き延ばして型に沿わせ、成形品を得る方法をいう。真空の力でシートを引き延ばして成形する場合は真空成形という。

◎圧縮成形法:compression molding method
 熱硬化性樹脂の成形に用いられる加工法のひとつ。加熱した金型に原料樹脂を入れた後、圧縮成形機を用いて金型を締め付け、化学反応を起こさせて硬化させ、成形品を取り出す。特に強度を必要とする場合や少量生産の時に用いられる。

◎アニーリング(アニール):annealing、anneal
 プラスチック成形品の残留応力を取り除くために、成形品を軟化点近くまで加熱した後に徐々に冷却する処理方法。残留応力が残っていると、印刷の際にクラック発生などのトラブルが発生することがあるため、その対策として実施される。

◎アノード、カソード(1997年1月2日)
 cathode :キャソード、陰極(-)
 anode :アノード、陽極(+)

◎アフィニティ・リガンド(1996年1月19日)
 特定の蛋白質分子を選択的かつ強く結合する分子。

◎アミノ酸
 蛋白質の構成要素。生物を構成するアミノ酸は、全て-COOH基の隣の炭素上に-NH2を持つα-アミノ酸。酸と塩基の両方の性質を示す。分子量100~200程度。
 アミノ酸や糖は水に溶解するが、エタノールなどの有機溶媒にはほとんど溶解しない。これは、アミノ酸や糖は水分子とイオン結合や水素結合して水和するが、有機溶媒の分子とは結合しないためである。すなわち、物質の溶解性は溶媒との親和性によって決まる。

◎アルキド樹脂:alkyd resin
 プラスチックの一種。2個以上の水酸基-OHをもつ多価アルコールと、2個以上のカルボキシル基-COOHをもつ多塩基酸とが重合した構造をとる。一般には、多価アルコール(alcohol)と多塩基酸(acid)とのエステル結合によって生成される樹脂。液体または固体。
 アルキドという言葉はアルコール(alcohol)と酸(acid)を合成したalcidが語源である。アルキド樹脂に脂肪酸、乾性油、フェノール樹脂などをくわえ、耐水性などを改良したものが、実際の用途に用いられる。アルキド樹脂は成形材料に適さず、大部分が塗料として用いられる。接着剤などにも利用される。

◎アルコール:alcohol
 一般には、飲料用、薬用に使われるエタノールを指すが、正確にはメタノール、ブタノール、オクタノール、イソプロパノール、高級アルコール等の総称である。液体。

◎アルコールとフェノール(1997年1月2日)
 官能基OHがアルキル基に結合したものがアルコール。アルール基(芳香環)に結合したものがフェノール。OH基があるため、水にも溶ける。アルコールは酸、フェノールは弱酸。

◎アルミナ:alumina
 酸化アルミニウム Al2O3の通称。工業的にはボーキサイトなどから製造する。白い粉末で,アルミニウムの精錬原料。研磨材・耐火材料としても使う。天然には鋼玉やルビー・サファイアとして産する。礬土(ばんど)。

◎アンモニア:ammonia
 硫安等の窒素肥料、アクリロニトリル等の原料である。原油、ナフサ、天然ガス等から得られる水素に窒素を反応させて製造される。気体。

◎イオン化傾向:ionization tendency
 金属が液体(とくに水)と接する時、電子を放出して陽イオンになる傾向のこと。金属元素の電子(自由電子)の居心地の良さの目安になる。水に対するイオン化傾向を大きさの順に並べた金属元素の序列を電気化学列あるいはイオン化列といい、Li、K、Ca、Na、Mg、Al、Mn、Zn、Cr、Fe、Co、Ni、Sn、Pb、(H)、Cu、Hg、Ag、Pt、Au の順である(りかかな、まあまあ、くろてこにすな、ひどすぎん、はっきんきん、と覚えると良い?)。イオン化傾向の実験事実は、金のイオン化が金属の中で最もおこりにくいことを示している。金原子の集団(金の塊)の自由電子は自由に動き回ることはできますが、他の場所に移動するには大きなエネルギーが必要である。

◎異性化:isomerization
 触媒等の化学的、物理的作用により化合物中の原子または基の結合の仕方を変え、分子式は同じであるが、構造式等が異なる化合物(異性体)にすること。キシレンの異性化(オルソキシレン、メタキシレンをパラキシレンにする)はその代表例。

◎イソプロパノール:isopropanol:IPA
 溶剤、消毒用アルコールに使用される。プロピレンを原料として製造される。液体。

◎イソホロン:isophorone
 C9H14O、沸点215.2℃の無色又は微黄色のケトン系有機溶剤。溶解力に優れるが、比較的臭気が強い。遅乾性溶剤、リターダーとして使用する。

◎遺伝子(1996年7月9日)
 遺伝子の本体は、遺伝情報が刻まれたデオキシリボ核酸(DNA)である。すべての細胞では、DNAに収められた遺伝情報が、いったんリボ核酸(RNA)に転写され、解読されたうえ、タンパク質を合成する。
 DNAに収められた遺伝情報は4つの記号で書かれている。それはA(アデニン)、C(シトシン)、G(グアニン)、T(チミン)と呼ばれる塩基性の化学物質である。この4つの記号はDNAテープの上に並んでいる。DNAテープは5つの炭素で作られた糖とリン酸が重合したものである。
 RNAは構成成分の糖にリボース(R)を持ち、DNAはRから酸素を1つ除いたデオキシリボース(D)を持っている。生化学の研究から、DNAを作るには必ずRNAの素材を使わなければならないことが分かっている。つまり、現存する全てのDNA生物はRNA材料からDNAを作っていることになる。このような状況証拠から、生命の起源はRNAにあったとみられている。DNA生物の見つかった38億年前よりさらに以前には、RNA生物が存在したRNAワールドがあったと考えられている。
 また、RNAはDNAにない特殊な能力がある。これまでタンパク質にしかないと考えられていた酵素活性がRNAにも備わっていることが最近になって明らかになった。これを「RNA酵素」とか「リボザイム」とか呼んでいる。こうなるとRNAは自分の情報を書き換えたり、編集したりできることになり、RNAだけで新しい情報ができあがることになる。さらに、RNAとタンパク質は直接、互いにクロストーク(交信)ができる。またRNAとタンパク質は「共有結合」をすることができるがDNAにはできない。しかし、DNAは丈夫で長持ちである。RNAは脆くてちぎれやすい。両者の違いは酸素が1つあるか、ないかだけである。情報を保管するテープとしてDNAが勝るため、RNAワールドからDNAワールドへと移行したと考えられている。現在では、ウイルスを除く全ての生物ではDNAが主体となっている。

◎引火点:flash point
 炎がふれたとき燃焼が起こる最低の温度。

◎インキジェット:ink jet
 帯電した特殊インキを微細なノズルから噴射し、電場によって偏向させ、記録紙上に文字や図柄を高速度で作る印刷技術。ジェットインキには、水性型、溶剤型、UV型があり、また染料タイプと顔料タイプがある。近年大型版を使用する少部数のスクリーン印刷の代替印刷方式として伸長が著しい。

◎印刷方式:printing method
 印刷には各種の方式があり、各々に適応する印刷インキが用意されている。色々な分け方があるが、一般的に印刷方式を中心に分類すると、下表の様になる。
版 式 印 刷 方 式 印刷インキ
凸 版 凸版 油性凸版インキ
フレキソ フレキソインキ
ドライオフセット ドライオフセットインキ
凹 版 グラビア グラビアインキ
グラビアオフセット グラビアオフセットインキ
パッド パッドインキ
平 版 オ フ セ ッ ト オフセットインキ
孔 版 ス ク リ ー ン スクリーンインキ

◎ウイルス(virus:ラテン語)(1996年7月9日)
 これまでに分かっている地球上で最も微小な「生物」。生物に寄生し、生きた細胞の内部でだけ増殖する微粒子。大きさは20~400nm程度。生体組織の最小単位である細胞を持たない。遺伝子をタンパク質の殻で覆った構造をしている。リボソームを持たないため、単独では増殖できない。感染先である宿主(ホスト)の細胞に侵入し、自分の遺伝子を組み込み、宿主細胞の複製工場を乗っ取る。つまり、ウイルスは生きた細胞がなければ増殖できない。
 ウイルスには、遺伝情報としてDNAをもつものとRNAをもつものがある。皮膚、神経、脳を冒すヘルペスウイルスや天然痘ウイルス、B型肝炎ウイルスがDNAウイルスの代表であるが、ウイルスの世界では少数である。特に、植物に寄生するウイルスはたった一つの例外(カリフラワーモザイクウイルス)を除いて、すべてがRNAウイルスである。
 ウイルスを大きく分類すると、動物性ウイルス、植物性ウイルス、細菌性ウイルスの3つに分けられる。つまり、ウイルスはウイルス以外の全ての生物に感染することができる。
 細菌性ウイルスは、バクテリオファージとも呼ばれる。これは、バクテリアを食べるという意味。

◎ウイルス進化論(1992年5月1日、読売新聞)
 ダーウィン進化論は、社会進化論や科学的進化論として疑わしいものとして考えられはじめている。ウイルス進化説を簡単に言うと「進化は、ウイルスによる伝染病」ということになる。進化は生物の遺伝子が変化しなくてはならない。これまでの進化論は、遺伝子は親から子へという垂直方向にしか移動しないと考えられてきたために、複雑な推論を必要としてきた。しかし進化を引き起こす原因として、ウイルスが種をこえて運ぶ遺伝子が生物の遺伝子に影響を与えるという事実を認めれば、単純に理解ができる。
 ダーウィン進化論で説明できないことのひとつに、キリンの首がある。キリンの化石は、首の長いものと、首の短いものしかなく、中間的な化石は発見されていない。ダーウィンの説では、中間的な化石が存在しなくてはならない。しかし、現在まで発見されていない。ウイルス進化説では、キリンはある時に首が長くなるウイルス性の伝染病になったと考えるため、中間的な化石は存在しなくてもよい。
 人間の遺伝子の中に潜んでいるウイルスを発見すれば、ウイルス進化説の正しさが証明されるし、見つからなければ否定される。このことは、ウイルス進化説が検証可能な仮説であり、検証不能の自然淘汰に頼るダーウィンの説よりはるかに科学的仮説としての価値が高い。

◎ウェザーメーター:Weather-O-Meter
 耐候性の促進試験機。正式には、サンシャインウェザー・オ・メーター(Sunshine Weather-O-Meter)という。印刷物にカーボンアーク灯、またはハロゲンランプにより強烈な光を当て、更に定期的にシャワーで水を吹き付けて雨の代わりとし、経過時間ごとの外観の変化を調べる。また、シャワーを使用しないで光の影響だけを調べる試験機には、フェードメーターやQUVがある。

◎ウェス:waste
 印刷用の版や機材の洗浄用に使う端切れ、ぼろきれ。ニット、タオル、不織布などが使われる。

◎ウレアーゼ(1996年1月19日)
 ドイツ語。尿素を加水分解して炭酸とアンモニアにする酵素。多くの生体、特にマメ科植物に多量に含まれる。1926年、ナタマメから酵素として最初に結晶化された。

◎液晶カプセルインキ:liquid crystal capsule ink
 液晶の微少なカプセルを使ったスクリーンインキ。液晶は特殊な化学物質で、熱を加えると結晶構造が変化して色が変わる性質を持っている。液晶カプセルはカプセル化されない液晶に比べ、発色の繰り返し特性が優れ取り扱いも簡単である。このインキによる印刷物は、温度表示や工業用検査医学上の体温、その他の測定検査に利用される。

◎液晶ディスプレー:Liquid Crystal Display
 液晶は電圧の変化によって光を通過させるか遮断するかを制御できるので、これを2枚のガラス板の間にはさんでディスプレーとして使用する。ただし、液晶自体は発光しないので、液晶パネルの裏にバックライトという蛍光灯と反射板をおいて照明する。このバックライトの調光板の印刷にスクリーン印刷が使用されている。液晶ディスプレーの利点としては、CRTのディスプレーとくらべて薄型であることや消費電力が小さいことがあげられ、ノート型パソコンや携帯電話などに多く利用されている。

◎液晶ポリマー:Liquid Crystal Polymer
 液晶構造を発現する高分子の総称。液晶ポリマーの特徴はその剛直鎖の配向に起因し、一般に耐熱性、すぐれた強度特性、低熱膨張性および配向状態を得やすいことであり、これらの性質を利用して、高強度、高弾性率の繊維としての応用や、成形品として前述の特性を利用し電気、電子部品などに使用されている。

◎エタノール:ethanol
 化粧品、液体洗剤、医薬品、塗料関係等の化学工業用、食酢、食品防腐剤等の食品工業用、その他試薬、消毒用などに使用されるエチレンを原料とする石油化学法と糖蜜を原料とする発酵法がある。

◎エタン:ethane
 C2H6 パラフィン系炭化水素のひとつ。天然ガス、石油分解ガス等に含まれている。米国ではエチレンの主原料として用いられている。化学原料のほか、冷媒や燃料にも使用されている。気体。

◎エチレン:ethylene
 CH2=CH2オレフィン系炭化水素のひとつで、代表的な石油化学基礎製品。ポリエチレン、エチレンオキサイド等エチレン系製品の基礎原料。製法には、ナフサの熱分解、エタンの脱水素等がある。気体。

◎エチレングリコール:ethylene glycol:EG
 ポリエステル繊維、PET樹脂、不凍液、不飽和ポリエステル樹脂等の原料エチレンオキサイドを水和して製造される。

◎エッチング:etching
 金属を酸で腐食させて削り取る加工方法。腐食させたくない部分にエッチングレジストインキを印刷しておくことにより、任意のパターンを形成できる。プリント回路板等の製造で使用される。

◎エポキシインキ:epoxy ink
 ビヒクルにエポキシ樹脂を使用したインキ。主に二液反応型として使用するが、一液型もある。金属やガラスなどの材質に対する接着力が強い。屋外で使用するとチョーキング現象が発生する。

◎塩化ビニル:Vinyl Chloride
 無色の気体。ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの原料になる。塩化ビニル樹脂(vinyl chloride resin)という場合は、ポリ塩化ビニルのことをいう。

◎炎色反応:flame reaction
 アルカリ金属や、アルカリ土類金属など、様々な金属の塩類(金属陽イオンと陰イオンからなる中性電荷の化合物)を炎の中に入れて高温に熱すると、炎が各元素固有の色を示す反応のこと。
 炎の色は、各金属に特有なので、金属陽イオンの定性分析法として利用できる。「定性分析」とは、物質の種類を調べる方法である。一方、物質の量を調べる方法を「定量分析」という。バリウム(緑)、ストロンチウム(赤)、カリウム(淡紫)、ナトリウム(黄)、銅(青緑)、カルシウム(レンガ赤)、ホウ素(黄緑)など。

◎遠赤外線(遠赤):far-infrared ray
 赤外線波長帯(760mm~0.1cm)の中の約4μm~0.1cmまでの電磁波。インキの加熱乾燥などに使用する。

◎鉛筆硬度、鉛筆引っ掻き値:hardness
 インキ膜の硬さを、鉛筆の芯で引っ掻いて調べた数値。9Hが最も硬く、6Bは最も柔らかく、硬いほうを上位とする。
 9H、8H、7H、6H、5H、4H、3H、2H、H、F、HB、B、2B、3B、4B、5B、6B(JIS K 5400 8.4 鉛筆引っかき値)

◎エンボスインキ:emboss ink
 印刷した画線を隆起状態とするためのインキ。インキ皮膜が加熱により発泡するものや、UVインキの厚盛り印刷によるもの等がある。

◎エンボス加工
 紙Box製品の表面を凸凹にした加工。

◎オーバーコートクリアー:overcoat clear:O.C.C
 図柄が印刷された後、その上に印刷する透明なインキ。オフセット印刷などにおいては、OPニス(Overprint Varnish)と称される。一般には光沢型のインキであるが、艶消型インキが使われることもある。

◎オフセット印刷:offset printing
 平版から直接に刷らないで、一度ゴムブランケットに転写してから紙に印刷する方法。平版印刷が現在この方法を用いているため、平版印刷と同義に用いる場合が多い。

◎オリゴマー:oligomer
 オリゴマーは、モノマー(基本構造分子)の繰り返し数が 2~20程度の重合体であり、プレポリマーとも呼ばれる。オリゴマーは二重結合と呼ばれる反応基を末端に 2~6個持っており、UVインキの原料として使用する光硬化性樹脂の粘度としては、低粘度液状から半固体状まで幅広く存在する。UVインキの基本物性を支配する樹脂で、代表的な種類としてポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートなどがある。

◎音速:the speed of sound
 音速(おんそく)は、物質(媒質)中を伝わる音の速さのこと。物質の種類や状態(固体、液体、気体)、温度、気圧などによってその速さは異なる。
 国際標準大気(ISA)では海面上で気温15℃での音速は約340 m/s ( = 1,225 km/h)である。
 ちなみに1気圧中の空気中の場合は近似的に次の式で求められる。
 C = 331.5+0.61t
  C:音速(m/秒)、t:温度(℃)

◎温度:temperature
 物体の温かさ、冷たさの度合を示す数値。温度は、熱平衡(ねつへいこう)を特徴づける尺度として使用される。熱平衡とは2つの物質間での熱のやり取り量が等しい状態のことである。熱平衡にある2つの物体は温度が等しいという。温度計で温度を計る場合、一定の温度を示すまで待たなければならない。この待っている時間に、暖かいもの(例:お湯)から冷たいもの(温度計)へ熱(熱エネルギー)が移動し、熱平行の状態(温度計とお湯の温度が同じ状態)になる。
 1013 hPa(1気圧)で水が凍る温度を0℃、沸騰する温度を100℃としたものがセルシウス温度である。最も低い温度は-273℃である。-273℃は絶対0度と呼ばれ、0K(ケルビン温度=絶対温度)と表す。逆に0℃は273K、100℃は373Kである。

◎改質アスファルト
 通常のストレートアスファルトに改質材を添加したもの、あるいはブローイングなどの改質操作を加えたものをいう。主なものに、ゴム入りアスファルト、熱可塑性エラストマー入りアスファルト、樹脂入りアスファルト、セミブローンアスファルトなどがある。

◎化学工学(1996年1月19日)
・反応操作(化学工学的な工程):化学反応、反応装置の研究
・単位操作(物理的な工程):物質、エネルギーの移動、固、液、気体の処理、分離操作の研究
・化学工場のシステム構成の研究

◎化学工学と工業化学(1996年1月19日)
・工業化学:化学工業に応用される化学反応の研究。
・化学工学:化学工業に必要な物理的操作の研究。

◎化学工業(1996年1月19日)
 化学工業とは、「化学反応を利用して材料を希望する物質に変化させ、製品として販売する産業」と定義できる。これに石油精製業などのような化学反応をあまり利用しない工業も含むためには、上記の定義を拡張する必要がある。つまり、「化学工業とは、化学的および物理的なプロセスを利用して原料を希望する材料物質に変化させ、製品として販売する産業」である。
 簡単に言えば、「化学変化を利用して、物質の付加価値を高める(利用しやすい形態に変える)工業」である。
 化学工業で生産するのは物質であり、物体ではない。このため、購入時には銘柄には無関心であり、どの会社の製品であっても一定の品質水準を維持していれば、その品質は同じであると認識する。そのため値段を少しでも安くする必要があり、有利に採算のとれる方法の開発が行われる。
 車などの物体を作る場合、センスやデザインなどのセールスポイントによって売ることができる。
 この「化学工業」という産業を支えている学問が「工業化学(industrial chemistry)」と「化学工学(chemical engineering)」である。

◎化学産業と日本(分離技術、vol.25(5)、p.373(1995)、青木一三(千代田化工建設(株)))
 人件費の高い先進国に適した産業は化学産業である。人件費の高い先進国に適した産業は化学産業である。自動車や電子産業は、基本的に組み立て作業であり、人件費の高い先進国には適さない。より人件費の安い国に移転していく運命にある。化学産業は基本的に技術が重要な産業であり、新たな資源とエネルギー転換技術の開発能力と資本さえあれば、競争力には人件費はさほど重要なファクターとならない。化学産業の半分は化学反応、半分は分離技術から成り立っている。

◎化学成分、強熱減量
 無機鉱産物等の化学成分の分析は、先ず試料を高温(800~1100℃)で恒量になるまで加熱する。この時、高温で分解気化する成分(例えば、結晶水、炭酸塩 類等)は、気体として放出されるので加熱の前後で試料の質量が減少する。加熱前の試料の質量に対する加熱による減量の割合を百分率で表し、これを強熱減量という。高温で加熱することにより試料中の複雑な構造の化合物も、SiO2、Al2O3 、Fe2O3、TiO2、CaO、MgO、Na2O、K2O、等のような簡単な構造の酸化物に変わるので、分析はこれらの酸化物をひとつづつ定量して行う。
 化学成分の表示は、これらそれぞれの酸化物と強熱減量の試料の質量に対する百分率で表す。この化学成分の表示は、一種の元素分析に類するものであって、実際に試料中に存在する物質の化学構造とは異なることに注意を要する。

◎化学反応:chemical reaction
 1種またはそれ以上の物質が、それ自身あるいは相互に原子の組換えを行ない、もとと異なる物質を生成する変化。化学変化と同義であるが、とくに反応過程に重点をおくとき、化学反応ということが多い。
 反応しあう物質を反応物、反応によって生ずるものを生成物という。
 化学反応の内容は化学反応式で表わされる。反応物の化学式を左辺に、生成物の化学式を右辺に書き、右向きの矢印または等号で結ぶ。
 例)2H2 + O2 → 2H2O または 2H2 + O2 = 2H2O
 反応物の質量の和と生成物の質量の和とが等しいことを示すために、各項に係数をつけて、同種の原子の数が両辺で等しくなるようにする場合が多い。この量的関係をも示したものは化学方程式ともよび、両辺を等号で結ぶ。左辺と右辺を入れかえたり、⇄で可逆反応であることを表わしたりする場合もある。また、反応熱(エネルギー)の出入を数字で書き加えた形式のものもある。
 例)H2O ⇄ H+ + OH (水の電離平衡反応)
 化学反応により原子の組換えが起こると、反応物の各原子に所属していた電子(特に原子間の結合電子)は、異なる居場所(生成物の結合電子軌道)に移動する。この電子の移動は、化学反応の前後の物質の安定性を決定する。
 例)高温の銅(Cu)が酸素分子(O2)と出会い、酸化銅(II)を形成する反応の場合、銅の最外核にある2個の電子は、酸素原子の近くに移動する。その2個の電子は酸素原子の近くに保持されるので、銅は2+、酸素は2-のイオンの状態になり、互いに電気力で結合(イオン結合)している。

◎化学変化:chemical change(≒ 化学反応:chemical reaction)
 物質に何か変化が起こって異なる物質ができる場合に、物質を構成する原子の結合の組み替えを伴う構造変化のこと。マグネシウム(Mg)と酸素(O2、O=O)が反応して酸化マグネシウム(MgO)ができる変化は、原子の結合様式が変わるので化学変化である。分子間の弱い結合の変化(水和など)は、化学変化と物理変化のいずれと考えてもよい。

◎加工顔料:surface treated pigment
 加工顔料とは超微粒子の顔料をあらかじめ樹脂に分散させたもので、これを溶剤で溶解し、更に添加剤を加えてインキ化する。このタイプのインキは、粉末顔料をビヒクルに練り込んだインキよりも透明性に優れる。

◎過酸化水素:hydrogen peroxide
 室温で無色油状の液体(融点-0.89℃、沸点151.4℃)である。水、エタノール、エーテルによく溶ける。アルカリ金属、重金属、粗雑な固体表面などいろいろなものが触媒となって爆発的に酸素を放出し、分解する。25~35%水溶液が市販されている。濃溶液は猛毒で、強い刺激性がある。
 過酸化水素は酸化剤で、とくにアルカリ性でその働きが著しい。一方、K MnO4のようなさらに強い酸化剤と混合した場合には、過酸化水素は還元剤としても働く。繊維、食品などの漂白剤(色素を酸化して無色の物質にする)、ビニル重合開始剤、ロケット燃料などに用いられる。約3%(w/v)濃度の水溶液をオキシドールとよび、消毒殺菌剤として使用される。

◎可視光:visible ray
 電磁波のうち400nmから700nmの波長域のものを色光、あるいは可視光といって、人間の眼に色を感じさせるものである。赤外線は、可視光の赤の端770nm~0.4mmまで、可視光と隣合った長波長域のもの、紫外線は、可視光の紫の端380nm~10nmまで、可視光と隣合った短波長域のものである。
 可視光の最も一般的なものは太陽光に含まれるものであり、虹の現象、あるいはプリズムでの太陽光の分解などから太陽光には赤色から紫色にかけての色光が含まれている事が分かる。この事は400nm~700nmにかけての色々の波長の色光が混じると白色光になることを示している。
 400nmから700nmの可視光の波長による色の差は、下表の通りである。

波長(nm) 色光 光の3原色
400~450 紫色光 青紫色光(B)
450~500 青色光 青紫色光(B)
500~570 緑色光 緑色光(G)
570~590 黄色光 緑色光(G)
590~610 橙色光 赤色光(R)
610~700 赤色光 赤色光(R)

◎か焼、仮焼、かしょう:calcination(2008年9月4日)
 個体の熱分解や固相反応のための加熱操作であり、原料あるいは原料混合物を加熱して、結晶水の離脱、炭酸塩の分解、有機物の燃焼などを行う幅広い加熱操作を言う。目的物質を空気中で強熱し、揮発性成分を除くため、その目的物質の融点よりも低い温度で行われる。
 具体的には、石灰石の加熱分解による生石灰の生成、マグネサイトの加熱分解によるマグネシアの生成、二水石膏の加熱による焼石膏の生成、水酸化アルミニウムの加熱によるアルミナの生成などの操作が挙げられる。
 仮焼工程においては、焼結や粒成長によって生成粉体の特性が変化するため、仮焼は、その後の粉体の成型性や焼結性にも大きな影響を与える。

・か焼の例
 タルク → 焼タルク
 3MgO・4SiO2・H2O → 3MgO・4SiO2+H2O↑

 カオリン→焼カオリン
 Al2O3・2SiO2・2H2O → Al2O3・2SiO2+2H2O↑

 結晶セッコウ → 焼セッコウ
 CaSO4・2H2O → CaSO4・0.5H2O+1.5H2O↑

 石灰石 → 生石灰
 CaCO3 → CaO+CO2

◎火成岩
 地下深所で溶融状態にある岩漿(マグマ)が上昇して地殻中に貫入したり、火山活動により地表に噴出して固結したものをいう。深成岩、半深成岩、火山岩の3つに分けられる。

◎活性(1996年1月19日)
 触媒が化学反応を促進し、その反応速度を増大させる能力のこと。触媒作用の強弱を表す。

◎活性汚泥
 活性汚泥(かっせいおでい)とは、人為的に培養、育成された好気性微生物群を主成分とする「生きた」浮遊性有機汚泥の総称。
 活性汚泥は、下水中に存在していた微生物が、有機物の分解、酸素の供給(曝気(ばっき))によって、爆発的に繁殖、増殖を行うことによって生じる。この微生物の繁殖、増殖によって、下水中の有機性汚濁が減少する(処理される)。
 活性汚泥中には細菌、酵母、カビ、原生動物など、様々な微生物が混在しており、泥土状を示している。主なものはBacillus(バチルス)、Pseudmonas(シュードモナス)、Nitromonas(ニトロモナス)、Nitrobacter(ニトロバクター)、Nocardia(ノカルジア)などの細菌や、ツリガネムシ、ゾウリムシ、ミドリムシなどの原生動物である。

◎活性汚泥法
 活性汚泥を用いて水中の有機物を分解し、浄化する廃水処理法。排水、汚水の浄化手段として下水処理場、し尿処理場、浄化槽などで幅広く利用されている。好気的廃水処理法の一つ。廃水に活性汚泥を加えて、空気を送りながら発酵させ、有機物を好気性微生物に酸化分解させて、最終的に水と二酸化炭素に変える。
 活性汚泥中では、細菌、原生動物、後生動物などの多様な生物種が互いに共生、捕食関係にあると考えられている。これら微生物の代謝に有機物や一部の無機塩類が必要となることを利用し、水中汚濁物質としてのそれらを酸化分解または吸収分離することで汚水を浄化する。
 廃水中の有機物はこれらの微生物によって分解、消費され、汚泥は沈殿するから、その上澄み液を河川に放流する。沈殿した汚泥は回収して、その一部は再び活性汚泥として発酵に使われ、他は有機肥料として田畑に還元される。土壌微生物はそれを発酵、消費して、理想的な肥沃土をつくる。
 正常な活性汚泥では微生物の集合体が数mm程度の綿くず状となり、水中を漂う現象が観察される。これをフロックと称し、その性状は下水処理場など工学的な汚水浄化を行う施設では管理上重要なポイントとなる。有機物を主体とする汚濁物質はまずフロックに物理的な作用で吸着されたのち、微生物群により加水分解され、代謝系へ取り込まれると考えられている。
 活性汚泥の性状は多様で、色調ひとつをとっても黄土色から黒褐色あるいはレンガ色など様々であり、その他の指標も含め、処理させている汚水の成分、季節、あるいは装置の運転条件によって変化する。時には工学的な運転条件を維持できなくなるほどの変化を生じる場合もあり、活性汚泥法における重要な留意点となっている。

◎稼働率
 機械または設備の稼動状況を把握されるために使用されるもので、次の算式により求められる。
 稼働率 = 運転時間 ÷(運転時間 + 休止時間 + 整備時間)
建設機械の稼働率を見る場合には、分母から休止時間を除くこともある。

◎加熱減少時間(TRTn:thermal reduction time)
 D値を一般化した概念で、生残微生物を10-nまで減少させるに必要な時間を意味する。たとえば、TRT3とは生菌数を1/1,000に減らすのに要する時間で、TRT1とはD値のことである。

◎加熱致死温度(TDP:thermal death point)
 10分間の加熱処理で微生物を死滅させるに必要な最低温度である。この場合、対数死滅則から当然わかるように処理を加えたときの微生物の多少によってこの値は左右される。しかし、現実に消毒、滅菌を考えるときには、D値やTRTnに比べて理解しやすい概念である。

◎加熱致死時間(TDT:thermal death time)
 任意の華氏温度(°F)において微生物を死滅させるのに要する時間で、TDPと同様、処理を加えたときの微生物数によって値は一定しないが、現実的な概念のひとつである。とくに、250°F(=121℃)におけるTDTをF値とよび、オートクレーブ処理条件を検討するうえでよく利用される。また、Z値という概念があるが、これは、TDTを10倍あるいは1/10にするのに要する温度差を華氏で表わしたものである。なお、華氏温度(F)と摂氏温度(C)の間には、C=5/9(F-32)の関係がある。

◎カビは-30℃でも繁殖(1995年7月17日、朝日新聞)
 零下30~50℃の冷凍倉庫内でカビが繁殖しているのが見つかった。これまでは低温で水分がほとんどない超乾燥状態の冷凍倉庫では、湿り気を必要とするカビは生存できても、繁殖できないと言われていた。見つかったのはトリコデルマ菌(ツチアオカビ)など4種類のカビであり、いずれも土壌中に生息し、農作物などを腐らせる種類であった。トリコデルマ菌は、胞子を吸うと、喘息の原因になるとも言われる。

◎壁掛けテレビ:flat-display TV
 フラットTVともいわれる。これは現在のブラウン管のかわりに、薄型のディスプレー素子(液晶、プラズマ・ディスプレーなど)を画素表示に用いて、パネルのように壁に掛けられるテレビ受像機。プラズマ・ディスプレー(PDP)は大画面化と薄型化という従来のディスプレーでは実現できなかった夢の壁掛けテレビの最有力候補であり、近い将来ブラウン管に置き換わるものとして大きな期待がよせられている。今後価格も急落しそうであり、量産体制ができれば、家庭向け大画面壁掛けテレビが実現する可能性は高い。

◎カーボン繊維:carbon fiber
 アクリル樹脂や石油、石炭からとれるピッチ等の有機物を繊維化し、その後特殊な熱処理工程を経て作られる、微細な黒鉛結晶構造をもつ繊維状の炭素物質。原料別の分類としてPAN系、ピッチ系およびレーヨン系がある。現在、日本のカーボン繊維生産は品質、生産量共に世界一の実績を誇っている。

◎カーボンナノチューブ:carbon nano tube
 炭素によって作られるグラフェンシートが単層あるいは多層の筒状になった物質。単層カーボンナノチューブの導電性は直径と螺旋度によって異なり、金属的もしくは半導体と金属の中間的な性質を示す。高い引っ張り強度、水素吸蔵、高い熱伝導性と耐熱性、電界放出、超伝導性等の特性が知られており、電子素子・ディスプレイ・燃料電池などへの応用が期待されている。

◎カーボンブラック:carbon black
 インキに使用される黒色顔料。一般のカーボンブラックの粒子は非常に細かく、多孔性で表面積が大きい。透明性が良好でプロセスインキにも使用される。一部では粒子径が大きく、隠蔽性に優れたカーボンブラックもオペークインキ用に使用されている。

◎過マンガン酸カリウム:potassium permanganate
 濃赤紫色の柱状斜方晶系結晶であり、水、メタノール、アセトンによく溶ける。過マンガン酸イオンは、4つの酸素が等価な位置に配置した正四面体構造(防波堤などにあるコンクリートでできたテトラポットの様な形)である。約200℃で酸素を放ち、K2MnO4とMnO2に分解する。日光の作用でも同様の分解が起こる。

◎ガラス繊維:glass fiber
 白金製の紡糸用ノズルから溶融したガラスを数百ないし数千本同時に、非常に速い速度で引き出し、引き揃えながら急速に冷却固化させ巻き取った連続した繊維状材料。各種の繊維の中で、価格と性能双方を組み合わせた評価においては他の繊維の追随を許さない。

◎ガラス転移転点:Tg
 Tg以下では分子運動が凍結されており、物質の変化は小さい。Tgを超えると活発な分子運動がおこる。①体積膨張が急増し、熱膨張係数の変化が大きい。②異常比熱が見られる。③力学的性質が低下する。
 非結晶性プラスチックでは、Tgに達すると軟化を起こし、弾性率が低下し、耐荷重性を失う。したがって非結晶性プラスチックはTg以下の温度で使用される。

◎カーリット:Carlit
 過塩素酸アンモニウムを酸化剤とし、ケイ素鉄と木粉を燃焼剤とする爆薬。重油は結合剤として添加されている。化学的に安定で自然分解しないという特徴がある。日本では成分の違いにより黒、紫、樺、藍、青に分けられている。黒、紫カーリットは導火線だけで起爆する事ができる。火気、衝撃に対して敏感であるので注意を要する。スウェーデン人のO. B. Carlsonが発明した。

◎含水率:water content
 含水率は、湿潤状態の重量(A)と絶対乾燥状態の重量(B)を測定し、次の算式により求める。
 含水率 =(A-B)÷ B×100(%)
湿潤状態とは、試料の表面にまで水が付着している状態をいう(湿潤状態の表面水を完全に拭い去った状態を表面乾燥飽水状態という)。
 絶対乾燥状態とは、表面乾燥飽水状態の試料を100~110℃の温度で定重量となるまで乾燥させた状態をいう。

◎乾燥剤(1997年7月1日)
 乾燥剤には、一見して見分けられる二種類がある。半透明の粒状のものがシリカゲル、白い粉末状(時に、小ブロック状)のものが生石灰(酸化カルシウム)。
 シリカゲルは、二酸化ケイ素からできた無機高分子化合物で、無味無臭、衛生上も無害であるので、食品の乾燥剤として利用されている。普通は、直径数mmのビーズ状に成形してあり、透明であるが、青色のシリカゲルが混ぜられている。これは、シリカゲルを塩化コバルトで染色したもので、乾燥状態では青色、吸湿するとピンク色になるので、乾燥状態を知る目安として使われている。100gのシリカゲルで20~30gの水分を吸収することができる。
 生石灰は水と反応すると消石灰になるが、この時、熱が発生する。消石灰はアルカリ性であり、土壌の酸性を中和するのに利用されている。菓子などの乾燥剤として入っている消石灰は、花壇や植木鉢の土に入れると良い。生石灰はシリカゲルよりも安価であるのが利点である。
 このほか、衣類ダンスなどの乾燥剤として使用されている、はじめは固体であるが、吸湿するにつれて液体になっていくタイプの乾燥剤は、塩化カルシウムである。塩化カルシウムは、冬季、道路の凍結防止剤として利用されている。100gの塩化カルシウムは100gの水分を吸収することができる。

◎かんらん岩
 一般に岩石の分類は、その成因により、火成岩、堆積岩、変成岩に大別される。火成岩は、高温マグマが冷却してできる岩石であり、冷却する場所、期間に応じて深成岩、半深成岩、噴出岩または火山岩に分類される。
 かんらん岩は、火成岩-深成岩に分類される岩石であり、かんらん石と斜長石とからなり、はんれい岩類に伴って産することが多い。かんらん石のほかに、輝石、黒雲母、磁鉄鉱、クローム鉄鉱を含むことがある。砕石として好適なものも多いが比重の高いのが欠点である。

◎顔料:pigment
 着色剤は、一般に顔料と染料とに大別される。この内、顔料の定義は、鉱物質または有機質の白色または有色の固体粉末であり油、水等に溶解しない着色剤である。要するに、顔料には有機顔料と無機顔料が存在し、その物性により下記の様々な用途に使用されている。
 スクリーンインキの主要成分。水や有機溶剤に対して不溶性の微粒子粉末状の着色剤。溶性のものは染料である。
 顔料の用途:塗料用、印刷インキ用、プラスチック用、ゴム用、繊維用、紙用、文房具用、陶磁器用、化粧品用、皮革・漆用など。

◎気圧:atmospheric pressure
 圧力の単位(記号はatm)である。正式な圧力の単位はパスカル(P)である。1atm = 1013hPa(ヘクトパスカル)= 1.013×105 Pa(パスカル)= 760 mmHg(高さ760 ㎜の水銀柱と1気圧はつり合う)。
 一般的に使われる「気圧」という科学用語は、大気の圧力を示している(天気予報で使われる低気圧や高気圧など)。海面上の気圧は約1atmで、上空にいくにつれて低くなる(5km 上昇するごとに約1/2 になる)。
 海抜3776mの富士山頂での気圧は約0.6 気圧であり、87℃の水の蒸気圧に等しい(このときの水の沸点は87℃)。1気圧の乾燥空気の窒素の分圧は0.8 気圧、酸素の分圧は0.2 気圧である。

◎凝灰岩:tuff
 凝灰岩は、広義には火山灰を膠結物とする火成砂屑岩全部をいい、狭義には火山砂、火山灰の固結したものをいう。砕石に不適とされがちであるが、固結度の高いものは砕石として広く使用される。

◎キシレン:xylene
 キシロール(xylol)ともいい、無色の液体で、芳香族炭化水素に特有のにおいがある。o-キシレン、m-キシレン、p-キシレンの3種類の異性体がある。キシレンという名称で市販されている製品には、3種類の異性体と少量のエチルベンゼンをふくむのが一般的である。キシレン混合物としては、工業用溶剤に用いられる。取り扱いは、蒸気を吸入しないように換気のよい場所で行い、火気は厳禁である。
 ナフサの改質油あるいはナフサ分解によってエチレンと併産される分解油から抽出または分留される。通常、混合キシレンと呼ばれ、三種の異性体(o-、m-、p-)及びエチルベンゼンの混合物であり、異性体分離によってo-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、エチルベンゼンが、また脱アルキル化によってベンゼンが得られる。キシレン自体は塗料、印刷インキ、農薬等の溶剤に使用される。

◎機能性インキ:functional ink
 光学的機能や電気的機能などの物理的機能、耐薬品性や生化学的機能などの化学的機能、特殊な印刷仕上りを持つ表面加飾機能などを特別に付与されたインキ。

分 類 作 用 機能性インキの例
物理性 光学的  紫外線発色、蓄光、紫外線カット  液晶バックライト、ブラックランプ発色等
電気的  絶縁、導電、EL、磁気等
熱・温度的  発泡、示温、赤外線輻射、インサート成形等
応力的  サンドブラスト、マスキング、ネイルスクラッチ、  滑り止め、粘着剤、転写用等
化学的 薬品的  エッチング、アルカリ剥離等
生化学的  抗菌、防曇等
吸収・吸着・反応  吸水性、筆記適性、ジェットプリンター受容、  酸化腐食等
表面可飾 顔料・フィラーによる可飾  擬似エッチング、シボマットクリアー、  ノングレア、ソフト感触、鏡面メタリック等
立体感・光沢感  厚盛印刷用、浮き出し、点字用、スポットクリアー等
自発的な微細模様形成  結晶模様、縮み模様、クラック模様、サンゴ状模様等

◎キャビティー
 金型の型1つ1つの事。

◎共重合:copolymerization
 ポリエチレンのように同一の単量体を重合する製法に対して、二種類以上の単量体を重合することを一般に共重合といい、これによって得られたものを共重合体(コポリマー)と呼ぶ。共重合体には、エチレンとブテン-1の共重合によって得られる直鎖状低密度ポリエチレンのように二種類の単量体を用いる二元共重合体(copolymer)と、アクリロトリル、ブタジエン、スチレンの共重合によって得られるABS樹脂のように三種類の単量体を用いる三元共重合体(terpolymer)がある。

◎共重合体、コポリマー:copolymer
 2種以上の単量体(モノマー)から重合体(ポリマー)が構成されるような反応を共重合といい、生成したものを共重合体(コポリマー)という。
 スクリーンインキに使用されているものには、塩化ビニルと酢酸ビニル、エチレンと酢酸ビニルなどの共重合体がある。

◎凝集剤
 汚水中に懸濁する固形物の大きさが1μm程度以下になると通常の沈殿、濾過などの物理的方法だけでは分離が困難となるため、凝集沈殿法を採用する。この時、懸濁している微粒子をまとめて大きな固まりにして沈降させるために用いる薬剤を凝集剤という。
 自然沈降の場合、1時間に1~2mmの沈降速度のものが、凝集剤の使用によって10~20mm/hになる。有機系と無機系とがある。無機系には硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、塩化第二鉄、ポリ塩化アルミニウム(PAC)等があるが、最近は有機合成高分子凝集剤が広く用いられている。

◎凝集沈殿法
 汚水中に懸濁する固形物の大きさが1μm程度以下になると、通常の沈降・濾過などの物理的方法だけでは分離が困難となる。このため微粒子をまとめて大きな固まりにして沈降させる凝集剤を用いて分離、沈殿させる方法が用いられるが、この沈殿法のことを言う。

◎極性基
 分子の末端基で、極性を示すもの。水酸基(-OH), カルボキシル基(-COOH)等

◎局方(きょくほう)
 「日本薬局方」の略。

◎輝緑岩:diabase
 塩基性の長石と輝石よりなる粗粒の半深成岩で、岩床(堆積岩の地層面に沿って薄い板状に貫入している状態)として分布している。変質の少ないものは砕石として広く使用されている。

◎輝緑凝灰岩:schalstein
 古生層の凝灰岩ともいうべき輝緑凝灰岩は緻密で堅硬、砕石として好適なものが多い反面、変質をうけ幾分片状構造を示し、砕石として好ましくないものも見受ける。名称の緑に係わりなく紫色、赤色のものもある。

◎近赤外線:near-infrared ray
 赤外線波長帯(760mm~0.1cm)の中の760mm~約2μmまでの電磁波。インキの加熱乾燥などに使用する。

◎空隙率
 一般に実積率とは、ある容器の中に入った岩石(鉱石)の粒子が占めるその物体の実際の容積の割合をいい、これに反し、その物体で占められていない部分、即ち空気の部分の割合を空隙率という。

◎クーロンの法則:Coulomb's low
 1785年、クーロンが発見した電気力および磁力に関する法則である。距離r を隔てておかれた2個の点電荷Q1とQ2、あるいは点磁荷M1とM2の間に作用する力の大きさ(F)は、F∝Q1×Q2÷r2とF∝M1×M2÷r2で与えられる(∝は「比例する」という数学記号)。
 2個の電荷あるいは磁荷が同符号のときは斥力、異符号のときは引力が両者に作用する。これらの力Fは、「クーロン力」と呼ばれる。

◎蛍光インキ:fluorescent ink
 蛍光顔料を使用したインキ。美麗な蛍光色を有しているが着色力、耐光性、耐溶剤性などが劣っている。

◎蛍光顔料:fluorescent pigment
 蛍光顔料(有機蛍光顔料)は樹脂に蛍光性染料を結合させて作ったもので、美麗な蛍光色を有しているが着色力、耐光性、耐溶剤性などが劣っている。

◎ケイ石(2001年2月9日)
 珪石(silica stone)は鉱物名でなく、主に石英(quartz)から成る鉱物や岩石類の総称。主成分は二酸化珪素(シリカ:SiO2)で98~99%程度。最も純粋な結晶は石英と呼ばれ、透明で大きい鉱物は水晶と呼ばれる。
 粒度の大きいケイ石は自動車のエンジン製造工場に送られ、鋳造工程で用いるエンジンブロックの型枠として用いられる。粒度の小さなものは、建材用として、軽量コンクリートの材料として使われる。
 ケイ石はシリカの純度によって合金鉄(フェロアロイ)や研削材のほか、耐火材、陶磁器、ガラス製品、セメント、建材など、幅広い用途がある。フェロアロイとは、銑鉄やスクラップから鋼を造るときに、鋼に悪い影響を与える酸化鉄や硫黄分を取り除く清浄剤(脱酸、脱硫など)である。また、特殊な鋼や鋳鉄を造る場合の成分添加剤でもある。フェロアロイは、鉄鋼の生産に不可欠な原料である。

◎ケーキ:cake
 沈降分離法によって生じた汚泥は大量の水分を含むので、まず沈殿濃縮することによってできるだけ汚泥中の水分を除き、続いて機械的な脱水(濾過、遠心分離など)で水分を除き、水分25~30%の、取扱性のよい廃泥にする。これを一般的にはケーキと呼ぶ。

◎ゲージ圧(1996年1月19日)
 大気圧を0として測定した圧力。
 (絶対圧)=(ゲージ圧)+(大気圧)
 大気圧は約100kPa。

◎結合力(1997年1月2日)
 結合の強さは、
 共有結合>イオン結合>金属結合≫水素結合>双曲子-双曲子相互作用>van der Waals 力
 共有結合の強さは30~100kcal/mol
 水素結合の強さは約5kcal/mol

◎結晶性樹脂、結晶性ポリマー、結晶性プラスチック
 線状高分子には、その化学構造によって分子の一部が規則的に集まることができるものがあり、これを結晶性樹脂という。
 結晶化した部分の密度が高く、なおかつ硬いため、不透明で、耐薬品性に優れた剛直なイメージの樹脂。耐溶剤性に優れる、流れ良好、薄肉成形に適する、耐摩擦摩耗性・摺動性良好、高剛性、高硬度、もろい、割れやすい、そりやすい、収縮率大きい、などの特徴を持つ。
 結晶性樹脂の例として、
 エンプラ:ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シンジオタクチック・ポリスチレン(SPS)
 スーパーエンプラ:ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、フッ素樹脂、ポリエーテルニトリル(PEN)
 などがある。

◎ケトン:Ketone
 カルボニル基(CO)をもつ有機化合物の総称。一般構造式はR-CO-R'としてあらわす(R、R'は有機基)。もっとも単純なケトンはアセトン(CH3COCH3)である。その他のケトンには、ショウノウ、ステロイドなどがある。
 スクリーン印刷には、シクロヘキサノンやイソホロン等のケトン系溶剤が使用されている。ケトン系溶剤はビニール樹脂やウレタン樹脂などに対する溶解力に優れるが、臭気が強いのが欠点である。

◎ゲル、ゲル化:gel、gelatinization
 ゼリー状のものをゲルという。また、反応によってゼリー状に変化することをゲル化という。

◎ケレン
 汚れや附着物をこそぎ落す(剥ぎ落とす)こと。

◎原子番号、陽子、電子、質量、中性子、同位体(1996年1月19日)
 原子番号 = 陽子数 (=電子数)
 質量数  = 陽子数 + 中性子数
 同位体:中性子数が異なるもの(質量数が異なる)

◎原子炉(1996年1月19日)
 普通の原子炉(軽水炉)は、天然ウランに0.7%含まれるウラン235を燃やす。高速増殖炉(FBR)では、プルトニウムの核分裂で生まれる中性子を燃えないウラン238にぶつけ、燃料となるプルトニウム239に変える。発電しながら燃料を増殖する「理想の」原子炉。

◎ケント紙:Kent paper
 イギリス・ケント州で作られた洋紙。表面は石膏質で白色度が高く強靱。版下原稿作成時、ハーフトーンに良好。

◎玄武岩:basalt
 はんれい岩に対応する塩基性の噴出岩で、斜長石と輝石からなり、かんらん石も含まれることがある。一般に溶岩流として現われるもの細粒緻密であるが、岩脈、岩床となって産出するものは粗粒である。強硬でじん性に富み砕石として好適であるが、比重の高い欠点がある。

◎原油を精留して得られる石油製品(1996年8月19日)
 沸点の低い順にガソリン、ナフサ、灯油、軽油、重油。ナフサを1000℃近い高温で熱分解することをナフサ分解という。ナフサ分解によって、利用度の高いエチレン、プロピレンが多量に得られる。

◎硬化
 熱硬化性樹脂を熱・触媒・光・放射線などの作用によって架橋させ安定した状態に変える操作をして、物理的性質が変化すること。

◎叩解(こうかい)
 製紙の工程の一つ。パルプの繊維をたたいてほぐすこと。

◎硬化剤:hardener
 熱硬化性樹脂と反応して、樹脂を硬化(分子を三次元化)させる薬品、または熱硬化性樹脂の硬化反応を促進させる媒体をいう。

◎硬化促進剤:accelerator
 主剤と硬化剤の反応を促進し、硬化時間を短縮する添加剤。硬化触媒ともいう。

◎高級アルコール:higher alcohol
 炭素数が6ヶ以上のアルコールをいい、合成洗剤、可塑剤等の原料に使用される。従来は抹香鯨油あるいはヤシ油等を原料にしていたが、現在はエチレン、プロピレン等各種オレフィンを原料として製造されるものが主流となっている。液体。

◎高吸水性樹脂
 SAP(Super-Absorbent Polymers)と省略される。水と接触すると瞬時に吸水、膨潤し、水全体をゲル化させる性質をもつ高分子。吸水力は数百倍、高いものになると千倍に達する。デンプン系、カルボキシメチルセルロース系、ポリアクリル_系、ポバール系等に分類される。生理用品、紙オムツ等使い捨ての衛生用品に応用されているほか、土壌保水剤等の農業用途の開拓が進められている。固体。

◎合成樹脂:synthetic resin, plastic
 天然樹脂に対して、人為的に合成された樹脂状のものを当初、合成樹脂といったが、現在では、プラスチックと同じ意味に使われている。プラスチック・塗料・接着剤などの主原料。大別して熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂に分けられる。

◎酵素(1996年1月19日)
 enzyme。生体内の化学反応を触媒する生体高分子。ポリペプチドが球状に折り畳まれた球状タンパク質。あるいは、それを一つのサブユニットとしていくつかのサブユニットが共有結合により会合したオリゴマー蛋白質。基質特異性、反応特異性が著しく高い。反応の種類により6つに大別される。
 ①酸化還元酵素(oxid-reductase)
 ②転移酵素(transferase)
 ③加水分解酵素(hydrolase)
 ④リアーゼ(lyase)
 ⑤イソメラーゼ(isomerase)
 ⑥リガーゼ(ligase)

◎高分子:high polymer
 分子量がきわめて大きい化合物(1万を超えるようなもの)の総称で、このような分子を高分子または巨大分子という。

◎高濃度インキ(オペークインキ:opaque ink)
 高濃度、高隠蔽性タイプのインキ。以前は、黄、赤系に黄鉛やクロムバーミリオンなどの鉛性顔料が使用されていたが、現在は高隠蔽性の有機顔料が使用されている。

◎降伏値:yield value
 物体に流動を起こさせるのに必要な最低の力。降伏値が小さいほど流れやすい。流体に外力を加えたとき、弾性変形から流動変形に移るための限界応力。

◎鉱物(1996年1月19日)
 地殻を形成する天然の均質な無機物。多くは固体で、一定の形態を有し、一定の化学的組成を持つ。鉱物は4つに分けられる。
①金属:鉄、アルミニウム、銅など。
②非金属工業材料:石炭、リン鉱石、ソーダ灰など。
③建設・土木材料:砂、砂利、石など。
④エネルギー材料:石炭、ウランなど。

◎骨材
 土木、建設産業の基礎資材。かつては大部分が河川砂利で占められていたが、昭和56年以降、砕石が主流となった。用途としては、コンクリート用、道路用、アスファルトコンクリート用、鉄道用などであり、日本国内では、年間8~9億トンの需要がある。

◎コーティング:coating
 一般的には塗装のことであるが、印刷においては「紙やプラスチックなどの印刷の前後に印刷適性、印刷効果の向上、用途適性の向上を目的として塗装を行うこと」を指す。印刷前の塗装をアンカーコート(アンダーコート)、印刷後の塗装をオーバーコートという。

◎ゴム、ゴム弾性
 室温において小さい力を加えると伸びるが、力を除くと速やかに元に戻る性質、すなわちゴム弾性を示す高分子物質をいう。天然ゴムと合成ゴムとがある。

◎コラーゲン:collagen
 膠原(こうげん)質ともいう。おもな線維状タンパク質として、コラーゲン、ケラチン、フィブリノーゲン、筋肉タンパク質がある。コラーゲンは、骨、表皮、腱、軟骨をつくっている。脊椎動物ではもっとも豊富なタンパク質である。機能性インキの原料として、コラーゲンパウダーが使われることがある。

◎コールドフィルター/コールドミラー:Cold Filter/Cold Mirror
 コールドフィルターは効率良く可視光・紫外線を透過して、熱線を反射する。可視光域における透過はほぼニュートラルに設定されており、ほとんど無色。コールドミラーは可視光・紫外線を反射し、熱線を効率良く透過する。

◎コンクリート
 骨材、水及び結合剤(通常はポルトランドセメント)の混合物。乾燥すると石のように硬化する。

◎紺青:prussian [deep] blue; ultra marine
 古くから使われてきた代表的な青色顔料で、ミロリブルー、プルシアンブルー、アイアンブルーなどとも呼ばれる。粒子が非常に細かく、鮮明で、着色力が大きい。耐光性、耐酸性はよいが、耐アルカリ性が弱い。フタロシアニンブルーに比べると色相がくすんでおり物性も劣るため、用途は限られる。

◎コントラビジョン:contra-vision
 ガラス、PVC、アクリル、ポリエステルなどの透明素材に印刷し、表と裏に異なったデザインを表現する技法。特徴は、ドットまたはストライブの上に複数の色を重ねて印刷する片面印刷であり、これが表裏で異なったデザインや配色表現を可能にし、同時に遮へい・透過の視覚効果も発揮する。用途は、オフィスのドア、窓、車両のウィンドウ、サンルーフ、パーテーション、ショップディスプレイ、照明ディスプレイ、他。(コントラビジョンは、凸版印刷(株)の登録商標)

◎コンパウンド:compound
 1)印刷用語では、印刷インキに混和して印刷適性を調整、改善するための補助剤のこと。インキの粘着性を低下させ腰切の役をする。
 2)プラスチック用語では、合成樹脂に必要に応じて可塑剤、充填材、着色剤、強化材、その他各種配合剤を加えて混合し、そのままの状態で成形に提供することが出来るようにした材料をいう。

◎殺菌濃度指数(n)
 薬剤濃度C、死滅速度定数KのあいだにはK=ACnの関係がある。Aも定数である。nは殺菌濃度指数とよばれ、薬剤によって一定の値をもっている。大ざっぱに説明すれば、n=1の薬剤(例:昇汞)の場合、濃度を2倍に希釈すると死滅速度は1/2になるが、n=6の薬剤(例:フェノール)では1/26=1/64に減少することになる。

◎最小発育阻止濃度(MIC:minimum inhibitory concentration)
 抗生物質の抗菌力を表すときによく用いられる単位であるが、消毒剤の微生物発育抑制力の比較にも利用される。被検薬剤の適当倍数希釈を含む最小濃度(mcg/ml)をMICとよぶ。この濃度以上では供試菌は発育しないが。この場合細菌が死んでいるとは限らない。多くの場合、希釈そのほかの方法で被検薬剤を除くと供試菌は再び増殖を開始するので、MICの近くでは静菌状態にあるとみられる。

◎最小殺菌濃度(MBC:minimum bactericidal concentration)
 被検薬剤の適当希釈列に一定量の供試菌を混ぜ、一定時間後に被検薬剤を遠沈洗浄、希釈、中和等の手段によって不活化し、しかる後に培養によって細菌の生死を判定する。細菌が発育しない最小限度をMBCという。上記のTDPやTDTと同様、被検薬剤との混合時の供試菌によってこの値は変わるが、現実的に殺菌条件を考える場合有用である。

◎殺菌と静菌
 細菌、真菌だけでなくウイルス、原虫を殺すことも殺菌として扱うとすでに述べたが、いずれにしても微生物の代謝が停止して回復しない状態を指す。むろんこの場合の死とは、培養によって増殖がみられなかったことである。静菌とは、微生物は生きているが増殖できない状態をいう。いくつかの薬剤は微生物に静菌的に働き、このような場合、薬剤が取り除かれたり希釈されると微生物は増殖性を回復し、一見生きかえったかの感じを与える。中途半端な熱処理も微生物を一時的な静菌状態におくことがある。これらの現象は、滅菌、消毒の実際にあたり十分に注意しなければならない。また、無菌germfreeという言葉がある。(実質的には殺菌と同じ意味をもつ)。

◎彩度:chroma
 色相、明度とともに色の3属性の一つ。色の鮮やかさの差を区別する尺度。マンセル色表系ではクロマがこれにあたる。

◎酢酸:acetic acid
 酢酸ビニル、アセテート等に使用される。アセトアルデヒドを原料とする製法とメタノールを原料とする製法等がある。液体。

◎酢酸エチル:ethyl acetate
 溶剤、香料等に使用される。アセトアルデヒドを原料として製造される。液体。

◎酢酸ビニル:vinyl acetate:VAM
 あまいエステルの臭気がある無色の液体で、酢酸ビニル樹脂の合成原料として知られている有機化合物。ポリ酢酸ビニルは無色透明の熱可塑性樹脂で、チューインガムのベースのほか、ポリ酢酸ビニルをエマルションとして水性ペイントなどの塗料や接着剤、繊維加工などに用いられている。ポリ酢酸ビニルのもっとも大きい用途は、加水分解して得られるポリビニルアルコールの原料としてであり、これは、ビニロンの製造原料として用いられる他、ビニルホルマール、ビニルブチラールなどのプラスチックになる。
 主用途はビニロンの原料であるポバール用だが、酢酸ビニルの重合物は塗料、接着剤等に使用される。またエチレンや塩ビモノマーとの共重合樹脂の原料となる。エチレンまたはアセチレンと酢酸により製造される。液体。

◎酢酸ブチル:butyl acetate
 溶剤、抽出剤等に使用される。酢酸とブタノールから製造される。液体。

◎鎖状炭化水素:chain hydrocarbon
 炭素が鎖状に結合しているもので、脂肪族炭化水素ともいう。鎖状炭化水素は次のように分けられる。(イ)飽和炭化水素(パラフィン系炭化水素)CNH2n+2の分子式をもつ。メタン、エタン、プロパン等。(ロ)不飽和炭化水素有機合成原料として最も重要なものである。(a)オレフィン系炭化水素CNH2nの分子式をもつ。エチレン、プロピレン等。(b)ジオレフィン系炭化水素CNH2n-2の分子式をもつ。ブタジエン等。(c)アセチレン系炭化水素CNH2n-2の分子式で三重結合をもつ。アセチレン等。

◎サーミスタ
 サーミスタは、マンガン、コバルトなどの酸化物をいくつか組み合わせて、1500℃程の高温で焼き固めてつくった半導体。サーミスタは半導体の抵抗が温度によって大きく変化する性質があるため、温度測定回路などによく使われる。
 サーミスタを区別するとしたら、3つに分ける事が出来る。NTCとCTRとPTC。NTCは計測用サーミスタの代表的なもので、よく使われるが、生成される金属や、焼結したときの具合によって、特性にばらつきが生じてしまう。しかし、NTC温度センサは形状が小さく、応答速度(感度)が速いという利点があり、よく使われる。例えば、水槽の水を一定温度にしたりするのに使われるサーモスタットなど。
 CTRは家庭用暖房気によく使われる。定温検出用のセンサとしてよく用いられる。
 PTCは、家庭用保温装置としてよく用いられる。PTCはセンサとしては比較的扱いやすい。
 NTCとはNegative Temperature Coefficientの略で、負の温度係数を意味する。NTCサーミスタは、温度が上昇すると抵抗値が減少するという特性をもつ素子で、温度検知用・温度補償用などに使用される。

◎酸化亜鉛:Zinc Oxide:ZnO
 亜鉛華、亜鉛白ともよばれる。白色か黄色味がかった白色の無臭の粉末と、六方晶系結晶がある。用途としては、白ペイントの顔料、化粧品、乾燥剤、速乾性セメントへの配合、ゴム添加剤(加硫促進助剤)、塗料・インキ原料、ガラス・陶磁器原料、電池・蛍光体原料、光電極などに使用されている。ほかに、不透明ガラスや各種透明ガラス、エナメル、車のタイヤ、マッチ、磁器の製造に使われる。特殊なスクリーンインキ用の顔料として一部で使用されている。
 住友大阪セメント社製ZnO#100は、平均粒径10~20nm、表面積43cm2/g。

◎酸化還元反応(化学反応の一種、oxidation-reduction reaction)
 酸化と還元は通常同時におこり、反応系の1成分が電子を奪われて酸化されれば、他方に電子を得て還元される成分が存在する。この場合、化学系全体の化学反応を酸化還元反応、その化学系を酸化還元系という。たとえばイオン化傾向の大きい金属M1(M1 + e)とイオン化傾向の小さい金属のイオンM2との溶液中での反応 M1 + M2 → M1 + M2においては、M1金属が酸化され、M2イオンが還元されたことになる。
 反応する相手を酸化する物質を酸化剤(電子を奪い取る物質、電子受容体)、相手を還元する物質を還元剤(電子を提供する物質、電子供与体)という。

◎酸化チタン:Titanium Oxide:TiO2
 酸化チタンは、チタンを空気中で熱すると白色粉末として得られる。着色力、隠蔽力が大きい代表的な白色顔料。結晶形の違いにより、アナターゼ型とルチル型がある。白さの点ではアナターゼ型が優れているが、ルチル型は着色力、隠蔽性が優秀で、チョーキング現象を起こしにくい利点を持っている。いずれも耐光、耐熱、耐溶剤、耐薬品など、各種の耐性が極めて優れている。
 屈折率が高く、可視光を吸収しない。化学的に安定で、毒性がないことから、白色顔料として広く使われている他に、透明度を下げるために他の顔料に混ぜて使われている。その他、磁器、金属チタンの製造原料、金属製品の研磨剤として、また医薬品関係では保護剤や紫外線防止剤(UVブロック)として用いられている。また、光触媒として利用できるため、壁紙に混入したり、ガラス容器にコーティングして有機物の分解に利用する。UVインキではアナターゼ型を用いることがあるが、その他のタイプのインキでは主にルチル型が使用される。チタン白、チタンホワイトとも呼ばれる。

◎酸化鉄:Iron Oxide
 酸化鉄は、酸化第二鉄ともいい、天然には赤鉄鉱として産出し、製鉄の鉄鉱石ではもっとも重要なものである。鉄鉱石の一種で、微細な粉末状のものは、べんがら(弁柄または紅殻とも書かれる)、代赭(たいしゃ)、インディアンレッド、血朱、鉄朱、鉄丹などとよばれ、石器時代から顔料としてつかわれてきた。ちなみにべんがらという言葉はインドのベンガル地方からきている。顔料のほかにはガラス、特に望遠鏡のレンズや反射鏡、ブロックゲージ、弁などの仕上げの精密な研磨に使われる。また、ゴム、ペンキ、紙、セラミック、ガラスに混入する顔料、貴金属、ダイヤモンドの研磨剤、半導体、磁気テープ、フェライト磁心や永久磁石の原料に使われる。

◎酸化マグネシウム:MgO
 プラズマディスプレイの保護層材料としてMgO膜が利用されている。

◎産業(1996年1月19日)
 第一次産業:自然界に存在する資源を取り出す産業。農業、漁業など。
 第二次産業:第一次産業製品を加工する産業。工業など。

◎三原色:the three primary colors
 色光の三原色は、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)で、これらの組み合わせで全ての色を表現する。RGBを最高の明度で組み合わせると白になる(加法混色)。これに対して印刷では、インキなどの色材の三原色、藍(Cyan)、黄(Yellow)、紅(Magenta)の組み合わせで色を表現する。CYMを全て加えると黒になる(減法混色)が、色材の反射率の関係で純粋な黒を表現できないので、更に黒(Black)を加える。従って、反射光の場合はCYMKの4色で全ての色を表現する。

◎酸素(1998年12月1日)
 常磁性体であるため、液体、気体を問わず、磁石に引き寄せられる。

◎サンドブラスト:sand-blast
 ガラスやステンレスなどに砂を吹き付けることにより表面を加工する方法。

◎三本ロール、ロールミル:roll mill
 印刷インキの製造装置。長さと太さが同じ3本の鉄製ロールが接触回転する練肉機で、後、中、前と順に回転速度が速くなっている。後ロールと中ロールの間に原料を投入し、ロール間の剪断力で顔料粒子をビヒクルに分散する。

◎シアン:cyan
 色材の3原色の一つ、藍色(青色)のこと。

◎四塩化炭素:carbon tertrachloride
 フレオン製造用、消火剤、不燃性溶剤等に使用される。プロピレンを塩素化してパークロルエチレンを製造する際に併産される。液体。

◎示温インキ:thermochromic ink
 コレステロールの高級脂肪酸エステルなどの結晶配列により変色するサーモクロミック物質をマイクロカプセル化しインキにしたもの。

◎示温顔料 :thermochromic pigment
 ある温度以上に加熱されると色が変化する顔料。温度が降下したとき色が元に戻るものを可逆性示温顔料といい、戻らないものを不可逆性示温顔料という。後者には色の変化が1段階のものと2段階以上にわたるものがある。

◎紫外線:ultraviolet rays
 光のスペクトルで可視光の紫よりも外側の電磁波。波長は400nmから、X線の波長である15nmまでの間とされる。紫外線は、人工的には電気アーク灯によってつくることができ、自然にはおもに太陽によってつくられている。紫外線の波長の短いものは生体にとって危険である。300nm以下の波長の紫外線は細菌やウイルスを殺すので、殺菌にもちいられる。人間の場合、310nm以下の波長の紫外線によって日焼けが起こる。幸い、大気のオゾン層が、ほとんどすべての短波長の紫外線と、長波長の紫外線の多くを吸収している。しかし紫外線のすべてが有害なわけではない。人間や動物の健康に必要なビタミンDは、皮膚が紫外線に照射されることによって体内でつくられる。
 紫外線は、生命に大切な役割を果たしているが、一方では、特にDNAに障害を与える可能性があるので、生命に有害でもあると現在は認識されている。
 紫外線をエネルギー的な側面から判断すると、紫外線の照射によってDNAのチミンの2量化やタンパク質のS-S結合を切断する可能性があり、実際にそれらが確認されている。ラープは量子説が提案された1990年、殺菌能力を示さない色素でも、原生動物を入れた容器に色素を加えて太陽光の当たる場所におくと、原生動物が死滅することがあることを初めて実証した。特に色素の酸化物は強い酸化剤であることが多いので、酸素の存在下で紫外線が照射されると、生命に有害であることが多い。色素の構造と機能の相関については、コンピューター支援の量子化学の更なる進歩により、定量的な把握が可能になりつつある。詳細は今後の研究にゆだねられるが、色素の促進作用による原生動物の死滅と紫外線照射による死滅とでは、そのメカニズムが異なると理解されている。

◎紫外線硬化:UVキュアリング:UV curing
 印刷インキ膜に紫外線を照射し、反応硬化させて固形皮膜に変えること。UVインキの成分は、感光性ポリマー、モノマー、光重合開始剤、顔料、補助剤などであり、光重合開始剤が、特定波長の紫外線を吸収して連鎖反応を起こしインキを硬化させる。

◎紫外線硬化型インキ:UVインキ:UV ink
 紫外線硬化型インキは一般にUVインキとも呼ばれ、紫外線のエネルギーで光化学反応を起こし、液状から個体へ秒単位で硬化し皮膜形成を行う。インキの主成分は、光重合性樹脂、光重合開始剤、着色料および助剤で、原則として有機溶剤は含まない。従って100%固形分となる無溶剤型インキである。UVインキのメリットは単に速硬化性、高度の皮膜物性、脱溶剤等のみならず、従来からスクリーン印刷の理想といわれてきた「版上では乾かずに印刷後の乾燥が速い」という溶剤型インキでは成し得なかった機能性を実現出来たことである。

◎色環:color wheel
 色相の変化を系統的に表すために、色表を次の順に環状に配列したもの。赤-黄赤(橙)-黄-黄緑-緑-青緑(浅葱)-青-青紫(群青)-紫-赤紫

◎色差:color difference
 色の差を数値化したもの。一般的な色差⊿Eのレベル分けは、下表のとおり。
色差(⊿Ε) 色  差  の  程  度
~0.8 目視判定の再現性から見て厳格な色差規格を設定できる限界
0.8~1.6 隣接比較色差が感じられるレベル
1.6~3.2 離間比較では殆ど気づかない
3.2~6.5 印象レベルでは同じ色として扱える範囲
6.5~13 マンセル色票間の色差に相当
13~ 系統色で区別がつく程度の色の差

◎色相:hue
 明度、彩度とともに色の3属性の一つ。赤、黄、緑、青、紫など。マンセル色表系ではヒューがこれにあたる。

◎シクロヘキサン:cyclohexane
 カプロラクタム、アジピン酸等の原料であり、溶剤としても使用される。ベンゼンを水素添加して製造される。液体。

◎自己消火性:self-extinguishablity
 プラスチックは炎に接すると燃えるが、炎を取り除いたとき自然に消火する性質をいう。塩ビ樹脂は自己消火性である。

◎磁性インキ:magnetic ink
 磁気特性を持つ酸化鉄の粉末をビヒクルと練り合わせたインキ。磁性粉(Fe3O4等)をビヒクルに分散させたインキで、キャッシュカード等に使用される。

◎質量:mass
 場所、温度、圧力などによって変わらない物体に含まれる物質の量を表す数値である。その単位はkgまたはgである。類似する言葉である「重さ」は、物体に働く地球の重力の大きさである。同じ質量の物体の重さを月で計ると地球の6分の1の重さになる(質量は変わらない)。

◎自動制御(1996年1月19日)
 自動制御の機構は2種類。
①シーケンス制御(開回路制御:sequence control)
 自動洗濯機など。一度、動作が始まると、命令通りに動き、途中で動作の内容を変更しない方式。
②フィードバック制御(閉回路制御:feed back control)
 エアコンなど。希望温度を設定した後、機械が運転や停止を判断しながら動作する。sensorで得られた情報をフィードバック回路でコントローラーに戻し、目標値と出力値から操作量を加減するシステム。回路全体が1つのループ(輪)になっており、閉じている。

◎ジベレリン:じべれりん(1996年10月30日、朝日新聞)
 ジベレリンは、植物が芽吹いたり、伸びたりするのに欠かせない植物ホルモンである。現在までに108種類が見つかっている。ブドウなどでは種子の形成を抑える働きもあり、「種なしブドウ」はジベレリンを与えて、種をなくしている。植物の組織1グラム中には通常、0.1ピコグラム程度しか含まれない。タケノコ44トン分の茹で汁から得られたジベレリンは10mg程度であったという報告がある。

◎射出成形法:injection molding method
 熱可塑性樹脂の代表的な加工法。成形機のシリンダー内で溶融された原料樹脂を固く閉じた金型の中に注入し、射出シリンダーの中で加熱溶解され、流動化した成形材料は射出プランジャまたはスクリュによって固く閉じた金型の中に圧力で注入されて成形され、冷却後に取り出す。
 コップ、バケツ等の日用雑貨品、コネクター、ギヤ等の工業部品、家電製品等のハウジングのほか、医療用品等きわめて広範に適用されている。単純形状の成形品に留まらず、形状や構造が複雑な成形品の製造を行う精密射出成形法のほか、OA機器のキートップのように文字部分と台の部分を異なる色あるいは樹脂で成形する方法に代表される二色成形法などがある。

◎重合:polymerization
 分子量の比較的小さい化合物が結合して大きな分子量の化合物になることを重合という。例えば、ポリエチレンはエチレンという単量体が数千から数万結合してできた重合体である。このように同一の単量体を重合したものをホモポリマー(homopolymer)という。

◎シュウ酸:oxalic acid
 二水和物の融点は100℃であり、100℃で無水物となる。水およびアルコールに可溶である。強熱すると二酸化炭素とギ酸に、濃硫酸を加えて熱すると二酸化炭素、一酸化炭素、水に分解する。硫酸酸性の過マンガン酸カリウム溶液を還元的に脱色する。

◎重曹
 炭酸水素ナトリウム。

◎周波数
 電波、音などの1秒間の振動回数。音の圧力変化を音圧といい、音の高さは音圧が正と負の圧力変化を繰り返す1秒当りの回数で決まる。この回数を周波数または振動数といい、ヘルツ(Hz)の単位で表す。
 人間の耳に聞こえる音の周波数の範囲は20~20,000Hz。 20 Hz以下の音波を超低周波音という。

◎重力:gravity
 地球上に静止している物体が地球から受ける力。地球の万有引力が主であるが、地球の自転による遠心力も加わる。赤道上の遠心力は、万有引力の1/290である(赤道で計った体重は、北極で計った体重より少し軽い)。
 重力という言葉は、地球に限らず一般の万有引力の意味で用いることがある。重力が働いている空間を重力場という。

◎しゅす(繻子):satin
 サテン。縦糸か横糸を浮かした絹織物。なめらかで艶があり、帯や婦人服の服地用に使われる。

◎純水(1996年1月19日)
 純水のpHは7。しかしpH7の純水は、大気中の二酸化炭素を吸収して約10分間でpH5.8位まで下がると言われている。(化学の領域、35、p.675)
 逆浸透法:水道水に浸透圧以上の圧力(5~10 atm)をかけて、水分子だけを逆浸透膜(孔径2~5nm)を透過させる。溶存有機物や溶存無機物の90%以上、微粒子や微生物などの99%以上を除くことができる。(化学の領域、35、p.597)

◎ショア硬度:shore hardness
 岩石の破壊強さなどを表現する方法で、スキージのゴムの硬さを表現するのに用いられる。

◎昇華性インキ:sublimation ink
 特定の温度で昇華(固体から直接気体になること)する性質を持った染料を使用したインキ。多くは布の印刷に用いるが、プラスチックへの応用例もある。

◎硝化綿:ニトロセルローズ:nitrocellulose
 繊維素を硫酸と硝酸の混液で硝化したもの。硝化度により溶解性が異なる。硝化度の高いものはエステル系溶剤に可溶で、炭化水素系溶剤で希釈できる。中程度のものはアルコールとエステルの混合溶剤に可溶である。また硝化度の低いものは変性アルコールに可溶である。多くの樹脂類と相溶性がある。

◎蒸気圧:vapor pressure
 一定の温度において、液体(または固体)の物質と平衡にある同一物質の蒸気の圧力である。例えば、液体の水分子は、温度が高くなるとより激しく動くようになり、より多くの分子が水蒸気として飛び出すようになる。その結果、他の気体分子(空気など)を押しのけて水蒸気として存在できるようになる。1気圧の条件下では、この水蒸気と空気(窒素や酸素の混合気体)との存在比(体積比)から水蒸気の分圧(=水の飽和蒸気圧)を測定することができる。沸騰という科学現象は、この分圧が1気圧になり、液体状態の分子から発生する気体状態の分子が、周りの空気すべてを押しのけてしまう状態である。

◎蒸気圧曲線:vapor pressure curve
 温度と飽和蒸気圧の関係を示す曲線である。この曲線上の1点のデータは、その圧力における液体の沸点を示している。また、蒸気圧が1気圧になる時の液体の温度は、その液体の一般的な沸点である。異なる二つの液体の蒸気圧曲線を比較することにより、ある温度でどちらがより蒸発しやすいかが分かる。

◎消石灰(1997年7月1日)
 運動会などのライン引きに利用されている白い粉が消石灰(水酸化カルシウム)。アルカリ性であり、土壌の酸性を中和するのに利用されている。
 菓子などの乾燥剤として入っている白い粉末状(時に、小ブロック状)のものは生石灰。生石灰は水と反応すると消石灰になるが、この時、熱が発生する。消石灰はアルカリ性であり、土壌の酸性を中和するのに利用されている。菓子などの乾燥剤として入っている消石灰は、花壇や植木鉢の土に入れると良い。

◎蒸留:distillation
 溶液を蒸発させ蒸気を回収して残留物と分ける操作をいう。溶液中のより蒸発しやすい成分が蒸気中に、蒸発しにくい成分が残留物として残る。工業的に重要な蒸留には、原油から様々な沸点の石油成分を分ける方法(精留あるいは分留という)がある。

◎触媒:catalyst
 それ自体は変化しないで、他の物質の化学変化の速さに影響を及ぼす物質。

◎シリカゲル:silica gel(1997年7月1日)
 ケイ酸を部分脱水した、ガラス状の透明な固体。乾燥剤として広く利用されている。100gのシリカゲルで20g程度の水は吸着できる。乾燥剤のうち、半透明の粒状のものはシリカゲルである。色付きのシリカゲルは塩化コバルトで染色してある。
 直径数10Åの二酸化珪素(SiO2)の粒子が立体的に三次元の網目状に結合しており、その間の空間に水が吸着する。

◎シリコーン:silicone
 有機ケイ素重合体の総称。ケイ素樹脂ともいう。多くの岩石の主成分であるケイ素を含む有機化合物。油状、樹脂状、またはゴム状の物理的性質をもち、熱や酸素に触れた時に普通の有機物質より安定であるため、用途が広い。
 ケイ素樹脂の分子は、ケイ素と酸素が交互に結合して鎖状につながり、その中のケイ素原子に、メチル基などの有機基がついた構造をもつ。分子量の少ないものがシリコーンオイルであり、重合して大きな分子となったものが、シリコーン樹脂やシリコーンゴムである。個々の分子の大きさと有機基の重合の度合いを変えることにより、油状、樹脂状、グリース状、ゴム状のケイ素樹脂がつくられる。
 シリコーンオイルは分解しない状態でかなりの高温に耐えるので、航空機の油圧系に使用される。シリコーン樹脂は耐熱絶縁材として、またシリコーンゴムは、絶縁材や、高温でゴムが必要な場合に使用される。ケイ素樹脂は、セラミック、衣類、紙などの防水加工にも使用される。ほかに医療用器具にも用いられる。
 耐熱性が他の樹脂に比べて優れているので、発熱に耐える電気絶縁体として使われる。また、水をはじく性質を利用して防水剤として使用。油状、ゴム状の各種がある。シリコン(silicon)とは、ケイ素をベースにしているが異なるものである。
 用途としては、潤滑油、クリーム、消泡剤、変圧機油、パッキングナド多方面にわたる。人口心肺の膜、人工腎臓、人工弁、人工軟組織など酸素透過性が大きいことを利用した分野にも利用されている。化粧品原料としてこの10年来の量的伸びは著しい。通常のシリコーン樹脂は、ケイ素と酸素の結合(シラン結合)が規則的に配列した高分子であるが、ケイ素によって主鎖が構成されているポリシランが電子写真材料、フォトレジストなどで注目されている。
 メーカー:信越化学、東レ・ダウ・コーニング・シリコーン、東芝シリコーン、日本ユニカーなど。

◎シリコーンゴム
 特殊耐熱合成ゴム。抜群の耐熱性と耐寒性があり使用温度範囲が広い。

◎磁力(=磁気力):magnetic force
 2つの磁石(N極とS極)の間に働く力。同じ極なら斥力(せきりょく=反発力)、異なる極なら引力である。力の大きさ(F)は磁極間の距離の二乗に反比例し、それぞれの磁極の強さに比例する。電気を帯びたもの(荷電物質)が動くと磁場を作る(=電磁石)ので、動く荷電物質と磁石との間にも磁力を観察することができる。

◎真空成形法:vacuum molding method
 熱可塑性樹脂の成形法の一種。メス型またはオス型のいずれか一方だけを用いて、硬質塩ビ、ポリスチレン等のシートを金型に合わせた形状に成形する方法で、熱可塑樹脂のシートを加熱軟化させた後、型の上にのせ、型とシートとの隙間を真空(減圧)にし、シートを型に密着ながら冷却する成形法。
 用途:アクリルバス、冷蔵庫の内張り、看板などの大型品から、卵ケースなどの容器のような小物成形品までつくられる。

◎深成岩:plutonic rocks
 地下の比較的深部で固結した火成岩で、比較的長時間で固結したため、岩石の組織が完全に結晶した鉱物より成っており、かつ結晶は大粒のものでそろっている。

◎水素化:hydrogenation
 ある化合物に水素を添加すること。例えば、ナフサ分解によってエチレン等を製造する際に副生するアセチレンあるいは不純物として含まれている硫黄等に水素を添加して、これを除去ることをいう。水素添加を略して水添ともいう。

◎水和:hydration
 溶質(分子やイオン)が溶媒である水に溶けると、溶質の周りを複数の水分子が取り囲む。この現象を水和と呼ぶ。水分子には部分的な電荷の偏り(極性)がある。そのため、陽イオンには水の酸素(少し負電荷を帯びている)が、陰イオンには水の水素(少し正電荷を帯びている)が電気的に近づく。水溶液中のカルシウムイオン(+2)には6~7個の水分子が結合している(配位結合)。炭酸水素イオン(-1)の酸素原子にも水分子の水素の部分が近づいている。水分子と溶質の間に働く電気的な引力が水和の原因である。

◎墨:black, an ink stick
 ①黒色のこと。
 ②油煙または松煙を膠液で練り、香料等を加えて固めたもの。硯ですって版下原稿作成時に用いる。

◎製品安全データシート(material safety data sheet:MSDS)
 製品安全データシート。MSDSは、【物質名の特定】【危険有害性の分類】【応急措置】【製品の取扱い上の注意】【ばく露防止措置】【物理/化学的性質】【有害性情報】【廃棄上の注意】【適用法令】等が書かれたもの。

◎生分解性プラスチック:biodegradable plastics
 プラスチックは一般的に金属などと比べて安く、丈夫で長持ち、軽量で加工が容易などその優れた特性ゆえに世界のあらゆる地域と分野で広く利用されているが、短所である半永久的に分解しない点を改良したプラスチックを生分解性プラスチックと呼んでいる。使用中は従来のプラスチックと同程度の機能を保ちながら、使用後は自然界の微生物によって低分子化合物に分解され、最終的に無害な水や二酸化炭素などの無機物に分解される素材をいう。

◎赤外線(1996年1月19日)
 赤外線とは0.8μm~1mmの波長の電磁波、可視光に近い順に近赤外線、中赤外線、遠赤外線(約5~1000μm)と呼ばれる。物体を熱すると、その温度に応じた電磁波を放出することが知られている。体温36.5℃の人間の体からは約9μmの波長の遠赤外線が放出されている。人間の体温に近い波長は約6~14μm。

◎石灰岩:lime stone
 炭酸石灰質の泥土や生物の遺骸が堆積固結した岩石で、しばしば、さんご類、有孔虫、貝殻などの化石を含む。一般に緻密で白色ないし灰色であり、化学成分の純粋に近いものは、鉄鋼用、セメント用、化学用として大量に使用されるほか、骨材用としても適当である。採石法の規制を受ける岩石ではなく、鉱業法の規制を受けるため、鉱業権を持たないと採掘できない。

◎石膏:gypsum(2000年1月19日)
 硫酸カルシウム(CaSO4)の化学組成を持つ鉱物の総称であるが、結晶水により、二水石膏、結晶石膏、半水石膏、無水石膏に分けられる。一般に石膏という場合は、二水石膏を指す。

◎セメント
 シリカ、アルミナ、石灰、酸化鉄及びマグネシアからつくった乾燥粉末。水で混合すると硬化する。コンクリートの1成分として用いる。

◎セラミックス
 人工的に造られた非金属無機質固体材料の総称。陶磁器、セメント、耐火物など古くからあるセラミックスの対し、アルミナ、ジルコニア、チタン酸バリウムなど原料粉末を成形・焼結して造られるセラミックスをニューセラミックスと呼ぶ事がある。特に高純度の微粒子を原料として制御されたプロセスで造られるセラミックスはファインセラミックスと呼ばれ、従来のセラミックスに比べ優れた性質を持つ。

◎セルロース:Cellulose
 繊維素ともいう。綿(わた)の繊維は、天然の中でもっとも純粋なセルロースである。溶剤には溶けない。セルロースをアルカリにつけてから二硫化炭素の蒸気に通すと、溶液に膜と繊維ができる。レーヨンとセロハンはそのような溶液から再生されたセルロースである。セルロースエーテルは、紙のにじみ止め、粘着剤、石鹸、合成樹脂などにつかわれる。
 セルロースを硝酸と硫酸との混合液にひたすとニトロ化されて硝酸繊維素またはニトロセルロースといわれる可燃性爆発物ができる。ピロキシリン、またはコロジオン綿とよばれるニトロセルロースは、さまざまな塗料、プラスチックにつかわれる。コロジオンは医薬、写真、人造皮革とラッカーの製造につかわれる。なかでも硝化度の高い綿火薬は爆発しやすい。

◎洗浄剤(1996年1月19日)
 衣服、器物などを洗うために、湯や水に溶かして用いるもの。その構成成分から溶剤系洗浄剤と水系洗浄剤に大別される。さらに水系洗浄剤は、その性状から、①エマルション洗浄剤、②酸性洗浄剤、③アルカリ性洗浄剤に分類される。
①エマルション洗浄剤:一般に強アルカリや酸などに侵されやすい非鉄金属などの洗浄や、粘度の高い油汚れの除去に使用されることが多い。
②酸性洗浄剤:酸と界面活性剤で構成される。
③アルカリ性洗浄剤:主に硬質表面の脱脂に使用される。
・カウリブタノール値(KB値):石油溶剤の溶解力を表す値。一般に、この値が大きいほど溶解力の強い溶剤(洗浄剤)である。
・非水系洗浄剤:水が配合されていない洗浄剤。炭化水素系、グリコールエーテル系、フッ素系、塩素系などの溶剤系洗浄剤がこれにあたり、引火点があるものが多い。
・準水系洗浄剤:グリコールエーテルや炭化水素などの溶剤に水を加えて引火点をなくし、非危険物としたもの。

◎染料:dye, dyestuff
 染料は、ふつう顔料よりもはるかに小さな粒子で、染料が布の繊維に直接(化学的に)くっつくことによって布を染色することになります。
 その性質上、染料を使うときは「どの染料で何を染めるか」考える必要があり、また着色範囲の制御が一般に難しいので、絵画表現にはやや不向きです。
 染料は粒子が細かいため、比較的広い範囲を均一にムラなく着色するのに向いていますが、一方で「にじみ」やすく、逆に比較的大きな粒である顔料ではにじみが少なくなり、その点が、より絵画には向いているわけです。
 顔料の場合は、接着剤として働くビヒクル(展色剤)しだいで利用範囲が広がります。顔料は染料よりも粒子が大きいので単独での着色は難しく、接着剤になるもの(展色剤)を用いてキャンバス等の上にくっつけてやる必要があります。水彩絵の具のようにアラビアガムと混ぜたり、油絵の具のように乾性油を混ぜて用いることになります。

◎閃緑岩:diolite
 花崗岩と同時代の深成岩で底盤や岩株を形成することが多い。主に斜長石と角閃岩からなり、輝石や黒雲母を含むこともある。

◎相溶性
 二種または、それ以上の物質が相互に親和性を有し、溶液または混和物を形成する性質をいう。従って、相溶性を有する物質は、互いに他方を高濃度で含有することができると共に、含有した他方を急速に放出することなく、徐々に揮散させる特性を有する。

◎ゾル:sol
 液体を分散媒とするコロイド分散系のこと。

◎ダイ:Die
①金型
②押出しにおいて材料を必要とする形状に押出すための口金。マニホールド、ブロー成形用、リングなど種々のものがある。

◎耐候性(耐光性):weathering resistance (lightfastness)
 自然の光・雨・熱などによる変色・退色に耐える性質。光、熱、風、雨などの屋外条件下で暴露したときの耐久性をいう。長期間を要する屋外暴露試験と人工促進試験によって評価される。

◎耐候性試験:weathering resistance test
 印刷物の耐候性を調べる試験。屋外曝露による方法と耐候性試験機(サンシャイン・ウェザー・メーター)を用いる促進耐候性試験がある。

◎体質顔料(フィラー:filler)
 屈折率が小さい透明性白色顔料。他の顔料の増量剤、艶消剤、インキの性質を調節するための混和剤などとして使用される。炭酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、タルクなどがある。

◎退色:discoloration
 光などの作用でインキの色がさめること。染料系の有機顔料(レーキレッドC、カーミン6Bなど)は日光に弱く、短時間で退色する。蛍光顔料は更に弱い。逆にフタロシアニン系顔料等は耐光性が強くはほとんど退色しない。屋外で使用される印刷物には、充分な耐光性を持ったインキを使用する必要がある。

◎堆積岩
 一般には岩石の分類は、その成因により、火成岩、堆積岩、変成岩に大別される。堆積岩は、水成岩とも呼ばれ、既存の岩石などが、破砕、摩砕され、機械的に運ばれて、地上または水中で堆積、生成したもの。その成因によって、砂屑性堆積岩、有機性堆積岩、化学的堆積岩に分類される。

◎帯電除去ブラシ:anti-static brush
 導電性の繊維を利用したブラシで、帯電した表面に接触させて静電気を除去する。

◎帯電防止剤:anti-static agent
 表面の固有抵抗を小さくして静電気の発生を防止するための添加剤。プラスチック、ゴム、繊維などの表面の電気抵抗を小さくして、静電気の発生による帯電を防止するために材料に添加したり、表面に塗布する副資材をいう。界面活性剤、無機塩、多価アルコール、金属化合物、カーボンなどがある。

◎耐摩擦性:rub resistance
 摩擦に耐える物性。

◎耐摩耗性:abrasion resistance
 摩耗に耐える物性。

◎耐薬品性:chemical resistance
 薬品により反応・膨潤・溶出等を生じない性質。プラスチックでは、金属のように水分などにより錆びる現象は少ないが、有機溶剤や強酸、強アルカリに侵されるものがある。しかしフッ素樹脂、PE、PP、POMなどのように薬品に侵されにくいものも多く、特に塩類にはほとんど侵されない。プラスチックの構造によって縮合などで製造されたポリアミド、ポリエステルでは、強酸、アルカリによって加水分解され、高温では水の存在下で分子量が小さくなり強度が低下する。ビニル重合したプラスチックは一般に極性基をもつため、溶剤に弱く( 例:酢酸ビニル、PMMA、PVCなど)、これに対し、炭素と水素からなるPE、PPなどは耐薬品性が良く、逆にこれを溶かす溶媒がないため、印刷適性も悪くなる。この水素をフッ素に変えたのがフッ素樹脂であるが、これはさらに耐薬品性がすぐれる。

◎耐用性:durability
 スクリーンインキの耐用性には、一般に下表のようなものがある。
耐用性  色相・光沢・濃度・隠蔽性・透明性
 耐候性(耐光性)
化学的耐性  耐 水 性:耐水性、耐沸騰水性、耐塩水性、他
 耐薬品性:耐酸・耐アルカリ性、耐マイグレーション性、他
 耐溶剤性 :耐アルコール性、耐ラッカーシンナー性、耐油性、他
物理的耐性  耐摩擦(摩耗)性
 耐スクラッチ性・耐打鍵性
 耐折曲げ性・耐衝撃性
 耐熱性・耐寒性・耐熱サイクル性・耐湿性
二次加工性  ラミネート適性・オーバーコート適性
 成形加工性・打ち抜き加工性
 ウェルダー適性
その他  臭気・毒性・価格

◎脱水素:dehydrogenation
 目的とする製品を得るために原料である有機化合物から水素を取り除くことをいう。例えばエチルベンゼンを脱水素すればスチレンモノマーが製造される。

◎タッチスクリーン:Touchscreen
 コンピューターの表示装置の上に装着された透明なスイッチのこと。メッセージが表示されている位置に、ペンや指を接触することによって、接触した位置をセンサーで感知して、表示されているメニューを選択できる。
 代表的なのは銀行のATM(現金預金支払機)。最近は電車の切符の自動販売機や複写機の操作盤などにも使われている。また液晶モニター上に透明タッチパネルをのせたPDA(情報携帯端末)が登場している。透明タッチパネルの製造に、エッチングレジストやスペーサーインキ等のスクリーンインキが使用されている。

◎タルク:talc
 滑石。

◎ダレ
 インキが垂れること。腰切剤の添加により改良される。

◎炭化ケイ素(silicon carbide)(1991年11月5日)
 SiC。商品名はカーボンランダム。コークスとケイ砂とを電気炉中で1800~1900℃に熱して作る。ふつう緑色、もしくは黒紫色。純粋ならば無色透明の六角板状晶。融点2700℃以上、比重3.12。硬さが極めて大きく、ほとんどダイヤモンドに近いので、細粉として研磨剤に用いられる。また耐火物、抵抗体などにも用いられる。

◎炭化ホウ素(boron carbide)(1991年11月5日)
 BCからB6Cまでの組成のものが存在すると言われているが、最も確実なのはB4Cで、ふつうはこれを炭化ホウ素と呼んでいる。融点2350℃、比重d17=2.5。ダイヤモンドに次いで硬く、炭化ケイ素よりも硬い。研磨剤、高温耐熱材料、金属加工具などに用いられる。

◎炭酸:carbonic acid:H2CO3
 二酸化炭素の水溶液の中に存在する弱酸性化合物(血液の中には炭酸がある)。水中の一部の二酸化炭素は水分子と反応して炭酸になる。残りの二酸化炭素は気体の状態で溶けている。炭酸は、きわめて弱い2価の酸(2つの水素イオンを放出することができる物質)である。

◎炭酸カルシウム:Calcium Carbonate:CaCO3
 天然には、方解石、霰石、石灰岩、大理石などとして産出されるほか、生物ではサンゴや貝殻などにも含まれている。白色の固体で、水に溶けにくく、加熱すると、酸化カルシウム(石灰)と二酸化炭素に分解する。
 工業分野ではセメントや酸化カルシウム、水酸化カルシウムの原料、製鉄、防火建材、酸の中和剤、肥料、紙のサイズ剤などに使用されている。日常生活では、ゴミ収集用のポリエチレンの袋に30%程度混入して焼却処理の際に高温になるのをさけるという利用法もある。このほか、反応性が乏しく化学的に安定しているので、体質顔料として利用したり、化粧品、歯磨き剤、医薬品(制酸薬など)に混入させて、増量剤や研磨剤として使われる。
 重質炭酸カルシウムと軽質炭酸カルシウムがある。
①重質炭酸カルシウム
 白色結晶質石灰石を乾式または湿式粉砕して造った微粉炭酸カルシウムで、白色度が高いことから白色タンカルともいう。粒度は概ね5μm以下で、特に微粒のものは超微粉タンカルと呼ばれている。用途としては軽質タンカルと同様、工業用フィラー、食品添加物等に利用される。
②軽質炭酸カルシウム
 沈降炭酸カルシウムと同意語で、石灰石を焼成し、化学的に製造される炭酸カルシウム。軽微性炭酸カルシウムと呼ぶ場合もある。粒径が数μm前後と、比較的粗いものを軽質タンカルまたは、普通品と呼ぶ。粒径が0.1~0.02μm程度の微細なものを膠質品または、コロイド性炭酸カルシウムと呼ぶ。

◎弾性:elasticity
 一定の限度以下の外力を加え変形させ、その後、外力を取り除くと原形にもどる性質をいう。反対語は、塑性(plasticity)。

◎炭素繊維:Carbon Fiber
 グラファイト状の炭素からできた高強度、高剛性等の特性に優れた繊維。アクリル繊維等を炭化させ製造するポリアクリロニトリル(PAN)系の炭素繊維が市場開拓において先行している。釣り竿、ゴルフシャフト、ラケット等、高級スポーツ用品への利用が一般化しているほか、航空・宇宙分野で高強度・高耐熱・軽量構造材料として実用化されている。また、石油や石炭のピッチを原料とする炭素繊維もあり、都市ガスの導管、ロボット部品、ビル用建築資材への利用が進展している。

◎単量体:monomer
 モノマー。

◎チオ硫酸ナトリウム:sodium thiosulfate:Na2S2O3
 市販されているものは五水和物で、一般的には「ハイポ」と呼ばれる。無色の単斜晶系柱状結晶であり、融点は48℃。空気中では安定だが、湿気により風解または、潮解性を示す。ハロゲン化銀を溶かすので写真の定着に用いられる。ヨウ素と定量的に反応するのでヨウ素の定量分析(酸化還元滴定)に用いられる。

◎チキソトロピー、チキソ性、揺変性 :thixotropy
 撹拌すると流動性を増し、静置すると元の状態に戻る性質。印刷再現性の優れたインキは、適度なチキソ性を持っている。

◎蓄光インキ:phosphorescent ink
 蓄光顔料を使用したインキ。光をあててこの光エネルギーを化学的に蓄積し、光がなくなっても長時間にわたって発光しつづけているインキをいう。

◎蓄光顔料:phosphorescent pigment
 光をあてられた蓄光顔料は、この光エネルギーを化学的に蓄積し、光がなくなっても長時間にわたって発光し続けていることができる。最近、従来の製品よりも残光時間が非常に長いタイプの製品が開発されている。また一般的なグリーン色に加え、赤色の蓄光顔料も開発されている。

◎蓄光塗料:phosphorescent paint
 夜光塗料。

◎チタニア
 10~20nmで均一なTiO2で、かつ安定なアナタースコロイドを作成するには、加水分解後の80℃でのゾル溶液の解膠と、チタン製オートクレーブを用いた200~250℃での熟成が必要である。
 また、チタニア粒子の凝集を防ぐためには、必要に応じて超音波分散処理等が必要である。超音波処理をしないチタニアペーストを用いて調製した薄膜では、表面にクラックが生じる。チタニア薄膜を、より多孔質で高表面積にするため、チタニアペーストにポリエチレングリコール(PEG:分子量20,000程度)を添加することが望ましい。PEGはチタニア薄膜の焼成時に燃焼し、チタニア薄膜光電極を、よりカサ高で多孔質にする。

◎チャート:chert
 堆積岩の1種。石英の微粒子からなる緻密な硬い岩石で、深海に化学的に沈殿、堆積したものが多い。少量含まれる塵状鉱物によって、赤褐色、淡緑色、灰色などの色を呈している。一般には砕石として使用されるが、破砕しても鋭角的なものが残り、あまり好まれない。

◎中和:neutralization
 正の電荷を持つイオンと負の電荷を持つイオンが結合することにより、電荷が消失する反応のことを広い意味での「(電荷の)中和」とよぶ。例えば、カルシウムイオン(2+)と炭酸イオン(2-)が結合して、電荷を持たない炭酸カルシウムの沈殿を生じる反応である。
 蛇や病原菌の毒素を抗毒素(毒に結合し無毒化する作用のあるタンパク質)と反応させて無毒化することを「毒素の中和」とよぶ。
 酸と塩基が反応することを「中和」とよぶ。例えば、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液との反応である。水素イオンと水酸化物イオンが反応した場合、安定な分子である水ができる。中和反応により発生する反応熱を中和熱という。強酸と強塩基との中和反応(H+OH → H2O の中和熱は、室温で約57kJ/molである(発熱反応)。

◎チョーキング:chalking
① 印刷物が乾燥した後、軽い摩擦で図柄がとれる現象。原因は、インキ中の顔料成分過多、インキの乾燥不良などである。
② 印刷物を屋外曝露したときに、インキ皮膜の光沢が低下し、ついには粉を噴いたような状態になる現象。高濃度白インキやエポキシ樹脂系インキで発生しやすい。

◎超伝導
 1911年オランダのライデン大学のカメルリン・オンネス(H. Kamenlingh Onnes)が発見。温度を下げていきながら水銀の電気抵抗の変化を測定していたとき、4K(-269℃)付近で抵抗が急にゼロになる現象を発見。完全導体(電気抵抗がゼロ)と、マイスナー効果が特徴。

◎チルト角:tilt angle
 DVDを製造する際の物理的規格の一つ。ディスクの記録面に垂直に立てた軸と光学系の軸がなす角度を指す。

◎ディストーション:distortion
 変形すること、ゆがむこと。

◎定性分析:qualitative analysis
 試料中の未知成分物質の種類を知るための化学分析。分子、原子(原子団、同位体を含む)に特有な物理的性質や化学反応を利用して検出確認を行なう。溶液中のイオンの種類を調べる炎色反応、ヨウ素分子の周りの環境変化に依存した光吸収帯の変化(色の変化)を利用するヨウ素-デンプン反応、化学反応の結果生じる沈殿の色を調べる方法などがある。溶液や固体状態の試料の光吸収や磁気的性質を調べることのできる様々な機器定性分析法がある。

◎定量分析:quantitative analysis
 試料中の成分物質の量を求めるための化学分析。一般には成分物質の種類を知るための定性分析が先立って行なわれる(中和滴定法では塩酸や酢酸が入っていることが分かっている試料を使っている)。定量法としては重量分析(成分物質や成分物質の誘導体の重さを測定する分析方法)、容量分析(中和滴定法では濃度の分かった水酸化ナトリウム水溶液の使用量から酸の濃度を測定している)、比色分析(濃度に比例した光吸収量などから成分の濃度を知る分析方法)などが古くから行なわれている。

◎テキスタイル:textile
 織物、布地のこと。布に模様をプリントして染色することを捺染(textile printing)という。

◎滴定:titration
 成分濃度の分かった標準液の用いた容量分析法、あるいは溶液を試料に少しずつ加えていく実験操作のこと。試料物質Aを含む溶液に、Aと一定の割合で反応する物質Bの溶液を少量ずつ加えていき、当量点(= 終点)に達するまでに加えられたBの量を測定してAを定量する。Bには濃度が既知の溶液(= 標準液)を用い、通常、ビュレットを使ってA溶液中に滴下するので滴定とよばれる。
 操作が簡単で比較的精度も高いので一般に広く用いられている。終点の判定には、溶液の呈色(→ 色の変化)、電気的な量(→ 電気伝導率の変化など)、温度(反応熱などによる温度変化)などの変化が利用される。化学反応の種類により中和滴定(中和反応)、沈殿滴定(沈殿反応)、酸化還元滴定(酸化還元反応による光吸収帯の変化)などがある。

◎滴定曲線:titration curve
 滴定溶液の1つの特性が滴定の進行に伴って変化するありさまを表わす曲線(各滴定点を結んだ滑らかな曲線)。通常は物質の特性(pH、色、電気伝導率の変化)を縦軸にとり、横軸に滴定試薬の量(例えば、滴定液の体積)をとる。滴定曲線は終点を決定するのに使われるが、曲線を解析して平衡定数などを求めるのにも利用される。

◎テトロン繊維:Tetron fiber
 合成繊維の一種で、ポリエステル系のポリエチレンテレフタレート(PET)の日本での商品名。皺(しわ)ができにくく、洗濯がしやすいなどの特徴があって、機械的強度、弾性率が大きく、風合いにすぐれているところからフィラメント糸、スフとして衣料用にもちいられるほか、タイヤコード、ロープ、スクリーン印刷用の紗などの工業用や釣りの道糸などにももちいられている。テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールを縮合させてつくる。
 日本では、東レと帝人が1957年(昭和32)にイギリスのICI社から技術導入して、翌年から量産体制にはいった。近年は、繊維としてだけでなく、磁気テープやフロッピーディスクのベース材料としての需要も多い。
 テトロンフィルム(帝人)、テナック(旭化成)。

◎テレフタル酸:terephthalic acid:TPA、PTA
 ポリエステル繊維、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)の原料。パラキシレンを原料とする。固体。

◎転移温度:transfer temperature
 物質の物性がある状態から他の状態へ変化する温度をいう。物質の融点を第一転移温度、分子運動の凍結と考えられる温度を第二転移温度、またはガラス転移温度という。

◎電荷:electric charge(≒ 電気:electricity)
 すべての電気的な現象の根元となる実体。電気の性質は電気量によって規定される。1729 年、イギリスのグレイは、摩擦によって発生した電気が金属線を通して移動することを発見し、電気という実体の存在を示した。さらに、1733 年、フランスのデュフェイは、電気には正と負(+と-)の2 種があることを実験で示した。

◎電気陰性度:electronegativity
 結合している異種の2原子が電子を引きつける能力の目安になる数値である(単位はない)。電気陰性度の大きな元素の近くの方が、電子の居心地はよい。結合を作る2原子の電気陰性度の差が大きいほど、電子は一方の原子に引きつけられ、その結合のイオン性は大きい。また、電気陰性度の値の小さい元素ほど電子供与性が大きく、逆に大きいものほど電子受容性が強い。その中間の値をもつ元素(Al やZn)は、両性としての性質をもつ。

◎電気力:electric force(≒ 静電気力:electrostatic force)
 電気(+と-)を帯びた物質(電荷)間に働く力(同符号なら斥力、異符号なら引力)。力の大きさFは電荷間の距離の二乗に反比例し、それぞれの電荷の大きさに比例する。

◎電気分解:electrolysis(=電解)
 電解質溶液や融解電解質などのイオン伝導体に電流を通じて化学変化をおこさせることをいう。電気的エネルギーを加えることにより、自然に進むことのない化学反応を起こすことができる。
 イオン伝導体中に1対の電極を挿入し、両端を適当な電源に接続する。イオン伝導体の内部では、電流はイオンの移動によって運ばれる。電極と溶液との界面では、電極反応の進行によって電子が移動する(電流が流れる)。
 陽極では金属の溶解、酸素の発生などの酸化反応(陽極酸化)がおこり、陰極では金属の析出、水素の発生などの還元反応(陰極還元)が進む。
 電解の際の電気量と反応する物質の量との間には、ファラデーの電気分解の法則が成立する。
 電気分解は電解精錬や、塩素、水酸化ナトリウムの製造のほか、電解分析、電気めっきなどで利用される。

◎電磁波
 1nmから1mmの波長域の電磁波は、光と呼ばれ、そのうち380nm~770nmの波長域の光が可視光である。

◎糖
 タンパク質は動物の体を構成しているが、糖は植物の体を構成している。糖は動物のエネルギー源となる。

◎動的安定度:DS:Dynamic Stability
 アスファルト混合物の塑性流動に対する抵抗値を示す指標値。通常ホイールトラッキング試験による供試体のわだち掘れ変形量1mmあたりの試験輪の通過回数で表す(回/mm)。

◎導電性プラスチック:electric conductive plastics
 導電性を示すプラスチック。導電率10-5v/cm以上の半導体領域以上の導電性を示すものをいう。大別するとカーボンブラック、銀、銅などの導電性微粒子との複合化により、電子ホッピングサイトの生成と、導電路の形成により導電性にするものと、ポリマー自身に導電性をもたせるものがある。現在実用化されているのは、複合化による導電性プラスチックであり、ポリマー自体を導電化する技術は、研究が進められているが、まだ実用化の段階にはなっていない。

◎トルエン:Toluene
 芳香族炭化水素のひとつで、トルオールともいう。常温では無色の液体で引火性がある。ナフサの改質油あるいはナフサからエチレンを製造する際に併産する分解油から抽出される。
 石油精製の過程でベンゼン、キシレンなどの混合物としてとりだされ、蒸留によって分離される。合成繊維や合成樹脂の原料、ラッカーやシンナーその他の溶剤、ガソリン配合剤などに使われる。TDI、合成クレゾール等の原料。またトルエンを原料とするベンゼンの生産も行われている。液体。
 高濃度のトルエン蒸気の長時間にわたる吸入は有害。

◎ナイロン:nylon
 結晶性エンプラとしての特徴(耐熱、耐薬品性、耐溶剤、耐油性)とともに、ナイロンの独自性は、吸湿性があり、柔軟で強度がある。強靭性と、耐磨耗性がある。吸湿性がある。よって、寸法精度はやや劣る。

◎ナイロン6:PA6
 ε-カプロラクタムの開環重合体。電気、電子機器、自動車、建材等の部品及び家庭用品等、広範に使用される。工業部品に代表される射出成形用途に加えて、フィルム、モノフィラメントに代表される押出成形用途があり、主として包装資材、雑貨市場に供給されている。

◎ナイロン66:PA66
 ヘキサメチレンジアミン水溶液に等量のアジピン_を加えて得られるナイロン塩水溶液(AH塩)の重縮合体。ナイロン6に比べて融点が高いため耐熱性に優れているほか、弾性率、寸法安定性が良好。用途はナイロン6とほぼ同じであるが、相対的に自動車部品のウェートが高く、特にワイヤーハーネス・コネクターに実績がある。

◎ナイロン11:PA11
 11-アミノウンデカン酸の重縮合体。ナイロン12に比べて吸シ性がやや大きく融点が若干高い点を除けば性質は類似している。用途もほぼ同じ。

◎ナイロン12:PA12
 ポリアミドの中では最も低密度であり、ナイロン6及び66に比べて融点、吸水性が低く、耐寒衝撃性に優れている。可塑剤による柔軟化も可能。用途は押出成形品と射出成形品及びコーティング用途に大別され、押出成形ではホース・チューブ、射出成型ではスキーブーツや各夋Xポーツシューズの靴底やサイレントギヤ等の精密成形品が代表的な用途。

◎ナイロン610
 ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸との重縮合体。高シ度下での強度低下が小さく、モノフィラメントに成形されて歯ブラシのブラシ等に使用されている。

◎ナイロン612
 カプロラクタムとラウリルラクタムとの重縮合体。主にして接着剤に使用される。

◎捺染:textile printing
 模様をプリントして染色することを捺染(なっせん)という。捺染には直接法、防染法、漂白法の3つの方法がある。直接法は、まず模様のデザインを銅製のローラーにエッチングし、のりやゼラチン、あるいは合成ポリマーをつかってペースト状にした染料を、エッチングした面にぬり、圧力をかけて織物にうつす。直接法には、ペースト状の染料をスクリーンにかけて捺染する方法もある。これは、スクリーン印刷の技術を応用したものである。

◎ナフサ:naphtha
 石油化学の出発原料。原油を常圧蒸留した際、沸点範囲が30度cから170度c位の温度範囲で得られる軽質留分がこれに該当する。蒸留範囲の違いによって軽質ナフサ、重質ナフサ、この両者を含むフルレンジナフサに大別される。これらの留分は揮発油でもあり、粗製ガソリンとも呼ばれる。比重は0.7前後。液体。

◎ナフサ分解:naphtha cracking
 エチレン等の石油化学基礎製品を生産する方法で800℃程度に加熱されている管状炉中に原料ナフサを水蒸気と共に通して熱分解する。

◎二酸化ケイ素:Silicon Dioxide
 ケイ素の酸化物で工業などでは通称シリカといい、無水ケイ酸のことである。さまざまな鉱物や砂として地球の地殻では約12%を占める。無色又は白色の固体。シリカゲルの形では乾燥剤として、家庭用食品などにもつかわれている。微粉末状シリカは、スクリーンインキ原料として、艶消剤や腰切剤(チキソ剤)として使用される。

◎ニッケル(2000年12月18日、化工日報)
 住友金属鉱山は、積層セラミックコンデンサ(MLSS)の内部電極用ニッケル超微粉の生産能力を20ton/月から40ton/月にアップする。別子事業所磯浦工場(愛媛県)で2001年5月稼動を予定。
 従来、内部電極材料にはパラジウム系が多く使われていたが、レアメタル相場の高騰により、安価で多層化にも対応しやすいニッケル超微粉へのシフトがすすんでいる。
 同社は、80年代中盤に同市場に参入、原料からペーストまで一貫生産する強みを生かし、実績を積んできた。湿式法をベースに乾式法を組み合わせた独自プロセスで製造する。

・超微粉ニッケル(日刊工業新聞、2000年3月23日)
 ペーストが積層セラミックスコンデンサ(MLCC)の電極材料に使われる。ペースト原料の超微粉ニッケルは、川鉄鉱業と東邦チタニウムも製造しているが、ペーストまで一貫生産しているのは住友金属鉱山のみ。

◎ニトロセルロース:Nitrocellulose
 硝酸繊維素、綿薬、硝化綿などともよばれる有機化合物。きわめて燃焼しやすい物質。化合物としては不安定で、綿火薬などにもちいられる。外観は原料のセルロースに似ていて無味、無臭。ニトロ化合物ではなく硝酸エステルである。そのままで爆薬にしたり、ショウノウと混合してセルロイドの原料となる。かつてのシャルドンネ人絹はニトロセルロースを原料としたレーヨンであった。窒素量が13%前後のものを強綿薬といい炸薬として使い、10~12.75%のものを弱綿薬といいダイナマイトや無煙火薬、ラッカー、塗料などに、10%以下のものを脆綿薬といい、かつてはセルロイドに利用した。

◎日本薬局方(にほんやっきょくほう)
 日本国内の医療に供する重要な医薬品の品質・強度・純度などについて定めた基準。薬事法に基づき厚生大臣が制定する。局方。薬局方。

◎尿素:urea
 肥料または尿素樹脂原料であるアンモニアと炭酸ガスを原料とする。

◎尿素樹脂:urea resin:UF
 ユリア樹脂。

◎ヌケが悪い:Ink doesn't go through the mesh easily.
 ①感光製版工程で、水洗現像の際に絵柄がきれいに現像されないこと。
 ②スクリーン印刷の際に、インキのスクリーン通過性が悪く、一部目詰まりする状態。

◎濡れ:wettability
 材料の表面がほかのものとなじむかどうかという尺度を表すのが接触角である。完全に濡れる時の接触角は0度であり、全く濡れない時の接触角は180度。

◎熱:heat
 温度が異なる2つの物体が接触するとき、高い温度の物体から低い温度の物体に移動するエネ
ルギーのことである(単位はジュール:J 、またはカロリー:cal)。
 食品のエネルギー量の単位は、Calである(これもカロリーと呼ぶ)が、1Cal = 1kcal = 1000calであり、異なることに注意が必要である。

◎熱可塑性エラストマー:thermoplastic elastmer:TPE
 常温ではゴム弾性を示すが、高温では軟化して可塑性を示し、合成樹脂加工機械で成形可能な高分子材料のこと。ゴム弾性をもった熱可塑性プラスチックで射出成形・押出・ブロー成形ができる。第3の高分子材料とも言われている。
 主成分によってオレフィン系(TPO)、スチレン系(TPS)、エステル系(TPEE)、ウレタン系(TPU)、アミド系(TPEA)、塩化ビニル系(TPVC)等がある。TPEの歴史は古いが開発・改良の余地は多く、他ポリマーとのブレンドによりプラスチックへ弾性を付与する方向、加硫ゴム分野への適用、耐熱性等の物理的性質を改良した新規グレードの開発といった3つの方向で市場開拓が進められている。すでに市場で一定の評価を得ているものとしては、PP-EPDMブレンドのTPOがあり、自動車バンパー用に大量消費されている。

◎熱可塑性樹脂:thermoplastic resin
 高分子量の有機化合物で、加熱によって軟化し可塑性を持つようになる高分子物質で、通称プラスチックスの大部分を占める。代表的なものに、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、ポリエチレン、ポリプロプレン、ポリスチレン、塩化ビニル樹脂などがある。

◎熱硬化性樹脂(thermosetting resin)
 熱または触媒などで化学反応が起こり、硬い三次元網状構造を持った高分子となるもの。硬化物は熱を加えても軟化することはなく、より高温に加熱すれば分解する。フェノール樹脂、メラミン樹脂等がこれに属する。

◎燃焼:combustion
 光と熱の発生を伴う化学反応(発熱反応)をいう。ほぼ一定の圧力下で反応が進行する。一般的には可燃物質と酸素(O2)との反応で起こる。燃焼は一般に気相中でおこり、高温部を炎という。炭(炭素)のように炎を伴わない燃焼もある。生体内の酸化反応も燃焼ということがある。

◎粘弾性:viscoelasticity
 流動体の粘性と弾性をあわせて粘弾性という。

◎粘着剤:pressure‐sensitive adhesive
 物を「つける」材料には、粘着剤と接着剤がある。粘着剤は液体と固体の両方の性質を持ち、常に濡れた状態を安定して保っているが、接着剤は使う前は液体で、貼り付けた後に固体になる。英語では、ともにadhesiveで、特に粘着剤を強調する時にpressure‐sensitive adhesive (感圧接着剤)と呼ぶ。貼った後に剥がれない永久粘着剤と、貼った後に剥がせる再剥離粘着剤がある。

◎粘度:viscosity
 流動体の粘性の度合い。粘度の単位は、以前はg/cm・sでポイズ(P)で表したが、現在使われているSI単位系では dPa・s が使われる。(1dPa・s=1P)

◎粘度計:viscometer
 流体の粘度の測定に使用する計器。回転板粘度計、B型粘度計、ブルックフィールズ粘度計、スパイラル粘度計、平行板粘度計などがある。

◎粘板岩:slate
 頁岩(けつ岩)が強い圧力を受けてできたもので、一定の面に沿って板状に剥離するような性質を持ち、一般的には砕石に不適当といわれているが、古い時代の粘板岩で固結度も高く、また剥離する板状の厚みも厚いものは砕石として十分使用される。

◎濃度計、デンシトメーター:densitometer
 写真フィルムや印刷物などの濃度を測定する計器。照射光と反射光(又は透過光)との比率から計算される濃度値を、目盛りで直読できるようになっている。透過光測定専用のものは透過濃度計という。濃度計の種類が異なると、測定値には若干の差が生ずる。

◎排水性舗装
 高空隙率(20%程度)の加熱アスファルト混合物を表層あるいは表層・基層に設け、雨水を路側、路肩に排水する舗装。雨天時の車両の走行安全性の向上、交通騒音の低減を目的とした機能性舗装である。バインダー(結合材)として高粘度改質アスファルトが使われる。

◎爆発:explosion
 圧力の急激な発生または解放による容器の破裂や、気体の急激な膨張による大きな音と破壊をともなう現象。真空びんの爆発、ボイラーの爆発、火山の爆発などは「物理的爆発」であり、またガス爆発、粉塵爆発、火薬類の爆発などは「化学的爆発」である。化学的爆発は、燃焼や分解などの発熱反応がはげしく行なわれた結果おこるものである。

◎発火点:ignition point, combustion point
 可燃性物質またはその混合物が発火するのに必要な最低の温度。発火点の値は加熱時間、空気の混ざり方、容器の材質と形状などの条件によって変動し、物質定数ではない。印刷インキでは発火点が問題にされることはあまりなく、引火点の方が重要である。

◎白金(1999年8月10日)
 白金=プラチナではない。プラチナ(Pt)は、金属元素の1つである。プラチナの仲間にはイリジウム、オスミニウム、パラジウム、ロジウムといった金属元素がある。これらの白い金属元素をまとめて、白金と呼んでいる。すなわち、プラチナは、白金族の中の1つの元素である。
 現在では、触媒として様々な分野で利用されており、特に、自動車の排気ガスの汚染物質を分解する触媒としての利用が多い。

◎バックライト:backlight
 液晶ディスプレイの視認性を良くするために、液晶の背後から照らす照明のこと。ELバックライトやFLサイドライトなどの種類がある。ディスプレイの各場所が均一の明るさになるように使用する調光板の印刷にスクリーンインキが使用される。

◎発酵(1996年7月9日)
 細菌類、酵母類、糸状菌類(カビ類)、藻菌類そのものか、あるいはその酵素類が、有機化合物を生じたり、炭酸ガスや水素、アンモニア、硫化水素のような無機化合物を生じ、なおかつその現象が人間にとって有益となること。
 上記のように定義すると、アルコール発酵や乳酸発酵といった一般的な発酵のみならず、自然界の動植物遺体の微生物による消化も「環境浄化発酵」であるし、汚泥や川のよどみでメタン菌が行う「メタン発酵」なども含まれる。

◎発酵と腐敗(1996年1月19日)
 発酵とは一般に、酵母類、細菌類などの微生物が有機化合物を分解してアルコール類、有機酸類、炭酸ガスなどを生ずる過程。本態は、酵素反応。
 腐敗とは、有機物、特にタンパク質が細菌によって分解され、有害な物質と悪臭のある気体を生ずる変化。くさること。
 つまり、ものが腐った結果が有用である場合を発酵(fermentation)と呼び、有害である場合を腐敗(putrefaction)と呼ぶ。この区別は人間の主観により、科学的な根拠はない。この2つを合わせて、広い意味で腐敗(spoilage)と呼ぶ。

◎撥水性(防水性):water repellency
 水をはじく性質。

◎発泡ポリエチレン:foamed polyethylene
 ポリエチレンを発泡させたもので、包装緩衝材、建材、断熱材、自動車部品、浮揚材等に使用される。固体。

◎発泡ポリスチレン:foamed polystyrene:FS、EPS
 ポリスチレンの発泡体。スチレンモノマーと発泡剤(ペンタン等)を原料として重合し製造する方法と、ポリスチレンに発泡剤を含浸させて製造する方法がある。断熱保冷材、包装材料(トレイ、緩衝材等)、魚箱等に使用する。固体。

◎ハーフトーン:halftone
 1)絵や写真で調子が暗部と明部との中間の部分、2)網点再現物のこと、3)印刷物における色の階調表現。網点の大きさで色の濃淡を表現する網点法(写真、印刷など)と一定の大きさの網点の位置や並び方を変えて表現するディザ法(ディスプレイなど)がある。

◎ハーフトーンインキ:halftone ink
 プロセス印刷(カラー分解印刷)用のインキ。イエロー、マゼンタ、シアンの3原色とブラック、メジウムがあり、網点印刷にて使用する。

◎バリ
 成形材料が金型の間隙に流れ出して固化した部分をいう。

◎バリデーション
 初めに設計された品質と同じ品質の製品を製造するための保証を得るために導入されたシステム。「ある工程が、あらかじめ設定した規格や品質特性に適合した製品を、恒常的に生産できるということを高度に保証する証拠を文書で示すこと」と定義されている。
 品質保証の基本原則は、使用目的に適した製品を製造することである。このためには、
(1)品質、安全性および有効性は製品の中に設計され、作り込まなければならない。
(2)品質は最終製品(END PRODUCT)の試験検査だけで保証することはできない。
(3)それぞれの製造工程は、最終製品が全ての品質規格および設計規格に適合する確立を最大にするよう管理されなければならない。
 の3つの考え方が必要である。
 プロセスバリデーションは、このような品質保証という目標が達成されたことを保証するための重要な要素となっている。

◎斑(はん)岩:porphry
 花崗岩と同時代の深成岩で底盤や岩株を形成することが多い。主に斜長石と角閃岩からなり、輝石や黒雲母を含むこともある。

◎半深成岩:hypabyssal rocks
 マグマが地殻の比較的浅いところ、すなわち冷却条件が噴出岩と深成岩の中間位置で岩盤の比較的狭いところで固結したものをいう。

◎半導体(1996年1月19日)
 鉄や銅などのように電気が流れやすいもの(導体)と、硫黄やゴムのようにほとんど電気を流さないもの(絶縁体)の中間の電気電導率を持つ物質。低温ではほとんど電気を流さないが、高温になるに従い電気電導率が増す。珪素、ゲルマニウム、セレンや重金属の酸化物の類。整流器、トランジスター、光電池などに利用されている。

◎万有引力:universal gravitation
 質量を持つすべての物体の間に働く引力。2つの物体(質点)の間の力は、それらを結ぶ直線に沿い、相手への向きに働く。その力の大きさF は、2つの物体の距離の二乗に反比例し、それぞれの質量に比例する。1665 年、ニュートンは、地上の重力と天体運行を決める天体間にはたらく力を統一するためにこの法則(=万有引力の法則)を発表した。現在は「重力」という言葉を用いることも多い。

◎汎用樹脂:general-purpose resin
 一般的には、価格が安く、加工容易な熱可塑性プラスチックで、広く工業用から日用品雑貨に至るまで使われているプラスチックをいう。一般の包装材料・雑貨・家庭用品など幅広い用途に使われる合成樹脂の総称。低密度・高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、熱可塑性塩化ビニル樹脂の五つをさす場合が多い。汎用プラスチック。
 代表的な汎用樹脂に、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル(メタクリル酸)樹脂などがある。

◎はんれい岩:gabro
 火成岩の一種。斜長石および輝石からなり、ほとんどが磁鉄鉱またはチタン鉄鉱を含んでいる。一般にひび割れが多く風化しやすいものが多いので、砕石としては不適当なものが多く、むしろ墓石などの石材として使われる場合が多い。いわゆる黒ミカゲと称するものはこれに属す。

◎非結晶性ポリマー
 透明の樹脂で、分岐が多くポリマーの構造が非常にかさばっており、このため結晶化することができず融点を持っていない。ガラス転移転までの物性の変化が少なく、精密機械部品用の樹脂に適している。耐溶剤性劣る、調色容易、流れ悪い、摩耗比較的大きい、摺動性やや劣る、柔軟・強靭、割れにくい、そり少ない、収縮率小さい、などの特徴を持つ。

・非結晶性樹脂の例:透明
 エンプラ:ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(mPPE)
 スーパーエンプラ:ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリアリレート(PAR)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、熱可塑性ポリイミド(PI)

◎比重
 試料の質量と圧力1気圧、4℃において試料と同体積を占める純粋の水の質量との比をいう。

◎ビスフェノールA:Bisphenol-A:BPA
 エポキシ樹脂、ポリカーボネートの原料。アセトンとフェノールを原料とする。固体。
 需要が世界的に急速的に伸びているコンパクトディスク(CD)やOA機器部材などに使用するPC(ポリカーボネート)樹脂とエポキシ樹脂(接着剤など)の原料である。
 三菱化学は、2002年初頭の完成を目標に、年産10万トン規模のBPAの生産設備を建設する。黒崎事業所のPC設備の製造能力を2倍にしたこと、及びPC樹脂で提携している三菱ガス化学鹿島工場で年産7万トンのPC設備が完成すること等を受け、原料のBPA不足が懸念されるため黒崎事業所での新設を決めた。
 千代田化工は、1988年に米国からBPAの製造技術を導入、独自に開発し、CT‐BISA?プロセスとして売り込んでいる。今回の三菱化学黒崎事業所向けのプラントで、国内外合わせ4基目となるCT-BISA?プロセスは汎用グレードPCから高品位の光学グレードPCまで幅広く対応できることが特長である。

◎ビニール
 ビニール樹脂の略。アセチレンから作った合成樹脂。耐水性が強く、染色しやすい。

◎ビニロン:vinylon
 酢酸ビニルから誘導されたポリビニルアルコールを原料とする合成繊維。やや硬い綿の感じをもつ繊維で学生服、作業服、魚網、ロープ等に使用されている。

◎ビヒクル:vehicle
 印刷インキを構成している色料以外の液状成分。ビヒクルには2つの機能があり、1つはインキに適当な流動性を与え、インキを刷版から印刷素材面へと円滑に転移させる作用(印刷適性)、他の1つは印刷された後、乾燥して固体膜に変化し、顔料を印刷面に固着させる作用(乾燥性)である。インキの特長や適性は、ビヒクルの性質に依存するところが大きい。

◎皮膚刺激性:skin irritation
 UVインキは、皮膚刺激性が若干あるので取り扱いに注意を要する。皮膚刺激性の目安として皮膚刺激指数(P.I.I)が設定されている(下表参照)。最近のUVインキはP.I.I値が1.9以下の成分で構成されていて低皮膚刺激性であるが、UVインキの取り扱いの際は、保護手袋を着用し極力皮膚に接触しないように注意し、もし付着したときは石鹸水で直ちに洗い落とす必要がある。
P.I.I. 評 価
0.00~0.03 皮膚刺激なし
0.04~0.99 極く僅かである
1.00~1.99 僅かである
2.00~2.99 穏やかな刺激
3.00~5.99 中程度の刺激
6.00~8.00 かなり強い刺激

◎標準光源:standard light source
 色合わせや画像の視感評価のために規定された光を照射する光源。標準光源には色々のものが、一般的にはA光源・B光源・C光源があり、その色光の内容は表の通りである。白色光蛍光灯はほぼB光源に、昼光色蛍光灯はほぼC光源に相当する。なお印刷物の「色評価用蛍光灯」は、色温度が5000゚Kとなっている。
標準光源 性   質 色温度
A 光 源 白熱(タングステン)電灯の光 2854゚K
B 光 源 太陽の直射光を代表するランプ 4870゚K
C 光 源 青空の光を代表するランプ 6740゚K
D65光 源 分光測色計の標準光源 6500゚K

◎標準色表:standard color chip
 表色体系に基づき色票を系統的に配列したもの。マンセル色票などがある。

◎ビロード:velvet
 毛の立った柔らかくて滑らかな織物。ベルベット。

◎ひん岩:porphrite
 火成岩の一種。斜長石および鉄苦土鉱物などのはん晶と中粒完晶質の石基からなり、一般には岩脈、時には溶岩流となって現われる。縁辺部は閃緑岩や輝緑岩に移行していることもある。砕石としては好適である。

◎ファインケミカルズ:fine chemicals(1996年9月19日)
 技術集約型、高付加価値型の精密化学製品。染料、医薬品、農薬、化粧品、香料などは多くの反応工程を経て生産されるため、大規模に大量生産ができない。これらの物質を製造する化学工業をファインケミカルズと呼ぶ。
 今まで日本が行ってきた化学肥料や鉄鋼などの少品種大量生産型の化学製品は、原料の生産地に近く、プラント建設費や人件費の安い外国での生産量が増加するであろう。日本は、技術を生かしたファインケミカルズ生産を行うべきである。

◎フィラー:filler(2000年1月19日)
 充填剤のこと。狭義の充填剤は、増量剤、賦形剤、加工助剤を指し、補強剤(reinforcer)と区分している。広義の充填剤は、「充填剤とは、強度や耐久性などの諸性質を改善するために基材として加えられる物質、あるいは増量、増容、製品のコスト低減などを目的として添加する炭カルなどの不活性物質をいう。(大成社編、ポリマー辞典)」、「充填剤とは、ゴムの補強、その他の目的に用いられる配合剤(日本ゴム協会編、ゴム用語辞典)」のように定められている。
 一般に、充填剤は増量目的のほか、補強剤として可塑性、粘着性、耐摩耗性、収縮性、剛性等や、絶縁抵抗、耐油性等の強化のためにも使われている。

◎フェノール:phenol
 炭酸ともいう。フェノール樹脂、農薬等の原料に使用される。ベンゼンとプロピレンから得られキュメンを原料として製造される。固体。

◎フェノール樹脂:phenolic resin:PF
 フェノール類とアルデヒド類の反応により得られる樹脂の総称。熱硬化性と熱可塑性の二種類がある。絶縁プリント配線基板、印刷回路基板等の積層板、工業部品及び食卓用品用成形材料、合板用接着剤、絶縁ワニス等に使用される。フェノールとホルマリンを反応させて得られる。別名ベークライトともいう。固体。耐熱性、耐電圧、価格が安い、充填剤となじみがよい、などの性質を持つ。

◎フォトクロミック:photochromic
 太陽光で発色するインキ。太陽光で発色し、光を遮断すると無色へ戻る。

◎フォトレジスト:Photoresist
 せまい意味としてはエッチングなどにつかわれる感光性マスク材料のこと。これを材料である基板の上に塗布し、可視光や紫外線に露光させると、有機溶剤や水などの現像液に対する溶解性が変化し、露光された部分に耐食性のマスクパターンをつくる。
 フォトレジストには、光があたると溶解しやすくなるもの(ポジ型)と溶解しにくくなるもの(ネガ型)の2種類がある。広義にはX線や電子線をふくめ、光をあてることで耐食性がかわる物質をさし、超微細な加工を必要とされるICやLSIの製造には不可欠の素材である。ICの製造では円形のウェハーに均一にフォトレジストを塗布し、露光をくりかえす。一度に多数のICをつくり、完成してからダイシングソーで切断する。

◎複合材料:composite material
 マトリックス(母材)を強化材料によって強化し、性能の向上を図った材料の総称。合成樹脂に限らず、マトリックスに金属を用い炭素繊維等で強化した材料(略称:FRM)等も含まれる。
 合成樹脂系複合材料としては、早くからマトリックスに熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂を用い、ガラス繊維をはじめマイカ等の無機物、金属粉末等の強化材によって複合化したもの(一般にマトリックスに熱硬化性樹脂を用いたものをFRP、熱可塑性樹脂を用いたものをFRTPという)が市場に供給されてきた。これらの材料において、例えばガラス繊維は単に補強材として混入するという比較的単純な発想から用いられており、剛性があまり出ない。
 これに対して、炭素繊維の開発、実用化を契機に登場してきた炭素繊維強化材料(マトリックスが熱硬化性樹脂のものを一般にCFRP、熱可塑性樹脂のものをCFRTPという)、さらにはボロン繊維、アラミド繊維等との複合強化材料等が開発され、これらを先進(先端)複合材料と呼ぶようになってきた。
 マトリックス樹脂には、主として不飽和ポリエステルのほか、エポキシ樹脂、ビニルエステル、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルフォン等が用いられる。なお、ポリマーアロイ、ポリマーブレンドなども複合材料の範ちゅうに入る。

◎ブタノール:butanol
 ブタノールにはプロピレンを主原料とするノルマルブタノール及びイソブタノール、ブチレンを主原料とする第2級ブタノール及び第3級ブタノールがある。それぞれの主用途は、ノルマルはアクリル_ブチル、塗料、可塑剤等、イソは塗料溶剤、第2級はメチルエチルケトン、第3級はメチルメタアクリレート等。液体。

◎フタロシアニンブルー:phthalocyanine blue (銅フタロシアニンブルー)
 代表的な青色系有機顔料。青色から緑色にわたる鮮明な色相を有し、着色力が強く、耐光、耐熱、耐酸、耐アルカリ性の面で特に優れた性質を持っているので、各種インキに広く用いられている。

◎ブチルゴム:butyl rubber:IIR
 イソブチレンと少量のイソプレンを共重合して得られる特殊合成ゴム。ガス不透過性がきわめて高いため自動車、自転車等のチューブ類に使用されている。固体。

◎ブチレン:butylene
 ブチルゴム等の原料。ナフサ分解及びFCCで副生するBB留分から得られる。気体。

◎フッ素樹脂:fluoroplastic, fluoric resin
 分子中にフッ素原子を含有する樹脂の総称。四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、四フッ化エチレン-パーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂(PFA)、四フッ化エチレン-エチレン共重合樹脂(ETFE)、Oフッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)等がある。耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、非粘着性、低摩C性等に優れ、化学・食品工業装置、電気・電子工業部品、航空・宇宙Y業用等に使用されている。固体または液体。

◎沸点:boiling point
 沸騰点ともいう。液体の飽和蒸気圧が周りの圧力と等しくなる温度で、沸騰がおこる温度をいう。純粋液体では一定の圧力における沸点は、その液体に固有の温度である。周りの圧力を大きくすると沸点は上昇する。
 通常、圧力が1013hPa(1気圧)のもとでの沸点をその物質の標準沸点あるいは単に沸点という。溶液の沸点は外圧が一定であっても組成の変化に応じて変化する。

◎物理変化:physical change
 化学変化に対して、物質を構成する原子の組み替えを伴わない変化のこと。水(液体)が水蒸気(気体)になる変化は、水素原子と酸素原子の結合に変化がないので物理変化である。物質の移動、回転、振動、凝固、融解、昇華なども、物理変化である。

◎浮遊粒子状物質(1998年8月8日)
 SPM。大気中に浮遊する粒子状物質のうち、粒子の直径が10μm以下のものを指す。大気中に長時間滞留して肺や気管に付着し、呼吸器に悪影響を与える。発生源から出る一次生成粒子と、大気中でガス状物質から変化する二次生成粒子とがある。

◎プライマー:primer
 インキ受理性の劣る印刷素材へインキを接着させる目的で行う表面処理用コーティング剤のこと。

◎プラスチック:plastics
 大きな分子量を有する有機化合物から成り、通常最終状態は固体であるが、それに至る途中に熱や圧力などの作用で流動化し、自由に成形できる一群の材料を総称していう。JIS K 6900-1977によれば「高分子物質(合成樹脂が大部分である)を主原料として人工的に有用な形状に形づくられた固体である。ただし、繊維、ゴム、塗料、接着剤などは除外される。」と定義づけられている。
 高分子材料の一種。高分子を主成分とし、可塑剤、強化剤、着色剤、安定剤などの充填剤を必要に応じて配合させて成形して得られる固形材料のことをいう。
 繊維強化プラスチック(FRP)には、熱硬化性のFRTSと、熱可塑性FRTPの二種類が存在する。但し、実際には熱硬化性樹脂をマトリックスとする複合材料をFRPと呼ぶ場合がほとんど。熱硬化性樹脂とはエポキシ樹脂か耐熱樹脂のことを指すが、耐熱要求温度が非常に高い超音速機等への適用に関しては、エポキシ樹脂では限界がある。

◎プラズマ・ディスプレー:plasma display
 PDPと略記される。蛍光灯と同じく、減圧した気体中で放電することで起きるプラズマの発光現象を利用してつくられたディスプレー。微小なプラズマ放電管を縦横に配列して、パネルを構成し、画像を表示する。CRT(ブラウン管)にくらべてかなり薄型につくれるため、37インチをこえる大型ディスプレー装置で、活躍の場があるといわれている。製造設備の整備や、価格などの問題がクリアされれば、次世代のテレビやノートパソコンで使われることになると考えられている。PDPの製造にもスクリーン印刷の技術が使われている。

◎フラックス
 ハンダ付けの効果を高める表面処理剤。

◎ブラックライト:black light
 BLと略記される。電磁波のスペクトルにおいて、長波長の紫外線をさす。照明器具としてブラックライトという場合は、波長が360nm付近で発光量が最大になるようにした蛍光灯で、ガラス管の部分に黒色の塗料をぬって、可視光線をさえぎったもの。長波長の紫外線は、染色の品質検査や蛍光塗料などをつかった装飾を照明するのに使うほか、殺菌に使ったりもする。

◎プラント:plant
 工場施設。

◎ブリード:bleed
 インキ中の顔料が、溶剤や可塑剤などに溶けて色がにじみ出す現象。濃い有彩色の上に白インキを重ね刷りした時などに発生する。

◎ブリリアントカーミン6B:brilliant carmine 6B
 紅インキに使用される最も代表的なアゾ系顔料で、色は底色の青い深紅色を有する。着色力が大きく価格の割には耐光、耐溶剤性に優れているので、各種インキに広く用いられている。(プロセスインキのマゼンタ色、他)

◎プレコートメタル:PCM, precoat metal
 プレコートメタルとは、成形や組立などの加工を行う前に、連続塗装ラインであらかじめ塗装した金属材料である。カラートタンや塩ビ鋼板などがこれである。これらの印刷には、塗装されている塗料のタイプに応じてインキの選定を行えばよい。一般には二液反応型インキや酸化重合型インキが使われる。

◎ブロー成形
 合わせ金型内において、バリソンまたはシートを空気圧などを用いて膨らませ、金型に密着させると同時に冷却して中空体を得る方法で中空成形ともいう。

◎プロセス印刷:process printing
 多色印刷の技法の一つ。カラー原稿を写真的技法により、黄・マゼンタ・シアン・墨の四色に分解し、各色を製版し印刷するもの。

◎ブロンズ光沢:bronzing
 金赤インキ、紺インキ、藍インキ等の濃い原色の印刷面を、ある角度からみたとき感じられる玉虫色の金属様光沢のこと。

◎分子間力:intermolecular force
 分子と分子の間に働く力(主に電気力)である。すべての分子は、負電荷を持つ電子で覆われている。そのため、分子同士が近づくと斥力が働く。しかし、分子は、様々な元素で構成されているので、+と-を帯びた電荷の偏りを持っている。そのような分子の異なる電荷の間では引力が働く。後者の引力の方が前者の斥力より大きい場合、分子は、固体や、液体になる。

◎噴出岩:effusive rocks
 火山岩(volcanic rocks)のこと。地表または地表地殻の場所で急激に冷却固結した岩石で、構成鉱物は大粒の結晶になるひまがなく一般に細粒である。また、結晶度が低く、ガラス質の部分が多いこともある。

◎ヘアーライン:hairline
 金属表面に付けられた、束ねた髪の毛のような細かい縞状の模様。

◎ヘイズ値:haze value
 透明なプラスチックシート、フィルムなどのくもりの度合を示す値(曇価)。代表的な樹脂類のヘイズ値は、アクリル:0.5、ポリカーボネート:2、塩ビ:4。

◎ペレット:pellet
 直径または、一辺が2~5mmぐらいの球形、円柱形または、角柱形に造粒したプラスチックの形状をいう。

◎ベンガラ(弁柄):jeweller’s rouge
 成分は酸化鉄(Ⅲ)(Fe2O3)で、古くから化粧品原料として使われる赤色の顔料。製造条件で黒色や黄褐色の鉄の酸化物ができ、ベースアップ化粧品の微妙な肌色を出す顔料に用いられる。通常、Fe2O3を90%以上含む。
 ペンキ、着色剤、硝子や金属板の研磨剤として利用される。

◎ベンゼン:benzene
 C6H6 芳香族系炭化水素の代表的な製品でスチレンモノマー、シクロヘキサン、フェノール、アルキルベンゼン等の主原料である。ナフサの分解油もしくは改質油からの抽出、石炭ガスから回収される粗軽油の蒸留、トルエンの脱アルキル等の製法がある。液体。

◎ボイル-シャルルの法則(Boyle-Charles law)
 一定量の気体の体積V、圧力P、絶対温度Tの間に成り立つ関係式(P × V ÷ T = 定数)をいう。定数は気体の物質量n(モル)に気体定数(R=0.082)を掛けた値である。気体の体積と圧力の関係について、ボイル(1662年)は、一定温度で一定量の気体の体積は圧力に反比例することを見出した(圧力2倍で体積が半分になる法則)。
 また、気体の体積と温度の関係について、シャルル(1787年)は、一定圧力で一定量の気体の体積は温度が1℃上がるごとに、0℃のときの体積の1/273.15ずつ増大する、あるいは一定圧力で一定量の気体の体積は絶対温度に比例することを見出した(絶対温度2倍で体積が2倍になる法則)。
 この2つの法則をまとめて、ボイル-シャルルの法則と呼ぶ。この法則は、理想気体の場合に厳密に成り立ち、理想気体の状態方程式PV=nRTを与える。

◎防虫剤(1996年1月19日)
 害虫を防ぐ薬剤。4種類ある。パラジクロロベンゼン、ショウノウ、ナフタリンは虫を寄せつけない忌避効果によって、エムペントリン(ピレスロイド系)は殺虫効果によって防虫の役割をする。
①パラジクロロベンゼン:昇華(気化)が早いため風通しの良いところで干しておけば半日から1日で臭いが消える。防虫効果が高いため、毛や絹など食害にあいやすい衣類に適している。しかし合成繊維を溶かすことがあるため、合成樹脂のボタンや衣装ケース、ポリ塩化ビニールなどの人工皮革は避けるべき。ベンゼンに鉄触媒で塩素を作用させて生産している。
②ショウノウ:最も古くから使われている防虫剤で、パラジクロロベンゼンに比べると忌避効果がやや弱いが、自然で芳しい香りが着物の保管などに好まれる。楠木の細片を水蒸気蒸留して得られる。
③ナフタリン:昇華が遅く、効き目が長持ちするため長期間保存するものに適する。合成樹脂への影響がないため人形、剥製、書画、骨董品などの保存に適している。コールタール中から結晶化させて生産している。
④エムペントリン(ピレスロイド系):低濃度で殺虫効果がある。無臭で、他の防虫剤と一緒に使うことができる。他の製品に比べ、価格がやや高い。
 エムペントリン以外は2種類以上を一緒に使用しない。(化学変化で液化し、シミの原因になる。)

◎ポピュレーション・バランス(population balance method)(1995年12月1日)
 多数の固体からなる集合系の全体としての挙動を解析するための数学的手法。個々の固体の挙動に着目し、これらの状態がいかなる分布を示しているかを表す状態分布関数の時間的変化を記述する方程式をたてる。
 ある1つの状態に属している固体の個数は、
 (蓄積速度)=(流入速度)+(発生速度)-(消滅速度)
で表される。この式をポピュレーション・バランスという。
 極めて多数の固体の集合系の巨視的性質の時間的、空間的変化を取り扱うには、2つの方法がある。・巨視的方法:必要とする巨視的性質を直接、変数として数式化する。・微視的方法:状態分布関数をもとに巨視的性質の変化を解析する方法。ポピュレーション・バランスは、この方法の1つ。

◎ポリアクリル酸メチル:polymethyl acrylate
 ポリアクリル酸メチルは、アクリル酸メチルCH2 = CHCOOCH3を重合させたアクリル樹脂である。透明で、プラスチックフィルムの製造につかわれる。紙、皮革、繊維の加工や、接着剤、塗料としても利用される。

◎ポリアセタール:polyacetal:POM
 別名、ポリオキシメチレン(POM)とも言う。ホルムアルデヒドの重合体。バランスのとれた機械的性質をもち、特に耐疲労性に優れた結晶性の熱可塑性樹脂。電気・電子、事務機器具、自動車等の部品に多用される。固体。
 結晶性エンプラ。機械的強度と剛性に優れる。耐疲労強度がプラスチックの中で最も優れる。寸法安定性に優れる。自己潤滑性。電気絶縁性がよい。使用温度範囲が広い。ただし蒸気、熱湯、強酸、アルカリ中での使用には、耐用寿命が短くなる。

◎ポリアミド:polyamide:PA
 酸アミド結合の繰り返しによって主鎖を構成する結晶性高分子の総称で、一般的にナイロンと呼ばれている。ナイロンは強靭で耐摩耗性や耐薬品性等に優れ、溶融紡糸した合成繊維は絹の感じをもち、婦人服や靴下等に使用されるほか産業資材にも利用されている。また、エンジニアリングプラスチックとして成形品にも用いられている。固体。
 ポリアミドは、一般的に摩擦係数が小さく自己潤滑性があり、耐摩耗性に優れ、耐衝撃性大、耐薬品性、耐溶剤性が良く、反面、吸水性大で寸法安定性が悪い。ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12 等がある。

◎ポリイミド:polyimide:PI
 イミド基をもつ合成樹脂の総称をイミド系樹脂と言うポリイミドはその代表的な樹脂で通常全芳香族ポリイミドと呼ばれており、オキシジアニリンとピロメリット_(PMDA)から成るものが最も有名。耐熱性が特に優れており、電気・電q機器、精密機械等の部品に使用されている。固体。

◎ポリウレタン:polyurethane:PUR
 ウレタン結合、-NH・CO・O-を持つ高分子化合物。ポリエーテルまたはポリエステルとイソシアネート(TDIまたはMDI)を原料として製造される。主に硬・軟質のウレタンフォームとして使用されているほか、塗料用樹脂としての実績も高い硬質ウレタンフォームは断熱、保冷材料として車両、船舶、冷凍機器、電気冷蔵庫、自販機等に軟質ウレタンフォームは輸送車両シート及び家庭用ソファー、ベット、マットレス等のクッション材料として使用されている。

◎ポリエステル繊維:polyester fiber
 テレフタル酸あるいはそのジメチルエステル(DMT)をエチレングリコールと反応させてジエステルのモノマーにして、それを重合させ、ホモポリマーPETとする。溶融ポリマー(ポリエチレンテレフタレート樹脂)を紡糸口金を通して押出し、空気中で冷却・固化して長繊維にする。綿に代わるものとして衣料品、産業用に最も多く使用されている繊維。
 特徴としては、化学的に安定、取り扱いが容易、洗濯による縮みが少ないなどだが、量的には合成繊維の半分を占める。最近では、PETボトルを回収し、洗浄、再結溶融、繊維加工工程を経てリサイクル繊維も登場、注目されている。
 メーカー:東レ、帝人、旭化成、三菱レイヨンが代表的。

◎ポリエチレン:polyethylene:PE
 汎用のプラスチック。石油化学製品を代表する熱可塑性樹脂。エチレンCH2=CH2を重合させて製造されるが、一般的にその密度が0.94未満のものを低密度ポリエチレン、以上のものを高密度ポリエチレンという。
 高圧法、低圧法、中圧法(フィリップス法、スタンダードオイル法)等の合成方法がある。合成方法の違いによって、製品の性質も異なる。低圧法やフィリップス法で合成したポリエチレンは、分子の枝分かれが少なく、材料の中で結晶構造をとっている部分が多く密度が高いので、高密度ポリエチレンといい、高圧法のポリエチレンに比較して透明性、加工性、耐候性ではやや劣るが、硬度、強度、耐熱・耐寒性能では優れている。高圧法によるポリエチレンは、結晶化度が数十パーセント、密度0.92g/cm3、軟化点温度が100℃程度にとどまり、低密度ポリエチレンと呼ばれるのに対して、高密度ポリエチレンは、結晶化度が95%に達し、単結晶の密度は0.95g/cm3、軟化点温度は120℃程度になる。
 熱を加えると容易に流動性を持つようになるので、成形してバケツなどの日用品、フィルムベース、包装材料、絶縁材料などに大量に使われる。
 低密度ポリエチレンはフィルム、ラミネート、電線被覆などに使用され、高密度ポリエチレンは洗剤や灯油缶等の中空容器、フィルム、コンテナー等に使用される。また低密度ポリエチレンの製造は従来1,000気圧以上の高圧のもとで行われていたが、エネルギー消費が少ない中低圧でエチレンとブテン-1などのコモノマーを共重合させ、低密度ポリエチレンと類似した性質をもつ直鎖状低密度ポリエチレンの製法が開発され、現在日本では低密度ポリエチレンのうち4割近くがこの製法により生産されている。固体。

◎ポリエチレングリコール:polyethylene glycol
 界面活性剤、医薬品等に使用される。エチレンオキサイドを原料とする。液体。

◎ポリエチレンテレフタレート:polyethylene terephthalate:PET、ETP
 テレフタル_ジメチルとエチレングリコールを出発原料とするテレフタル酸ジメチル法(エステル交換反応)、あるいはテレフタル酸とエチレングリコールを出発原料とする直接重合法(直接エステル化法)によって得られるビスヒドロキシエチルテレフタレート(BHET)の重縮合体。PBTと同じ結晶性の熱可塑性飽和ポリエステル樹脂のひとつ。未強化グレードと強化グレードに大別され、前者はオーディオやVTRなどの磁気テープ、パーソナルコンピュータ等の記録媒体であるフロッピィーディスク等に大量消費されているほか、最近は清涼飲料、調味料、洗剤等の各種容器に使用されている。一方、後者はガラス繊維強化グレードとして各種工業部品に使用されている。固体。

◎ポリエーテルサルフォン:polyether sulfone:PES
 ポリエーテルスルホンとも言う。イギリスのICI社が開発した。透明性を有する非結晶性樹脂の中では最も高い耐熱性を有している。酸、アルカリ、さらにはスチームに対しても安定である。寸法精度良。
 芳香族ポリサルフォン系樹脂のひとつジクロロジフェニルサルフォンを主原料に縮重合反応によって得られる非晶性樹脂。ポリサルフォンがコポリマーであるのに対してポリエーテルサルフォンはホモポリマーである。耐熱性、耐加水分解性に優れ各種工業部品に使用されている。固体。

◎ポリオレフィン:polyolefine
 エチレン、プロピレンなどのオレフィン類の単独重合体、または異種ポリオレフィンとの共重合体の総称で、ポリエチレン、ポリプロピレンなどがその代表的なもの。オレフィン系炭化水素を原料とする合成樹脂の総称。
 通常、エチレン、プロピレンを主原料とする低・高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性汎用合成樹脂を指しているが、アイオノマー樹脂、ポリブテン、またメチルペンテンポリマー等もポリオレフィンに属する。

◎ポリカーボネート:polycarbonate:PC
 代表的なエンジニアリングプラスチック。非結晶性。強靱で透明性、耐熱性、寸法安定性、難燃性などに優れ、特に衝撃強度は熱可塑性樹脂でも最高に近い値を示す。寸法安定性、寸法精度、に優れる。耐化学薬品性、耐溶剤性に弱点がある。ストレスクラッキングを起こしやすい。耐熱水性も悪い。
 ビスフェノールAとホスゲンを原料として生産される耐衝撃性、寸法安定性に優れた非結晶性の熱可塑性樹脂。電気機器やカメラ等の部品に使用される。固体。
 PC樹脂は耐衝撃性や透明性に優れる樹脂で、光ディスクなどの情報記録媒体に使用され、特にこの数年来、CD-ROMを中心にエレクトロニクスの用途が急増し、さらに建材などにも用途が広がっている。業界推定では、PC樹脂の世界需要は年間150万トンで、2004年には250万トン前後に拡大すると見られている。

◎ポリサルフォン:polysulfone:PSU
 ポリスルホンとも言う。耐薬品性に優れ、透明で機会強度も強い。非結晶性スーパーエンプラ。
 分子内に-SO2-結合をもつ非晶性の合成樹脂。芳香族系とアルキル系に大別され、通常エンジニアリングプラスチックとして供給されているのは芳香族系のものである。耐熱性、耐加水分解性に優れ、高温下でも酸、アルカリで加水分解されず、熱水、加熱スチームに長期間耐える。電気・電子、自動車等の工業部品、食品・化学工業等の装置部品等に使用されている。固体。

◎ポリスチレン:polystyrene:PS
 スチレンモノマーを重合して製造される熱可塑性樹脂。代表的な熱可塑樹脂の一種でスチレンおよびその誘導体を主体とする重合体をいう。種類としては、一般用(GP)、耐衝撃性(HI)、発泡(FS)及びスチレン系共重合樹脂(AS、ABS)がある。そのうちGP、HIはテレビ、冷蔵庫、VTR、ラジカセ等の電気・工業部品、容器、家庭用品、玩具等に使用される。固体。

◎ポリビニルアルコール:polyvinyl alcohol:PVA、PVAL
 ポバールともいい、酢酸ビニルを酸またはアルカリで加水分解して得られる。ビニロンの原料。固体。

◎ポリプロピレン:polypropylene:PP
 プロピレンを主体とする重合体をいう。結晶性高分子の一つであり、軽量(比重約0.902)で機械的性質、剛性、曲げ疲労性などに優れている。耐熱性、表面光沢などはPEよりも優れているが低温衝撃性は劣る。成形収縮率が大きく寸法精度が出しにくい。
 ポリエチレンと並んで石油化学製品を代表する熱可塑性樹脂。自動車や電気・電子部品、包装用等のフィルム、コンテナー、日用品、注射器等広範な用途をもつ。プロピレンを重合して製造される。固体。

◎ポリマー:polymer
 重合によって生じた大きな分子量の化合物を、もとの化合物、すなわちモノマー(単量体)に対してポリマー(重合体)と呼ぶ。重合体が2分子の時は二量体、3分子の時は、O量体という。

◎ポリマー・アロイ:polymer alloy
 いわば樹脂の合金(アロイ)。複数の樹脂(ポリマー)を分子、原子レベルで組合せ、それぞれの樹脂の特徴を生かして相手の樹脂の欠点を克服したり、個別の樹脂では得られない新しい性質を生み出す方法のこと。単に、樹脂同士を混ぜ合わせただけでは両方の樹脂の相性が悪く良好な物性が出てこない場合が多い。このため添加剤に工夫を凝らしたり、一方の樹脂を変性させることで相性を改善して幅広くアロイ化を進める技術開発に力が注がれている。

◎ポリマー・ブレンド:polymer blend
 相性の良い樹脂(ポリマー)をブレンドすることで、個々の樹脂の長所を生かし高性能化を図る方法のこと。ABS樹脂とポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル、あるいはポリブチレンテレフタレート等のポリマー・ブレンドが市場に供給されている。

◎ポリメタクリル酸メチル:PMMA、polymethyl methacrylate
 代表的なアクリル樹脂(メタクリル樹脂)であるポリメタクリル酸メチル(PMMA)は、メタクリル酸メチルCH2 = C(CH)3COOCH3をモノマー(単量体)として重合させたものである。ガラスのように無色透明であることから、別名、有機ガラスともよばれ、透明度が高く、ガラスよりも強靭である。重さはガラスの半分程度で、着色、加工は容易だが、硬度が小さいので傷つきやすい欠点がある。ポリメタクリル酸メチルは、航空機、自動車の風防ガラス、照明器具のカバー、水族館の水槽、サングラスやコンタクトレンズなどに利用される。細く成形したものは通信用の光ファイバーとしてつかわれる。着色されたものは建築材料や義歯などにも利用される。

◎ホルマリン:formaline
 メタノールを原料として製造される。ホルムアルデヒドの37%水溶液である。フェノール、尿素、メラミン等の合成樹脂原料、あるいは合成繊維原料、防腐剤、各種有機合成原料等に使用される。液体。

◎マイクロカプセル:micro capsule
 染料ベース、香料、薬剤、液晶などを直径1μm~1mm位の殻(カプセル)に封入したもの。感圧カーボン紙の発色剤、芳香インキなどに用いられる。

◎マイクロ波
 マイクロ波は、極超短波とも言われ、周波数300MHz~300GHz、波長では1m~1mmの電波の略称。
 波長が10cmまでのデシメートル波をUHF帯(300MHz~3GHz)、それ以下1cmまでのセンチメートル波をSHF帯(3GHz~30GHz)、さらにそれ以下1mmまでのミリメートル波をEHF帯(30~300GHz)に分類される。

◎マスターバッチ
 最終配合物中に存在すべき材料の一部を混合していない配合物。方式には湿式と乾式とがある。

◎マンセル記号:Munsel number
 マンセル表色系のシステムによって色彩を表示する記号。色相をH、明度をV、彩度をCで表す。

◎密度:density
 1つの量が空間、面または線の上に分布しているとき、微小部分に含まれる量の、体積、面積、または長さに対する比をいう。体積密度、面密度、または線密度とよんで区別する。一般には体積密度のことである。各種の量に対して用いられるが、単に密度といえば、質量についての体積密度(g/cm3:1ml当りの質量)を指すのがふつうである。

◎無機EL
 金属化合物などの無機物を発光体にする電界発光(EL:electronic Luminescence)。実用化されている無機ELは交流で動作するものが多く、輝度は電圧と交流周波数に依存する。分散型ELといわれることもあるが、駆動電圧をあげるための昇圧コイルやコンデンサまでワンチップ化し、200V、1500Hzくらいまでの駆動ICも開発されている。

◎無機顔料:inorganic pigment
 無機質の顔料で合成によるものと天然の鉱物から作ったものがあり、安価でしかも耐候性、耐熱性、耐溶剤性等に優れているが、色の鮮明さ、着色力では有機顔料に及ばない。

◎無機蛍光顔料:inorganic fluorescent pigment
 ブラックランプの光(紫外線)により鮮やかに発色する。自然光の下では、白あるいは半透明色。耐光性がよい。

◎ムラ:unevenness
 印刷されたインキの濃度や厚さが均一でないこと。

◎明度:brightness
 色相、彩度とともに色の3属性の一つ。色の明るさを尺度化したもの。マンセル表色系ではバリューがこれにあたる。

◎メジウム:medium(clear)
 印刷インキの色を薄くするために使用する無色透明のインキ。クリアーともいう。メジウムはグロス型インキで使用され、マット型インキではエクステンダーが使用される。色濃度調整の他、アルミペースト等の特殊色剤用混合ベースとして、また、オーバーコートやアンダーコート用としても使用される。

◎メタクリル・アクリレート樹脂:methacrylate resin:PMMA
 看板、照明器具等に使用される。アセトンと青酸あるいはイソブチレンとメタノールから誘導されるメチルメタクリレート(MMA)の重合によって製造される。固体。

◎メタノール:methanol
 ホルマリン、DMT、メタクリル樹脂等の原料並びに各種溶剤に使用される。天然ガス、液化石油ガスを原料として製造される水素と一酸化炭素を原料とする。液体。

◎メタメリズム(条件等色):metamerism
 ある光源のもとでは同一に見える色が、別の光源のもとでは違った色に見える現象。顔料の組み合わせが異なる調色インキなどで起こる。調色をする際の光源の選択が重要。

◎メタルハライドランプ:metalhalide lamp
 高圧水銀灯の一種で、水銀の他に金属(ハロゲン化物)を添加したランプ。UVインキの硬化用に使用する。

◎メタル版:metal screen
 金属製スクリーン版の総称。エッチングによる板状のメタル版やニッケル箔を使ったラインケメタル版等が知られる。プリント基板のレジスト印刷に使われることがあるが、一般のスクリーン印刷では使用しない。

◎メタン:methane
 CH4 最も構造の簡単な飽和炭化水素である。ナフサ分解ガス、COG、天然ガス等に含まれ、アンモニア、メタノール、アセチレン、シアン化水素等の原料として使用される。気体。

◎メタンガス(1995年8月28日)
 天然ガスの主な成分はメタンというよく燃える気体で、空気よりも軽く、色も臭いもありません。空気よりも軽いので、万が一漏れても低いところにたまらずに、上方に広がってくれます。また、地球温暖化の原因となる二酸化炭素は、化石燃料を燃やすとできますが、天然ガスは、石炭や石油に比べて30~40%も少ないクリーンなエネルギーです。
 天然ガスは、都市ガスの原料にするだけでなく、いろいろな使い方ができます。そして、さらに広い分野で利用できるよう研究が進められています。

◎メチルメタクリレート:methyl methacrylate:MMA
 MMA樹脂の原料。メタクリル酸メチルあるいはMMAモノマーともいう。製法的には従来アセトンシアンヒドリン(ACH)法が主体であったが、シアン化水素不足から、最近はイソブチレンまたはこれを含むC4留分の直接酸化による製法が主流となっている。液体。

◎滅菌、消毒、防腐
 滅菌sterilizationとは、あらゆる微生物を殺すことであり、消毒disinfectionとは、病原微生物さえ殺せば良いという操作である。
 消毒と滅菌については、いくつかの混乱がある。その主な理由は、消毒という概念のあいまいさにある。この原因として、病原性微生物の定義の不適確さをあげなければならない。次には、あらゆる微生物の一部分である病原性微生物だけを殺す手段が現実にあるかという点である。
 このように考えると、滅菌は可能であるが消毒は不可能であるということにもなりかねない。しかし、消毒はきわめて便利な言葉であって、実用語として、滅菌ほど強い処理を施さないというあいまいな概念として用いられている。
 消毒という言葉がすたれない理由のひとつは、非病原性微生物に比べて病原性微生物の抵抗性は弱く、分布も限られかつ汚染数が少ないことが多く、一般には滅菌よりも温和な処置で病原性微生物を殺すことができるためである。あらゆる微生物を皆殺しにするためには厳しい処置を加えなければならないが、ふつうに容認されている消毒処理は、かなり便利なものである。
 また防腐antisepsisとは、微生物による物質の劣悪化(腐敗)を防ぐことで、静菌状態にとどめることに近い。無菌動物とノトバイオートを飼育管理する場合は滅菌操作が不可欠であり、SPF動物やふつう動物を対象とする場合は消毒で間に合う。飼料の保管や死体保存には、一般に防腐処置ですまされる。

◎メッシュ:mesh
 1インチ(2.54cm)に何本の糸が織られているか、という糸の線数のこと。

◎メラミン樹脂:melamine formaldehyde resin:MF
 メラミンとホルマリンの反応によって得られる熱硬化性樹脂。表面硬度が大きく、滑らかで耐水・耐熱性に優れ成形後の収縮膨張が少ないこと、電機的には耐アーク性が良いこと等から電気・機械部品、食器等の成形材料、また化粧板、塗料等に使用されている。着色が自由で外観がよい。固体。

◎モアレ:moire(仏)
 点または線が幾何学的に規則正しく分布したものを重ね合わせることによって生じる干渉縞、斑紋。網点分解でスクリーンの角度が狂うと網点が干渉して顕著に生ずる。

◎モース硬度
 10種の基準となる鉱物と比較することによって、鉱物の硬度を求める経験的な尺度。基準となる鉱物は柔らかいもの(尺度1)から、硬いもの(尺度10)の順に、滑石、石膏、方解石、ホタル石、燐石灰、正長石、石英、黄玉、硬玉、ダイアモンド。基準の鉱物と目的の岩石を引掻き合わせ、できた傷の有無から、例えば、石英に傷つけられて正長石に傷をつけた場合は(-7)、(+6)というような表現をする。

◎モノクロ(モノクローム):monochrome
 一色で表現された絵、又は白黒写真

◎モノマー:monomer
 ポリマー(重合体)の基礎原料となる比較的低分子量で構造が簡単な化合物のことをモノマー(単量体)という。例えばポリエチレンに対するエチレン、ポリスチレンに対するスチレンモノマーがこれに当たる。

◎モバイル:mobile
 「移動性を持った」、「可動式の」という意味の形容詞。転じて、携帯電話機や持ち運び可能な小型コンピュータ一般のこと。

◎モルタル
 セメント、石灰および砂の混合物。レンガあるいは石造物の下塗りに用いる。

◎夜光塗料:Luminous Paint
 発光塗料ともいい、せまい意味では全く光がなくてもリン光(→ ルミネセンス)を出す顔料を混入した塗料のことをいうが、一般的には光エネルギーを蓄えて発光するものも含めている。看板、港湾や道路の標識、時計の文字盤、釣り用品、アウトドア用の衣料などに使われる。
 かつては発光性の物質として、亜鉛や銅の硫化物に、ラジウムやトリチウムなどの放射性の元素を、少量加えてものが使われた。しかし、放射線障害の危険があるため、現在では時計やコンパスのように、ガラスなどで密閉した器具に限定して使われるだけである。こうした塗料は、外部から全くエネルギーが供給されなくても発光するので、とくに自発光塗料ともいう。
 一般に使われるのは、紫外線などの光をあてておいて光エネルギーを化学的に蓄積し、光がなくなっても長時間にわたって発光し続けている顔料で、正確には蓄光塗料という。

◎ヤレ【破れ】:faulty printing
 印刷、乾燥作業などにおいて、種々の原因により最終的に製品として使用することのできない印刷物。

◎有機EL
 炭素などを含む有機物を発光体にする電界発光(EL:electronic Luminescence)の略。ガラス基板上のプラス電極と、マイナス電極の間にはさんだジアミン類などの有機蛍光物質に電圧をかけて発光させるもので、いわゆる自発光デバイスであり、バックライトなどの他の光源を必要としない。

◎有機EL表示装置
 電圧を加えると自ら発光する有機EL素子を使ったディスプレイ。液晶表示装置と異なり光源(バックライト)が不要なため、消費電力を抑えやすいほか、パネルの標準化が容易。斜めからでも画像がはっきり見え、画面の切り替え速度も速い。国内外の電機メーカーなどが相次いで開発・製品化に乗り出しており、2005年時点で世界の市場規模が2,000億円を超すとの予測もある。

◎有機顔料:organic pigment
 合成もしくは天然の有機色素からなる着色顔料で、一般に無機顔料に比べ耐候性、耐薬品性に劣るが、色の鮮明さ、着色力は優れている。

◎有効数字:significant figure
 実験結果などを表わす数値のうちで、位取りを示す0(例:0.05)を除いた意味のある数字を有効数字という。実験により得られた数値は、測定の「正確さと精密さ」で決まる固有の桁数の数字(有効数字)で示される。
 例えば、350gという測定値は、0.1gの桁を四捨五入したものならば有効数字3桁であるが、1gの桁を四捨五入したものならば有効数字2桁である。一般的に、350という数値は有効数字3桁として扱われる。
 有効数字をきちんと示したい場合、その数値は3.50×102g、2 桁の有効数字ならば 3.5×102gと書き表す。
 全桁数で示す場合は、「有効数字は*桁である」と表現する。最小桁で示す場合は、「小数第*位までである」と表現する。この場合、 誤差の目安となる標準偏差に±を付けて有効数字の信頼性を示すことがある。
 少数点以下の末尾の0(例:0.020、有効数字2桁)は、有効な数字の一部である。先頭の0は、有効数字の桁数には入れない(例:0.020、有効数字2桁)。
 有効数字2桁として数値を示す例:3 → 3.0、0.008 → 8.0×10-2

◎誘電体材料:Dilectric materials
 1943年、酸化バリウム(BaO)と二酸化チタン(TiO2)とからペロブスカイト型構造をもつ強誘電体チタン酸バリウム(BaTiO3)が合成されて以来、工業的重要度が飛躍的に高まった。その後、ペロブスカイト型構造をもつ化合物の活発な研究開発により、種々の強誘電体チタン酸塩化合物が合成され、電子材料の幅広い分野に利用されている。
 また1980年台の半ばから、強誘電体薄膜を用いた不揮発性メモリの実用化に向けての研究開発が、日米を中心に大学や企業で盛んになってきた。強誘電体不揮発性メモリは電気的に消去・書き込みのできるEEPROMなどに比べると、高速で書き込みができるため、ランダムアクセスメモリ(RAM)として使用でき、究極の不揮発性メモリとして期待されている。
 不揮発性メモリに用いられる強誘電体材料としては、PbTiO3、Bi4Ti3O12、BaMgF4やPZT(PbZrxTi1-xO3)などがあるが、最も研究された材料がPZTである。しかし、PZTは自発分極電荷が減少するという膜疲労の現象があり、この問題を解決するために、電極に導電性の酸化膜であるRuO2、La2-xSrxCoO3、IrO2などを用いる試みが研究されている。
 将来の動向として、強誘電体不揮発性メモリはDRAMやフラッシュ形EEPROMなど、既存のメモリと共存しながらも、既存メモリにない多くの優れた特長を生かすことで、半導体産業・システム産業に大きな変革をもたらすものと期待されている。

◎ゆず肌:orange peel
 印刷物表面が、ゆずやみかんの表皮に似た様な状態になるトラブル。

◎油性インキ:oil-based ink
 ①水性インキに対し親油性のビヒクルを使用したインキ(溶剤型インキ)。
 ②ビヒクルに乾性油成分を使用したインキ(酸化重合型インキ)。

◎ユリア樹脂:urea resin:UF
 合板用接着剤を主力用途としているが、成形品等にも使用される熱可塑性樹脂。尿素とホルマリンを原料とする。尿素樹脂とも言う。

◎溶射:thermal spraying
 ガス炎、プラズマやアークのフレームの中に粉末や線状の材料(セラミックスも可能)を供給して溶融あるいは半溶融の微粒子状とし、高速で母材表面に吹き付けることにより被覆を形成する。耐食性、耐酸化性、耐熱性の向上などの表面特性の改善を目的にする。

◎養生
 施工対象の既存の物品を汚れ、傷から守るために覆い隠す事。

◎ラッカー:lacquer
 塗料の一種。硝化綿(ニトロセルロース)と合成樹脂とに顔料を分散したもの。

◎ラテックス:latex
 もともと天然ゴムの樹から得られたゴム液のこと。高分子物質が乳化剤により、水中にコロイド状に分散したもので、エマルジョン(乳状液)の一種であるが、天然ゴムの乳化液をラテックスと通称したことから、合成ゴム系の乳化物をラテックスと呼んでいる。
 合成ラテックスとしてスチレン・ブタジエンゴムやクロロプレンゴムなどのラテックスがある。特にSBRラテックスは紙のコーティング用や繊維処理剤として重要である。液体。

◎ラビングテスト:rubbing test
 摩擦試験。拭き取り試験。

◎ラミネート法:lamination
 複合フィルム・シートあるいは多層フィルム・シートの製造方法のひとつ。合成樹脂フィルムを紙やセロファン、アルミ箔等の他の基材の上に貼り合わせたラミネートフィルムを製造する際に用いられる。Tダイ法によって得られたフィルムを溶融状態のままラミネーターと呼ばれる装置にかけ、加圧ロールにより基材に貼り合わせる方法が一般的である。代表的なラミネートフィルムとして低密度ポリエチレンを各孖諸゙と組み合わせたものがある。

◎理想気体(ideal gas)と実在気体(real gas)
 理想気体は、ボイル-シャルルの法則に厳密に従う気体である。分子間の相互作用がまったくなく、分子の体積を持たない気体が理想気体である。
 一方、実際に存在する気体(=実在気体)は、厳密な意味ではボイル-シャルルの法則に従わない。実在気体には分子の体積や分子間力があるからである。1 気圧、室温の条件では、殆どの気体分子は希薄なので、とくに精密な計算を必要とする場合以外はボイル-シャルルの法則を用いることができる。分子間力の強い分子(二酸化炭素など)や高圧条件の場合、実在気体はボイル-シャルルの法則に従わない。

◎リゾチウム(1996年9月19日)
 アミノ酸129個から合成された分子量14300の球状タンパク質。等電点11。

◎リブ
 製品の肉厚を厚くしないで剛性や強度をもたせ、また、広い平面部の反りを防ぐために用いる補強部分をいう。

◎硫酸バンド
 硫酸アルミニウムのこと。無機系の凝集剤として代表的なもの。

◎粒子の流体中における挙動(1996年11月19日)
・比較的大きい粒子では、慣性力が支配的となる。(粒子の運動方程式による)
・微少な粒子では、ブラウン運動による拡散が支配的となる。(拡散方程式による)

◎流体(1996年11月19日)
 多数の微結晶を含む懸濁液を連続体とみなすと非ニュートン流体となる。
・水あめ水溶液 = ニュートン流体

◎ルチル:rutile(2000年5月19日)
 金紅石ともいう。化学組成はTiO2。正方晶系で、ふつう柱状または、斜状結晶をなす。赤褐色から赤色、黒色など、透明光線は深赤色。透明から半透明。

◎れき岩:conglomerate
 大小の円礫が、砂、粘土質などにより強固に膠結されて生成した岩石。礫の大小、種類または膠質物質の分量、固結の程度によっていろいろな種類の礫岩ができる。固結土の高いものは砕石として使われるが固結度の低いものは砂利資源として評価される。

◎瀝青材料
 常温で固体または半固体の炭化水素化合物で、二硫化炭素に完全に溶解するものを瀝青(ビチューメン)といい、瀝青を主成分にしたものが瀝青材料で、天然アスファルト、石油アスファルト、タール、カットバックアスファルト、アスファルト乳剤などを総称する。

◎レーキレッドC:lake red C
 金赤色インキに使用される代表的な顔料。色は鮮明な橙赤色。練肉しやすく、インキ化したときの適性も良好であるが、耐光性は弱い。

◎レジスト:resist
 微細加工プロセスにおけるパターン形成に必要な材料で、光や電子線に対して反応性(感光性)をもつ。

◎レジストインキ:resist ink
 製品もしくはパターンを被覆し、メッキ、エッチングおよびサンドブラスト等において化学的、物理的な反応や作用から保護するためのインキ。

◎レベリング:leveling(levelling)
 版から印刷素材に転移したインキの表面が平らになること。インキのレベリングが良いと、光沢のある鮮明な印刷効果が得られる。チキソ性の強いインキは再現性、厚盛り性は優れるが、レベリング性が良くない。

◎レベリング剤:leveling agent
 レベリング剤は、インキ皮膜のはじき、クレーターやユズ肌などを改善し平滑化する助剤である。万能型のレベリング剤はなく、インキの種類により効果のあるレベリング剤が選ばれる。

◎レベル(1996年7月9日)
 さまざまな病原体を扱う場合、医学関連の研究所では病原体の危険度に応じた「レベル1」から「レベル4」までの四段階に分けて、厳密な取り扱い方法が決められている。
①レベル1:固体および地域社会に対する低危険度
 ヒトや動物に疾病を起こすが、重要な疾患の可能性がない病原体で、通常の微生物学実験室での扱いが可能。特別な隔離は必要なく、一般外来者の立ち入りを禁止しなくて良い。
②レベル2:固体に対する中等度危険度、地域社会に対する軽微な危険度性
 ヒトや動物に病原性を持つが、実験室職員、地域社会、環境等に対し重大な災害とならない場合。実験室内で暴露されると、重篤な感染を起こす可能性はあるものの、有効な治療法や予防法があり、伝播の可能性が低いもの。実験室は通常のものを使用して用い、エアロゾル発生の恐れがあるものは生物学的安全キャビネット内で行う。実験進行中は一般外来者の立ち入りを禁止する。
③レベル3:固体に対する高い危険度、地域社会に対する低危険度
 ヒトに感染すると重篤な疾病を起こすが、他の固体への伝播の可能性が低いもの。廊下の立ち入り制限を行い、二重ロックまたはエアロックによって外部と隔離。壁、天井、床、作業台などの表面は洗浄および消毒可能にし、排気系を調節することにより、常に外部から実験室内に空気の流入が行われるようにする。実験室内からの排気は高性能フィルターで除菌してから大気中に放出。実験は生物学的安全キャビネット内で行い、実験動物は生物学的安全キャビネットまたは陰圧アイソレーター(動物を隔離して飼育する器具で、病原体が外部に出ないように陰圧にしてある)の中で行う。
④レベル4:固体および地域社会に対する高い危険度
 ヒトまたは動物に重篤な疾病を起こし、他の固体への伝播が直接または間接に起こりやすいもの。独立した建物として隔離域とそれを取り囲むサポート域を設置。壁、天井、床はすべて耐水性かつ気密性のものとし、これらを貫通する給排気管、電気配線、ガス、水道管なども気密構造にする。さらに出入口にはエアロックとシャワーを設けて、実験室内の気圧は隔離の程度に応じて気圧差をつけ、高度の隔離域から程度の隔離域へ、また低度の隔離域からサポート域へ空気が流出しないようにする。給気、排気ともフィルターを通じ、実験器材の搬出入の際の滅菌装置、実験室内からの排水は120℃加熱滅菌しなくてはならないなど、二重、三重の隔離策が決められている。
・レベル3、4では作業職員名簿に記載された者以外、立ち入り禁止にされている。
・ヘルペス1、2、EBウイルス、日本脳炎などはレベル2。
・エイズウイルス(HIV)はレベル3。
・エボラウイルス、ラッサウイルス、マールブルグウイルスなどはレベル4。

◎ワニス:varnish
 合成樹脂を有機溶剤に溶解した無色透明の水飴状液体。ビヒクルの主成分となる。