第24話 決着をつける時 (9/28放映)
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From: Keita Ishizaki <keitai@fa2.so-net.ne.jp>
Newsgroups: japan.anime.pretty,fj.rec.animation
Subject: Ayashi no Ceres #24 (9/28)
Date: Thu, 05 Oct 2000 00:27:59 +0900
Organization: So-net
Lines: 345

石崎です。

いよいよ最終話。
妖しのセレス第24話『決着をつける時』について

特に注の無い限り、台詞部分は本編からの引用です。



■全体を通しての雑感

 二話連続のクライマックス話の後編です。
 ほぼ原作通りの内容で、この話単体だけを見れば綺麗に纏まっていたと思いま
す。幾つか分かり難い部分も残ってしまいましたが(各臣の過去など)。
 ミカギがあれだけ酷い事をしたにも関わらず、愛していたと言われて結局ミカ
ギを許してしまったように見えるセレス。どうやら妖達は五千年にも及ぶ痴話喧
嘩に巻き込まれただけなのかも(違)。
 詳細でも書きましたが、十夜が死んだら妖を頼むみたいな事を言われた雄飛で
すが、それで雄飛は幸せなのだろうかと少し考えてしまいます(笑)。
 最後なのに何書いてるんだろう、私は…。

■内容の詳細

★力を貸した千鳥

妖   「何? 何が起こったの? 今、ガラスが割れて…」
ミカギ 「フフフフ…腹の子共々死ぬが良い。セレス。十夜の子供と共にな」
(中略)
雄飛  「お前も、力貸してくれたんだな。千鳥」
(中略)
十夜  「妖、俺だ。聞こえるか? 妖、妖!」

 ミカギの剣によって身体を貫かれた妖。
 ミカギが剣を引き抜くと、血の池の中に倒れる妖。
 それを見た雄飛は、怒りに任せてミカギに突進します。
 貴様も死にたいのかと言いかけたミカギの脇腹に、雄飛の鉄の菜箸が突き刺さ
ります。
 雄飛の菜箸は、天女の紋章ベルトの力によるものか、天女の力で光っているの
でした。
 雄飛が力を使った事に驚くミカギ。
 更に雄飛の後ろから放たれた電撃がミカギを攻撃、防ごうとするミカギですが
結局吹き飛ばされてしまいます。
 それを見た雄飛は、千鳥が自分に力を貸してくれた事に気付きます。
 振り返ると、千鳥の亡霊が雄飛に微笑んでいます。

 妖の事を思い出し、駆け寄った雄飛は妖を抱きかかえ揺すりますが、妖は動き
ません。
 そこに十夜が戻って来ます。雄飛は誰かを呼んでくると出て行きます。

  *  *  *  第24話 決着をつける時  *  *  *

★生きたい

セレス 「このまま、私は終わるのか? あの時のように。ミカギを殺した後、
失われた羽衣を探し続け、海を越え、幾つもの島を渡り、辿り着いた最後の地。
結局マナは見つからず、私は行くしか無かった。子供達を残して。私は願った。
わが子らに幸せを。そして、いつか再び、わが子らの元へ…でも、生きていたか
った。生きて…」」

 刺された妖の意識の中で、セレスはかつての自分の最期の時を回想しています。
 最期の場所、松の木の下ですね。そう言えば御景本家にも松の木がありました
っけ。祖父が本家の松の木が御影家に代々伝わると言っていたのは、この時のこ
とが五千年も言い伝えられてきたからなのか…と言う話、覚えている人はいるの
か(笑)?
 まあ、当時の松が残っている訳では無いのでしょうけど。

★人間になるために

十夜  「俺はもう、マナとは一つになれない。でも妖、俺はそれで人間になれ
る。死ぬ為じゃない。ただ人間の男として、俺はお前と生きていきたいんだ。例
えどんなに短くても良い。ずっと、ずっと、それが俺の望みだった。お前と出会
ってから、ずっと。そう、ずっと、愛してる」
(中略)
十夜  「もう、指一本触れさせない。彼女にも、俺達の子にも!」
ミカギ 「な…。き、貴様…返したのか。セレスにマナを渡したのか!」

 船内通路を歩くミカギ。雄飛の菜箸を引き抜きますが、傷が完全に再生しない
事に動揺します。

 教会で、ミカギの接近を感じている十夜は、体内からマナを取り出し、返すと
言います。
 子供のためにも生きてくれと言う十夜に、駄目と呼びかける妖。
 十夜は、マナを外す事でただの人間となり、妖と共に生きる事が自分の望みだ
と語ります。そして、出会ってからずっと愛していたと告白する十夜。

 そこに扉を破壊してミカギが再び現れ、十夜が妖にマナを返したのを見て激怒
します。

★マナが無ければただの人

ミカギ 「フ…マナを外せば弱いものだな。十夜。なぶり殺してやる。お前は俺
の女を奪ったのだからな」
(中略)
十夜  「何故だ、ミカギ。何故妖を、セレスを殺そうとした! 何故お前はそ
んな愛し方しか出来ない! これ以上、彼女を苦しめるな!」
(中略)
ミカギ 「貴様に、人間の何が判る。マナに作られた人形は、人形らしく朽ち果
てろ。今止めをさしてやる」


 雄飛は各臣とアレクの所に現れ、各臣の胸ぐらを掴んで医者はどこだと詰め寄
ります。

 ミカギのビーム攻撃(違)が十夜に次々と加えられ、回避する十夜。
 船内もビームにより各所で爆発が。
 更に手から生やした剣で十夜を攻撃します。

 教会の惨状の驚く雄飛の前で、ミカギの攻撃で吹き飛ばされる十夜。
 マナを外した十夜は所詮人間並みの能力しか無いのでした。

 駆け寄ろうとする雄飛を止めた十夜は立ち上がり、セレスをこれ以上苦しめる
なと言いますが、ミカギは聞き入れず、剣で止めを刺そうとします。
 十夜は妖の名を呟きながら目を瞑ります。

★天女完全体

セレス 「有り難う。十夜。マナは確かに受け取りました。妖の為に、あなたは
不死身の体を捨てた。昔の私と同じ。私も人に近づこうとした。その人を心から
愛したからこそ。でも、もう終わらせる時が来たのよ。私とお前の長きに渡る因
縁を我々自身の手で終わらせる時が」
ミカギ 「終わらせるだと? ふざけるな!」
セレス 「長かった。とても。私達の子孫、御影家までも、愚かな人間として、
全て私は無に帰す事のみ考えていた。だが妖の身体に生まれ変わり、十夜と愛し
合い、雄飛や千鳥達と出会い、それがもう一度、私に、人の心を信じさせてくれ
た」
ミカギ 「黙れ! お前の好きにはさせん! 俺はお前と同じマナを付け…」
セレス 「そのマナは完全ではない。気付いていよう。再生もままならぬ、お前
の身体を。本来人間には扱えぬ物。」

 十夜に手から生やした剣で攻撃しようとしたミカギ。
 その剣は、マナから出た光で吹き飛ばされます。
 マナは更に光を増し、人間の形へと変化します。
 ついに羽衣をつけたセレスは完全体の天女となったのでした。
 ミカギに長きに渡る因縁を終わらせる時が来たと語るセレス。
 かつてミカギの為に、人になろうとしたセレス。ミカギに裏切られ、その幸せ
を願った子孫も愚かな行為を繰り返し、御景一族を無に帰す事を考えていたセレ
ス。
 しかし、妖として生まれ変わった後、十夜や雄飛達と出会い、人の心を再び信
じたセレスは、ミカギを滅ぼす事で全ての因縁を終わらせる事にしたのでしょう。

 セレスの好きにはさせないというミカギ。しかし、ミカギのつけたマナは不完
全な代物でした。

★復活した明

明   「妖、やるんだ。今の内にこいつを!」
十夜  「そうか。マナの力で、実体化したのか」
明   「十夜。遅くなってゴメン。妖、今の俺にはこれが精一杯だ! 今の内
にこいつを俺毎殺すんだ!」
(中略)
妖   「待って。待ってセレス! 明は、明は私のお兄ちゃんなんだよ!」
セレス 「妖。彼は、ミカギは不完全なマナをつけてしまった。判るわね。もう
助ける事は出来ません。なら、せめて私達の手で、苦しみからの解放を」
妖   「明…」
セレス 「それが、彼の望み」

 ミカギを滅ぼそうとするセレスに雄飛が呼びかけます。
 それを聞いた妖。雄飛を自らの攻撃に巻き込ませまいとしたのでしょうか、攻
撃が一瞬遅れます。
 その隙にミカギはセレスを攻撃しようとしますが、復活した明が後ろからミカ
ギの身体を押さえて止めます。
 マナの力で、明の意識が実体化したのでした。
 明は、自分毎ミカギを殺すようにセレスに頼みます。
 自分の兄を殺せない妖は、セレスを必死で止めます。
 しかし、既に不完全なマナをつけてしまったミカギは、放っておいても自滅す
るばかり。既に手遅れだったのでした。

 多分、このままだとミカギは、原作で出て来た羽衣と一体化した化け物として
生き続ける事になったのだろうと思いますが、アニメではこの部分のエピソード
が大幅に端折られていたので、少し判り難くなったかも。

 明の名を叫ぶ妖。そして、セレスは力を解放します。
 船から天に向けて光の柱が伸びていきます。

  *  *  *  Ceres  *  *  *

★総員退艦

雄飛  「これがてめえの、てめえらがやった事の結果だ! てめえら、一番大
事な心を忘れてよ! それで何が出来る! 何が変えられるんだ! ふざける
な!」
(中略)
各臣  「そのディスクには、今まで御景のして来た事が全て入っている。落ち
着いたら、公の場所へ」
アレク 「そ、そんな事をしたら…」
各臣  「沈むなら、御景家も一緒だ。天女の子供達は、お前に任せる。もっと、
別の方法で、子供達に未来を。頼んだぞ、アレク」
(中略)
各臣  「早く行け。もうこの船は沈むぞ。十夜。妖は、きっと良い母親になる。
その子供を守れ。父親なら」

 セレスの力により、ミカギは消滅、元の明の姿に戻ります。
 明の亡骸を前に泣く妖。そして雄飛は各臣の頬を殴りつけて怒ります。

 今までのミカギと十夜の戦闘により、船内各所で火災が発生、メインエンジン
のコントロールが不能、エネルギータンクの隔壁も閉まらない状態となっていま
した。
 各臣は船内の生き残りに退艦を命じます。
 そしてアレクに、御影家の今までの悪事が記されたディスクと天女の子孫の受
精卵を託します。
 沈むなら御影家も一緒だという各臣。どうして彼がそんな事を言うのかの事情
については、アニメでは語られずに終わってしまいましたね。

 各臣は教会に火災が及ばないように隔壁を閉鎖し、十夜に早く行けと言います。
 上空には、友規が率いる梧家のヘリが到着していました。

 ヘリに救出され、脱出するアレクと偉。
 そして十夜達も脱出に成功していました。

 警報が鳴り響く船内の各臣の部屋で、各臣は大正時代に現れ射殺された天女と、
現在のセレスの写真を見ていました。
 自分が愛してしまった天女を追い続け、その為には犠牲をも厭わなかった彼の
それが最後でした。

★眠るセレス

セレス 「ずっとお前に聞きたかったの。私の事を愛していた?」
ミカギ 「お前…判らなかったのか?」
セレス 「あ…。私も、愛していた」
ミカギ 「ただ、お前を失うことに脅え、自分さえ壊してしまう程、ずっと、ず
っと深く、愛していた」
セレス 「眠りましょう。ミカギ。私と共に。これで眠れる。終わったのだ。や
っと」

 黄泉の世界か意識の中の出来事か、セレスの膝枕で眠るミカギに語りかけるセ
レス。
 セレスも、ミカギも、お互いの事をずっと愛していたのでした。
 ただ、その愛が深すぎて、愛を失うことを恐れるが余り、壊れてしまったミカ
ギ。
 互いの真意を知った二人は、共に永久の眠りへとつくのでした。

 妖達の乗ったヘリから水平線の向こうに見えなくなった船。
 やがて、水平線の向こうから爆発の閃光が見えます。

 重油しか積んでいない船であれだけの爆発は変という説も各所で見かけました
が、あの爆発はセレスが全てを無に帰しただけだという事にしてあげましょう(違)。

★エピローグ

雄飛の父「何千年と続いた天女の家系もこれで終わったか」
納涼  「いいえ、お父様。妖が、あの子がいます。あの子は、この過酷な運命
を乗り越えたんやから」
(中略)
雄飛  「それより良かったな。おばさん調子良いみたいで」
妖   「うん。無事に産んで、お母さんに見せに行かなきゃ」
雄飛  「俺も、いつか母さんに会える気がするんだ。笑ってさ」
(中略)
雄飛  「妖、随分元気になったよな。千鳥や明君の葬式の時は、心配したけど。
あいつはこれから、幸せになるんだ。あんたと、子供と」
十夜  「俺は、多分長くない。妖も判ってる。一年か二年か、もっと先か。そ
れは判らないけど。もし、その時が来たら…」
(中略)
妖   「夢、見てた」
十夜  「夢?」
妖   「うん。みんなが天に帰ってくの。そして…」
(中略)
明   「妖、有り難う」
(中略)
妖   「ちゃんとピアスしてた。明、嬉しそうに笑ってた。みんな、みんな笑
ってた」
明   「そうか」
妖   「あたし、この子に伝えたい事、沢山ある。産まれてくるって意味。生
きるっていう事。愛する事。みんなに教えて貰った、本当に大切な事。あなたと、
一緒に」
十夜  「ああ。生きよう。ずっと一緒に」

 それから暫くが経ち、アレクが公にした御景家の悪行により、御景インターナ
ショナルに警察の捜査が入ります。

 その頃、三宅島に住む十夜と妖の所に出かけていた雄飛と玖。
 妖も千鳥と明の葬式の時には落ち込んでいたようですが、何とか明るさを取り
戻した様子。
 妖のお腹もすっかり大きくなり、雄飛と玖は「どれどれ」とお腹を叩いていま
す。
 妖の母もまだ入院はしているものの、意識を回復したようです。
 雄飛も、いつか母に笑って会える気がすると言います。

 そう言えば雄飛が母親に捨てられた子だという設定を忘れていました(笑)。

 十夜に、これから妖は十夜と子供と幸せになるという雄飛。
 しかし、マナに作られ、そのマナを外した十夜は、もう余命幾ばくも無い身体
なのでした。十夜は、雄飛にその時が来たらと妖の事を頼みます。

 原作を読んだ時から思っていましたけど、十夜がいなくなったら雄飛…ってそ
んなお下がり(違)で満足できるのか雄飛(笑)。
 千鳥ちゃんはどうした(笑)。…と思ったけど、原作では千鳥が雄飛と妖の仲
を認めていたから良いのか。

 丘の上に置かれた椅子の上で、居眠りをしてしまった妖。
 その夢の中で、妖は誕生日プレゼントだったピアスをつけた明と会っていたと
言います。
 産まれて来る子供に十夜と一緒に伝えたい事が沢山あるという妖。そして十夜
も、妖と共にずっと一緒に生きる事を約束するのでした。

 ところで、妖ちゃんの親父さんの事をクライマックスで一度も思い出してやっ
ていないのはどうかと思います(違)。

■全話を通して

 と言う訳で、セレスの全話が終了しました。
 シリーズ全話の記事を書いたのはこれが始めての経験です。

 酷い言い方をするとセレスは、殆ど全ての人が不幸になった挙げ句、妖にたっ
た一つだけの希望を残して終わる…という、救いようの無い作品って気がします。
 美緒里ではありませんが、みんなが不幸になっているのに自分は十夜とらぶら
ぶな妖に感情移入出来なかった人も多いようで。

 単行本14巻を無理矢理24話に纏めるというシリーズ構成であった本作品で
すが、当初は進行のあまりの遅さにどうなる事かと思いましたが、結局最後まで
話を進めました。
 妖と十夜の関係の部分についてはあまり端折らなかった代わり、雄飛は兎も角
千鳥や珠呂等の準レギュラー級のキャラの扱いが弱く、仙台編や沖縄編、丹後編
等のエピソードがごっそりと削られた結果、天女の正体に関する説明が不十分に
なる等、特にクライマックスが近くなるにつれて、色々と無理が出て来てしまっ
たような気がします。
 私的には美緒里が自殺する辺りまでは良かったのですが、そこから先がちょっ
と端折りすぎな印象を受けました。
 恐らく、原作を知らない人は特に終盤に本作品に対して悪い印象を持ってしま
った可能性が大であったろうし、実際評判も芳しくないように見受けられます。
 やはり、本作品は4クールかけて行うべき作品であったのかも知れませんが、
昨今の状況ではそれも難しいのかもしれません。

 その一方で、原作において描き方に今一な点があった御影家の行動の描き方、
またアニメならではの動かし方をしてくれたアクションシーン等の演出に関して
は、アニメ化して良かったと思える部分ではあります。
 アニメでは結局、流血シーンは派手に描いた代わり、えっちシーンは悉くカッ
トの憂き目に。やはり、規制があるのでしょうね…。本作品においては割と重要
な気がするのに。

 作画的にも終盤かなり苦しそうな印象を受けましたが、崩れた印象をあまり受
けなくて良かったです。

 特に終盤に色々と文句も書きましたが、私は毎回楽しみに見ていました。
 記事を読んではおられないでしょうが本作品の原作者様、アニメ版を製作され
ましたスタッフの皆様、どうもお疲れ様でした。そして、色々的はずれな記事を
書いて御免なさい。

 また、いつもながら長々しい私の記事にフォローをつけて下さいました石川さ
ん、芳賀さん、Eagleさんその他の皆様に厚く御礼申し上げると共に、本業を理
由に結局一度もフォロー返しをしていない非礼をお詫びして、セレススレッドの
締めとさせて頂きたいと思います。
 それでは皆様、半年間おつきあい頂き、どうも有り難うございました。

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Keita Ishizaki mailto:keitai@fa2.so-net.ne.jp
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