僕が脳出血で倒れてからしばらくはというものは

気持ちの整理で忙しかったかな

大好きな無線でもこの時ばっかりはねえ

考える余裕がなかったよ

障害者になってこれからの人生は?ってベッドで考えてね

 

何しろ手足が動かなくなったしおまけに言語もヤラレタ

でもしばらくして落ち着いたら・・・どこまで無線キチガイなんだろ

気になる・・気になるんだよね

ニューカントリーからのカードは届いたのかとかね

人間こんな時にこんなこと考える?

 

病室にできるならば無線機を置いて

せめて受信だけでもと考えはじめたよ

それに毎日沢山の見舞いに来てくれる友人達がね

いっぱい持って来るんだよ

無線雑誌をね(笑)

 

退院前1ヶ月と言う時に自宅への外泊許可が週末に出たんだ

家族もそーっとして扱ってくれたね

再発でもしたら大変と・なるべく刺激のないようにね

久しぶりで帰った我が家はなつかしかった

アンテナタワーが車の中からみえて心が踊った

 

居間でくつろいだ後

二階のシャック(無線室)に上がろうと決意した

家族の心配をよそにあがったね

這って階段をあがったよ

歩けないからね

 

無線機にスイッチを入れると

ザーッという短波帯の雑音もなつかしい

アンテナの方向を変えるローテーターも

正常に回って主を待っていてくれた

胸が熱くなるのを覚えたよ

 

 

言語が不自由になっている僕は

短いQSO(交信)を選んでマイクロフォンに向かうことにした

自分のコールサイン、信号リポート、QSL(確認)を何度も練習した

そしてニューカントリーのH4φAA局と交信できた時

・・・・涙がでてしまった・・・自分の復帰の可能性をみて嬉しかった

 

 

尊敬するOM(先輩)のJA7AO松本さんは

僕の1ヶ月前にやはり脳出血で倒れられた

松本さんはなんと三日目に病室にパソコンを持ってこさせ

CW(モールス信号)のトレーニングプログラムを起動したという

看護婦がびっくり、自分はニヤリとしたらしい

 

僕らはキチガイなのか?いやちがうよ

「現実を見つめて逃避しなかった男達」では

カッコ良すぎるかい?

パニックせず、落込まず、好きな無線で立ち直りを図った

僕は誇りに思うよ

 

アメリカのハムにもつれる舌で脳出血を話すと

いままでこんなにどこにいたんだと言うほど

沢山のハムが駆けつけてきて

皆が「お見舞い」を言っていくよ

電波でお見舞いだ

 

I wish you a speedy recovery. Sayonara from Illionis.

(早い回復を祈ります。イリノイ州から)

Hack, get well soon. State of Minesota. 

(ハック、早く治ってくれよ。ミネソタ州だよ)

You are already doing OK.San Jose California.

(もうバッチリじゃない。カリフォルニア州サンホセ)

Take a good care of yourself....... ....... ....

(どうぞお大事に)・・・・・

うれしい励まし山ほどで僕は幸せだな

だから無線は止められない

 

でも一つだけ・・・・

無線は仕事人間だった自分には

「ストレス開放剤」だった・・でもやりすぎると

健康を害するものにもたちまち変わり得るよ

皆さんもどうぞ健康には注意して欲しいな

 

僕はアマチュア無線を心から愛しています

 

背景の曲は 

”Eternal Love”

♪まち♪さんのサウンド・コレクションから

応援頂きました