Chaplain Bob
ハムになって初めて
付き合いが出来た外人さんは
KG6JBK
グアム島の米軍基地に勤務するBobだった
Bobは従軍牧師だった
初めての交信で職業はChaplainと聞いて
映画のチャップリンを思い出した
そういう英単語をしらなかった
英会話を勉強し始めて相手のいうことも満足に
取れなかった頃だった
・・
毎日曜日BoBとは
スケジュールQSOを持っていた
(時間と周波数を決めて定時交信をすること)
むこうにはエライ迷惑だったかも知れない
でもすごい会話の訓練になった
ハムっていいよね
電気代だけで外人さんと好きなだけ
会話訓練ができる
Bobは我慢強く付き合ってくれたもんだ
ある日Bobが言った
I'll come to Tokyo on holiday.
I wanna see you Hack.
(休暇で東京に行くよ。君に会いたいハック)
東京の赤坂
Sannoホテルに宿泊するという
山王ホテルだね。
米軍関係者が全面的につかってた
軍の飛行機で飛んでくるらしい
・・
会社が終る時間に電話してみた
ホテルの従業員はいきなり英語で電話口にでた
それだけで僕はすっかり
あがってしまったものだ
Mr.Bob Robinsonと話しをしたいと告げた
Bobはすぐに会いたいという
心を決めて会いに行った
行って驚いた
アメリカ人だらけ!
日本人なんて従業員だけ!
僕をジロリとみんな見て
何か場違いなところに来たような
田舎から出てきた青年だったから・・・
恰幅のいいアメリカ人が近づいてきた
Are you Hack?
Bobは眼がねをかけて
いかにもやさしそうなおじさんだった
Bob?といいかけたが
がっしり抱きつかれてしまった
オロオロの僕
回りの兵隊達が気を付けをして
Bobに敬礼してゆく
彼は偉いんだ!
僕をジロリと見た従業員はバツが悪そうに
僕にお辞儀をした
・・
会社の休みや通常日の空き時間も使って
僕としては最大級の東京案内をしてやった
日本の食べものはおでんが口触りわるい!
うなぎはついオエーツとなりそうに
富士山見物にも車を運転してやって
僕の運転こわそうにしてたな
免許間もないころだったもん
湖に移る富士山の美しかったこと
日本人の誇りだと思った
Bobはすっかり喜んでいた
1日中日本語を口にしない経験は
これが初めてだった
疲れたーふー
・・
別れの前日、
Bobはホテルの将校クラブに招待してくれた
Bobは軍服が似合うな。
僕を大事そうに案内してくれた
雰囲気は抜群!
こんなの映画でしか見たことなかった
生バンドのジャズがいい!
ウエイターとコックが
肉の塊をキャスターに乗せ
どのくらいの量を食べるかと聞きに来た
そしてHow would you like Sir.?
えええー何?
Bobが肉の焼き加減を聞いているのだと
ゆっくり喋ってくれた
そんな高級なところで食べたこと
なかったから・・・
料理は最高!
お酒もアメリカンコーヒーはガブガブのんだな
1週間以上一緒に遊んだBobに
情が移ったのか
Sayonaraは正直、ちょっと寂しかった
Bobは軍服の肩章をはずして
友情の印だと僕に渡した
・・
その後彼は2度日本に来た
そして帰任。故郷のペンシルバニアに帰った
もう連絡はとれなくなった
どうしているだろう
僕はこう言う経験がベースとなったんだろう
海外での仕事に従事するようになった
肉の焼き加減を聞かれても驚かなくなったよ
外人とケンカもできるようになったよ
西洋人の部下を
いっぱい持つようにもなったんだよ
みんな君とのスケジュール交信が役にたった
ありがとうBob
・・
(Bobとは2000年、11月に連絡が取れました
友人のCory・JA5DESが
Emailのアドレスを知らせてくれました
お互いに感激の再会でした
TNX Cory)
これも「モービルハム誌」
バックナンバーにくわしくでてます
私は現在日本国内で仕事をしていますが、
なつかしいですね
・・