特許とは?
「特許とは・・・」と書きましたが、特許法では「この法律で特許とは○○○である。」と定義していません。商標法では「この法律で商標とは・・・」と定義し、意匠法では「この法律で意匠とは・・・」定義しているが、特許法では「この法律で発明とは・・・」となっており、これは特許制度が初めはいわゆる発明に保護を与えたことによります。パテントを「特許」と訳したわけですが、法の保護対象概念としては「発明」であった訳です。特許権ではなく「発明権」、実用新案権ではなく「考案権」の方がすっきりすると思いますけどね。
発明は、特許法において「発明とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。」となっています。
「自然法則を利用した」等と言うと、仲々哲学的な感じがしてきて小難しい気がしますが、石を投げれば必ず地面に落ちる、水は高い所から低いところに流れる、のが自然法則です。ちなみに「1+1=2」というような人為的な取り決めなどは自然法則ではないとしています。
実用新案法は「考案」を保護するものですが、「考案とは自然法則を利用した技術的思想の創作をいう。」と定義しています。発明とその内容は同じで「ただ難易度の高低に差異があるだけ」と言うことが出来ます。実際には本質的に異なる部分もありますが、概念的にはほぼ同じと考えても大きな誤りではありません。
技術的思想も少し大げさに聞こえますが、一定の技術的課題を解決するための手段、思索とでも言うことが出来ます。例えば道具、機械があって、何かを造るに当たって不具合が有る場合、その不具合を解決する為に色々考えるわけですが、その考えが技術的思想で、できあがれば技術的思想の創作完成となるわけです。
発明の種類
物の発明
発明、考案は技術的思想ですから具体的な物ではありませんが、考え方を具体的に物に表わす形の発明を「物の発明」と言います。発明概念の内包的属性と区分けできます。
方法の発明
経時的な技術的思想を内容とするもので、
まず「1」を作る工程に続き、「1」を「2」に加工する工程と「1」と「2」で出来た「3」を「4」に加工する工程からなる発明、、
と言うようなものです。その制作過程が新規なもので旧来の方法に比べ進歩しているものならば特許されます。
物を生産する方法の発明
方法の発明の中には単に方法そのもので有る場合と、物を生産する方法の発明が有ります。この概念は発明を実施する場面、つまりは特許権の侵害の問題で関係することですが、言葉そのものの意味として捉えておけば済むものです。
特許要件
上記のような発明が客観的に新しい場合、つまり
- 日本、外国において知られていない(公知)
- 公然実施されたこともない(公用)
- 刊行物に記載されたこともない(刊行物公知)
というような場合、基本的にはその発明は特許を受けることが出来る、といえます。特許を受けるにはそのほかに特許の要件がありますが、基本的には以上のような点に注意を払えば良いことになります。
特許発明
特許庁での審査の結果、要件を満たしていた場合には晴れて特許権を取得することができます。
「特許発明とは特許を受けている発明である」となるわけですが、発明品に「この商品は特許第○○○号」とか番号を書かずに単に「特許発明」と表記するような使い方になります。このように特許に掛かるものですよ、と言う表記を「特許表示」と言います。