WMCクラブ員が選ぶ「この戦車がすごい!」 
 
 
アスミックバイトを通じてごく一部のクラブ員の間で戦車が話題になったのは 
「ワセダミステリクラブ戦車バイト伝説」に書いたとおりだが、 
そうなると次は「じゃあ第2次大戦のMVP戦車は?」というなりゆきになる。 
当然クラブ員が選ぶから、走・攻・守三拍子そろったドイツのパンター戦車が、などということには 
なりようがない。もっと得体の知れない観点が重要になる。 

で、見事MVPに輝いたのが「イギリス代表・歩兵戦車チャーチル」であった。すばらしい。ぱちぱち。 
あんなもののどこがいいのかというと、要するにカラダを張って大英帝国の重厚ないやらしさを 
体現してるあたりである。評価されたポイントを挙げると、 

1.ぱっと見からして前時代的で異様なまでにカッコ悪い。でもってひたすらカタい。倒しにくい。 
   しかも倒したところであんまし自慢になるわけでもない。 
   RPGとかに出てくる「粘るわりに経験値もお金もかせげない敵」なあたりが英国な味。 
2.こいつが出現し、帝国SSキメキメ部隊がその実力を測りかねて議論したりまごまごしてるうちに 
   じりじりと確実に陣地に迫って来そう。そのビジュアルのいやらしさが絶品。 
3.帝国の部隊がよりによってこいつに負けたりすると(実際そういうことはありそうだが) 
   すごい屈辱を感じそうでイイ。 
   でもイギリス軍って、しんどい部分を実はアメリカ軍に任せてそうでそこがまた良。 
4.要するに存在意義において「ドイツ人に対するイヤガラセ」がかなりのウエイトを占めていたのは 
   まず間違いない。さすがチャーチルの名を冠しただけのことはある。 
   単に非常生産を命じたからって首相の名がつくものではない。 

まあこんなところですな。 
軍事専門書においてはドイツ至上主義が羽振りを利かせているので、チャーチル戦車の良さとかいっても 
せいぜい「最後の歩兵戦車として、進化の行き詰まりが露呈してる」のが渋い味だとかなんとか 
いうことになってしまう。哀しい。 
そんなことではやつらが狙ってる第2のパックス・ブリタニカを阻止するのは難しいぞ。 

ちなみに大英帝国人は大戦末期、主砲を強力な17ポンド砲に換装したさらにまがまがしい 
通称「スーパーチャーチル」戦車(後にブラック・プリンスと改名)も作ろうとしてたが、 
保守党内閣終焉とともに「そこまで予算を使ってイジワルを極めてどうするのか」となり、 
開発中止になってしまった。 
これについては「巡航戦車A41『センチュリオン』開発成功により不要になったため」という 
もっともらしい理由で全て説明できることになっているが、そんなのを鵜呑みにしてはいけない。 

余談になるが、大英帝国は戦後の戦車開発において重装甲・大口径主砲のコンセプトを固守した。 
よくこれは、大戦中ドイツ戦車に痛い目にあったからその恐怖のトラウマの産物だ、とか 
言われるが「ドイツ人に仕返しするため作った」という大英帝国人の真意を抜きにして語ると 
価値や魅力が半減すると思う。 
 

 
 .....以下続刊であります。