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2002/08/01
鍼灸保険情報センター
1 保発0524003(平成14年5月24日)について
平成14年5月24日付けの保険発0524003によって鍼灸の支給基準の画期的な規制緩和がなされました。(保険発0524003号の資料参照)
これは平成12年の保険発150号に続いての大幅な規制緩和です。(保険発150号資料参照)
第一に、期間制限の撤廃です。これは昭和47年の保険発22号に明記された期間制限の廃止です。
保険発22号では「初療の日から6ヶ月を限度として支給」との文言があり、この為に保険者によっては6疾患のうちの一病名について一生に一度しか鍼灸治療を受けることができないという真に横暴な解釈や、もう少しで治癒するものと思われていた疾患も期間制限の為に断念せざるを得ないというような状況がありましたが、この通知で解決しました。
第二に、受療回数制限の撤廃です。
回数制限としては昭和40年の医療課長書簡(厚生省保険局医療課長)によって全国的に回数制限が開始され後に保険発22号で固定化されたものですが、これも撤廃され、短期間に連続治療し回復させ得るようなこともできる条件ができたということです。
厚労省は「鍼灸マッサージは医療を補完するもの」従って「原則的に償還払い」という考え方は崩していないにもかかわらず、保険者が「必要に応じて」「施術内容の分かる文書」の提出を求めることができるなど、療養費の性格からいえば逸脱している内容もありますが、見方を変えれば鍼灸師の主体性を少しづつ取り上げているという意味で従来よりは現物給付に近い考え方に近づいているともいえるでしょう。
通知の内容を検討してみます。
| 「従来、はり師、きゅう師の施術に係る療養費は、初療の日から1月以内は15回までを、1月を超えて6月以内は各月10回までを限度として支給していたが、本年6月1日以後は、個別の症状を勘案し、従来の支給期間や支給回数の限度を超えて支給しても差し支えないものとすること」 |
○「個別の症状を勘案し」
「個別の症状を勘案」とは同じ病名であっても症状の重さ等の違いがありそれを考慮に入れるということです。
今までは症状が軽くても重くても同じく一月に10回(初回は15回)までという制限がありましたが、今後はそれぞれ症状に合わせて自由な治療ができるということです。
○「従来の支給期間や支給回数の限度を超えて支給しても差し支えないものとすること」
「従来の支給期間や支給回数の限度」とは保険発22号で固定化された期間=最長6ヶ月、回数=最高65回の制限のことです。
「支給して差し支えない」とは「支給してやって下さい」という意味です。
これは厚生労働省の考え方です。
厚生労働省保険局医療課療養指導専門官の上田孝之氏が大阪の鍼灸マッサージ団体に招かれて「健康保険制度における療養費の展望」と題して講演(平成13年11月10日)した内容が「医道の日本」誌平成14年1月号に掲載されております。
以下引用してみましょう。
| 「例えば、鍼灸の六疾患については、効果があると考えて、『払っても差し支えない』という通知をちゃんとだしているんですよ。『差し支えない』というのは、『払ってやってくれよ』ということなんですよ。」(「医道の日本」誌「健康保険制度における療養費の展望」平成14年1月号) |
上記のように「払っても差し支えない」とは「『払ってやってくれよ』ということ」(厚労省)であり、非常に積極的な意味があります。
厚労省の指示を遵守しようとするならば順当に支払うのが筋であろうと考えます。
| 「なお、施術を受ける場合に必要な医師の同意に係る取扱いについては、従前のとおり、昭和61年4月21日付保険発第37号によるものであること」 |
昭和61年の保険発37号通知は以下です。
保 発 第 37号
昭和61年 4月21日
厚生省保険局医療課長
はり・きゅうの施術について
はりきゅうの施術に係わる医師の同意書について、これが施術の円滑な実施をはかるため今般別紙のとうり様式を定めたので、その主旨をふまえその取扱については遺憾のないよう関係者に周知されたい。
なお、初療の日から三月を経過した時点において、更に施術を受ける場合に必用な医師の同意書については、実際に医師から同意を得ておれば、必ずしも医師の同意書の添付は必要ないものとする。
この場合、療養費支給申請書には、同意をした医師の住所、氏名、同意年月日、病名、要加療期間の指示がある場合はその期間が付記されているものとし、また、当該施術者は、患者に代わり医師の同意を確認したときは、当該医師の氏名、住所、同意年月日、病名、要加療期間の指示がある場合はその期間を記録しておくものとする。 |
この保険発37号通知は鍼灸に対する医師の同意書について指示しております。
第一に、同意書の様式が定式化されたこと
第二に、初療日から三ヶ月経過後の最高三ヶ月の施術について医師の同意書の添付条件が緩和されたこと
です。
今回の保険発0524003号ではこの医師の同意書の定式化と同意書添付条件の緩和を再確認しています。
| 「療養費の支給については、個別のケースに応じて、必要性を十分考慮して対応すべきであるので、療養費支給決定にあたって、必要に応じ申請者に施術者が作成した施術内容のわかる文書の提出を求めるなど、その適正な支給に万全を期するよう指導されたい。」 |
この文章はその趣旨が非常にわかりにくくなっております。この部分は柔道整復のような受領委任払いを前提にいっているのであればある程度分かります。
しかし、厚労省は最近においてもなお療養費の取り扱いについては被保険者の請求を前提としております。そうであればこの部分は全くナンセンスな通知です。
○「必要性を十分考慮して対応」
「必要性」とは「必要回数」の意味です。必要回数、即ち適正な回数というのは治療上では疾病に対する患者と施術者の相互認識を前提としており、且つ患者自身がその治療の必要性と回数を自身で確認の上保険者に請求するわけで、疾病についての経過や回復状況をリアルタイムで確認できない保険者が判断を下すというのはおかしな話ではないかと考えます。
患者が治療を必要とする治療回数とは患者が自らの意志で治療を受けるということですから、保険者側でどこまでが必要な治療でどこからが必要でない治療なのかなど保険者の審査段階で判断できるはずもありません。
ましてや通知上は医師の治療で効果がなかったもの(医師が投げ出した病気) ですから、回数が多いとか少ないとかの疑問を差し挟むのはフリーアクセスの保証という観点からしてもおかしな話です。
○「必要に応じ申請者に施術者が作成した施術内容のわかる文書の提出を求める」
この通知の文言についての説明は「医道の日本」誌(2002年7月号)において厚労省保険局医療課療養指導専門官=上田孝之氏が全鍼師会、日鍼会の保険担当者との対談で明らかにしております。
少し長いのですが引用します。
上田 一切のガードをなくすという議論がまずあって、いや、それはおかしいだろうという意見も当然ありました。
その中で、一番多かった意見は期間、回数の制限を撤廃するならば、医師の同意書をすべて添付させることというものです。
医師の同意は、現行では初療の日から3カ月を経過した以降の請求については、医師の同意がきちっと取れていれば、療養費支給申請書の下に、再同意したその医師の氏名等をきちんと書き込んでいることを条件に、同意書の添付は不要であると1986年の段階でされています。
これは一つの緩和策として評価されているわけですが、それを見直して、今回以降は、すべて3カ月もしくは6カ月ごとに医師の同意書を求めるというパターンも考えられたわけです。
しかしながら、例えば6カ月という単位にした場合、あたかも長期で施術が行われることが前提のようになる。それもいかがなものか。
また、3カ月ごとに同意書を添付するとした場合い、マッサージの施術に影響が出てきます。
マッサージは、2年遅れて、1988年に同じような緩和策が出されています。
マッサージの期間制限については当初から明文化されていないので、期間自体は保険者の判断です。だから、3カ月を経過した以降は同意書を添付しなくても、保険者が了解していれば、1年でも2年でも給付されています。
そういう実態がすでにあるのに、3カ月ごとの同意書添付で鏑灸を仕切ると、「じや、マッサージも鍼灸に合わせなきやいけない」という議論になります。
そうすると、当然マッサージの団体やマッサージ師からは、「それはおかしい」と必ず反論されるでしよう。
そうすると、6月1日の改定は、事実上無理になるのは明らかです。だから、同意書を添付するという仕切りは外して、何かほかの方策を考えなければなりませんでした。
確かにこの「施術のわかる文書」の一文は、施術者からするとない方がいい。
しかし、その文言がないと、保険者は納得しません。「垂れ流し状態で払えと言っているのか」という議論になって、そうすると医療課としてはうまく説明できないので、「いや、それは保険者が適宜チェックすればいいじやないですか」と答えると、保険者は「チェックできない」と言うのです。
そこで、保険者がチェックできる表現を、ということで、私はない知恵をいろいろ絞りました。あれはそういう文章なんですね。
中略
上田 それで、あの文章(必要に応じ申請者に施術者が作成した施術内容のわかる文書の提出を求め)は何を意識しているかと言うと、「必要に応じて」というくだりをよく読んでほしいのです。
つまり「全部チェックしなさい」とは言っていません。
これはずいぶん長くなっていて、この医師はどうして同意したかがわからないとか、保険者として見た場合におかしいな、と思ったものは、その必要に応じて文言等を見せてもらう。
一番いいのは施術録ですが、「施術録を見せろ」という権限は保険者にはないので、この場合も申請者か患者が施術者の所に行って「何か文書を書いてください」と言う。
保険者は、患者との契約があるので、「施術者から何か文章をもらってきてくれ」ということを患者に対しては言うことはできるのです。
(医道の日本 2002年7月号) |
上田氏は上記のように期間・回数制限撤廃に至った理論を述べております。
厚労省は同意書の期間・回数制限は最終的にはマッサージの支給基準との整合性を問題にしていたようです。これは当然のことです。
しかし上田氏の理論は上記引用文の後半のところが問題です。
以下に再引用します。
確かにこの「施術のわかる文書」の一文は、施術者からするとない方がいい。
しかし、その文言がないと、保険者は納得しません。「垂れ流し状態で払えと言っているのか」という議論になって
中略
(必要に応じ申請者に施術者が作成した施術内容のわかる文書の提出を求め)は何を意識しているかと言うと
中略
保険者として見た場合におかしいな、と思ったものは、その必要に応じて文言等を見せてもらう。
一番いいのは施術録ですが、「施術録を見せろ」という権限は保険者にはないので、この場合も申請者か患者が施術者の所に行って「何か文書を書いてください」と言う。
(医道の日本 2002年7月号) |
この考え方は後々問題になる可能性があります。
第一に、「『垂れ流し状態で払えと言っているのか』という議論になって」という考え方です。
これは、被保険者(患者)に対して発言している言葉です。医療機関で効果の得られなかった六疾患について患者が苦痛を何とか取り除きたいとしてかかるのにどうして「垂れ流し状態」という言葉が出るのでしょうか。
仮に「垂れ流し状態」を懸念するとすれば、現在の医療を全てDRG/PPS方式にする以外にありません。現在の医療制度について確かに指摘されるような負の側面はあるにしても少なくとも国民の医療に対するフリーアクセスを建前として存在しているという事実からみても、鍼灸にのみ「垂れ流し状態」の批判の矢を向けることは話の筋が違うのではないでしょうか。
仮にそのような懸念を問題とするならば現在の全ての医療に平等に懸念すべきことではないでしょうか。
第二に、保険者がいつでも「必要」と感じたら「文書の提出」を求めることができるということです。
これもおかしいと思われます。
一、保険者は必要に応じて被保険者(患者)に施術者から施術内容の分かる文書をもらってきて提出するよう依頼するのですね。
しかし施術者は「施術内容の分かる文書」=施術録らしきものは義務づけられておりません(これは施術者が施術録を記録していないということではなく、法律的に問題があるという意味です)ので必ずしもこの依頼に応じられるとは限りません。
二、施術者が作成した施術内容を提出させるということは保険者が患者の受療の仕方(期間・回数)に対して警告しているという意味です。患者が必要であると思って受療しているのに、いちいち保険者が警告する権利があるのかどうかという問題になります。
施術内容の分かる文書については業界では施術録記載の自主的な奨励を行っていると聞いておりますが、厚労省が業界に対してこのような指導するならば、これはもう既に受領委任払いの考え方であるわけで、すっきりと受領委任払いにしてから業界指導をするべきことかと思われます。
2 保険発150号の意義
ここで平成9年の保険発150号を今一度取り上げてみようと思います。
何故ならば今回(平成14年)の保険発0524003号はこの保険発150号が大きなステップになって提出されたという歴史的な背景があるからです。
保険発150号では「同意書」であれば「医療先行(鍼灸にかかる前に予め医療を受けていなければならない)」の必要がなくなりました。(「診断書」では従前の支給基準)
この「医療先行」必要性の緩和は国民にとっては歴史的なものです。
それまではこの「医療先行」めぐって保険者間でも認識がバラバラで保険者によっては「医療機関で患者を投げ出すということは永遠にあり得ない」などと「医療先行」を盾に絶対に鍼灸の健康保険による治療を認めないところもあったと聞いております。
この「医療先行」条件の緩和に対していまだに「医療先行の必要がなくなったわけではない」などと言っている保険者もいるようですからここで徹底して再確認しておきたいと思います。
保険発150号では「同意書」についてのみ「医療先行」の必要性を除外いたしました。当センターでもかつて保険発150号のどこに「『医療先行』必要なし」と書いてあるのかという質問を受けたことがあります。
確かに保険発150号のどこをみても「『医療先行』必要なし」とは一行も書いてありません。
この点をこれから解説します。
保険発150号には高校の数学「数UA、UB」で習う「必要条件、十分条件」の論理がでてきます。
保険発28号以降、保険発150号以前は「同意書の添付」は、療養費支給の「必要条件」ではあっても「十分条件」ではありませんでした。
それまでは療養費が円滑に支給されるためには、1「同意書」の添付と2「医療先行」の実績があり、且つ「医療で治療効果がなかった」という二つの条件が必要でした。
即ち「同意書」だけでは「医療先行」があったかどうか分かりませんし、「医療先行」が無かった場合、または「医療先行」があっても「治療効果が無かった」と医師や保
険者が判断しない場合には支給基準を満たしてないことになっていたからです。
ところが保険発150号では保険発28号の「なお書き」のところが「同意書の交付を受けて施術を受けた場合は、本要件を満たしているものとして療養費の支給対象として差し支えない」との文言に書き改められました。
この部分を以下に示します。
通知で言う「医師による適当な治療手段のないもの」とは、保険医療機関における療養の給付を受けても所期の効果の得られなかったもの叉は今までに受けた治療経過からみて治療効果が表れていないと判断された場合等をいうものであること。
なお、通知に示された対象疾患について保険医より同意書の交付を受けて施術を受けた場合は、本要件を満たしているものとして療養費の支給対象として差し支えないこと。
また、同意書に代えて診断書が提出された場合には、記載内容等から本要件の適否を判断されたいこと。 |
以下検討してみましょう。
| 通知に示された対象疾患について保険医より同意書の交付を受けて施術を受けた場合は、本要件を満たしているものとして療養費の支給対象として差し支えないこと。 |
1、「本要件を満たしている」の「本要件」とは何を指しているのでしょうか。
これは、文章の構成から誰が読んでも通知の前段の文章「保険医療機関における療養の給付を受けても所期の効果の得られなかったもの叉は今までに受けた治療経過からみて治療効果が表れていないと判断された場合等」を指します。
つまり「本要件」とは「医療先行」があって「治療効果がなかったもの」を指します。
2、何があれば「本要件を満たしている」のでしょうか。
これも文章の構成から「通知に示された対象疾患について保険医より同意書の交付を受けて施術を受けた場合は」ですね。
即ち「同意書」が添付されていれば「本要件を満たしている」=「医療先行」があり、且つ「医療での治療効果が無かった」ものと見なす=支給要件に対する「十分条件」であるという解釈が導入されたということです。
この文言によって保険発150号以降は「同意書」の添付は療養費支給のための「十分条件」になったわけです。
保険発150号の意義は、
第一に、鍼灸を健康保険で受ける場合「同意書」であれば「医療先行」が必要なくなったこと
第二に、そのことによって国民にとって鍼灸はフリーアクセスに極めて近い基準になったということ
第三に、そのことは、鍼灸について医療の補完物、つまり医療の付け足し的な考え方から一つの独立した医療としてみなす考え方に転換するその出発点になったということ
です。
この保険発150号の意義は非常に大きく、これ以降現場の保険者の鍼灸に対する認識も大きく転換しております。
3 保険発150号と保険発0524003号二つの通知の意義
この保険発150号の考え方が基礎となり業界団体や施術者の努力によって保険発0524003号が生まれました。これら二つの通知は鍼灸の健康保険制度おける地位を格段に引き上げました。
前段で述べましたように「同意書」によって「医療先行」は除外(150号)され、施術期間、施術回数の制限撤廃(0524003号)によって、国民にとって「同意書」の添付以外は全くのフリーアクセス状態になったということです。
鍼灸の支給基準がこのままの規制でゆくとしますと同意書の発行そのものはかなり形式的なものに変化してきているともいえます。
何故ならば同意書発行時点での医師の診断は確かに重要な位置を占めますが、その後の鍼灸治療の経過については患者側は施術者と対話しながら患者自身の疾病管理というものが要求されますし施術者側でも必要に応じて医療機関への紹介するという、患者と施術者の主体的な判断の中で経過してゆくわけです。
現在ではほとんどの人が医療機関に自由にアクセスしていますので一昔前のような−疾病によっては患者を隔離するなどの−医療側の強権的な指揮権というものは相対的に後退し本来的な意味での患者の自己責任、自由意志による医療環境に進むのが自然であるといえます。
そもそも同意書添付条件の根拠となった考え方は
1鍼灸マッサージは医療の補完物である
2鍼灸マッサージの対象疾病は疲労等との境界が明確ではない
3従って医師による鍼灸の同意が必要
です。
これらは確かにその指摘に一面の正当性はありますが、では現在の医療機関で行われている医療全てについて疾病とそれ以外、または必要な医療とそれ以外との境界線は明確であるかといえばこれまた非常に難しい問題であろうと思います。
特に鍼灸の対象疾患についていえば病気または病気に近い愁訴というアナログ的なものを診察行為を通してデジタル的な病名に再構成したものが同意書ですから、厚労省の考える上記の1、2は厚労省にとっては同意書が発行されても抱えている問題ではあるはずです。
そうであるとすれば同意書の発行というものは鍼灸治療を開始してよいかどうかというフィルター以外の何者でもなく、そのフィルターを通して患者が自らの愁訴を病名として再認識した上で、鍼灸へのフリーアクセスは完全に保証されるべきであろうと思います。
つまり”鍼灸は医療の補完物で本来は医療にかかるべきであるが、場合によっては鍼灸も許す”などという考え方は一時代前の認識であって、鍼灸にアクセスする意味は単に数ある医療行為の中の鍼灸という一部門にアクセスするということ以外の何者でもありませんし、保険発150号から保険発0524003号の鍼灸治療に対する考え方は国民的視点からみれば既にそのようになってきているといえます。
他方、鍼灸師の現在の医療の地位を考えますと「施術内容が分かる文書の提出」は療養費の支給基準の原則からいえば大きく逸脱し問題を残しておりますが、もしこれが受領委任払いないしは現物給付的な制度に道を開くステップになるならば、公式な通知に初めて施術者に対して施術録的なものが要請されたという点で大きな意味を持ちます。
今後の鍼灸の健康保険取扱については施術者は医療側の治療方針及び患者の受療意志を尊重しながらモラルハザード(道徳的危険)についても細心の注意が要求され、何よりも医療家として責任の重い時代を迎えつつあるといえるでしょう。
以上
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