衆参両院社会労働委員会における附帯決議

2003/03/17
鍼灸保険情報センター



 衆議院社会労働委員会における附帯決議
 昭和57年8月9日
 老人保健法案に対する附帯決議


 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について、速やかに適切な措置を講ずるよう配慮すべきである。

 1.老人医療についての診療方針及び診療報酬は、老人の心身の特性を踏まえて改善を図るものとすること。
 2.医療を受ける老人の負担を軽減するため、差額ベット、付添看護等の保険外負担を早急に解消するよう、所要財源の確保と行政指導一層の徹底を図ること。
特に、私立大学附属病院における保険外負担の解消について格段の努力をすること。
 3.薬価基準の適正化、医療機関に対する指導、監査の徹底、医療費通知制度の普及、高額医療機器の共同利用等の施策を積極的に推進することにより、医療費の無駄を排除し、その適正化を図ること。
 4.レセプト審査の改善充実を図り、特にレセプトが迅速に保険者に送付されるよう努めること。
 5.社会保険診療報酬支払基金における老人保健業務の実施に伴い、要員の確保その他業務体制の充実強化と審査体制の整備を推進すること。
 6.医療機関等の適正配置を含め地域医療の推進を図るため、必要な法則の整備に努めること。
 7.医療以外の各種の保険事業が実施されるよう、保健婦その他の医療関係者の質量両面にわたる養成確保及び保健所等必要な施設設備の整備充実に格段の努力を払うとともに、必要な予算措置を講ずるよう努めること。
 8.老人保健事業の円滑な実施を図るため、市町村に地域の関係者からなる連絡協議組織を設けるよう指導すること。
 9.老人医療のうち、歯科における加齢による咬合障害を伴う欠損補綴の取扱いに対しては、特に改善を図るとともに歯科保険事業の確立と歯周病等に対する歯科検診の導入に努めること。
 10.老人医療におけるはり、きゅう、マッサージの取り扱いについては、その需要にこたえられるよう特段の配慮をすること。
 11.痴呆を主とした老人の精神障害に対応するため、精神病床その他の施設の整備を行うとともに、老人精神障害対策に関する専門的な調査研究を進める等総合的な対策を講ずること。
 12.多数の原爆被爆者を抱えているため新たに相当の医療費負担が発生する地方公共団体については、政府はその負担について従前の実績を踏まえ、今後とも別途適切かつ十分な財政措置を講ずること。
 13.退職者医療制度についての検討を急ぐこと。
 14.老人の保健医療と密接な関連を有する年金、福祉サービス、雇用、住宅等に係る老人福祉対策の一層の充実を図ること。
 15.本格的な高齢化社会の到来に対応し、老人問題に関する総合的な研究体制の整備について検討すること。

 社会労働委員会を通過した老人保健法案は8月10日衆議院本会議に上程され、唐沢俊二郎社会労働委員長から審議の経過と結果が報告された。
 その後直ちに裁決に入り、起立多数により社会労働委員長報告のとおり可決された。
 ここに、老人保健法案は国会提出以来1年3ヶ月を経てようやく成立し、8月17日に昭和57年法律第80号として公布されるに至ったのである。


 参議院社会労働委員会における附帯決議
 昭和57年8月3日
 老人保健法案に対する附帯決議


 政府は、次の事項について、速やかに適切な措置を講ずべきである。

 1.老人医療についての診療方針及び診療報酬は、老人の心身の特性を踏まえて改善を図るものとすること。
 2.差額ベット、付添看護等の保険外負担を早急に解消するよう努めること。
特に、私立大学附属病院における不当な差額ベットの解消を中心として行政指導の徹底を図ること。
 3.薬価基準の適正化、医療機関に対する指導、監査の徹底、医療費通知制度の普及、高額医療機器の共同利用等の施策を積極的に推進することにより、医療費の無駄を排除し、その適正化を図ること。
 4.レセプト審査の改善充実を図るため、社会保険診療報酬支払基金の審査委員、職員の増員を図るとともに、コンピューターを活用した統計的審査方式の積極的導入を図ること。
 5.老人保健事業の円滑な実施を図るため、市町村に地域の関係者からなる連絡協議組織を設けるよう指導すること。
 6.老人保健法に基づく歯科の保健事業の確立、とくに歯槽膿漏等に対する歯科健診の導入につとめること。
 7.老人医療におけるはり、きゅう、マッサージの取扱いについては、その需要にこたえられるよう特段の配慮をすること。
 8.痴呆を主とした老人の精神障害に対するための施設の整備を行うとともに、老人精神障害対策に関する専門的な調査研究を進める等総合的な対策を講ずること。
 9.多数の原爆被害者を抱えているため新たに相当の医療費負担が発生する地方公共団体については、その実情を踏まえ、適切かつ十分な財政措置を講ずること。
 10.退職者医療については、本格的な制度の実施に向けて、このため本年秋頃を目途に社会保険審議会諮ること。
 11.老人の保健医療と密接な関連を有する年金、福祉サービス、雇用、住宅等に係る老人福祉対策の一層の充実を図るとともに、老人問題に関する総合的な研究体制の整備について検討すること。

 右 決議する。



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