海原

cradle of the deep 17



意識を飛ばしてる雄斗の身体を意識を引き戻すように海野が乱暴に雄斗を突き上げる
「雄斗、いいぜ..いい感じだ....雄斗可愛い....」
海野は荒く喘ぎながら雄斗の耳許で囁いた。
雄斗の蕾は持ち主の意識に反して侵入者を嬉々として迎え入れる。
「ほら、お前のここも喜んでるじゃないか」
朦朧とした意識から覚醒していく。
もやもやとした頭痛を振払う為、雄斗は痙攣するように頭を振った。
「喜んでなんかいない。お前なんか嫌いだ、大嫌いだ」
雄斗は首を振り続けた。
雄斗の躯の奥底で爆発した海野の欲望が激しい抽送の度に泡立って体外に溢れ出す。
海野はそれを満足そうに眺めながら中指で掬い取ると雄斗のわずかに開いた唇にねじ込んだ。
「嫌だ、よせってば。」
雄斗は必死に首を振る。
「嫌か?俺はお前が好きだ。素直じゃ無いな、雄斗。お前のここは俺が好きだっていってるぜ」
意地悪く海野は自身を引き抜くと中指を泡立つ蕾の先に押し入れた。
「好き?俺が好きだって?あんたの好きは自分の好きにしていいの好きだ。 あんたの好きは俺の身体が好きの好きだ。俺自身が好きじゃないじゃないか」
今までに無い程かっと目を見開いて雄斗の感情は迸っていく。
あまりの勢いに海野は躊躇した。
その隙に雄斗は転げ落ちるように海野の下から離れる。
「好きだよ、雄斗嘘じゃない」
海野から離れてほっとしたのと怒りで雄斗はさらに続けた。
「さわんな。あんたなんか大嫌いだ。本当は、本当はあんたのこと嫌いじゃなかった。 だから好きにさせていたんだ。本当に嫌だったら、学校だってやめていたさ」
「やめられるのか.....」
「嫌いな奴に黙ってやられるくらいならとっくに辞めてやったさ。だけどあんたの事嫌いじゃなかった。 だから、だからやめなかったのに」
「雄斗.......」
「あんたは、俺なんか少しも好きなんかじゃない。あんたが好きなのはあんたの気持ちだけだ」
「ちがう....」
「違うもんか。本当に好きだったら、本当に大切だったらこんな事できるもんか」
「俺は......」
「俺は淋しかった。俺はあんたに本当に愛してもらいたかったんだ」
「愛してる」
「そう、あんたが愛してるのは俺の女顔と身体だけだ、俺じゃない」
「聞いてくれ、雄斗....もう、やり直しはきかないのか?」
「やり直し?俺達、最初から噛み合っていなかったんだ。噛み合っていたのは身体だけ?そうだろ」
「そんな事言わないでくれ、雄斗」
「俺は久住先輩の部屋に行く、もし、これ以上何かしたら学校だってやめてやるし、お前だってこのまますますものか」
「雄斗、落ち着けよ。今夜は俺が久住の部屋に行くから」
海野に先程までの余裕は少しも残っていなかった。
とにかく、興奮する雄斗をなんとか諌める事しか頭に思い浮かばなかった。


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