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二人の夏休み11 |
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雄斗はそっと首を傾げてキスをねだる。 甘いキス……なぜ何度口付けてもどうしてドキドキするんだろう。 「ユウ戻ってきてくれたの?」 「リュウ……静かに……お前まだ、熱があるな……」 そういって雄斗は唇をはずしてそっと首筋にキスを移す。 「ちょ、ちょっと待て……」 熱があるって分っててなにしやがるんだ。 「熱い……」 まずい、雄斗の瞳が欲望で潤んでる。もうこうなったら止められないかも。 「ずっと看病してやるから……な?」 な?っていうことはこのまま先に進む訳で……。 抵抗なんかしないのに雄斗は竜斗の手首をガウンの帯で すぐに解けそうなくらい緩く拘束した。 『こうされると俺が異常に興奮するのをユウにばれてるんだな』 リュウが呑気に苦笑してると、何時の間にかすべて脱がされ二人の肌の触れあった部分は 熱く燃え上がってる。2週間振りだもの……仕方ない。 竜斗はため息をつく。結局エッチですべてがうやむやになってしまう。 それはそれで幸福かもしれない。雄斗が細い指で慣らした竜斗の蕾に自らをあてがった。 「ちょっときついな……」 満足そうにユウが耳許で囁く。 「それにすごく熱いお前の中……」 ぐっと腰を押し進めたユウの牡を竜斗がすべて包むと二人は安心したように微笑んだ。 雄斗が探るように竜斗の前立腺めがけて腰を穿つ。 「あ、あ、あ、あぁ〜っ」 理性の箍が弾け飛び竜斗の身体は竜斗の意識に関係なく幾度となく痙攣をおこすように雄斗を締め付けた。 竜斗自身から透明の液が止めどなく流れ落ちる。ひさびさのところてんっていうやつだ。癖になりそう。 「すげぇ〜吸い込まれる……」 ユウは竜斗の中に勢いよく放つとぐったりと脱力する。竜斗は熱い飛沫が身体の奥に迸るのを感じた。 後始末をしなければと思うが力が出ない。竜斗はゆっくりと意識を飛ばした。 幸福な浮遊感に包まれながら。 汗をかいて熱が下がったらしい。一種の荒療法というやつか。けだるいがすっきりして目が醒めると 雄斗が隣で旅行のパンフレットを見ている。綺麗にすっきりしてるので後始末はしてくれたらしい。 「どこにいくのか決めた?」 「それどころじゃなかっただろ」 そうはいっても、実は竜斗は熱が出る前父親に強請ってパリ行きのチケットを手に入れていた。もちろんペアで料金は自分で払ったけど。 最悪の場合は一人で失恋旅行になるかもと考えていたが、無駄にならずにすみそうだ。 「パリ?どこに泊まるの?」 「セーヌ」 「セーヌホテル?」 「行ったら解るさ」 8月の12日幸福な二人はシャルル・ド・ゴール空港にいた。竜斗は何度も来ていたが雄斗は初めてだったみたいで お上りさんよろしくきょろきょろしている様がなんとも可愛い。 「色が違うなぁ、同じ黄色でも深みがあって 大人の色だ」 多分、フランスは色のセンスがあるといいたいのだろう。竜斗には充分伝わっているので 竜斗は「そうだな、俺もそう思うよ」と雄斗との会話を楽しんだ。 それにしても雄斗はあれから少し変わった。空港や飛行機の中で何度かボーイッシュな女性に間違えられても 機嫌が悪くならなかった。 それどころか「カップルだと結構正式なレストランに入れるんだろう?オペラ座にいってみたいな」 そんなことをいうなんていったいどういう風の吹き回しだろう? 雄斗お前はイブニングドレスでも着るつもりなのか?竜斗は苦笑する。 「そんな趣味があったなら、ちゃんと予約していたのに。今からなら、せいぜいム−ラン・ルージュの フレンチカンカンだ」 カルト・ミュゼ・モニュマンはあるからどこへでもいける。 でも、竜斗にはすでに別の計画があった。 (フランスに暫くいってないのでおかしな処はよろしければ御指摘ください。) |