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しかし、真珠の瀧海の対する対応はすげないものだった。 「雨が降ってきたので覗いたら、瀧海どのがいらっしゃり、登ってくるのが見えたので この紐をたらしたまでです」 とりつく暇もない様子で真珠は彼方の方をみる。 怒った顔も可愛いなどと瀧海は腐った事を考えながら、額に手をやりため息をついた。 ポケットから革の袋に入って薄紙に包まれたものを取り出し、真珠の鼻先に押し出した。 「なんです」 「覚えがないか?」 そっと開くと中から出てきたのは淡いピンクの真珠で作られた髪飾りだった。 「あ……」 それは黒曜から贈られた唯一のもの。初めて出会った時に空中で落とした 真珠の宝だった。 「あの方は素直になれないだけ、真珠を愛しているのだ。 だからこそ、私に何度もホノグラムを送ったりして私の反応を見たのだろう。 私が真珠に相応しいかどうか。瑠璃国を興す為にはお前を嫁にやるのが 一番自然だったのだ」 そういって真珠の顔を覗き込んだ。 「でも、瀧海は私を抱いた事を後悔したでしょう?私には解ってしまうのです」 真珠の声は暗く沈んでいる。 半分は自暴自棄だった。もう戻る国もない。支えの瀧海は自分の事を後悔している。 自分の価値と言うのはいったいどこにあるのだろう? 自分がいなくなって誰が困ると言うのか?自分の存在は父母にとっても、瀧海にとっても後悔するような 存在でしかない。いっそ自分の存在が消えた方がすっきりするのかもしれない。 そう思うと胸がつまり激情が目頭を熱くする。 瀧海の前でなど泣きたくなかった。 そんな瀧海を引き止めるようなみっともない真似をするほど自分をおとしめたくない。 思わず顔を背けると瀧海が真珠の顔をぐっと自分の方に向けてそっと奪うようなキスをした。 「お前にその力があるなら、母上から頂いた髪飾りからお前は何を感じていたのだ? 黒曜どのが、何を言ってもこの髪飾りから真珠は何かを感じられたのだろう? 私が後悔してるのは、出会いの時だけだ。お前を傷つけた自分に対して後悔してるのだ」 真珠の表情がぱっと明るくなり、真珠は身体の全てを瀧海に預けると瀧海の口付けにまるで貪るように答えていた。 |