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さも待切れないというように飛び下りるように瀧海が真珠に向って駆け出した。瀧海の胸元に飛び付く真珠をしっかりと抱き締めてまるで絞り込むように抱擁する。 そんな二人をルーパスと石榴はうらやましそうに見つめていた。 沙羅はゆっくりと石榴を横に抱き寄せた。 石榴はそれを制しながら瀧海に語りかける。 「私は石榴と申す者。紅と藍の両方の血を受け継いでいる。実は訳あって早急に花珠殿に御会いしたい。お引き合わせ下さるか?」 「存じておりますとも。御挨拶が遅れましたが瀧海と申します。真珠と生涯連れ添う者として覚えて頂きましょう。さて花珠殿に会う前にルーパス殿、沙羅、そしてあなたを我が国に招待しましょう 今後の事話しあう必要もありそうですし。」 ルーパスは不安そうに真珠を見つめて「でもライラが……早く彼を助けたいんだ」と縋るようにした。 「今、帰るのは尚早だ。ある程度、今回の事が解決に向えばゆっくりライラを迎えにいけばいい。ライラの記憶喪失ならきっと僕がなんとかするから」 真珠は瀧海の腕の中でそういって微笑んだ。 「でも長老達が動き回る前に花珠さまに会っておいた方がいい。紅の高官もいつやってくるか 分からない状態だ、せっかくだが」 「沙羅の焦る気持ちが分からない訳ではない、しかし急いては事を為損じるだ。 こちらにはルーパス殿もいるからな。ゆっくり対策を練る事にしよう」 瀧海の国、『春龍の滝』の宮殿の美しさは石榴やルーパスを驚かせた。 「このようにガラスを多用して眩しくないのか?」 「宮殿の中で光は様々に屈折しそして和らいでいく工夫もしてあるのです。 この光の中で様々なエナジーも増幅されるというもの」 石榴と瀧海は話が合うのかまるで旧友の様に話を続けていた。 「美人ばっかり……」 ぼーとしているルーパスを置いて、真珠と沙羅は真珠の部屋に 駆け込んだ。部屋にいる侍女達を人払いすると鍵をかけた。侍女達は沙羅の顔をみて はっと気が付いたようだった。沙羅が誰に瓜二つなのかを。 「急速にやるとかなりの苦痛だと思う……本当にいいのか?」 「えぇ、私には時間がない。真珠様には御迷惑でしょうがお願いいたします」 一瞬あたりが暗くなった、宮殿内の光のエナジーを集めると空気とエナジーが小さな渦巻きの様に混ざりあう。それが巨大な竜巻きのように変化するのにさほど時間はかからなかった。 沙羅の身体がゆらゆらと蠢き、沙羅の中心と竜巻きの中心が合体するように先端が近付く。 竜巻きが沙羅に触れたとたん、沙羅は苦痛に顔を歪めた。 「ぅうわぁああああ」 我慢していた叫びが口から爆発したとたん、沙羅は痙攣して気を失った。 ゆっくりと金色の竜巻きが沙羅と同化してゆく。痙攣し続ける沙羅を真珠は宥めるように沙羅の背中を撫で続けた。 |
