僕はここにいる

Now I'm here 25



 瀧海に抱かれたまま、不動に乗り随分長い時間二人は風を切って『春龍の滝』 に向う。安心したのか真珠は瀧海の腕の中ですやすやと眠りにつく。 それを愛しそうに見ながら瀧海は不動につけた手綱をしめた。

 ゆっくりと不動は円を描くように高度を下げ『春龍の滝』の宮殿に降り立とうとしていた。 人々が不安そうに出迎える。瀧海は唇に人指し指を当てると眠ったままの真珠を自分の部屋に運んだ。

「話は明日聞こうと思う。先ずは無事に帰ってきたのだ。少し休ませてやりたい」

 瀧海の言葉に家臣たちは、汐が引くように持ち場についた。 綺羅の姿も瀧海の視界に入ったが気がつかないような顔をして自らの部屋へ戻っていった。

 真珠がすやすやと大きなベッドで無邪気に眠っている。 瀧海はその顔を覗き込むようにしてから、そのまま唇を落とした。 ついばむように優しく顔のあちこちにキスをするが、なかなか起きない真珠にしだいに大胆になる。 真珠の横に腰掛けるとゆっくりとその白い肌を露にしてゆく。 肌のあらわれたところから唇をそっと付けて左右に撫でるように愛おしむ。 真珠が薄目を開けると嬉しそうにのしかかりながらキスで身体の形をなぞる。 完全に目覚めた真珠は恥ずかしそうに身体を捩った。

「待て、瀧海も……」  

 そのまま何かを口にしようとした真珠の言葉は瀧海の唇に塞がれその口の中に消えた。 もぞもぞとわずかに真珠は瀧海の下で抵抗を試みるが、口の中を激しく蹂躙されて 少しずつ力を失ってゆく。

 そんな様子を満足そうに見つめると、ゆっくりと真珠の衣装を一枚づつ剥ぎ取った。 絹特有の衣擦れの音が真珠の恥辱を煽る。色とりどりの薄絹は互いに合わさり 色の変化を遂げ、床は色の海のようにさざめく。

 真珠は乱れた姿を見せたく無いのか右手で瀧海を制しながら左手で その潤んだ瞳を隠した。

「縛られたいのか?」

 瀧海は意地悪く耳許に囁く。

「違う、違う……」

 瀧海の厚い胸板にそっと頬をよせ、真っ赤になった顔を必死にそむけた。

「いいではないか。よくみせよ。私以外の誰がお前のこの姿を見るというのだ」

「瀧海は意地悪だ……そして、悪趣味だ……」

その台詞を聞いてさも可笑しそうに笑った。

「お前を見てるともっと泣かせてやりたくなる。なぜだろう」

「ひどいな」

「でも、今夜は優しくしよう。だからこっちを向いてお前の顔を良く見せよ」

 真珠が左手をはずすと、瀧海は体重をかけながら自らの右足を固く閉じられた真珠の両足の間にねじ込んだ。 二人の間の怒張がさらに瀧海の欲望に火をつける。 瀧海は余裕が無くなったのか早急に真珠の両足を掴むと抱きかかえて両肩の上に乗せた。 真珠の吐息がしだいに速くなり逃れられない その体勢に覚悟を決めたようにきつく瞳を閉じた。 熱い吐息の合間に真珠の小さな舌がゆっくりと唇を湿らせた。

 それが合図だった。

 真珠の蕾をゆっくりと確かめるように瀧海の中指が開いてゆく。 真珠の両手が宙を泳ぎ、やっと瀧海の首を見つけたようにしがみついた。

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