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Now I'm here 18 |
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真珠は勇気を振り絞ってそっと瀧海の部屋のドアの前までやってきた。 ドアをノックしようとしたがドアが少しだけ半開きになっている。 閉めようかと近付いた時、部屋の中が見えた。 ソファのところでスカートを腰まで捲くしあげられた綺羅の姿が眼に入った。 まさか、真昼間からこんな場所でこんな事をするなんて信じられない。 くすくす陰微に笑う瀧海と綺羅の声が真珠の心臓を貫く。 いやだいやだいやだ。これでは本当の女になってしまう。 綺羅に嫉妬する自分など考えたくもない。 このままでは本当に心が壊れてしまう。 瀧海の事が気にかかっていた。それが恋心だとは思いもしなかった。 そう、自分は女ではないと思っていたから瀧海に惹かれていく気持ちを素直に認める事など できるわけもなかった。 瀧海が女も恋愛対象になって自分から気持ちが離れてはじめてこんな自分の気持ちに気がつくなんて なんて残酷なんだろう。 綺羅……あの優しくて思いやり深い沙羅の姉。 そして美しい人。 綺羅に心が移ってしまったとしたらもう、瀧海は戻ってはこない。 無我夢中で城を歩き回っている内に始めて見る場所にやってきた。 どうやら城の裏庭らしい。彼方まで花園が拡がり花々が美しさを競っていた。 しかし、真珠の心を花々は慰める事ができない。 ふらふらと花園を歩いていると晴れ上がった高い空では小鳥が鳴いている。 空を飛びたい。空を飛んでこの悲しみに満ちた心を空に解放したい。 「華厳〜」 遠い空からお前は僕の声が聞こえるか? 僕は、僕はここにいる。誰からも必要とされていなくても、愛されなくても、 帰る故国がなくても、僕はここで確かに生きている。 「真珠さま、お城にお戻り下さい」 「外に出る事は許されておりません」 僕は飼い主に忘れ去られた篭の中の小鳥。篭を開けたのは僕じゃない。 少しの間だけそっとして欲しかった。 僕は走り出していた。迷路の様に入り組んだ花園を。 「真珠様、お待ち下さい」 「真珠様!!!」 お願いだ、すこしだけ僕に時間を下さい。 ひとりでゆっくり泣けるだけの。 無我夢中で走っていると身体が急に軽くなる。 宙に浮いているようだ。とたんに首がしまる。 何かに服を掴まれて空に舞い上がっているらしい。苦しくて無我夢中で暴れてしまう。 「暴れるな。落ちるぞ」 頭上から声がする。そのまま上まで引っぱりあげられた。
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