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123456HITSキリリク6(コンコンさまリクエスト) |
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「コースケのアキレス健っていう奴?」 「湊に何かしたら殺してやる」 浩輔は思いきりロバートを睨み付けた。 「英語があれじゃあ、ここで苦労するだろうなぁ。人気の教授がいるスクールを 紹介してやろうか?」 浩輔が興味深そうにロバートをまじっと見た。 「キスでいい」 ロバートがにやりと笑うと「自分で捜す」そういって浩輔は横を向いた。 「冗談だよ。護身術も習わせたらどうだ?コースケが仕事中彼は退屈してるんだろ?」 浩輔は仕事関係以外、特別親しい友人もいなかった。ロバートの申し出は正直ありがたい。 まだまだ、露骨ではないにしろ人種差別のある国だ。 このマンションの契約も決して簡単ではなかった。少しだけロバートに親しみを感じた浩輔だった。 湊が少しするとコーヒーを入れてキッチンから出てくる。かたかたと馴れない様子でコーヒーの乗ったトレイを運ぶ。そんな姿がやけに可愛くて思わず頬も緩んでしまう。 まるで同棲生活じゃないか、そう思うと浩輔の胸はきゅんと心地よく締め付けられる。 そんな浩輔をロバートは複雑そうな顔で見ていた。 結局ロバートの紹介で浩輔は湊に護身術と外国人用の英会話のレッスンを週2回ずつ計4回受けさせる事になった。モデルの仕事はその合間にやればいいのだし、湊もいきいきしていた。 「日本人も結構いるんだけど、日本人だと思ったら韓国人や台湾人だったりしてさ。 東洋人って同じ顔してるじゃない?日本から来って言うといろいろ教えてくれてね。中でもチャンっていう子がいいやつなんだ」 湊は機嫌よくその日の話をする。自分の知らない湊の世界が拡がっていくのは 本当はいいことなのだ。でも浩輔は胸の奥のもやもやした黒い霧がきりきりと 浩輔の心臓を締め付けるのを感じる。 独占したい、誰にも見せたくない、そんな気持ちが沸き上がってくる。 湊の口から誰かしらない人のそれも湊が好意的に感じてる人間に対して 無性に腹が立った。 湊があどけない顔をして話せば話すほど、残酷な気持ちが芽生えて、その夜は 朝まで湊が泣きわめくほど愛してしまったのだ。 朝、起きると湊の瞳はまだ少し赤く腫れ上がって涙の跡まで付いている、浩輔は自分勝手な己を酷く後悔した。 こんな事を続けていたら、本当に湊に嫌われてしまう。湊の寝顔に小さくキスすると まだ、起きあがれない湊を残して、浩輔は朝のジョギングに出て頭を冷やそうと思った。 エントランスホールでばったりとロバートと鉢合わせた。浩輔は軽く会釈すると傍をすり抜けようとする。 いきなりロバートの太い腕に掴まれた。 「昨夜は凄かったじゃない。ベランダに出たら、君たちの色っぽい声が朝まで聴こえて興奮して寝られなかったよ」 「わざわざベランダに出て聞くな」 「日本語だからなんていってるのか解らなかったけど、録音したテープを友達に訳してもらおうかな」 浩輔の顔色が変わった。 ベランダにでてるくらいで睦言まで聞こえるものか、盗聴器をしかけられているのだなと直感した。 |
