|
酷使される精神 13 |
|
外から微かに明かりが洩れてゆらゆらとユウの揺らめく姿が色っぽい。 濡れた瞳が情慾に熱く燃えている。 このまま、朝まで付きあわされたら、明日は起きあがれそうにない。 あれからマンションに帰って食事もしないで時間も惜しむように愛しあっているのだ。 「……う……うっ、ね、言い訳聞かないの?」 「だから今、竜の此処に聞いてるよ。此処は正直だから、それに」 「……それに?」 「此処は小声だから、静かにしないと聞こえないの。だから暫く黙ってろよ」 「くっ」 いきなり角度を変えられる。 「うっ」 苦しそうに呻いた竜斗の唇にそっとユウの唇が落として唇を塞いだ。 同時にキスされるとどうにかなってしまいそうだ。 本当に一つになってしまい、このまま融けてしまいそう。 痙攣を繰り返す竜斗の中でユウが何度も弾けた後でゆっくりと竜斗も弾けて脱力してゆく。 もう、どこにも力の入らない竜斗にかわってユウが丁寧に後始末をした。 「ね、俺の躯は言い訳してた?」 「あぁ、そうだな……光田が竜の部署に入って来て竜が新人担当になっただけで それであいつが勝手になついてきただけだって。それにセックスだけの関係なんて本当は思ってないよってさ」 『なんだよそれ』竜は真っ赤になる。『どうしてそこまで知ってるの?以心伝心っていうより テレパシーって奴?』 「な、なんで知ってるのさ?」 「実は正直にいうと光田と一緒に竜が食事に出ていたのを偶然見かけたから、直接光田に電話したんだ」 「言い訳も何もみんな知っていたのか?ユウ、知っていてどうしてあんな……」 「何言ってる。当たり前じゃないか。竜こそどうして光田の事を黙っていた?なによりそれが腹たつんだよ。何が話し合おうだ、大事な事言わないのは竜だって一緒じゃないか」 竜は困って何度も無言で瞳を瞬いた。 「じゃ、今度はごめんなさいを躯に言わせてやる」 「ちょっ……ちょっと……まった」 「残念ながらもう、まったなしの状況」 思いきり良くユウがのしかかってくる。ベッドのスプリングで竜斗の躯が跳ね上がる。 それを両手でぐっと押さえ付けてから、顎から首筋にユウの乾いた唇がゆっくりと摘むように落ちてゆく。 突然ユウの唇の動きが止まって竜を見上げた。 「おい、竜が俺を好きなのは顔だけか?」 竜斗は驚いて起き上がる。 「なんだよ、それ?そりゃあ、最初はユウの顔に惹かれたのは否定しないけど、顔がどうこうとか男とか女とか超越して、ユウはユウだから好きだよ」 「俺だから?」 「そう、だからユウも少しだけ俺の事を考えて欲しいんだ」 「ん……俺、家事は苦手だけどさ、俺も竜だけが特別だってわかって欲しい。こんな事言うのは照れるけど 俺が抱きたいっていう衝動を覚えたのは今まで竜だけなんだぜ」 二人は安心したように微笑んだ。 それから熱く視線をからめると二人はそっと瞳を閉じて改めて濃厚なキスを交わす。 そんな甘い空間を破るかの様にユウの携帯が鳴った。 二人ともそれを無視して行為にのめり込んでゆく。 いつまでも鳴り止まない携帯に時間をみるとまだ朝の6時前だ。 「電源切っちゃおうか?」 「いいから、放っておこう」 「でも……」 キンコン……キンコン……キンコン 今度はチャイムだ。 「なんだよ。うるせーな」 雄斗がボクサーパンツだけで玄関に出ようとしたので、竜斗はあわててジーンズと シャツブラウスを雄斗の背中に投げた。 「ユウ、その格好で出ないでくれよ」 「ちぇっ。面倒だな」 ユウは取りあえずひっかけるように着替えると玄関に出た。その間もチャイムが鳴り続けている。 ところがいつまでたってもユウは戻って来ない。竜斗も心配になってだるい躯に鞭打って服を着替えなんとか玄関に出た。
|