「こいよ」 雄斗が乱暴に竜斗の腕を掴むと奥にある部屋へ向っていく。
その後をぞろぞろと眼をぎらぎらさせた男達がついてくる。
「ついてくるんじゃねぇ〜よ」
雄斗は振り返りざまにぎろりと男達を睨み付けるが誰も可愛い系の雄斗の睨みにびびって逃げ出すような者はいなかった。
なぜか急に店内の照明が暗くなる。
「ユウ、今夜は店を看板にしたからゆっくりどうぞ」
妙に明るいマスターの声が店内に響き、男達の低い笑いが辺りの空気を波立たせている。
しかしながら、雄斗は全く聞こえていないように無視を決め込むと奥の部屋に竜斗を押し込むようにした。
竜斗は何がなんなのかさっぱり解らないまま、不安そうに雄斗をみつめている。
雄斗はそれにも気がつかない振りをしながら、挑戦的などこか妖艶な笑みを浮かべた。
「マスター、ムードのある曲を頼むぜ」
男達に背中を向けながら横向きに俯き加減に振り向くともろ肩をだしてみせる。
「おぉ〜」
感嘆ともため息ともつかない男達のうなり声がこだまする。
肩を揺するようにしてシャツブラウスを振り落とすと右手で振り回しながら男達の方に投げた。
それを掴もうとして躍起になっている数人の男達を除いて殆どの男達は
雄斗の上半身に釘付けになっていた。
もちろん、その真っ白い木目の細かな肌に密やかに色付くピンクの突起にもそそられたが、
男達を釘付けにしたのは、その綺麗に発達した上腕三頭筋、大胸筋、三角筋、そして綺麗に六つに別れた
腹筋であった。 無論、その筋肉はボディビルダーの物のように盛り上がってはいなかったが
殆どの者はその童顔の女顔の雄斗のなで肩の下にひ弱そうなすじ筋しかないと思っていたので驚きもひとしおだったに違いない。
あちこちで唾を飲み込むように喉が鳴る。
「すっげ〜」
「やるなユウ、見直したぞ」
「いやん、私も好きにしてぇ〜」
一瞬の沈黙の後、男達は大盛り上がりだった。
一方竜斗に視線を切り換えると、雄斗がパフォーマンスをしている間、『あっちゃ〜』という感じで片手で頭を抱えていた。
皆があっけにとられている間に雄斗が竜斗の顎を掴んでディープキスをするのに、ものの数分もかからなかった。 そのままキスをしながら竜斗を押し倒していく。
そのまま、顎から首筋へとキスを落としながら、右手は竜斗の強張りをゆっくりと上下に撫で上げていた。
「ちょっ、ちょっと待ってよ。こんな所で?待てったら」
竜斗は周りのぎらぎらした瞳に恐怖して声が上ずったが、雄斗は涼しい顔をしながらどんどん、行為を先に進めていくのだった。
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