KARATE2

酷使される精神 4



「何か光田に変な事されたんじゃないのか?」
そういうと雄斗はなおも詰め寄って竜斗の顎に力を込めた。
「されるか!!」
鈍い竜斗はやっと雄斗のいう意味を悟って竜斗は真っ赤になった。
顎にかかった手を乱暴に振り解く。
「じゃ、何だその格好は」
「うるさいっ」
「まぁまぁ」
雄斗と竜斗の雲行きの怪しさにイケメンの一人が雄斗の肩に手をかけた。
「俺達、もう失礼するよ。あとは二人でゆっくり、しっぽり、ずっぽりやってくれ」
(しっぽり、ずっぽりってなんだよ。)
竜斗は目眩がした。
「有賀さん、もう帰るんですか?」
「だから、もうけんかするなよ」
こんな事に口を出す有賀って雄斗とどういう関係なんだ?竜斗はますます面白く無い。
竜斗のあずかり知らないところでの 男関係なんて知りたくも無いが、かといって 何も知らないのも不愉快な話である。 そんなことを考えているうちに、「おい、光田!お前はもう、来んな!」
先程の竜斗を襲いそうになった光田という男を捕まえて雄斗が絡んでいる。
それを竜斗が慌てて引き止める。
(ここは俺のマンションで歓楽街じゃないんだ、頼むから静かにしてくれ)
「ユウ、もういいよ。じゃ、皆さんお休みなさい」
「羽鷲さん、御馳走様でした。騒いですいません。お料理すごく美味しかったですよ」
有賀と呼ばれた一段と背の高い男が握手を求めてくる。
仕方なく手を差し出すとぎゅっと強く握りしめてきた。
言うまでも無いが雄斗以外の男に手を握られても竜斗は気色悪いだけである。
竜斗の愛想笑いはすっかり固まっていた。
有賀はさも、楽しそうに笑いながら何度も手を振っている。
(野郎相手に手を振って何が楽しいんだろ?)
そんなこんなで イケメン達を送りだすと気まずい二人だけが残った。
「ユウ、友達を紹介してくれてありがとう」
とりあえず竜斗はまず、そう言った。たいていの場合、彼から喧嘩を降りてしまうのだ。
「いきなりカミングアウトしてよかったの?」
よくよく考えたら、せっかく雄斗が自分を恋人として紹介してくれたのだ。
それを喜ばなくてどうする?
竜斗は皆が帰って冷静になると素直にそう思えた。
「ゲイとバイしか呼んで無いよ」
雄斗はすっかり不貞腐れている。
「他の男なんて俺達のマンションに呼んだら俺、嫉妬しちゃうよ」
それは竜斗の本心だった。
雄斗が安心したように上目使いに竜斗の顔をちらっと盗み見る。
その可愛らしさはもう犯罪だ。
「俺以外の男に愛想振るなよ」
「だって、だって。しつこいんだよ。ずっとアイツらと遊んで無かったら、冷たいとかいわれて 本当に恋人なら紹介しろって」
「紹介ってねぇ……」
「竜斗と出会ってからは誰ともやってない。これは本当なんだ」
思わず二人の瞳が絡み合う。
お互いの瞳が潤んでいる。
今夜はもしかするとユウを抱けるチャンスかも。
そう思うと竜斗の方から積極的にキスを仕掛けた。
(結局ずっぽりやっちゃうんだな、俺達って)
それからベットにいくまでほんの数秒しかかからなかった。


BACK TOP NEXT