思い出を忘れたくて

Get memories out of mind 8


 美術室から沢田が出てきた。うそ〜!もう誰もいないと想っていたのに。

 「ちょっと、こっちに来い!」

 有無を言わせぬ勢いで俺は沢田に腕を掴まれて例の黴臭い用具室に連れ込まれた。

 「ちょっ!誤解!誤解だってば!」

 「うるせっ!」

 またまた思いっきり突き飛ばされる。

 そんな思いきりやらなくても充分力の差があるんだからさ。勘弁してくれよ。

 「僕は結菜ちゃんとは、全然関係ないってば」

 「何が?」

 「だから、僕はさっき話したのが初めてだよ。誤解してるみたいだけど」

 「脱げ!」

 「はっ?」

 「黙って脱げって言ってんだよ」

 なんで脱がなきゃいけね〜の?脱がなくたって誤解は解けるはずだけど……。

 でも沢田の奴、目が座ってる。まじに怖い。裸にされなくたって沢田みたいな怖いやつに 逆らいやしねーよ。俺って風邪ひきやすいの。頼むから勘弁してくんないかな。

 のろのろと着替えてるとあっという間に服を引っ張られてすっぽんぽんにされてしまう。 寒いよ。お前は筋肉付いてるからいいけどさ。俺は虚弱体質なんだよ。

 微かに震えていると、後ろから羽交い締めにされたまま、顎を持ち上げられて 唇を俺の口に押し当ててくる。

 うううう……舌まで入れやがった。き、気持ち悪……でも下半身が熱くなってきた。くぅ〜

 こんな嫌がらせをしなくても結菜ちゃんに手なんか出さないってば。っていうか初めっから 相手になんかされてねーし。

 勘弁してくれよ。最近の俺ってば変なんだからさ。こんなことされて感じちゃう体質に変化しつつあるわけだ。 頼むからいう事なんでも聞くからやめてくれね〜?下半身に熱が集まってくる。やべ〜。 沢田は俺のをゆるゆるとキスをしながら扱き出した。 こ、声がでちゃう、あぁ……あ……あぁ…… 思わず息だけで喘ぐ俺。なんで俺だけ裸で喘いで、沢田は服をきたまま飄々としてるわけ? 反則だよな。

 そんな沢田をみてるうち、俺は急速に冷めてきた。なんで俺だけこんな想いを? 俺は沢田に触られるのが苦しいんだ。嬉しいけど後で辛くなるんだ。 それなのに痴話げんかの材料にこんな事されたくない。

 二人で勝手にやれよ。俺を巻き添えにするな。 もう、ほんの僅かだって触られるのは嫌だった。 沢田は怖かったけどそれを上回る激情が俺を勇気つける。

 「触るな!」

 「なに?」

 「俺に触れるな……お前に触られたくない!」

 沢田の顔色が変わった。 また鳩尾に沢田の拳がぶち込まれる。

 俺は意識が遠くなる。

 両足を思いきり開かれた。まさか……嫌がらせでここまでするか。

 必死に抵抗し手足をばたつかせると、2.3発平手打ちを喰らわされる。

 アイツの指が俺の後ろを弄った。そして乱暴に指を突っ込む。 痛いなんてもんじゃない。

 俺は奥歯を噛み締めて出そうになった悲鳴をなんとか耐えた。 意地でも声なんか出すものか。 こんな事をされてるのに、なぜか俺はちっとも怖くなかった。 乱暴にアイツが挿入してきた。身体の血がすべてあの部分に集まっているような痛み。 心臓が下半身に移動したみたいだ。

 それでも濡れた音がする。多分、間違いなく出血したんだろう。 絶対気を失うもんかと思っていたが、あっという間に俺の意識は遠のいていた。

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