追憶の薫り

Muse over past memories  10(沢田視点) 


 ふと古城に目を向けると俺を睨み付けてる。

 「部活いけよ」

 お、俺に指図しようってのか?でもそんな可愛い顔で怒ってもなぁ。 誘ってるようにしか見えんぞ。

 「無理すんな……」

 それに震えてんじゃないのか?ふふふふ。これは可愛がってやるしかないな。

 「傷、見せてみな」

 真っ青な顔だ……やっと俺を怖がるようになったか……よしよし

 首なんか振っちゃってなんか可愛いぞ……腰にぐぐっと来た、来たぞ〜

 俺は鼻歌でも歌いたくなるのを押さえながら、卵の殻をつるんと剥くように服を脱がせてやる。

 両足を二つに割ると「やっ!」なんていいやがる。そんな情けない顔したってこんなチャンスを 逃すもんか。昨日は途中でやめたんだからな。それがどんなに大変か同じ男なら解るだろう?

 古城のアソコはすこし擦れて赤くはなってるが、まるで誘うように息づいている。

 これを無意識でやってるんだから罪な奴だよな。あ、まずい……すげー興奮してきた。

 「騒ぐ程たいした事ねーよ。嘗めときゃ直る」

 俺様が可愛がってやるって言ってるんだ。ありがたく思えよ。誘う其処を宥めるように嘗めてやる。

 「あぁ〜〜〜〜っ」 ちょっとしゃぶっただけじゃねーか。がたがたぬかすんじゃねーよ。

 「喘ぐなよ。また、突っ込まれたいのか」

 喘ぐなって言ってるに、腰なんか振ってる。結構好きモノだなこいつ!

 全く可愛い奴だ。だけど、赤くなってるからな、やっぱり朝から突っ込むのはまずいだろうよ?

 「うっ……うぅ…………っ」

 我慢してるんだから、そんな色っぽい声出すなって……

 「あぁ……あ……あ……っ」

 目が潤んでるぞ。そんなに気持ちいいのか?

 「そんなに悶えたって今日は入れない方がいいな……」

 潤んだ瞳を見てると急に劣情が込み上げてきて俺は夢中で古城の口を貪っていた。微かに答えるように あいつの舌が震えて俺の舌を刺激する。

 チキショー!めちゃくちゃ可愛いじゃねーか。そのまま突っ走ってしまいそうだ。キスしてるだけなのに、まるでセックスしてるような気持ちよさだ。

 俺は角度を変え何度もアイツの唇を貪った。アイツの幼いモノが俺の腹筋に微かに欲望の振動を伝えている。このまま何時間でもキスできそうな気がしていた。

 それなのに唐突に古城は両手を突っ張ってキスから逃れてしまった。

 少しだけ気持ちが通じた気がしたのは俺の勘違いだったのか?お前も感じていたんじゃなかったのかよ?

 古城の瞳の端に涙が浮かんでいる……なんだ、泣く程嫌なのかよ。

 「お前、すぐ泣くな……」

 「泣いてない……」

 「泣いてんじゃねーか」

 「目から汗が出てるんだ!」

 「ふ……っ。そうかよ。嫌がる割に敏感な身体だよな。それに男だけど男っていう感じしねーな」

 「男だよ!」

 「確かにそうだな……だが、お前よく締まるしケツも綺麗で気に入った。時々足を開けば可愛がってやるぜ」

 「嫌だ!」

 「なんだと?」

 「絶対、嫌だ」

 ちぇ!逆らうんじゃねーよ!古城のくせに!俺は軽く頬を叩いた……半分撫でたようなもんだが。

 「生意気な……お前の可愛い写真を結菜に送ってやってもいいんだぜ」

 「送れよ!送ればいいだろ!お前の好き放題にさせるか」

 そうか。俺が心配してたほど、古城は結菜の奴に惚れてるわけじゃないんだな。 じゃあ、お前が操を立てているのは東海林に対してなのか?

 「ふふん、自宅に帰ると随分強気だな……典型的内弁慶……ってやつか?まぁ可愛いもんだけどな」

 結菜なら女だから負けるかもしれねーが、東海林なんかにお前を渡すもんか。

 俺はそっとキスをした。

 古城は誘うようにそっと瞳を閉じる。

 でも俺の心のどこかで警告を鳴らしてる。古城は誘っているんじゃ無い。単に俺を怖がってるだけなんだ。

 だけどそんな古城が滅茶苦茶愛おしくて思わず髪を弄ぶ。俺を好きになってくれよ。 そんなの不可能な願いだろうけど。

 古城はキスに抵抗しなかった

 むしろ積極的に答えてくる。

 甘く、時には強く、時には弱く。

 お前はなぜ抵抗しないんだ。

 嫌なら涙を流すだけじゃ無くて抵抗しろよ。

 だから俺は勘違いしたくなるんじゃねーか?それはお前の罪だろう?

 「すげぇ色っぽいな………どうした?抵抗しないのか?好き放題にさせたくないんだろ?」

 今こいつを離したら永遠に俺のものにならない気がする。だけど泣いてるお前を見るのはもっと辛い。

 「拓馬……」

 お前が好きだ……こんなに好きになったら無理矢理なんてできねーじゃねーか。

 「拓馬……」

 何かに怯えるような瞳……俺が怖いのか?だから抵抗しないのかよ?

 怖くても男なら少しぐらい 抵抗しろよ。俺にキスされるのは嫌なんだろう?

 「拓馬……お前はキスしながら泣くのか?嫌ならもう、しねーよ」

 どうせ俺はお前の恐怖の対象でしかないんだろう?俺が消えればお前はほっとする。そんな存在なんだろう?

 俺は堪らなくなってそのまま立上がり、制服を肩に引っ掛けて、荷物を持つとそのままドアに向った。

 「大丈夫……たいして傷なんかねーよ。そのまま寝てな。俺はじゃまだろうからな」

 そのまま出ていこうとしたら、古城は俺をまっすぐな瞳で見つめている。 なんでそんな目で俺を見る!出ていけと罵倒すればいいじゃないか?じゃなかったら目を背けろよ。 俺の事が嫌いなくせに。

 「なんでそんな目で見るんだ?そんな縋るような目で見るなよ」

 古城がそっと目を閉じた。解り切った事だけど俺の心臓が引き絞られるように断末魔をあげている。

 「あばよ!もうお前なんか……かまうもんか」

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